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新世紀エヴァンゲリオン 逆襲のアスカ
日時: 2018/03/16 19:18
名前: 河村憲昭 (ID: CbmxSfx3)

1


チェーン「原因は 何です?
重量が3キロ減った原因は!」
オクトバー「コックピット周辺の
フレームの材質を変えたんです。
強度は上がっていますから
絶対 危険じゃありません。」
チェーン「あたり前でしょ!
弱くなったらたまらないわ。
なんで事前に通知して…」
オクトバー「納期を10日も繰り上げられれば…」
チェーン「んっ! っと!
それは ネオ・ジオンの
アスカに言って下さい。
あの人がこんなに早く
隕石落としをしなければ—
こんなことには ならなかったわ。
これね?」
オクトバー「はい。」


「新世紀エヴァンゲリオン 逆襲のアスカ」


2


おい!
クェス「あっ!」
私たちが
なにしたって言うの!
未成年者を—
かどわかして!
うっ!
だいたい 地球で
遊んでいられる身分かよ!
お前! クェス・パラヤだな?


—乗るんでしょ!急ぐのよ!
クェス「—あっ!なによっ!」
ほら!クェス!
あっ!あなた!
噛みました!
クェスが噛んだんです!
アデナウアー「本当か? クェス。」
見て下さいよ!
アデナウアー「お前も乗って!」
でも…
アデナウアー「さっさっ!」


ご苦労様であります
アデナウアーさん。
なんです? ありゃ?
地球連邦政府 高官御一家ってやつだ。
宇宙に連れて行けば
不良が直るってんだろう?
あれ 奥さんじゃないんでしょ?


なんで軍用機を使わないんです?
アデナウアー「軍が動いているんだ
香港からの民間シャトルの方が安全だ。」
クェス「アスカが地球を寒冷化する作戦を
なんで抑えられなかったの?」
アデナウアー「連邦政府はジオンのアスカが
生きているなんて信じてなかったんだよ。」
クェス「宇宙に100億の人が住んでいるのよ。
お父さんたちは
それを地球から見上げて
分かっているつもりで…
その方がおかしいのよ。」
アデナウアー「しかし…」


3


どこだ?
北極星の方位!
座標 教えろ!
無茶だ! 離れろ!
5… 4… 3… 2… 1…
点火!
シンジ大尉! 5thが
地球に向けて加速しました!
5th 侵入角度 良好
速度 良好。
ナナイ「アスカ大佐は
モビルスーツ・デッキだな?」
はっ! サザビーです。
ナナイ「大佐 ギュネイ・ガスの空域が
膠着状態です。
援護の必要を認めますが。」
アスカ「5thルナの投入は終わったのだ
総員 引き揚げのサインを出せ。」
ナナイ「出しましたが モビルスーツの
後退のために ミノフスキー粒子を—
散布して 電波攪乱を
することができません。」
アスカ「その分 ギュネイが危険か… よし!
ギュネイのヤクト・ドーガを援護
回収する。
サザビーでます! サザビー発進!」


4


シンジ「この5thを 地球に
落ちるのを阻止できなかったとは…
ちいっ!
あっ…?
まだ援護がいた アスカか!」
ギュネイ「大佐!
ううっ!
機雷が仕掛けてあった。
ミノフスキー粒子が薄くなっている。」
シンジ「なんで こんなものを地球に落とす!
これでは 地球が寒くなって
人が住めなくなる 核の冬が来るぞ!」
アスカ「地球に住む者は
自分たちのことしか考えていない!
だから抹殺すると宣言した。」
シンジ「人が人に罰を与えるなどとっ!」
アスカ「私 惣流・アスカ・ラングレーが
粛清しようと言うのだ! シンジ。」
シンジ「エゴだよ それは!」
アスカ「地球が持たん時が来ているのだ!
そんなものでは!」
ギュネイ「大佐! なんでファンネルを
使わないんです!
大佐! 自分にかまわずに!」
アスカ「ギュネイ 帰還するぞ。」
ギュネイ「一人で行けますから!」
アスカ「ムリだ 外から見ると分かる。
よく5thルナの核ノズルを
守ってくれた。」


5


だって これ正式の航空券ですよ。
ですがね… どうします?
イヤですよ! この娘と行くくらいなら
地球で凍え死んだ方がマシだわ!
クェス「そうしなよ!」
あっ!
イヤよ! こんなの!
アデナウアー「キャシイ…」
クェス「行こう 宇宙に。」
アデナウアー「ああ…」
これが地球連邦政府の推薦状で…
アデナウアー「君 2枚でいい。」
はい 2枚ですね。
アデナウアー「君。」
はい。
あのお客様の推薦状ですか?
アデナウアー「ああ。」
連邦政府のジョン・バウアー様からです。
アデナウアー「ふむ… 一人乗せてやれ。」
は はい?
アデナウアー「こちらが政治特権で割り込んだんだ。
バウアーには借りもあったしな。」
政治屋ってこれだ。
ああ 奥さん お一人乗れます。
次の便で お二人ってどうです?
でも次の便は分からないんでしょ?
ええ… 戦争になったって
ニュースですからね…
この子が行きます。
鈴原ハサウェイ
寄留先はロンデニオンね。
はい 父親がいるんです。
ハサウェイ。
はい シャトルはすぐに出ますよ。
ハサウェイ「でも…」
あなたは男の子よ
宇宙を体験するのは遅いぐらい…
ハサウェイ「ママとチェーミンは?」
大丈夫。
今度の戦争は長くはないわ。
すぐに追いかけられるって
ここの人も言ってるでしょ。
ハサウェイ「本当だね。」
ええ!


6


リ・ガズィ 整備に下ろします。
シンジ「頼む ハナン軍曹。」
はい!
シンジ「サイド2からの攻撃は まだなのか?」
トウジ「ああ 遅いな。」
シンジ「サイド1は俺たちロンド・ベルの
要請は聞けないのか。」
トウジ「コロニーの内乱を
心配しているんだよ。」
来ました! 熱源!
サイド2からのレーザー攻撃だ。
トウジ「しかし数が少ないな?」
シンジ「あれじゃ破壊できない。」
依然 地球に降下中!
シンジ「艦長 5thルナの落下勧告は
出ているのか?」
トウジ「チベットのラサにか?
情報を知っている連中は
まっ先に逃げ出しているよ。」
シンジ「だからアスカにやられるわけだ。
大体 あの5thルナの
推力に使っている核だって
アスカは どこから
手に入れたんだ?」
トウジ「連邦政府からだろ。
うっ!
軌道上げて!」
シンジ「レーザー攻撃がやむぞ!」
うぁー!
天誅!
ネオ・ジオン 万歳!


7



発進許可は出ましたが…
参謀次官 隕石と思われるものの
近くを通過します。
アデナウアー「覚悟の上だ 時間通りに
ロンデニオンに到着すればいい。」
ノーマルスーツを着けよう。
はい!
アデナウアー「ありがとう。」
ハサウェイ「いえ。」
クェス「あっ!」
アデナウアー「どうした?」
クェス「ダメだ 火の玉が!」
ハサウェイ「え…?」
クェス「キャプテン もっと右に寄って!」
来たぞ!
意外と北に寄ってるな。
クェス「もっと右なのよ!
キャプテン もっと右!」
ハサウェイ「座って!」
クェス「あっ!」
アデナウアー「神様…」
クェス「ペッ!」


8


シンジ「情けない!
アスカにやられるのを
見ているだけだった。
月に行く。」
トウジ「シンジ!」
シンジ「アストナージ
ゲタの用意はどうか!」
アストナージ「外に用意してます!」
シンジ「この2年間 全部のコロニーを
調査したんだぞ。
なのになぜ アスカが軍の準備を
しているのが分からなかったんだ。」
トウジ「地球連邦政府は地球から
宇宙を支配しているが
これを嫌っている
スペースノイドは山ほどいる。
ロンド・ベルが調査に行けば
一般人が ガードしちまうのさ。」
シンジ「第二波はないはずだ 行ってくる。
うまくいけばスウィート・ウォーターに
入る前のアスカを叩ける。」


9


チェーン「アナハイムは ネオ・ジオンの
モビルスーツも製造してるんですよ。」
シンジ「本当か?」
オクトバー「勘弁して下さい
我々 技術部門は違いますよ。」
シンジ「それが企業ってもんだものな。」
チェーン「オクトバーさん—
私をラー・カイラムのクルーって
信用してくれなかったんですよ。」
シンジ「チェーンが
チャーミングすぎるからさ。」
チェーン「まぁ!
シートの後ろにサイコミュの
受信パックがあります。」
シンジ「この状態で モニターはつくか?」
チェーン「はい。」
シンジ「うん いいね。
敵の脳波をサイコミュで強化して
受信できれば 対応は早くなるからね。」
オクトバー「その大尉のアイデアがヒントになって
うちの材質開発部が フレームの中に
同じ性能を持つものを内臓したんです。」
シンジ「フレームの中に内臓?」
オクトバー「ええ。
このコンピューター・チップが
言ってみれば金属粒子なみの大きさで
フレームに封じ込めてあるんです。」
シンジ「すごいアイデアじゃないか。」
オクトバー「それで…
このフレームに それを使ってます。」
シンジ「しかし この技術
君も知らないと言ったな?」
オクトバー「材料開発部門から
流れてきた情報です。」
チェーン「だから部隊に帰っても
フレームのテストはしたいんです。」
オクトバー「分かってますよ。」
シンジ「νエヴァンゲリオン
すぐにも持って帰るぞ。」
オクトバー「実戦装備にあと3日は必要です。」
シンジ「ダメだ。」
チェーン「そうよ ダメよ。」


10


アスカ「5thルナ落としの作戦は ネオ・ジオン軍
として初めての艦隊戦であった。
この作戦で 諸君らの働きを
見せてもらい 感動している。
本日は これらの作戦の
締めくくりとして
追撃するロンド・ベルの艦隊に
陽動をかけてもらう。
単純な作戦ではあるが
無事 任務を果たして
スウィート・ウォーターに
帰投してもらいたい 以上。」
結構です。
アスカ「これでは 道化だよ。」
いや ネオ・ジオンの総帥として
イメージ作戦をしませんとな。
ギュネイ「大佐!
5thルナでは
申し訳ありませんでした!」
アスカ「お前はニュータイプ研究所で強化して
金がかかっている。
死なすわけにいかない。」
ナナイ「気にしなくてよい。
支度を急げ!」
ギュネイ「はいっ!
ニュータイプ研究所所長
いえ 作戦仕官殿。」
ナナイ大尉 ギュネイは
連れて行けるのか?
ナナイ「神経過敏になっていますが
ガードマンとしては確実です。
コロニーの風景が
精神安定剤になりましょう。」
強化しすぎではないのか?
アスカ「若いのさ。」
大佐 よろしいですか あなたは
ネオ・ジオンの総帥ですから…
アスカ「だからこうやって
政治向きの仕事にも出向くのだろう。
陽動を頼む。」
ナナイ「はい 大佐。」

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Re: 新世紀エヴァンゲリオン 逆襲のアスカ ( No.1 )
日時: 2018/03/24 12:15
名前: 河村憲昭 (ID: CbmxSfx3)

11


敵が動き出しました。
トウジ「どういうつもりだ。
月とサイド1の中間で アスカめ…」
なに考えてんでしょう。
トウジ「アナハイムは こっちの動きを
フォローしているはずだ。
シンジを呼び出せ!」
はっ!
トウジ「戦闘ブリッジ 早く開くの!」
シンジ「なんだ?」
チェーン「ラー・カイラムから。」
シンジ「アスカの第二波が 月の近くで?
俺には ロンド・ベルに帰投しろ?
サイコミュ受信の調整終了。」
ええ?
チェーン「出るんですか?」
でも まだ終わっちゃ…
シンジ「ほら!」
チェーン「出るんですか?」
シンジ「—火をいれる。」
チェーン「—ムリですよ!」
シンジ「方法はあるはずだ。」
チェーン「シンジ…」
シンジ「命令だ!」
チェーン「はい…
あっ!」
シンジ「チェーン! ブースターベッドと…」
チェーン「マス・ドライバーのですね。」
シンジ「そうだ。」


12


なんて作戦だよ モビルスーツは
白兵戦がメインだってのに!
発進だぞ レズン!
戦場に行けば好きやってるくせに!
分かったよ!
オクトバー「やめて下さい
間に合いはしません!」
チェーン「行きます!」
オクトバー「知りませんよ!」
発進位置 固定!
以後 SSE指令待ち!
似合うじゃないか。
ギュネイ「任務ですから。」
はい こちらSSE。
ナナイ「まもなく
モビルスーツが交戦に入ります。
そうしたら発進です。」
了解!
そろそろだな。
ナナイ「はい メイン・ブリッジ
タイミングよろしく。」
オクトバー「カウント・ダウン 良好です。」
チェーン「オクトバーさん
試料のサイコミュ・フレーム—
ロンド・ベルに間違いなくね!」
オクトバー「送りますよ! ゼロ!」
チェーン「ううっ…」


13


リ・ガズィは使えないんだな?
アストナージ「修理 間に合いません!」
分かったよ。
シンジ「チェーン チェーン。」
ナナイ「ご無事で。」
トウジ「斉射 あと3秒!
艦隊 退避運動に入る!」
こういう時に数を減らす。
ちっ!
うわーっ!
みーつけた。
モビルスーツ部隊を突破したのがいる!
トウジ「迎撃! 弾幕!」
弾幕!
うぉ!
トウジ「隔壁! 消化剤 防御!」
シンジ「月に 地球 カペラ ヴェガ 太陽と…
現在地はここか 艦隊は…」
チェーン「うーん…」
シンジ「チェーン。」
チェーン「あっ。」
シンジ「大丈夫?」
チェーン「はい あっ 艦隊は?
始まってる。」
シンジ「ああ。」
チェーン「後ろに下がります。」
シンジ「頼む。」


なんだよ! よっ!
あの光 あれ あれ!
よけろ よけろ 戦争やってんぞ!
ありゃ
アポジモーターの修理ができなきゃ
このまま突っ込むぞ!
そんなぁー! 神様ー!
ギャーッ!


取り付いた!
トウジ「なにやってんの!
ジェガン部隊は?」
弾幕! 薄い!
うわーっ!
トウジ「ああ? あれはケーラ機だぞ。」
ケーラ! 聞こえるか?
味方の砲撃にやられる 離れろ!
大尉がいないんだから! はっ?
やるじゃないか ちょこまかと。
はっ!
ああーっ!
なに!
援護の艦隊か?
あれか!
データにない機体か。
アデナウアー「ネオ・ジオンだと!」
見れば分かるでしょ。
クェス「戦争?」
ハサウェイ「そうらしいけど…」
後退信号だ!
ハサウェイ「ガンダム!」
シンジ「後退する?」
チェーン「え?」
シンジ「あの引き際 鮮やかだな。
なんだ?」


14


ああ…
ここから奥には入らないで下さい。
仕官食堂からは出ないで。
靴は 足を床に押しつけるようにして。
ほら ん?
トウジ「ああ…」
クェス「ハサウェイ…」
ハサウェイ「父さん!
あっ!
うっ!
あ…」
トウジ「お前
シャトルに乗ってたのか。
どうして?」
ハサウェイ「父さんが この艦の艦長だなんて。」
トウジ「母さんとチェーミンは?」
ハサウェイ「え? ああ
僕だけうまく乗れたんだ。」
アデナウアー「艦長
感激の対面中 申し訳ないが」
ハサウェイ「ああ この人のお陰で
僕 シャトルに乗れたんです。」
トウジ「そうか 参謀次官殿で?」
アデナウアー「そうだ この艦をロンデニオンに
向けてくれ 特命を受けている。」
トウジ「ハサウェイ 食堂に行っていなさい。
事情は後で聞かせてもらう。」
ハサウェイ「はい!」


15


シンジ「渚カヲル。
アスカと僕を 一緒くたに
自分のものにできると思うな!」

シンジ「そりゃ エゴだよ!」

シンジ「アスカは否定しろ!」

シンジ「純粋だと!
クソ! また同じ夢を
見るようになっちまった。」
チェーン「大尉!」
シンジ「なんだ?」
チェーン「よろしければモビルスーツ・デッキに
上がって下さい。」
シンジ「10分後に行く。」
チェーン「はい!
どうしたんだろう? 怖い声。」


シンジ「チェーン。」
チェーン「あっ。」


16


クェス「やられた?」
アストナージ「そういうことだ クェス・パラヤ。」
クェス「これが大きくて
私の手に合わないんだもの!」
アストナージ「ノーマルスーツを着れば合うさ。」
ハサウェイ「今度は僕にやらせて。」
クェス「すごいね 前の戦闘で撮影した映像から
すぐにCGを作っちゃうなんて。」
アデナウアー「軍事機密なんだから
他の人にしゃべっちゃいかんぞ。」
クェス「ふん!」
アデナウアー「おい!」
トウジ「いいセンスを
持っていらっしゃいますよ。」
アデナウアー「あの娘がこんなものに
興味があるとは知らなかった。」
クェス「イヤだ 人がいるとあれだ。
あっ!」
シンジ「クェス・パラヤさん?」
クェス「はい!」
シンジ「この先は民間人は
入らない方がいい。」
クェス「すみません!」
アデナウアー「クェス!
邪魔になるぞ 来なさい。」
クェス「先に行っててよ。
なにも分かってないんだから。」
チェーン「こっちです シンジ。
はーい!」
シンジ「ああ 問題はなんだ?」
クェス「そっか あれが碇シンジか。
「こっちでーす。」だって。」
ハサウェイ「クェス! 俺 2機撃墜したぜ!」
クェス「ああ じゃ 私と同じだね!」


ハサウェイ「感じなかったか?」
クェス「他の大人と同じみたい。」
ハサウェイ「はい。」
クェス「ありがと。」
ハサウェイ「でも あの人 初めて
モビルスーツに乗った時に—
ちゃんと操縦してジオン軍の
ザクってのを倒したんだぜ。」
クェス「本当かな?」
ハサウェイ「コックピットに座っただけで—
ガンダムの配線なんか
全部 分かったって。」
クェス「え?
アハハハハ。」
ハサウェイ「なんだよ?」
クェス「ううん それを
ニュータイプって言うんだ?」
ハサウェイ「そうさ。」
クェス「インドのクリスチーヌが
言ってたのと違うな。
ニュータイプは物とか人の存在を
正確に理解できる人のことだよ。
それもさ どんなに距離が離れていても
そういうのが分かるようになるの。」
ハサウェイ「ああ 人間って
地球だけに住んでいた時は—
頭の細胞の半分しか
使ってなかったんだろ?
それが宇宙に出て
残りの頭の部分を使うようになれば
テレパシーだって
予知能力だって高くなるよな。
じゃないと 地球と
コロニーで暮らしていたら
家族だなんて
思えなくなっちゃうもん。」
クェス「あんたんとこの家族は
分かり合ってんだ。」
ハサウェイ「親父 いつもうるさいけどな…」
クェス「うちなんか 家族で
地球にいたんだよ。」


17


連邦政府の提供してくれたコードで
バッチシです。
アスカ「脳天気な連中なのかな?」
大佐 そりゃ違います。
我々の根回しの結果です。
アスカ「分かっているよ。」


クェス「ウフッ あれか
新しいモビルスーツって。」
チェーン「ん?」
クェス「ああ…」
チェーン「民間人が入っては いけないのよ!」
クェス「前にもここには入ったわ。
あなたこそ なんでここにいるの?」
チェーン「え? なんでって 自分は
この艦のメカニック・マンよ。」
クェス「大人の言いそうなことね。
私が聞きたいのは
そういうことじゃないわ。
碇シンジとの関係よ!」
チェーン「関係って…
私の尊敬する上官よ。」
クェス「そうじゃないって!
私はインドで修行したのよ。
人類がみんな共感し合える
ニュータイプになれるようにって。
だから私は ニュータイプだって
言われているシンジに興味があったのに。
なんで あなたは邪魔するの!」
チェーン「邪魔?」
クェス「あんた 私にとってそういう人よ
あんたこの艦から降りなさいな!」
チェーン「そんなこと できるわけないでしょ。」
クェス「でないと 私…」
ハサウェイ「クェス! 入っちゃ…」
クェス「うるさい!
ああ!」
ハサウェイ「つかまって!」
クェス「イヤー!」


18


ハサウェイ「クェス! コロニーだよ。」
クェス「コロニー?」
ハサウェイ「サイド1のロンデニオンだ!」
クェス「ああ…
シリンダーの中に町がある 湖も。
こんなのを見れば 人が
革新できるって信じられる。」
ハサウェイ「ザビ家が独立宣言をした気分って
分かるよな。」
クェス「でもザビ家のジオンは
地球に負けたんだよね。」
ハサウェイ「そうだけど…」
クェス「お父さんは
こんなもの知らないで—
地球から宇宙に住む人を
支配しているのよね。」
ハサウェイ「だからさ アスカは一度は
地球の味方をしたけど—
今度の作戦で地球を
潰してしまおうってんだからな。」
クェス「その話 分かるよ 地球の人って
頑固で変わんないくせに
自分の奥さんや
旦那さんだけは かえるでしょ。
だからアスカは
いろいろやってみせてさ
人の可能性 見せようとしてんのよ。」
ハサウェイ「でもさ」
クェス「え?」
ハサウェイ「そんなことで地球を
寒冷化してもいいの?」
クェス「う… うん… 分かんない。」


19


シンジ「ん?」
トウジ「アスカは本気で地球を
冷却化するつもりなのかな?」
シンジ「第一回戦はやっちまったんだぜ。」
トウジ「地球を完全に寒冷化するには もう一つ
くらい隕石を落とさなければムリだ。
しかし 月の軌道内の石っころは
すべて連邦軍が管理している。
だからさ スウィート・ウォーターを
ネオ・ジオンの領土に承認させて…」
シンジ「その交渉に
アデナウアー・パラヤが来たのか。」
トウジ「ああ そう思えるな。」
シンジ「アスカは 俺たちと一緒に
反連邦政府の連中と戦ったが
あれで地球に残っている連中の
実体が分かって—
本当に嫌気がさしたんだぜ。」
トウジ「そりゃ 分かってる。」
シンジ「それで… すべての決着を
つける気になったんだよ。」
トウジ「すべての…」
シンジ「おい。」


20


アデナウアー「よく時間内に入ってくれた。
これで地球は救われる。」
トウジ「交渉のご成功を。」
アデナウアー「交渉? 誰と? どこで?」
トウジ「ラサから宇宙軍を
指揮するあなたが
散歩のために宇宙に
いらっしゃったとは思えません。」
アデナウアー「私がここに来たのは 連邦政府から
発表があるまでは 内密だぞ。」
トウジ「はっ!」
クェス「じゃあね。」
カムラン「ご苦労様です。
会計監査局の
カムラン・ブルームです。」
アデナウアー「ご苦労。」
カムラン「あぶないですよ。」
クェス「デーン! アハハハ。」
アデナウアー「クェス!」
トウジ「解散だ!」
カムラン「鈴原トウジ艦長か… ミライさんと
うまくやっているのかな?」
トウジ「仕事は山ほどあるんだぞ!」


チェーン「オクトバーさんの試料は
下に着いてるそうです。」
シンジ「そりゃ よかった。」
ハサウェイ「こっちから コロニーの中
見えるんですか?」
シンジ「見えるよ。」
チェーン「あの新しいフレームは
いいアイデアですよ。」
シンジ「アデナウアー・パラヤな。
俺たちロンド・ベルには
ジオンの残党狩りをさせておいて
裏ではアスカと話し合ってる。」
チェーン「あれが政治家でしょ?」
シンジ「納得できるかい?」
チェーン「そうね。」
ハサウェイ「うわー! コロニーだ!」
シンジ「そうだ ここは500万人ほどが
住んでいる古い町さ。」
チェーン「いつもはこうして優しいのに
時々 怖い声出しますね。」
シンジ「そうかな?」
チェーン「そうですよ。」

Re: 新世紀エヴァンゲリオン 逆襲のアスカ ( No.2 )
日時: 2018/03/31 13:54
名前: 河村憲昭 (ID: CbmxSfx3)

21


よくいらして下さった。
アデナウアー「貴官こそ
我がロンデニオンにようこそ。」
カムラン「ネオ・ジオンの連中じゃないか?」


ハサウェイ「いいんですか?
シンジさん取っちゃって?」
チェーン「いいのよ あなたがいない所で
仲よくしてるから。」
ハサウェイ「ハハハハハ。」
トウジ「ハサウェイ!」
ハサウェイ「あっ 父さん!」
トウジ「デートの電話を
父親に入れるなって言っておけ。」
ハサウェイ「クェス?」
クェス「捜したよー! 軍艦には
直通電話できないしさ。
艦長さんを呼び出したりして ゴメン。」
ハサウェイ「いいんだって。」
そうですか。
トウジ「ああ。」
シンジ「あいつのチャージできてる?」
はい 出してあげて。
はい ハロですね。
ハサウェイ「ドレーク・ホテル? シンジさん。」


総帥みずから ほお…
今日の交渉は我々が—
地球連邦政府に礼を尽くす立場で
ありますから 当然でしょう。
アデナウアー「それで我々も 心底
安心できるというものです 閣下。」
アスカ「それは結構。」
で 調印書は本物でしょうな?
アデナウアー「もちろんです。
地球連邦政府は5thルナがラサに
降下する前に移動いたしまして
公の効力を持つものを
用意いたしました。」
カムラン「なんの調印書だ?」
アデナウアー「当方の条件を
承認していただければ—
小惑星アクシズを
ネオ・ジオンに譲渡いたします。」
カムラン「なんだって!」


ハサウェイ「ハーロ!」
ハロッ!
ハサウェイ「ハハ。」
シンジ「ハサウェイ!」
ハサウェイ「はいっ!
ハロのことは
母からよく聞いてました。」
シンジ「3代目だけど 大事にしてよ。」
ハサウェイ「もちろん!」


このルナツーに我がネオ・ジオンの
艦隊が投降した後でですか?
このアクシズを我がスウィート・
ウォーターに移動させるのは?
アデナウアー「それらの条件を認めていただかなければ
和平話はなしですな。」
カムラン「金塊…? なんだ?」
アクシズの代金の
ご確認を願います。
アデナウアー「会計局の者は彼です。」
カムラン「はっ。」
これでアクシズは 我々が
買い取ったわけですが アクシズを—
スウィート・ウォーターに運搬する
仕事は我が艦隊にやらせたいのですが?
アデナウアー「なぜです?」
艦隊の者が失業しても 我々は
失業手当も出せない現状でして。
アスカ「そうか… 問題だな。」
アデナウアー「了解です 連邦軍への
再就職を考慮しましょう。
それに あのアクシズの移動は—
装備されている核エンジンが
まだ使えますから 大丈夫です。」
昔のエンジンが まだ使える!
そりゃすごい。
アスカ「では。」


アスカ「俗物どもが…
しかし ここに我々がいるのを
ロンド・ベルの連中が知ったら—
タダじゃ済まないな。」
さようですな。
アスカ「シンジ 私はアコギなことをやっている。
近くにいるのなら この私を感じてみろ。
町を行くのはやめるぞ。」
はっ!
ジーク・ジオン。
アスカ「ジーク・ジオン。」


22


クェス「すごーい!」
ハサウェイ「うわー!」
クェス「あの白鳥を追いかけて!
シンジ。」

クェス「キャーッハハハ!
ああっ!」
シンジ「貴様!」
どうなさいました!
アスカ「ギュネイを呼べ!」
はっ!
シンジ「なんで ここにいるんだ!」
アスカ「私は お前と違ってパイロットだけを
やっているわけにはいかん!」
シンジ「なんだと!」
クェス「あれが アスカ…」
シンジ「俺たちと一緒に戦った人間が
なんで地球潰しを!」
アスカ「地球に残っている連中は
地球を汚染しているだけの—
重力に魂を縛られてる人々だ!」
クェス「ああ! だから夫婦でも
いがみ合っていられるんだ あ!」
シンジ「そうか!
アスカ!」
アスカ「うっ!」
シンジ「くっ!」
アスカ「ええい!」
シンジ「なんで!」
アスカ「うぉ!
地球は人間のエゴ全部を
呑み込めやしない!」
シンジ「人間の知恵は そんなもんだって
乗り越えられる!」
アスカ「ならば 今すぐ愚民どもすべてに
叡知を授けて見せろ。」
クェス「そうだわ! それができないから…」
アスカ「うわーっ!」
シンジ「貴様を殺ってから
そうさせてもらう!」
クェス「ええい!
シンジ! あんた
ちょっとセコイよ。」
ハサウェイ「クェス!」
アスカ「いくかい?」
クェス「えっ?」
シンジ「アスカ!」
ハサウェイ「クェス!」
ギュネイ「大佐!」
シンジ「うわーっ!」
ハサウェイ「クェス!
クェス!」
クェス「ハサウェイ。」
シンジ「うわっ!
アスカ!」


23


カムラン「お忙しいところを。」
トウジ「やっぱりあなたですか
カムランさん。」
カムラン「どうも。」
トウジ「会計監査局のあなたが
なんでしょう?」
カムラン「ミライ いえ
奥様は お元気でしょうか?」
トウジ「この半年ほど会っていません。
彼女は ずっと地球なのです。」
カムラン「そうですか…」
トウジ「なにか?」
カムラン「どなたにお話をしたらよいか
迷いましたが…
アスカが
このコロニーにいるのです。」
トウジ「なんです?」
カムラン「惣流・アスカ・ラングレーがこのコロニーで
連邦政府の高官と会ったのです。」
トウジ「アデナウアー・パラヤにですか?」
カムラン「彼だけではありません。
他にも数人…
連中はアスカと和平が成立したと
考えているのです。」
トウジ「そりゃ…」


いい趣味してるじゃないか
いくらなら売る?
ギュネイ「冗談言わないでくれよ
ちょっと売れないね—」


いらっしゃいました。
間に合ったか。
アスカ「我々は宇宙に出るが
どうするね? クェス・エア。
軍の動きはどうか?」
まだ ありません。
クェス「ラー・カイラムには
イヤな女がいるんです。」
アスカ「そうなのか じゃ…」


アデナウアー「なんだ。」
トウジ「あなたはアスカの本性が
分かっていませんよ!」
アデナウアー「隕石のアクシズを売った金で—
連邦政府の福祉政策が
充実するんだぞ!
でなければ アスカはコロニー潰しを
かけると言ったんだ!」
トウジ「アスカは コロニー潰しはしません。
地球に居残った
あなたたちを潰すだけです。」
アデナウアー「私はルナツーに行って
武装解除の受け入れ準備をさせる。」
トウジ「艦隊の武装解除を? なんで
我々ロンド・ベルにやらせないんです。」
アデナウアー「あああ…」
くっ!
お気をつけて。
アデナウアー「はぁー
電話 借りられんか?」
はっ。
アデナウアー「コロニーの近くに
アスカの艦隊は呼べんよ。」
参謀!
トウジ「では ロンド・ベルは独自の
行動を取らせていただきます。」
アデナウアー「あたり前だ 貴官らが地球の危機と
判断したら いつでも動け。
クェスはなんでホテルにおらん。
艦長 伝言を頼む。
数日 ホテルで待っているようにと。」
トウジ「はい…」


24


クェス「ウフフフ…」
ギュネイ「閉じるぞ。」
クェス「うん 浮いている!」
ギュネイ「これで…」
クェス「知っている なんか
ジェガンより古いけど 分かるわ。」
ギュネイ「ホントか?」
クェス「こうでしょ?
わーっ!」
ギュネイ「ランチを正面に入れてみろ。」
クェス「ん!」
ギュネイ「ホントに操縦 初めてか?」
クェス「そーれ トンボ返り!」
あ あれ!
クェスですか?
アスカ「ああ 才能があるようだな。」
出迎えのムサカです。
アスカ「ん…」
クェス「ギューン!」
ギュネイ「よせ!」
なんだ?
ギュネイ「許可があるまでは もう近づくな。」
クェス「いいの。」
ギュネイ「勘弁してくれよ!
そうでなくても俺は—
ニュータイプ研究所出身だって
やっかまれてるんだからさ!」
クェス「私がいるじゃない。
フフフ…」


アスカ「地球を嫌うとは よほどイヤな
思い出があるんだな クェス・エア。
なんで私に興味を持ったのだ?」
クェス「あなた 人の魂は地球の重力に
引かれるって言ったでしょ。
あれ 私に実感なんだ。
でもさ それが分かる人って
不幸な人じゃないかって 気になったの。」
アスカ「私は信じる道を
進んでいるつもりだ。」
クェス「私 白鳥が飛ぶのを見て
シンジが叫んで 私も叫んだわ。
そしたら あなたが現れた。」
アスカ「それでシンジたちを裏切ったのか?」
クェス「アハハ… あの人たちとは
偶然 知り合っただけ。
まだ友達にもなっていなかったわ。」


宇宙用の免許取るったって
大変だぜ。
ハサウェイ「コロニー公社に勤めりゃ
コロニーの修理で—
食いっぱぐれないだろ
実技に強くないと。
うわっ 痛て!」
ローンは50ヵ月でいいんだな?
ハサウェイ「ええ? ああーっ!
うわっ! 痛てえ…」


アスカ「4〜5回であれだ 本物だな。」
ナナイ「はい クェスの脳波と
サイコミュとの連動は完璧です。
クェス
ターゲットは分かりますね?」
クェス「はい!」
ナナイ「あとはファンネルが
自動的に侵入します。」
クェス「はい!」
ナナイ「ファンネル放出。」
クェス「はい!
私の脳波だけで あれが
コントロールできるの?」
ナナイ「ターゲットをイメージしろ!」
クェス「イメージ?
行け! ファンネルたち!」
ナナイ「後はファンネルたちに
攻撃命令。」
クェス「ファンネルを
あっ! これ ファンネル!
はぁー。」
アスカ「あの子と同じだ…」


25


お願いします。
総帥が乗っているって?
前の方さ。
ホラッ!
総帥にだよ。
総帥に。
クェス「大佐に?」
向こうから 総帥にと。
アスカ「ありがとう。」
ジーク・ジオン。
ジーク・ジオン。
ジーク・ジオン。
星の光に 思いをかけて
熱い銀河を 胸に抱けば
夢はいつしか この手に届く
アスカズ ビリービング
アワズプレイ プレイ。
アスカズ ビリービング
アワズプレイ プレイ。


クェス「フフ… 大佐は
格好だけじゃないんですね?」
アスカ「おかしいか?」
クェス「いいえ。
それで 地球を潰すんですか?」
アスカ「潰しはしない 地球には
ちょっと休んでもらうのさ。」
クェス「ああ そういうことですか。」
アスカ「訓練で頭痛は出なかったのか?」
クェス「ええ もちろん。」
アスカ「ギュネイ
明日からの作戦を頼むぞ。」
ギュネイ「はっ!」
アスカ「大丈夫か?
明日からの作戦は遊びじゃない。」
クェス「もちろん あっ!
大佐…」
アスカ「今夜は よく休め。
行け!」


ナナイ「アクシズを地球にぶつけるだけで—
地球は核の冬と
同じ規模の被害を受けます。
それは どんな独裁者でも
やったことがない悪行ですよ。
それでいいのですか?
アスカ大佐。」
アスカ「今さら説教はないぞ ナナイ。
私は宇宙に出た人類の
革新を信じている。
しかし 人類全体を
ニュータイプにするためには
誰かが人類の業を
背負わなければならない。」
ナナイ「それでいいのですか?
大佐は あのシンジを
見返したいために—
今度の作戦を
思いついたのでしょう?」
アスカ「私は そんなに小さい男か?」
ナナイ「碇シンジは優しさがニュータイプの
武器だと勘違いしている男です。
普通の女性ならそんな男も許せますが
大佐は そんなシンジを許せない。」
アスカ「ジオン独立戦争の渦中 私が目を
かけていたパイロット 渚カヲルは
敵対するシンジの中に
求めていた優しさを見つけた。
あれがニュータイプ同士の
共感だろうとは 分かる…」
アスカ「ん?」
シンジ「カヲル。」
カヲル「シンジ。」
アスカ「カヲル! 敵と戯れるな!」

アスカ「なに!
あの時 妹の
アルテイシアがいなければ…」

シンジ「しまった!」
アスカ「カヲル!
カヲル…
ああ… 私を導いてほしかった…
なまじ人の意思が
感知できたばかりに…」
ナナイ「どうなさいました?」
アスカ「似すぎた者同士は
憎み合うということさ。」
ナナイ「恋しさ余って 憎さ百倍ですか?」
アスカ「ふん… まあな
明日の作戦は頼むぞ。」
アスカ「私はアクシズに先行して
お前を待つよ。」
ナナイ「クェス よろしいんですね。」
アスカ「あれ以上の強化は必要ないと思うが。」
ナナイ「はい あの娘は
サイコ・フレームを使わなくとも—
ファンネルをコントロールできる
ニュータイプです。」
アスカ「そうだろうな。」
ナナイ「ジオン・ダイクンの名前を受け継ぐ
覚悟が 大佐を変えたと思いたいが…
クソッ!
あんな小娘に気を取られて。」


ギュネイ「欲求不満のはけ口を
戦争に向けてるだけなんだ。」
クェス「なに それ?」
ギュネイ「大佐みたいなのが頭にくると
コロニー潰しなんかやるんだよ。
そんな時に
大佐を止める力がいるだろ?
だから俺はニュータイプに
強化してもらったんだ。
両親は… コロニー潰しで
やられちまったからな…」
キャーッ ハハハ。
ギュネイ「スケベども!」
クェス「ふーん エスパーになりたいんだ。」
ギュネイ「ああ だけど
ニュータイプ研究所の強化じゃ—
クェスみたいには
なれないって分かったよ。
だから俺 クェスと付き合って
クェスを研究させてもらう。」
クェス「付き合いたいってこと?」
ギュネイ「歳が気になる?」
クェス「ああ! あんた 私が大佐
好きだからヤキモチ焼いてんだ。」
ギュネイ「違うって! あっ!
クェス!」


26


やっちゃえよ!
よせよー!
アハハハハ…
こいつ!
痛てーよ!
ずるいぞ!
じゃ 当分シャトルは出ないの?
シャトルの会社は
香港を逃げ出すって。
和平するってニュース ウソなの?
今度は香港が狙われているのよ。
隕石が落ちるの?
アスカならやるわ 母さんも昔
戦ったことがあるから分かるの。
地球の人は荒れるだけでしょ?
アスカは純粋すぎる人よ。


アスカ「このコロニー
スウィート・ウォーターは—
密閉型とオープン型を
つなぎ合わせて建造された—
きわめて不安定なものである。
それも 過去の宇宙戦争で
生まれた難民のために—
急遽 建造されたものだからだ。
しかも 地球連邦政府が難民に対して
行った施策はここまでで
容れ物さえつくれば良しとして
彼らは地球に引きこもり
我々に地球を開放することは
しなかったのである。
私の父 ジオン・ダイクンが—
宇宙移民者 すなわちスペースノイドの
自治権を地球に要求した時
父 ジオンはザビ家に暗殺された。
そして そのザビ家一統は
ジオン公国を騙り
地球に独立戦争を仕掛けたのである。
その結果は 諸君らが知ってる通り
ザビ家の敗北に終わった。
それはいい! しかしその結果—
地球連邦政府は増長し
連邦軍の内部は腐敗し
ティターンズのような
反連邦政府運動を生み
ザビ家の残党を騙る
ハマーンの跳梁ともなった。
これが難民を生んだ歴史である。」
クェス「私 みんな知っていたな。」
アスカ「ここに至って私は
人類が今後—
絶対に戦争を繰り返さないように
すべきだと確信したのである!
それが アクシズを地球に落とす作戦の
真の目的である。
これによって 地球圏の
戦争の源である—
地球に居続ける人々を粛清する。」
うわー! うわー!
大佐!
スウィート・ウォーターの救世主だ!
ジーク! ジーク!
クェス「ルナツーで武装解除するって話
ウソなのかな?」
ジーク!
アスカ「諸君! 自らの道を拓くため
難民のための政治を手に入れるために
あと一息 諸君らの力を
私に貸していただきたい!
そして私は 父ジオンの元に
召されるであろう!」
うわー! うわー!
ジーク! ジーク!

Re: 新世紀エヴァンゲリオン 逆襲のアスカ ( No.3 )
日時: 2018/04/07 12:51
名前: 河村憲昭 (ID: CbmxSfx3)

27


レウルーラですな?
しかし こんなダミーで騙せますか?
アスカ「海軍の連中は艦の数が
合っていれば安心するものさ。」
ダミー交じりの艦隊で
ルナツーを叩き—
その間に大佐ご自身が
アクシズに侵攻なさる。
うまくすれば ルナツーの
核兵器まで使えますな。
アスカ「ああ アクシズを加速するのにも
地球を汚染させるにもな。」


アデナウアー「あのルナツーには旧世紀からの核兵器は
どのくらい貯蔵されているのか?」
はっ ネオ・ジオンの艦艇を
100回殲滅するだけの量はあります。
アデナウアー「アスカは それを知っているんだ
彼は賢明だよ。」
我々 ロンド・ベルは戦争をしたがって
いると おっしゃるんですか?
アデナウアー「ああ 地球からは そう見えるな。」
参謀次官!
スウィート・ウォーターの放送です。
上のモニターで!
アデナウアー「ん… 電波状態は…
良好だな。」
旗艦のレウルーラが後方か?
数はそろっています。
いや 情報より1隻多いや。
アデナウアー「アスカは正直なんだよ。
これで地球の敵は
本物の宇宙人ぐらいになったな。」
我々に新しい職業がありますかな?
アデナウアー「地球には海岸掃除の
仕事が山ほどあるよ。」
クッ グーッ!
栄光のネオ・ジオン艦隊!
惜別の念は消えることがありませんが
しかし もう この艦隊の姿は
我々の心の中に残すだけに…


トウジ「ルナツー以外に核弾頭が
15基もあったとわねえ。」
カムラン「しかし会計監査局扱いのものですから
博物館行きの代物ですよ。
気をつけて下さい。」
トウジ「あなたは罪にならないんですか?」
カムラン「現行の連邦政府が生き続ければ
終身刑ですね。」
トウジ「いいのですか?」
カムラン「私はミライさんに生きていてほしいから
こんなことをしているんですよ。」
トウジ「昔のフィアンセには
そう言う資格があります。」
カムラン「ありがとう。
ネオ・ジオンの全艦隊が武装解除の
ために発進したって放送 ウソですか?」
シンジ「でしょうね 見せかけですよ。」


ギュネイ「クェスめ まったく離れない!」
大したものだな。
目標のルナツーとの
航行射軸 固定!
よし! 射軸固定!
各砲座 最大仰角!
ナナイ「ヤクト・ドーガ 収容!」
ガキが 実戦に入るのかよ。
ギュネイ「いけないか!」
強化人間が なに言うの。
ギュネイ「俺は ニュータイプだ!」
ハハハハハ。
クェス「ギュネイ よしなよ。
普通の人 相手にするなんて。」
ギュネイ「レズン!」
クェス「よしなよ。」
ホント
普通じゃないみたいだね。
クェス「そう思うよ。」
かわいいよ。
アスカ「アルパ・アジール牽引。」
牽引ワイヤー発射。


28


ネオ・ジオン艦隊確認。
スウィート・ウォーター発進時と
数 同じ!
アデナウアー「艦長! 我がクラップは
なぜ前に出ないのか!
アスカに失礼だぞ!」
私は貴官の安全を
守らなければならんのです。
横に散開していますな。
アデナウアー「竿で進入するはずだが。」
偵察機発進!
攻撃開始だな。
はっ!
ナナイ「モビルスーツ部隊
砲撃開始30秒後に発進!」
熱源 無数に発生!
なに! 回避だ!
アデナウアー「バカな! 条約違反だ。」
ギュネイ「クェス 実戦の空気を感じるだけで
いいんだ ついてこい。」
クェス「了解!
すごい!」
来やがった。
うっ!
私だけで掃除してやるよ。
ギュネイ「来た!」
クェス「ギュネイ!」
ギュネイ「クソッ!」
クェス「ああー!
戦争か… ギュネイ。
来るな!」
ギュネイ「ルナツーの制圧が目的なんだから。
クェス!」
クェス「あんな所にも
隠れているのがいる!」
アデナウアー「なんで逃げん!」
味方がやられているでしょ!
来ました!
アデナウアー「なに! 敵!」
クェス「みんな 落ちちゃえ!」
うわーっ!
クェス「やった! やったろ!
キャー!」
ギュネイ「危険だ! クェス。
その損傷なら爆発しない
大丈夫だ あっ!
ちっ!
この!
連邦軍など 俺 1機で!
クェス 大丈夫か?」
クェス「うう… ううう…
ハア ハア…
なんで こんなに気持ちが悪いの。」
戦闘ブリッジに入らずに完勝だな。
ナナイ「これでルナツーの核を
大佐に届けられますね。」
ああ 忙しいぞ!
ナナイ「大佐 あなたの作戦は完璧です。」


トウジ「泣くのはよせ。
ああ カムラン
この子を頼みます。」
カムラン「ミライさん似なんですね
ナイーブなんですよ。」
トウジ「では。」
カムラン「ルナツーが全滅していないことを
祈って。」
トウジ「ムリですね。」


ハサウェイ「泣いて見せないと
このタイミング取れなかったもんな。」
宇宙用装甲チェック!
ハサウェイ「図面は しっかり
見せてもらったもんね。」
48番ハッチに故障発生!
なんだと?
あれ? 異常解消!
装甲維持班
48番ハッチをチェック!
トウジ「なにやってんの!」
知りませんよ。


テストするぞ!
うわーっ!
シンジ「遊んでんじゃない!
エア・ロックに移動させとけ。」
了解!
シンジ「艦長!」
トウジ「なんだい。」
シンジ「妙だと思わないか?」
トウジ「なにが?」
シンジ「ルナツーとロンデニオンから
同時に艦隊が出れば—
アクシズにたどり着くのは
俺たちの方が早いんだぜ。
アスカがそんな
バカなことをするのか?」
チェーン「でも ネオ・ジオンの艦隊は
1隻多かったんですよ。」
シンジ「それだよ。」
なんだよ?
チェーン「スウィート・ウォーターの
放送はウソだって。」
アストナージ「えーっ!」
シンジ「これだ
カメラはロング・サイズでしか
撮影してないし—
砲身もないように見える
ダミーだな。」
チェーン「ということは…」
トウジ「アスカはアクシズに着いている。」


29


アスカ「よーし! モビルスーツ部隊
アクシズを偵察!
ライル! 私も出るぞ。」
はっ!


ルナツーの核爆弾を
アクシズと一緒に叩き込めば—
地球のエリートどもは…
ナナイ「ロンド・ベルの艦隊がアクシズに
着く方が早いかもしれませんよ。」
そりゃそうだがさ。
クェス「あれー?」
ナナイ「戦闘配備中になんて格好!」
出てってくれ!
クェス「散歩したっていいじゃない。」
戦闘配備でみんなが
ピリピリしているんだぞ!
ナナイ「了解!
遊び場じゃないぞ!」
クェス「失礼ね!」
ナナイ「クェス!」
クェス「うっ!」
ナナイ「パイロット・スーツに着替えて
所定の場所で待機。」


ハサウェイ 連絡ないね。
マイクロウェーブだって
非常時態勢でしょ。


ハサウェイ「宇宙になれるのが遅すぎるって
ママは言ってたもんな。
もう少し我慢しないと どこかの
コロニーに降ろされちゃうからな。」


アストナージ「オーライ オーライ。」
よーし これで自分一人で
アスカを叩き潰せる!
アストナージ「そういうのやめて下さい!
中尉にケガをされるのが心配で…」
アストナージ。
言ってくれちゃって。
艦隊確認! 連邦軍の艦だ!


騙し討ちにあったのか?
アデナウアー・パラヤ閣下以下
メイン・ブリッジの方は全滅で…
トウジ「アスカの艦隊は?」
ルナツーの核貯蔵庫に
潜入したようですが… うう…
トウジ「各コロニーにいる艦隊も
コロニーの暴動を恐れて出てこないし。」
これじゃ コロニーも地球も—
アスカに味方をしている
みたいなもんじゃないですか!
シンジ「アクシズにネオ・ジオンの
全艦隊が集結したわけじゃない!」


クェス「行くのよ!」
ギュネイ「クェス!
どうするの?」
クェス「あんな女 嫌いだ。」
ギュネイ「大佐に取り入って—
ニュータイプ研の所長と戦術仕官の
地位を手に入れた女なんだから!」
クェス「それを大佐に確かめる!」
ギュネイ「ああ!
大佐には近づくなって!」
クェス「あんたのヤキモチなんか聞けないよ!」
ギュネイ「違うって!」
クェス「ハッチ開けろ!」
ナナイ!
ナナイ「任せます。」
被弾したヤクト・ドーガなど放出しろ!


30


トウジ「ダミー・ミサイル 発射用意!」
ミサイル 発射用意!
以後の管制は戦闘ブリッジに移行!
ミノフスキー粒子 戦闘濃度散布!
総員 有視界戦闘用意!
監視機器 開け!
トウジ「第一波ミサイル 発射!」
各員! 発進用意!
各部隊 員数いいな!
ん?
なんだ?
シンジ「ケーラのリ・ガズィに続け!
ハロ。」
ノーマルスーツも着ないで
窒息死したいのか?
シンジ…
シンジ「ハサウェイ…」
ハサウェイ「シンジ…」
シンジ「これは僕の方で処理する。
ケーラは第一波の先鋒だ 行ってくれ。」
はい。
ハッチ開放5分前
ノーマルスーツ確認。
第二波 行け!
第二波 発射!
よし!


移動熱源接近!
迎撃戦用意!
戦闘ブリッジ開け!
アクシズの大佐に連絡!


アスカ「そうか… 来たか。
核パルスの調整が済んだら点火しろ。」
あと10分だけ もたして下さい!
アスカ「了解だ。
意外に遅かったな。
モビルスーツ部隊はアクシズの
北舷より攻撃! 味方にやられるな!
あれか?
んん…
ええい…
当たれ!
ミサイルの中に核があった。
やるなロンド・ベル。
第二波 すぐに来る。」


ハサウェイ「うっ!」
トウジ「お前まで戦場に出てきたら
母さんとチェーミンはどうなるんだ!」
シンジ「男の子は このくらいの方がいい。」
トウジ「茶化すな!」
シンジ「クェスに会いたいのか?
ハサウェイ。」
ハサウェイ「クェスを取り戻すんです!」
シンジ「ハサウェイ…」
トウジ「すぐに出るぞ。」
シンジ「ああ。
クェスの感じすぎる才能が
アスカに利用されているんだ ムリだよ。
ハサウェイ「利用だなんて そんな!」
シンジ「あの娘の才能は強化されて
今はアスカの道具に成り下がっている。」
ハサウェイ「そんな!」
シンジ「人の死に乗った世直ししか
できないのがアスカだ。
そんな男に利用されるクェスも
死んだ者の力に引かれて
悲惨な結末に…」
ハサウェイ「クェスは死にません!
その前に取り戻します!
そのためにモビルスーツの
操縦だって習ったんです!」
シンジ「そんなことじゃ ハサウェイだって
死人に引っぱられるぞ!」


ミサイル第四波に続いて
モビルスーツ部隊 第一波発進!
アストナージ「ケーラ!
とっておきのサラダ作っとくからな!」
愛しているよ!
リ・ガズィ 行きます!
アストナージ「なんて言った?」


アスカ「第二波が来た!
モビルスーツ部隊は機雷原の上に!
フン!
アクシズ 行け!
忌まわしい記憶とともに!
まだ来る。
やった。」


31


ああー!
アクシズに火がつきました。
地球に降下開始です!
トウジ「第五波ミサイル 発射!
撃てーっい!」
総員 第一戦闘配置!
ダミー放出!
トウジ「同時に回避運動 用意!」


チェーン「なにかあった時は
インターカムで連絡する。」
ハサウェイ「はい。
それ なんですか?」
チェーン「サイコ・フレーム まだ
性能的に調べたいことがあってね。」
ハサウェイ「へー!」
ホレ!


アスカ「これにも核ミサイルが一発だけ?
やるなトウジ。
ナナイ! 早く来てくれよ。」


ナナイ「クェスを殺したくなければ 大佐と
合流するまで離れるんじゃない!」
ギュネイ「はっ!」
ナナイ「艦長!」
出させろ!
アクシズの戦闘空域に入る!
ナナイ「はっ!」
ギュネイ「言われなくたって
クェスは大佐には渡すもんか!」


この熱源がアクシズ
左は核反応です。
敵艦隊はダミーを放出していて
数が分かりません。
ダミーを焼き払えばいい!


クェス「あ…
あそこがアクシズ? 大佐がいる。
大佐!」


右に熱源 敵です!
トウジ「ルナツーからの増援か?
第二波 出てくれ
艦隊は直援部隊でもたせる!」
シンジ「頼む!
ガンダム 行きまーす!」


ナナイ「さらに30秒間 援護射撃をする。」
マメなこった。
ナナイ「各員の健闘を祈る。」
あいよ。


核ノズルを破壊する前に
艦隊が出てくるか…
なんとしても
アクシズの脚を止める!


クェス「ああ! 光?
あの光の中にいるの?」


ギュネイ「クェスは? あっちか!
うかつだぞ! クェス!」
クェス「ギュネイ。」


モビルスーツは、
アクシズの北上で交戦中。
トウジ「よーし!
第六波! 本命を叩き込め!」


フッ ロンド・ベルなら
鈴を鳴らしてりゃ いいんだよ!
生意気やっちゃって!


クェス「あそこだ!
大佐 あんな所に隠れて。」
ギュネイ「クェス…
ロンド・ベルのモビルスーツ?
ミサイルか!
こいつら
核ミサイルじゃないか!
ええい ファンネルたち 一番
熱量の高いミサイルだ! 当たれ!
やった!」


クェス「すごい!
大佐!」
アスカ「ギュネイが敵の核ミサイル群を
阻止してくれた。
あれが強化人間の仕事だ。」
クェス「大佐! ナナイが
私をぶったのよ!」
アスカ「暴力はいけないな
ナナイには言っておく クェス?
クェス!
パイロット・スーツもなしで。」
クェス「本当だね?
ナナイを折檻してやって!」
アスカ「ああ 本当だ。」
クェス「なら 少し働いてくる!」
アスカ「調子に乗るな。」
クェス「でも…」
アスカ「実戦の怖さは
体験しなかったようだな。」
クェス「怖さ?」
アスカ「ああ。」
クェス「気持ち悪かったわ
それだけよ。
なのに!
ナナイは優しくなくって!」
アスカ「それで私の所に来たのか?」
クェス「大佐!」
アスカ「その感じ方 本物の
ニュータイプかもしれん いい子だ。」


32


捕まえた。
飾りをやられただけなんだから。


ギュネイ「この左上のプレッシャーはなんだ?
ガンダムか!」
シンジ「ダミーか?
そこだ!」
本物の岩か!
うわぁーっ!
ギュネイ「岩を利用して左右から追い込め!
間違いない!
あれはガンダムだ!
あれをやりゃあ
大佐だろうが 総帥だろうが!
そこっ!」


チェーン「リモコンできなければ
直接 射撃すればいいでしょ!」
しかし。
チェーン「私が—
やるわよ。」
ハサウェイ「チェーンさん 頑張ってんだ。
うわっ!」
ああ…
チェーン「どうしたの?」
コントロール・センターから
リモコンできんのです!
チェーン「来た!」


ニュータイプだ強化人間だって
艦隊の脚を止められなけりゃさ!
よく見つけてくれた!
チェーン「ダミー!」
はっ!
チェーン「ううう… あっ?
こっち!」
なんなんだ この力は?
私が直撃を受けている!
やった!
チェーン「え? まだ!」


クェス「ああ… なんか 私の中に
人がいっぱい入ってくる!
怖い 気持ちが悪い。
ううう…」


ハサウェイ「クェス…」


突っ込みが足らない!
ん?
ギュネイ「あの飛行機
1機で艦隊を潰す魂胆か!」
こいつ!
シンジ「誰だ? ケーラ?」
ギュネイ「行かせるか!」
うわーっ!
まだ もう一撃できる アクシズを!
ギュネイ「逃がすか!」
あうっ!
ギュネイ「ガンダムもどきが!」
アクシズを
しまった!
ギュネイ「ハハ… 丸腰になった。
ガンダムもどきを捕獲する!
また…」
うあっ!
ギュネイ「こいつは利用できるんだ。」
なんなの?
遊んでるんじゃないの。
ギュネイ「来たな! プレッシャー
ガンダム同士
呼び合っているのか?」
脱出コックピット!
始動しない あっ!
ギュネイ「それ以上動くな
抵抗すれば このモビルスーツの
パイロットを殺すぞ!」
シンジ!
敵の動きは止まっています。
狙撃して下さい!
シンジ「ケーラ!」
ああ!
ギュネイ「シンジってんだろ!
ガンダムのパイロット!」
シンジ「光音声?」
ギュネイ「ガンダムを放棄すれば—
このパイロットを返してやる!
どうした? 早くしろ
νガンダムを手に入れたら それこそ
俺はいつだってアスカを倒して—
クェスを手に入れられる
男になれる。
やれよ!」
シンジ「あっ! 曳航しようっていうのか。」
ギュネイ「投降サインを出して
ライフルを捨てろ!」
私にかまわずに!
シンジ「やめろ! ファンネルを外す!」
ギュネイ「ふざけるな! 放熱板が
なんだってんだ! シンジは殺せ!」
シンジ「ああーっ!」


アスカ「ん?」
クェス「また!」
チェーン「シンジ!」
ハサウェイ「クェス…」


ああっ!
ギュネイ「抵抗したな シンジ!」
ああっ ああーっ!
シンジ「ああ…」
ギュネイ「このギュネイ・ガスの警告を
無視したから!
ファンネルだと?」
シンジ「ああ… ケーラ…
ああ… おおーっ!」


クェス「私…」
アスカ「第一波は引き揚げたようだ。」
クェス「私 パンクしちゃう!」
アスカ「この娘は 戦場の
すべての動きを感知している。」

Re: 新世紀エヴァンゲリオン 逆襲のアスカ ( No.4 )
日時: 2018/04/14 10:59
名前: 河村憲昭 (ID: CbmxSfx3)

33


トウジ「アンチ・ミサイル粒子弾
大事に使えよ!」
観測班 敵は?
敵モビルスーツ 後退中!


アストナージ「ムリに着艦するな!
ワイヤーで固定しろ!」
アストナージ!
アストナージ「なんだ?
ケーラが!」
行ってやって下さい。
アストナージ「ああ… ああ!」
次 収容しろ!


アストナージ「はっ!」
シンジ「アストナージ 来ないでくれ!」
アストナージ「シンジ! ケーラが!」
シンジ「見ちゃダメだ。」
アストナージ「ケーラ!」
シンジ「ファンネルが敏感すぎた。
ストレートに防御に働いて…」
アストナージ「サラダを一緒に…
食べるんじゃなかったのか?」
アストナージ…
運べってんだよ!
はい!
シンジ「僕のファンネルのコントロールも
悪いが アスカがいるからだ。
ヤツを仕留めなければ
死にきれるもんじゃない!」
チェーン「そんな不吉なこと言わないで!」
シンジ「覚悟を言ったまでだよ。」
チェーン「アスカの存在…」


アスカ「アルパ・アジールのテストが
間に合わないか?」
ナナイ「実戦テストをクェスに
やらせばいいでしょう。」
アスカ「意地悪い言いように聞こえるな。」
ナナイ「クェスが なにか言いましたか?」
アスカ「そりゃ「真面目すぎるナナイは
嫌いだ。」ぐらいは言うさ どうだ?
核を持った4番艦は
あと30分で接触する。」
ナナイ「ギュネイは クェスを大佐に
取られると過剰に反応しています。
クェスと一緒にして前に出した方が
彼の能力を発揮します。」
アスカ「アルパに乗せた
そうもいかんだろう。」
ナナイ「私は大佐に従うだけです。」
アスカ「いいのか?」
ナナイ「愛して下さっているのなら…」
アスカ「いてくれなければ困る
ナナイ…」
ナナイ「惣流・アスカ・ラングレー…
いえ キャスバル・ダイクンで
いらっしゃりたいから疲れるのですか?」
アスカ「父の名前を継ぐのは辛いな
君のような支えがいる。」


ギュネイ「あれか?
アルパは完成してるじゃないか。」
クェス「大佐は
私にやらせてくれるって!」
冗談じゃないよ!
クェス「みんなで 私をイジメんだ!」
違いますよ。
クェス「なにすんのよ!」
ギュネイ「大佐と一緒じゃなかったのか?」
クェス「ナナイとミーティング。」
ギュネイ「大人同士なにやってんだ。」
クェス「大佐はなにもしないよ。
私を抱っこしてくれたんだから。」
ギュネイ「冷静になれって言ったろ。」
クェス「どうしてさ。」
ギュネイ「俺な 敵の核ミサイルを一気に
狙撃したんだぞ。
俺は大佐以上に働けるんだ!
あんな男は気にするなって!」
クェス「なに言ってんの 今は戦争だよ!」
ギュネイ「クェス… 大佐がナナイと
仲良くしてる理由を知らないのか?」
クェス「仕事以外 もう付き合わないって!
ああっ!
やーよ!」
ギュネイ「大佐はジオンの一年戦争の時に
使ったパイロットの—
カヲルに取り憑かれてるんだぜ。」
クェス「はぁ?」
ギュネイ「けど大佐は総帥らしく見せるために
ナナイなんかとも付き合ってさ。
ロリコンじゃないかって。
ニュータイプ研究所の連中は
みんな知ってんだぜ。」
クェス「だからってなによ!
昔のことでしょ。」
ギュネイ「大佐の渚カヲルって寝言を
聞いた女はかなりいるんだ。」
ギュネイ「クェス…」
クェス「私がナナイとカヲルを
追い出すんだから!」
ギュネイ「カヲルをシンジに取られたから
大佐は この戦争を始めたんだぞ!」
クェス「そんなこと言うから
若い男は嫌いなんだ!」


34


我が艦隊は このポイントで
第二次攻撃をかけるが
アクシズはルナツーから運んできた
核爆弾を地表近くで爆発させて—
地球を核の冬にすることもできる。
シンジ「だから今度の攻撃で
アクシズのノズルを破壊し
アクシズそのものも破壊する。」
トウジ「ということは
艦隊攻撃しかないということだ。
我が方には 核ミサイルは
4発しかのこっていない。」
シンジ「だから その攻撃が
失敗した場合は—
アクシズに乗り込んで
この部分を内部から爆破する。
ここは鉱道が網の目のようにあるので
アクシズの分断は可能です。」
そうすればアクシズの破片は
地球圏外に飛び出して行きます。
トウジ「よし 三段がまえだ ルナツーから
敵の援軍が来る前にケリを付けるぞ。
すまんが みんなの命をくれ!」


チェーン「「あのサイコ・フレームは—」
「我が社の材料開発部の
アイデアではなかったのです。」」
オクトバー「「開発部も
断定はしていないのですが」
「あの技術はネオ・ジオンからの
提供だということで。」」
チェーン「こんなバカなことないわ
サイコ・フレームは作動した。
完全なものが敵から
提供されるわけがない。
オクトバーさん なんで試料と一緒に
こんな手紙を送って来たのかしら?」
シンジ「チェーン。」
チェーン「はいっ!」
シンジ「どうしたんだ?」
チェーン「ケーラやアストナージのこと。
それにシンジの不吉な言葉…
気になるわ。」
シンジ「すまなかった
ファンネルいいな?」
チェーン「もちろんです これと
大尉のサイコミュが共鳴して—
未知数の機能が引き出されるかも
しれないって話 信じます?」
シンジ「オクトバーの話か?
それはないよ。」
チェーン「でも…」
シンジ「フィン・ファンネルで勝てるさ。
νガンダムは僕が基礎設計をして
君が整備をしているんだから。」
チェーン「そりゃ そうですね。」


35


待っていなさい 様子を見てくるわ。
はい。
ああ。
ああ…?
こんな所じゃ隕石が
香港に落ちたらやられちまうぞ。
また隕石が落ちるって 本当なの?
核の冬なんて来ないよ。
迂回しましょう。
え?
戻ることになるけど。
太陽!
ああ?
ああ!
ママ なに!
あれ アスカの隕石?


敵艦艇らしい移動物体キャッチ!
総員 第一戦闘配置!
間違いないのか?
4番艦は はっきりしています。
しかし—
ミノフスキー粒子散布前の
写真ですが この光の数…
連邦の艦隊だというのか?
サイド2 サイド5
ルナツーを脱出したものもあります。
モビルスーツ部隊を前に出す!
大佐に!


チェーン「お早い お帰りを。」


艦長の許可が出たんだ。
戦闘ブリッジには入れられんが
ここに座っていられる自身があるなら
観戦していい。
ハサウェイ「は はい!」
これに遺言状を書いてな
カプセルで放出するから。
ハサウェイ「はい。」
髪の毛もはさんでおけよ。
ハサウェイ「はい。」
トウジ「連邦軍が動いている?」
間違いありません!
シンジ「νガンダム 行きます!」
ラー・ザイム ラー・キエム
発進続く!
サイド2と5からも出ていますが
援護してくれますかね?
トウジ「こっちの位置表示は
定期的に出しておけ。」


モビルスーツ部隊は
艦隊の前に展開。
102! どうぞ!
クェス「大佐。」
アスカ「どこに行っていた!」
クェス「私 カヲルの身代わりなんですか?」
カラ「クェス!
誰に聞いた?
いや なんで
そんなことが気になる?」
クェス「私は大佐を愛してるんですよ!」
アスカ「困ったな…」
クェス「なぜ? 私は大佐のためなら
死ぬことだってできるわ。」
アスカ「分かった 私は
カヲルとナナイを忘れる。」
クェス「なら 私はアルパで
大佐を守ってあげるわ アスカ…」


おお! お父さんの分まで
書いてあるな 結構。
トウジ「ハサウェイ
怖くなったら奥に降りたらいい。」
ハサウェイ「はい 父さん。」


アスカ「どうした?」
ギュネイ「作戦仕官と
打ち合わせでありました!」
アスカ「私がクェスに手を出すと
どうして考えるのだ。」
ギュネイ「自分が でありますか?」
アスカ「クェスはナナイの命令でアルパに
乗った 慣れるまで守ってやれ。」
ギュネイ「はい。」
アスカ「私はネオ・ジオンの再建と
打倒シンジ以外 興味はない。
ナナイは私に優しいしな。」
ギュネイ「はぁ…」
ギュネイ。
ギュネイ「おう!」
おら!
ギュネイ「ウソか誠か すぐに分かるさ。」


戦闘ブリッジに官制切り替え!
アスカ「ご苦労!」
ナナイ「大佐を… 出さないで済ませます。」
アスカ「そう願いたいな。」
ナナイ「クェスとアルパの相性は
良いようです。」
アスカ「そうか。」
アルパ・アジール発進用意!
各員 第一戦闘配置へ!
ギュネイ「アルパ・アジール。」
クェス「アハハ! 来る 来る。」
ギュネイ「調子に乗るな! クェス。」
クェス「やることが いっぱいあるでしょ。
ん?」
シンジ「敵意が無邪気すぎる
アスカじゃない あの男でもない。」
クェス「なに? 壁になるヤツがいる。」
ギュネイ「クェス! そいつは
νガンダムだ! 手強いぞ!」
クェス「なにが!」
シンジ「ん?
フッ! 子供に
付き合っていられるか!」
クェス「なんでさ!
おわっ! 邪魔すんじゃない!
なんなの?
落ちろ 落ちろ 落ちろ!」
ギュネイ「クェス! ガンダムはこっちだ!
ああ?
そこまでだ ガンダム!
行けー!」
シンジ「あっ!」
ギュネイ「いつまで ザコを
相手にしているんだ!」
クェス「ザコ?」
シンジ「ちいっ!」
うわぁーっ!
ギュネイ「受けられるか!」
シンジ「あっ!」
クェス「大佐の所には行かせないよ!」
シンジ「邪気が来たか
やられる!
6つの敵か!」
クェス「ううっ! うっ!」
シンジ「クェスならやめろ!」
クェス「あうっ! ギュネイ!」
ギュネイ「分かっている! ファンネルが
なんであんなにもつんだ。」
クェス「そんなんで大佐を困らせないでよ!」


νガンダムだけ 前に出すぎです。
トウジ「援護モビルスーツは
どうなってるの?」
頑張っていますが…
ハサウェイ「罵りあってるだけじゃいけないよ。
クェス それじゃダメだよ!」


アストナージ「チェーン どうするの?」
チェーン「モビルスーツが足りないって!」
アストナージ「そりゃダメだ!
やめないかチェーン!」
チェーン「メイン・エンジンの一つは
直しました。」
アストナージ「そういうことじゃ… うっ!
しっかりしろチェーン!」
チェーン「サイコ・フレームが多い方が
シンジに有利なんです。」
アストナージ「チェーン! やめろー!」


ナナイ「4番艦 アクシズに入りました。」
アスカ「よし 核爆弾は地球に激突する
直前に爆発するようにセット。
クルーは収容しろ。」
ナナイ「大佐 もうお止めしませんが
シンジを倒したら…」
アスカ「ああ あとはナナイの言う通りにする。
戦闘ブリッジに入ってくれ。」
ナナイ「はい。」
アスカ「いい子だ。」


ハサウェイ「うわっ!
ああ…
あの光の中にクェスがいる。
あっ これ動くじゃないか。
うわっ!
ああ!」


ギュネイ「ファンネルがもたないから
クェス! 無茶だ!」
クェス「あっ!」
ギュネイ「なに!
あっ!」
クェス「ギュネイをやったの?」


そろそろアクシズは
最終加速をかけます。
トウジ「核ミサイル。」
来ました!
トウジ「退避!」
ラー・チャターが
盾になってくれています!
トウジ「ターゲット! 核ノズル!」
ちょっと待って下さい!


4番艦のランチ収容!
核爆弾の自爆装置は?
セットしたそうです!
ムサカ 前に!
ロンド・ベルの艦隊を撃滅する!


アクシズ 加速かけました!
トウジ「その根本に ぶち込めばいい。
ううっ! ターゲット修正急げ!」
予測進路 来ました!
トウジ「よーし! 撃てーっ!」


アスカ「どれが核だ? ファンネル!
そんなに数はないはずだ。
そこか!」


チェーン「核ミサイルが狙撃された?
ハサウェイ! シンジ!」


アスカ「まだ来る。
トウジやるな なに?
ええい! はっ!」


ラー・チャターが!
ミサイルが阻止されました!
楯になって!
トウジ「ラー・カイラムをアクシズに着ける。
総員! 陸戦用意!」
総員! 陸戦用意!
トウジ「ハサウェイ。」


36


チェーン「こちら? いた ハサウェイ!」
ハサウェイ「なんだ これ? クェスじゃ?」
クェス「ウフフフ サイコミュが引っぱって
くれるから 逃がしゃしないよ なに?」
ハサウェイ「クェスだろ?
これに乗ってるの。」
クェス「馴れ馴れしくないか こいつ。」
チェーン「ダメ! 死んじゃう!」
クェス「ん? あいつは
なんだ!」
チェーン「ハサウェイ どきなさい!」
クェス「あれは…」
ハサウェイ「ダメだよ クェス。
そんなんだから敵だけを作るんだ。」
クェス「あんたもそんなことを言う!
だから あんたみたいの生んだ
地球を壊さなくっちゃ—
救われないんだよ!
なに?」
ハサウェイ「クェス そこにいるんだろ
分かっているよ ハッチを開いて
顔を見れば そんなイライラ
すぐに忘れるよ!」
クェス「子供は嫌いだ! ずうずうしいから!」
ハサウェイ「うわっ!」
チェーン「ハサウェイ どきなさい!
その娘は危険よ!」
クェス「イヤな女! お前がいなければ
シンジの所にいられたのに!」
チェーン「シンジの所って? あの娘が。」
ハサウェイ「クェス 降りて!」
チェーン「ハサウェイ!」
クェス「直撃!
どきなさい ハサウェイ!」
ハサウェイ「えっ!
あー クェス!
クェス!」
チェーン「ハサウェイ 大丈夫?」
ハサウェイ「チェーン?
チェーンか やったのは!」
チェーン「やめなさい
あなたのやっていることは…」
ハサウェイ「やっちゃいけなかったんだよ!
そんなことを分からないから大人って
地球だって平気で消せるんだ!」
チェーン「ハサウェイ!」
ハサウェイ「ああ…」


おい ロンド・ベルは
援護がいるんじゃないのか?
戦闘は始まってんでしょ?
ゲタで発進!
戻りは気にすんな 安心して
ロンド・ベルを援護しろ。
我に従って
アクシズに向かわれたし。
アクシズに直進すりゃあいいんだよ。
間に合わせろ!
本当に拾ってくれるのかよ。
行けってよ。


飛べれば宇宙に行けるのにね。
そうしましょうか。
ああっ!


太陽だ…


おい 久しぶりに
太陽が見えるぞ。
クリスチーナ!


おい なんか聞こえなかったか?
いいや。


ナナイ「うっ うう… はっ!
艦長 ロンド・ベルが来る。
前に!」
下に回り込んで前に出る!
モビルスーツ 来た!
うわっ!


他の艦は 敵艦隊の
動きを気づかないか!
有線通信が切断されています!
うわーっ!
ギラ・ドーガ部隊 戻れ!


37


アスカ「来たか。」
シンジ「避けた アスカ!」
アスカ「アクシズのノズルには接近させん!
はっ!」
シンジ「避けた!」
アスカ「それでこそ私のライバルだ!」
シンジ「艦がある。
なんだ これは?
そうか アスカめ!」
アスカ「シンジ まだ早い! ファンネル!」
シンジ「アスカ!」
アスカ「ここで爆発したら
地球は汚染させられん!
シンジ! 地球上に残った
人類などは—
地上の蚤だということが
なぜ分からんのだ!」


やられた!
ナナイ「4番艦の核兵器の爆発。」


うわーっ!
トウジ「なんの力だ?
ラー・カイラム 状況 報せ!」


前方に巨大な閃光があります!
原因は分かりません。
ちっ ワイヤーが切れちまった!


トウジ「爆破作業 急いで!」


アスカ「ガンダムはどこだ!
ラー・カイラムに上陸された?
ノズルを止めた?
シンジ これ以上はやらせん!」


正面上 迎撃!


シンジ「なに? チェーンか?
来るのか?」
アスカ「シンジ…」
シンジ「ん?」
アスカ「カヲルが死んだ時の あの苦しみ!
存分に思い出せ!」
シンジ「情けないヤツ!」
アスカ「なにが!
貴様こそ その力をムダに
消耗していると なんで気がつかん!」
シンジ「貴様こそ!」
アスカ「パワーダウンだと!」


トウジ「時間が かかりすぎるぞ!」
もうちょいです。
これで アクシズは
バラバラになります。

Re: 新世紀エヴァンゲリオン 逆襲のアスカ ( No.5 )
日時: 2018/04/21 13:46
名前: 河村憲昭 (ID: CbmxSfx3)

38


シンジ「てーっ!」
アスカ「ラー・カイラムが? なんだ?
なにぃ!
ガンダムを捨ててでも アクシズを
外部から爆破しようっていうのか。
させるか!
ええい!」
シンジ「トウジたち
まだ上がっていないか? ん?
あっ!
でぇーい!
逃げられた。


世直しのことを知らないんだな。
革命はいつもインテリが始めるが
夢みたいな目標をもってやるから—
いつも過激なことしかやらない。」
アスカ「四方から電波が来る。」
シンジ「しかし革命の後では—
気高い革命の心だって
官僚主義と大衆に呑み込まれて行くから
インテリはそれを嫌って—
世間からも政治からも身を引いて
世捨て人になる だったら…」
アスカ「私は 世直しなど考えていない!
愚民どもに その才能を
利用されている者が 言うことか!」
シンジ「そうかい!」
アスカ「逃げた? トウジたちも?」
シンジ「はっ!
このくらい!」
アスカ「サーベルのパワーが負けている!
ええい!
なんと!」
シンジ「アスカ!」
アスカ「貴様がいなければ!
シンジ!」
シンジ「うおーっ!
アスカ「モニターが! 死ぬ!
なに!」


トウジ「レウルーラを撃沈しろ!」
こっちもバラバラなんです!
後退遅いぞ!
アクシズと一緒に沈みたいのか!
トウジ「時間だ。」
えっ?


アスカ「やられた?
なに? 戻れと言うのか ナナイ。
男と女の間に入るな! うわっ!」


ナナイ「大佐! 私たちを見捨てる
つもりなんですか?」
アクシズが割れます!
対空監視 気をつけろ!


シンジ「逃がすかよ!」
アスカ「捕まった?
しかし もう遅い!」


レウルーラを追えばいい!
アクシズの破片が飛んでくる!
モビルスーツ部隊!
トウジ「本当か? メラン!」
はい!
前の方は地球から離脱しますが—
後ろの部分が爆発で
ブレーキをかけられましたから…
トウジ「軽くなって落ちないはずだ!」
アクシズを分断させる爆発が
強すぎたのです!
トウジ「アスカの手伝いをしたのか?」


ハサウェイ「あ… 父さん… 父さーん!」


アスカ「フフフフ… ハハハハ…」
シンジ「なにを笑ってるんだ!」
アスカ「私の勝ちだな!
今 計算してみたが アクシズの後部は
地球の引力に引かれて落ちる!
貴様らの頑張りすぎだ!」
シンジ「ふざけるな! たかが石っころ一つ
ガンダムで押し出してやる!」
アスカ「バカなことはやめろ!」
シンジ「やって見なければ分からん!」
アスカ「正気か!」
シンジ「貴様ほど急ぎすぎもしなければ
人類に絶望もしちゃいない!」
アスカ「うわーっ!
アクシズの落下は
始まっているんだぞ!」
シンジ「νガンダムは ダテじゃない!」


39


トウジ「ラー・カイラムで
アクシズを押すんだよ!」
無茶言わないで!
トウジ「地球が汚染されるのを
黙って見ているのか!」
レウルーラの撃沈を
確認していません!


ナナイ「大佐… あなたは…」


アクシズの後ろが加速してます!
トウジ「モビルスーツの動き チェック!」
はい!
トウジ「シンジ… お前は
まだアクシズにいるのか?」


アスカ「命が惜しかったら貴様にサイコ・
フレームの情報など与えるものか!」
シンジ「なんだと?」
アスカ「情けないモビルスーツと戦って
勝つ意味があるのか?
しかし これはナンセンスだ!」
シンジ「バカにして!
そうやって貴様は 永遠に他人を
見下すことしかしないんだ!」


トウジ「なんだ!」
熱源! アクシズの温度が
上がっていくだけです!


ナナイ「ああ… 大佐…」
ナナイ どうした!
ナナイ「大佐の生命が 吸われていきます…」
敵の援軍 確認!
連邦軍のモビルスーツが
地球の向こうからも!
コンピューター・グラフィックスの
モデルじゃないのか?
リアル画像です!
数を確認しろ!
地球の向こうのもか!
味方じゃありません!


左舷からも来ます!
トウジ「地球連邦軍なんだな。」
間違いありません!


88艦隊からです。
トウジ「なぜだ? しかもみんな
アクシズに向かっている。」


「ラー・カイラムは損傷機の
回収にあたられたし!」です。
トウジ「しかし 今頃になって
どういうことなんだ? こいつら。
ひょっとしたら あの光…
チェーンの言ってた
サイコ・フレームの光か?
なにをやろうってんだ?」


シンジ「なんだ? どういうんだ?
やめてくれ!
こんなことに付き合う必要はない!
退れ! 来るんじゃない!」
アスカ「なんだ? なにが起こっているんだ?
ええい! 完全な作戦にはならんとは!」


ロンド・ベルだけに
いい思いはさせませんよ!
シンジ「しかし その機体じゃ…
ギラ・ドーガまで…
ムリだよ みんな退れ!」
地球がダメになるか ならないかなんだ。
やってみる価値はありますぜ!
シンジ「しかし 爆装している機体だってある!
ダメだ! 摩擦熱と
オーバーロードで自爆するだけだぞ!
もういいんだ! みんなやめろ!」
アスカ「結局… 遅かれ早かれ
こんな悲しみだけが広がって—
地球を押し潰すのだ。
ならば人類は
自分の手で自分を裁いて—
自然に対し 地球に対して
贖罪しなければならん。
シンジ なんで これが分からん…」


シンジ「離れろ! うっ!
ガンダムの力は…」


アスカ「これは サイコ・フレームの共振。
人の意思が集中しすぎて
オーバーロードしているのか?
なのに 恐怖は感じない。
むしろ温かくて 安心を感じるとは…」


シンジ「なにもできないで! ああっ!」


光の幕の向こう!
モビルスーツが跳ね飛ばされています。
トウジ「もっとよく観測しろ!
なにが起こっているんだ。」


40


アスカ「そうか しかし この温かさを持った
人間が 地球さえ破壊するんだ。
それを分かるんだよ シンジ!」
シンジ「分かってるよ! だから世界に人の
心の光を見せなけりゃならないんだろ!」
アスカ「フッ… そう言う男にしては
クェスに冷たかったな ええっ!」
シンジ「俺はマシーンじゃない!
クェスの父親代わりなどできない!
だからか? 貴様はクェスを
マシーンとして扱って…」
アスカ「そうか! クェスは
父親を求めていたのか。
それで… それを私は迷惑に感じて
クェスをマシーンにしたんだな。」
シンジ「貴様ほどの女が
なんて器量の小さい!」
アスカ「渚カヲルは私の父に
なってくれるかもしれなかった男性だ。
そのカヲルを殺したお前に
言えたことか!」
シンジ「お父さん? カヲルが?
うわっ!」


ナナイ「ううっ… 大佐が!」
おい ナナイ どうしたんだ?
アクシズが地球から離れていきます!
そんなバカな!


アクシズ 進路変更 確実!
地球から離れます!


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