二次創作小説(映像)※倉庫ログ

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すみっコぐらし ストーリーズ ひみつのすみっコ生活(ぐらし)
日時: 2017/11/18 14:41
名前: 加藤 芙佳 (ID: faSasGNm)

 皆さん、こんにちは(はじめまして)! ふうかです。
今回は、一時流行った、かもしれない「すみっコぐらし」のストーリーを書いて見ました!
 是非読んで見て下さい!

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Re: すみっコぐらし ストーリーズ ひみつのすみっコ生活(ぐらし) ( No.1 )
日時: 2017/11/18 14:36
名前: 加藤 芙佳 (ID: faSasGNm)

〈目次〉

第1話 眺めのいい席

第2話 バースデープレゼント



〈内容〉

 クラスのグループで連むのが
苦手な女の子・スミカと
好きな男子に告白できない
内気な女の子・ミリ。
 とっても消極的な女の子ふたりが、
あるとき「すみっコ」たちに出会う。
 人見知りの"しろくま"、自分が誰
なのか自信がない"ぺんぎん?"、
食べ残されて凹んでる"とんかつ"、
そしてはずかしがりやの"ねこ"ら、
これまたネガティブな
「すみっコ」たちと一緒に、
元気と自信を取り戻していく物語。

Re: すみっコぐらし ストーリーズ ひみつのすみっコ生活(ぐらし) ( No.2 )
日時: 2017/12/16 17:53
名前: 加藤 芙佳 (ID: fE.voQXi)

第1話 眺めのいい席


 1枚の小さな花びらが、ふわりと空を舞っている。
 春の日差しにあたためられた校庭の上をぐるりと旋回して、小学校の3階の端、授業中の教室のいちばん後ろの窓にひらひらと飛んでいく。そして、窓際の席に座っていた、女の子の手の中に舞い降りた。
 女の子は、その手をきゅっと丸めた。

「つかまえた。いいことあるかも」

 丸めた手をまたそっと、開けてみる。手の中の花びらは、透明なピンク色で、見失ってしまいそうなほど小さいけれど、ちゃんと春の香りがした。

「うん、やっぱり、今日はいいことあるよ」

 女の子は、花びらを握った手を、そっとポケットに入れた。

 女の子の名前は渡部スミカ。小学5年生になったばかりだ。クラス替えをした教室のはじめの席では "あいうえお" 順で、いつもいちばん後ろの窓側の席になる。
 でも、じつは次の席替えも、その次の席替えも、スミカはずっとこの席に座り続けるつもりだ。背が低い子や、メガネをかけても黒板が見えづらい子は、前の席にしてもらっているし、すぐトイレに行きたくなっちゃう子は、廊下側の席にしてもらっている。いちばん後ろの席を希望する子はほとんどいなくて、ジャンケンになってもスミカは負けたことがないのだ。4年生の時も1回だけ後ろから2番目の席になった以外、ずっと教室の隅のこの席に座り続けた。

「ええと、この文章の意味が分かる人」

 先生が教室を見渡して言った。5年2組は4時間目の国語の授業中。スミカがあわてて教科書のページを確認している間に、教室の前方で、ピンとまっすぐに手がのびた。

「お、玉木さん、さすがだな。では、お願いします。」

 玉木コノア。クラスの中心的存在だ。いつもきれいな編み込みのヘアスタイルで、女の子らしいかわいい服を着ている。先生が質問をすると、必ずいちばんに手をあげて、大きな声で発表する。それにどんな時も、ちゃんと意見があって、はっきりみんなの前で主張する。

(わたしとは、ぜんぜんちがうタイプだな)

 コノアの発言にクラスのみんながしんと聞き入っている時に、スミカはいつもこのフレーズを頭の中でくり返している。スミカは、答えが分かっていても手をあげたことはない。目立つようなことはしたくなかった。

「スミカ〜、バスケの人数足りないの、来てくんない?」

 3年生の時から同じクラスのオトハが走りながらやってきた。
 昼休みのはじまりは、スミカがちょっと苦手な時間だ。

「・・・あ、ごめん。今日はちょっと読みたい本があって」

 お調子者のオトハは、何度ことわられても、毎日ニコニコしながらスミカを誘いにやってくる。忘れっぽいのか、ちょっと頭のネジがゆるんでいるのか分からないけれど、気のいい子だな、と、スミカは思っている。
 そして、スミカは今日も教室の隅の窓側の席で、ひとりで昼休みを過ごす。
 読みたい本なんて、ほんとうはない。みんなが、だれかと走り回ったり、ずっとおしゃべりし合ったりしているのを遠くから眺めながら、ひとりでぼんやりと考えごとをするのが好きなだけだ。他の女の子たちのようにおしゃべりに夢中になったりしないけれど、スミカの中にはたくさんのイメージや言葉があふれ出てくるのだ。そうして、クラスの子を登場人物にして、小説のようなストーリーを頭の中で作ったりしている。


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