二次創作小説(映像)※倉庫ログ

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BORUTO 特別編
日時: 2018/07/29 16:42
名前: TK (ID: KnTYHrOf)

ボルト:「今日こそ、俺が勝つってばさ。」
サラダ:「ボルト、ほんと懲りないわね。」
ボルト:「影分身の術!」
ボン!
サラダ:「無駄だって・・。」
(写輪眼!)
シュッ、シュッ・・。
ボルトの攻撃はサラダにすべて交わされていく。
ボルト:「くっそ、写輪眼とかせこい手使いやがって!」
サラダ:「これも私の力の一つよ。出し惜しみしてたら火影になんてなれない。」
ミツキ:「何度見ても驚愕だね。サラダは写輪眼を使えば使うほど、相手の動きを先読みできるようになってる。」
(これが伝説のうちはの力か・・。)
ボルト:「へっ!」
ボルトは手の平を広げてサラダに向かって行く!
ボルト:「空掌!」
サラダ:「火遁・豪火球の術!」
ボルト:「甘いぜ・・。」
ボォォォゥ!
サラダ:「!手ごたえがない、今のは影分身?!」
ボルトはサラダの背後から接近する!
ボルト:「螺旋が「しゃ〜んなろうっがぁぁっ!!」」
バッシィィィン!!
ミツキ:「あらら・・。」
サラダ:「術を撃つよりもこっちの方がやっぱり早いわね。」
サラダは眼鏡を光らせて言う。
ボルト:「あ・・がっ・・。」
ドサッ。
ミツキ:「今回もサラダの勝ちだね。」
サラダ:「何が神童よ。ボルト、少しは成長したら?」
ボルト:「くそっ、怪力女!そもそも写輪眼の能力が反則的だってばさ!!」
サラダ:「だからさ、これも私の力なの。悔しかったら私を倒してみなよ。」
ボルト:「くっ、せめて螺旋丸が普通に撃てるようになれば・・。」
ナルト:「螺旋丸に拘らなくても強くなる方法はいくらでもあるぞ?」
サラダ:「七代目!」
ボルト:「父ちゃん!ってか・・・今回は影分身じゃないのか。」
ナルト:「たまには休養をとれってシカマルがな。そんで、さっきの戦い見させてもらったぞ、ボルト。」
ボルト:「み、見られてたのかよ。っ・・サスケさんがいなくなってから、日に日にサラダとの差が広がっている気がするってばさ。」
サラダ:「パパのせいにしないでよ、あんたの実力不足でしょ。」
ナルト:「まぁまぁ。ボルト、たまには俺がお前を鍛えてやってもいいぞ。」
サラダ:「え、ずるい!私も鍛えてください、七代目!!」
ボルト:「まじか父ちゃん!んで?何を教えてくれるんだってばさ!」
ナルト:「手裏剣術はサスケに教えてもらったか?」
ボルト:「手裏剣?教えてもらったけど・・術じゃないのか?」
ナルト:「俺がボルトと同じ年のころに編み出した手裏剣術の応用技だ。」
サラダ:「え、私も!」
ナルト:「おう・・・・ん、そういえばサラダ、サクラちゃんが怒ってたぞ?部屋の片づけせずに出かけたとかなんとか・・。」
サラダ:「あ・・やば・・。」
ミツキ:「僕は帰ろうかな。サラダ、君も帰った方がいいんじゃない?」
サラダ:「うっ・・仕方がない。」
ナルト:(サラダのあの落ち込み方。サクラちゃん、恐ぇ〜もんな・・。)
ミツキ:「それでは七代目、僕らはこれで。」
ナルト:「なんだ、お前も行くのか?気ぃつけてな。」
ミツキ:「はい。さ、行こうかサラダ。」
サラダ:「ちょ〜しゃんなろ〜だよ・・。」
ボルト:「それで、父ちゃん!どんな術なんだってばさ!!」
ナルト:「よし、見とけよ。多重影分身の術!」
ボボボボン!!
ナルト:「四方八方手裏剣の術!」
ズバババッ!!
ボルト:「へぇ〜!無数の影分身で敵を囲んで手裏剣を投げ込むのか!でも俺のチャクラじゃここまでの数は・・。」
ナルト:「ここまで分身をつくらなくても四方八方手裏剣は可能だ。単調な技だけど、相手は手裏剣に意識を向け続けなければいけなくなるため、次の攻撃が当たりやすくなる。そしてこの術の極めれば、さらに高等難易度の組み合わせ技に繋げられるってばよ。」
ナルトは飛雷針のクナイをそこらじゅうに投げつける。
ナルト:「いくぞ、四方八方手裏剣の術と飛雷針の応用技。風遁・乱回転手裏剣の術!」
ボルト:「すげっ!!」
四方八方にいるナルトが一度に様々な場所に瞬身し、手裏剣を投げつけながら回転していく!
ナルト:「これに正確無比な手裏剣術を持ちあわせていたら尚の事強力だけど、俺はそういうの苦手だからなぁ。」
ボルト:「へっ、やってることは簡単だってばさ!影分身の術!」
ボン!
ボルト:「あれ・・。」
ナルト:「ボルト、影分身一体じゃさすがに何もできないぞ?」
ボルト:「分かってるよ・・くそっ、もう一度・・影分身の術!!」
・・・・。
ナルト:「どうしたんだお前?」
ヒマワリ:「パパっ!」
ナルト:「おう、ヒマワリ!」
ボルト:「くそっ・・チャクラ切れ?そんなに使ってないぞ・・。」
ナルト:「・・・。」
九喇嘛:(おい、ナルト。)
ナルト:「!」
(九喇嘛!珍しいな、お前から。)
九喇嘛:(そんなことより、お前の息子。さっきの戦いで無理にチャクラを引き出そうとしてチャクラコントロールができなくなってるぞ。)
ナルト:「なるほど、それで・・。」
ボルト:「?」
ナルト:「ボルト、母ちゃんに天穴ついてもらってこい。」
ボルト:「ハァ?なんで・・。」
ナルト:「ヒマワリ、母ちゃんも来てんのか?」
ヒマワリ:「うん!」
ヒナタ:「ごめんなさい。ナルト君の後を追うって聞かなくて。」
ナルト:「お、ヒナタ。丁度良かった、ボルトの天穴を突いてやってくれ。」
ヒナタ:「え、ボルトの?」
ナルト:「白眼で見てみりゃ分かるってばよ。」
ヒナタ:「え、・・うん。白眼!」
ボルト:「な、なんだよ・・。」
ヒナタ:「ボルトの天穴が閉じている・・。」
ナルト:「いっちょ頼むぜ。」
ヒナタ:「うん。ハァァッ!」
ズバン!
ボルト:「!うっぐっ・・。」
ヒナタ:「ご、ごめんねボルト。痛かった?」
ナルト:「ボルト、もう一度チャクラを練り直してみろ。」
ボルト:「っ〜影分身の術!」
ボボボボン!
ボルト:「え、なんで・・。」
ナルト:「チャクラを無理に引き出そうとするな。今日はしっかり体を休めて、明日から特訓だ。」
ボルト:「え?!駄目だってばさ・・父ちゃん、今日しか相手できないだろ!」
ナルト:「成長期の肉体に負担をかけすぎるな。ここで無理をして後遺症が残ったらどうする?」
ボルト:「くそっ、なんだよ〜。」
シカマル:「!見つけたぞナルト。」
ナルト:「シカマル?どうした。」
シカマル:「抜け忍らしき忍が木の葉の巻物を盗んだそうだ。」
ナルト:「なんだって!」
シカマル:「それも六代目が開発したある術の巻物らしい。」
ナルト:「カカシ先生の・・くっ、俺が場所を突き止める。」
ナルトはあぐらをかいて仙人モードに姿を変える。
ヒナタ:「ボルト、ヒマワリ。私たちは自宅で待機よ。」
ボルト:「え〜くそっ、お預けだかんなクソ親父。」
ナルト:「おう。約束だ・・・シカマル、恐らく3人。見覚えのねぇチャクラを感知した。」
シカマル:「どうする気だ、ナルト。」
ナルト:「木の葉丸とサラダに連絡だ、この二人がそれぞれの抜け忍の一番近くにいる。あと一人はシカマル、お前が影縛りで止めてくれ。場所は今から伝える。」
シカマル:「おい、サラダを巻き込む気か。」
ナルト:「大丈夫だ、サラダは分をわきまえてる忍だ。それよりも木の葉丸とシカマルは残り二人をどうにか食い止めてくれ。俺は先にサラダのところに行く。」
木の葉の里
門の前
サラダ:「ん?頭に何かが聞こえて・・。」
(!これって山中一族の・・。)
シカマル:「サラダ、聞こえるか?」
サラダ:「シカマルさん?・・え、抜け忍?!」
シカマル:「いいか、ナルトが来るまででいい。どうにかそいつを食い止めてくれ。」
いの:「無事にサラダに情報は伝わった?」
シカマル:「ああ、後はナルトに任せる。助かったぜ、いの!」
サラダ:「七代目から直々にご命令されるなんて・・これはご期待に応えないとね。」

タッタッタ・・・。
?:「むっ、忍が追ってきている?」
サラダ:「絶対、アイツよね・・額当てをしていない巻物を持った忍って・・。」
?:「土遁・防壁陣!」
サラダ:「しゃ〜んなろぉぉっ!!」
ドッカァァァンン!!
?:「!素手で俺の防壁陣を壊しただと・・なんて怪力だ。」
サラダ:「逃がさないよ!」
サラダは雷遁のチャクラをクナイに注ぎ込み複数本抜け忍に向けて投げつける!
シュッ!
スパパパパン!
サラダ:「交わされた!」
(雷遁のチャクラでクナイの速度は上がっているはずなのに!)
?:「よく見たら餓鬼じゃねぇか・・命知らずが・・。」
サラダ:「写輪眼!火遁・鳳仙火の術!!」
?:「風遁・風切り!」
サラダ:「!これって・・パパの千鳥みたいな・・。」
(片手に風遁のチャクラを集め、その風力で鳳仙火を切ったの?!)
?:「てめぇ、写輪眼ということはうちはサスケの娘か・・。」
(ちょうどいい。写輪眼なんてプレミアものをここで手に入れることができるなんてな。)
?:「封印術!風遁・吸収吸引穴!!」
サラダ:「!!くっ・・体が吸い込まれて・・。」
?:「貴様を土産がてら持ち帰ってやる。」
ナルト:「悪いが、こいつを連れて帰られるとサスケに顔向けできない。」
シュルルルル・・。
?:「!」
(なんだ・・風遁のチャクラを感じる・・後ろかっ!)
ナルト:「遅い・・螺旋丸ッ!」
シュッ、ズババババババン!!
?:「うぐっ・・火影か!」
ナルト:「悪いな、サラダ・・遅くなっちまって。」
サラダ:「七代目!」
?:「うずまきナルトを相手に馬鹿正直に戦う程暇じゃない・・。」
シュッ!
ナルト:「逃がすかよ、行くぞ九喇嘛!」
九喇嘛:(おう!)
ナルトは九喇嘛モードへと姿を変える。
ナルト:「尾獣玉ッ!!」
?:「な、なんだ・・やべぇ!」
(だが、残念だったな火影。オリジナルの巻物はすでに逆口寄せで他の者に受け渡した!)
ドッカカカン!!
サラダ:「こ、これじゃあ跡形も残らないんじゃ・・。」
ナルト:「いやあいつは影分身だ。心配すんな。」
(偽造した巻物・・そうか、巻物の持ち主はこいつじゃなかったか・・。)
サラダ:「七代目、わたしも・・「サラダは早急に帰宅しろってばよ」。」
ナルト:「今の戦闘で、サラダの存在が敵に知られた。俺の判断ミスだ、すまねぇ。影分身を同行させっから、今すぐにこの場を離れろ。」
サラダ:「!私の存在が知られたらまずいんですか?」
ナルト:「奴らがお前を殺そうとしただけならまだしても、捕獲しようとしていた。お前の写輪眼を狙ってな・・。当初の目的は巻物を奪うことだけだったのかもしれないが、サラダが追いかけてくると踏んだら、また狙われるかもしれねぇ。」
サラダ:「っ・・。」
ナルト:「お前はまだ下忍だ。いずれ戦わなければならない時が必ず来る。その時まで今は耐え凌ぐ時だサラダ。」

木の葉丸:「七代目からの連絡です。六代目、敵の中の一人は封印術を使う抜け忍だそうですが、心当たりは?」
カカシ:「いや、ないな。だがこの用意周到な手際・・恐らく暗部の者だと俺は踏んでいる。それも、かつてダンゾウの部下だった根の者のいずれかの可能性がある。」
木の葉丸:「根の者・・。」
カカシ:「木の葉丸、俺はまだ休養中の身だ。情けない話だが、写輪眼がなくなってからかつての戦闘力はない。俺はこちら側で根の者のリストを使ってある程度、犯人を絞る。ここからはお前に任せることになるがいいか?」
木の葉丸:「了解しました。」
サバイバル演習場
シカマル:「そこまでだ。大人しく巻物を渡してもらおうか。」
?:「七代目相談役、奈良シカマルか。」
シカマル:「ほ〜う、よく御存じで。」
?:「悪いが、巻物を返すわけにはいかない。こちらとしてもこの巻物は大事な取引材料だ。どうしても止めるというならば・・。」
シカマル:「おっと、足元見て見な。」
?:「!」
(いつの間に影を・・。)
シカマル:「影真似の術・・成功だ。さぁ、吐いてもらうぞ、お前たちの目的が何なのか。」
?:「リンジ、何をやっている・・火遁・爆風乱舞!」
リンジ:「!助かったぜアメルダ。」
シカマル:「ちっ、奴の仲間か・・。」
木の葉丸:「逃がさないぞコレ・・影分身の術!」
シカマル:「木の葉丸か・・。」
木の葉丸:「シカマルさん!」
シカマル:「ナルトの方向にいる抜け忍は巻物を持っていない・・つまり、この二人のうちどっちかが所有者だ。木の葉丸、ツーマンセルでこいつらを捕獲するぞ。」
木の葉丸:「了解です!」
シカマル:「忍法・影首縛りの術!」
シカマルから伸びた影がものすごいスピードで抜け忍の方向に向かって行く。
アメルダ:「火遁:業火滅却!」
木の葉丸:「その影はおとりだぞ、コレ!」
シュルルル・・!
アメルダ:「!背後をとられた?!」
木の葉丸:「螺旋丸ッ!!」
ドカカカカン!!
リンジ:「アメルダ!ちっ、一旦引くか。」
シュッ。
アメルダ:「くっ・・ハドメの分身もやられたみてェだし、なかなかやるじゃない。」
木の葉丸:「!もう一人がいない。」
シカマル:「逃がすかよ。木の葉丸、そいつをナルトがくるまで足止めするんだ。俺はあいつを追う。」
木の葉丸:「了解!」
アメルダ:「木の葉の上忍。三代目火影の孫、猿飛木の葉丸、お手並み拝見ってとこね。」
木の葉丸:「もう少し付き合ってもらうぞコレ・・。」
死の森
リンジ:「くそっ、追ってきてやがる。」
サスケ:「千鳥。」
チキチキチキ・・。
ズバッ!
リンジ:「!!だ・・れ・・だっ・・。」
サスケ:「後方に気を取られ過ぎだ。巻物は返してもらうぞ。」
リンジ:「なぜ・・お前が・・。」
サスケ:「お前にこれ以上語る必要はない。寝ていろ。」
バシッ!
リンジ:「うぐっ・・。」
シカマル:「?・・サスケ?」
サスケ:「巻物は取り返したぞ。」
サスケはシカマルに巻物を渡す。
シカマル:「何でお前がここに?」
サスケ:「木の葉に帰ろうとしていた際にナルトから連絡があった。抜け忍が通るルートぐらいなら把握しているからな。先回りしてこいつらが逃げ込んでくるのに備えていた。」
シカマル:「さすがは元抜け忍といったところか。しかしサスケがいてくれて助かったぜ。」
サスケ:「こいつらは何なんだ?」
シカマル:「あくまで六代目の推測だが、かつてダンゾウ様の下に配属されていた根の者の可能性がある。だが今の段階じゃ詳細は不明だ。」
サスケ:「!ダンゾウの・・。」
(となるとまた奴がからんでいる可能性があるな。)
シカマル:「お前はどうする?俺はこいつを木の葉に連れて行くが。」
サスケ:「ナルトはどこにいる?」

木の葉丸:「はぁぁぁっ!」
ズバッ!
木の葉丸のチャクラ刀がアメルダを貫いた。
アメルダ:「ぐっ・・はっ!」
木の葉丸:「しばらく眠っててもらうぞコレ。」
スタッ。
ナルト:「悪い、木の葉丸遅くなった。」
木の葉丸:「七代目!!」
木の葉の里 火影室
ナルト:「分かっているのは木の葉丸が倒したこの女がアメルダ。シカマルが追っている忍がリンジって名前の抜け忍。あとは、俺が倒した小柄な男か・・。」
木の葉丸:「ハドメ・・同伴していた忍がそう呼んでいました。」
コンコン。
サスケ:「邪魔するぞ。」
ナルト:「サスケ?」
ガチャッ。
ナルト:「来てくれたのか、相変らず行動が早いな。」
サスケ:「シカマルが追っていたリンジって忍を連れてきた。」


〜to be continued


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Re: BORUTO 特別編 2 ( No.1 )
日時: 2018/06/25 10:13
名前: TK (ID: k9gW7qbg)

ナルト:「分かっているのは木の葉丸が倒したこの女がアメルダ。シカマルが追っている忍がリンジって名前の抜け忍。あとは、俺が倒した小柄な男か・・。」
木の葉丸:「ハドメ・・同伴していた忍がそう呼んでいました。」
コンコン。
サスケ:「邪魔するぞ。」
ナルト:「サスケ?」
ガチャッ。
ナルト:「来てくれたのか、相変らず行動が早いな。」
サスケ:「シカマルが追っていたリンジって忍を連れてきた。」
ナルト:「おう、サンキュー。調べたところ、カカシ先生の読み通り・・。」
サスケ:「ダンゾウの部下だったか?」
ナルト:「ああ。木の葉丸、サスケとちょっち話がしたい。」
木の葉丸:「あ、はい。失礼しました!ではこれで・・。」
サスケ:「‐サラダは写輪眼を使いこなしてきてるか?」
木の葉丸:「!はい。さすがといったところです。恐らく俺の班のメンバーでは一番チャクラコントロールができている忍だと思います。」
サスケ:「そうか。お前の指導の賜物だな、礼を言う。」
ナルト:「・・。」
木の葉丸:「いやぁ自分は何もしてませんよ・・あ、ゴホン。ボルトが決して遅れているわけではなく、サラダが飛び出て優秀といいますか・・。」」
ナルト:「‐いや、まだまだ・・なんせ俺の息子だからな。これからサラダを追い越すさ。」
木の葉丸:「クスッ。お二人のご子息の背中を後押しできるよう全力を注ぎます。」
ナルト:「おう!頼んだぜ、木の葉丸。」
木の葉丸:「はい!ではこれで。」
ガチャッ。
ナルト:「珍しいな、お前がサラダを気にかけるなんて。」
サスケ:「ボルトの成長なら断片的に知っているが、サラダの事に関してはあいつに任せっきりだからな。」
ナルト:「へへっ、ちっとは父親の自覚ができてきたか?」
サスケ:「お前もな。」
ナルト:「俺はぁ〜元々あったってばよ?」
サスケ:「まぁいい、本題に入るぞ。」
ナルト:「そうだな。まずは巻物の話からすっか、カカシ先生の残した術ってのは目視透明の術。カカシ先生が六道の力を取り込んだマダラの輪墓リンボをヒントに作り上げた術で、自らの体を透明にできる術らしい。ん〜だけども術を発動する際に実体に戻るのがこの術のリスクだ。それと、術の会得難易度はSランクだってばよ。」
サスケ:「限られた忍にしか会得することすら敵わない代物というわけか。」
ナルト:「というのも、術の習得には上忍クラスの水遁、風遁が使えて直、変化の術を多種多様に使いこなせることが前提とされている。何より印が複雑なうえに術の発動時には姿が見えっちまう為、形に囚われない戦闘をこなせることもこの術を扱う条件だってばよ。」
サスケ:「上忍クラスの水遁と風遁となると、チャクラの性質変化を使いこなせないとまず無理だな。それだけ扱いの難しい術の書かれた巻物をなぜこいつらが盗んだのか些か疑問ではあるが・・。」
ナルト:「恐らく、抜け忍たちを影で操っているマザーがいるとは思うが、まだ何も掴めていないのが現状だ。」
サスケ:「カカシはこの術を使えるのか?」
ナルト:「ああ。だけど写輪眼がなくなった今の状態じゃこの術を実践で生かすのは無理だって言ってたな。」
サスケ:「そうか、とにかく敵の狙いを探る必要があるな。里に攻めてきた抜け忍は全員確保したのか?」
ナルト:「捕えた二人のほかに小柄な男が一人いた。そいつは影分身でこっちに来てたみたいで本体の居場所は未だ捜索中だってばよ・・。」
サスケ:「・・まずいな、影分身は消えると同時に術者に分身時で得た情報を共有できる。影分身が巻物を開いてすでに術の内容を記憶していたとしたら・・。」
ナルト:「ああ。こうなることを想定して影分身を敵は送り込んできたんだろうな・・
もっと早く気付いてればっ・・!」
サスケ:「落ち着けウスラトンカチ。とにかく、敵がまた襲ってくるとも限らない。俺は里を出て探りを入れる。お前は、里の者たちが騒動を起こさないように木の葉にいろ。」
ナルト:「大蛇丸か?」
サスケ:「疑わしき事案が発生したらだいたい高確率であの死にぞこないが絡んでる。それに奴は以前、俺の家族を襲ったうちはシンの事件でも関わりがあった男だ。どこにどう絡んでこようと不思議じゃない。」
ナルト:「そこに関しては俺も否定はできねぇってばよ。けど無茶はするなよサスケ・・。」
サスケ:「ああ、お前もな。里の者は任せたぞ。」
シュッ。
サスケは消えた。同時にサスケの集めた大筒木に関する報告書が床に落ちる。
ナルト:「天手力アメノテジカラか。」
(永遠の万華鏡写輪眼と輪廻眼を備えているサスケだ。心配かいらねぇとは思うが、何か引っかかる・・。)
ガチャッ。
シカマル:「ナルト、話は済んだか?・・ってサスケはどこ行った?」
ナルト:「サスケならもう行っちまった。」
シカマル:「ったく、ちゃんとドアから出て帰れつうんだよ・・。それでどうする気だ?」
ナルト:「キバとシノを筆頭に影分身の男を捜索してもらっている。」
シカマル:「お前の奥さんは?ヒナタの白眼があれば・・。」
ナルト:「それも考えたんだけれども、やっぱそうなるとあいつが暴れっからヒナタには家にいてもらいたいんだってばよ。」
シカマル:「はぁ〜ボルトか・・。」
ナルト:「あいつはまだ自分の能力を過信しすぎているところがあっからな。変にここで奴らと遭遇しちまうと何するか分からない。」
シカマル:「ほんと昔のお前にそっくりだな。なぁナルト、今回の事件で俺は1年前の騒動を思い出したんだが?」
ナルト:「俺もだ。志村ダンゾウが残した遺産、元暗部の根に配属されていたコードネーム、牛頭ゴズ天皇、本名・信楽タヌキを体に埋め込まれたその娘、筧スミレと一連の事件をな。」
シカマル:「第四次忍界対戦の後、里全員の身元調査をしなかった “ツケ”がじわじわと俺らの首を絞めているな。」
ナルト:「前にカカシ先生が話しただろ。あの時期に家族や同僚が根の残党かもしれないなんて疑いをバラまけば里は疑心暗鬼で崩壊していたってよ。」
シカマル:「五代目や六代目の判断は間違ってねぇ。あの時はそれが最善の選択だったからな。だが今はあの時と状況が違う。根の残党がまた事件を起こしたとなればそれこそ里中が疑心暗鬼で崩壊しちまう。」
ナルト:「ああ。俺たちは忍だ、事が大きくなる前に終わらせる。」


大蛇丸:「私は一切関与してないわ。」
サスケ:「しらを切るつもりか?」
大蛇丸:「カカシの作った禁術なんぞに興味などないもの。何より、あなたやナルトくんを敵に回すほどのリスクを抱えてまでその巻物を奪うメリットがないわ。」
水月:「サスケェ、巻物を狙ってきたのは元暗部の連中なんでしょ?なら、不審な人物は大蛇丸様だけじゃないんじゃないの?」
サスケ:「・・・!」
大蛇丸:「何かが来るわね・・。」
サスケ:「向こうからやってくるとはな・・。」
シュゥッ!
大蛇丸:「クククッ素晴らしいわ、輪廻眼と写輪眼の能力を併せ持つ輪廻写輪眼。何度見ても驚愕の瞳力ね。」
水月:「はぁ〜大蛇丸様も懲りないねェ。」

サスケ:「姿を見せろ。」
?:「まさか一瞬でここに来るなんて・・。マーキングした刻印もなかったはずなのに・・。」
サスケ:「自ら姿を現すとはな。カカシの禁術を使って何をする気だ?」
?:「お前に話す必要はない。」
左目の輪廻眼をサスケは開く!
サスケ:「万象天引ッ!」
シュゥゥッ!
?:「ぐっ!」
(体が引き寄せられる!)
サスケ:「炎遁・火雷ホノカヅチッ!」
ズバババッ!
ボン!
サスケ:「影分身・・。」
?:「氷遁・燕吹雪ッ!!」
ヒュゥゥウッ!!
ゴゴゴゴゴッ!!
燕吹雪をサスケは須佐ノ乎でガードし、身を守る。
?:「伝説の須佐ノ乎か・・。」
サスケ:(氷遁・・。確か水遁と風遁を同じ比率で組み合わせた血継限界の1つか・・。)
?:「氷遁・一角白鯨(いっかくはくげい)!」
謎の忍は上空に巨大なつららをいくつも作り上げ、振り落す!!
サスケ:「火遁・豪龍火の術ッ!」
ボォォォォウ!!
?:「ちぃっ、火遁に炎遁・・。俺にとっては不利な相手だな・・。」
シュゥッ!
サスケ:「俺とあいつを敵に回している時点でお前の敗北は決している。容赦はしない!」
?:「!一瞬で背後に・・ッ。」
サスケ:「六道・千鳥ッ!」
黒い千鳥をサスケは突き差す!
ジリジリジリッ!!
ズバァァッ!
?:「あがっ・・!」
サスケ:「急所は外してある。罪を償うんだな・・。」
スポッ・・。
?:「うっ・・ぐぅ・・。」
ポン。
サスケ:「・・また影分身・・。」
(俺の力を量りにでも来たのか?)
サスケは男の影分身から微量のチャクラを検出し、輪廻眼の瞳力で辺りを見渡す。
?:「!」
サスケ:「お前が本物オリジナルか。」
?:「!チャクラの逆探知か・・。影分身の微量のチャクラだけで俺の居場所を割り当てるとは・・正直、驚いた。」
サスケ:「神羅転生ッ!」
ボォォォォォウウ!
コウガ:「くっ!俺の名は桐嶋コウガ。元暗部の抜け忍だ。」
サスケ:「ダンゾウの元部下らしいが何を企んでる・・?」
コウガ:「革命だ。」
サスケ:「・・・!」
コウガ:「今一度、暁を結成し忍世界の歴史をリセットする。」
サスケ:「尾獣の力で5里の忍をすべて消す気なのか。」
コウガ:「察しがいいな。さすがは元抜け忍、そしてうちはの末裔。」
サスケ:「・・・まるでかつての俺だな。」
コウガ:「かつて第四次忍界対戦を引き起こしたうちはマダラとうちはオビト。こいつらは争いのない世界をつくろうとした。・・その意志に私大変心酔してねぇ・・。」
サスケ:「下らん。お前が俺をここに呼んだ理由、大方俺の万華鏡写輪眼と輪廻眼を奪うつもりなんだろうが俺は簡単にはいかんぞ?」
コウガ:「フッ、口寄せ・穢土転生。」
サスケ:「何っ?!」
桐嶋コウガの前に志村ダンゾウとうちはシンが穢土転生体として出現した。
コウガ:「知っているよな、こいつらの腕にはうちは一族の犠牲によって創られた写輪眼の義手が片腕ずつくっ付いている。」
サスケ:「・・イザナギを使って俺の瞳力を弱めるつもりか?」
(シンはともかく、ダンゾウの蘇生はどうやって行ったんだ・・。奴の死体はもう残ってないはず。)
コウガ:「目視透明の術は私の十八番である影分身との相性が抜群でね。でもまだ足りない・・そう君の写輪眼と輪廻眼の力がね・・。」
サスケ:(まずいな・・写輪眼の義手ってだけでも厄介だが、穢土転生体となると奴らは不死身・・ならまずは義手を切り落とす!)
サスケは輪廻眼を開く!
サスケ:「天照アマテラス!」
ボォォォォォウウウ!
コウガ:「!イザナギが使えるダンゾウに攻撃を仕掛けてくるのは想定済みだ。」
シン:「写輪眼ッ!」
ピキン!
サスケ:「!ダンゾウの右腕が復活しただと・・。」
(まさか!)
うちはシンの右目はゆっくりと閉じていく。
サスケ:「うちはシンの右目にダンゾウの右腕に植え付けられた写輪眼を移植したのか。」
コウガ:「ご明察。」
サスケ:(だとしたら奴の左目もイザナギが発動できる写輪眼とすり替えられている可能性があるな。それどころか、奴の左腕に仕込まれた写輪眼も怪しい・・相当に厄介だ。)
ダンゾウ:「風遁・真空波!」
サスケ:「ちぃっ!」
加具土命カグヅチの剣をサスケは遠くに投げつける。
ボォォォォウウ・・スパッ!
サスケ:「天手力アメノテジカラ!」
ピキッ。
シュゥッ!!
コウガ:「! 剣と自身の場所をすり替えた・・。」
(これが輪廻眼の力、素晴らしい!)
サスケ:「千鳥流し!」
ダンゾウ:「風遁・真空大玉!」
ゴゴゴゴゴゴッ!
ダンゾウの攻撃がサスケの足場を崩していく・・!
サスケ:(!雷遁のチャクラが流れる前に俺の足場を崩す気か?・・ん?!)
うちはシン:「私もいるぞ。」
サスケ:「そういえばお前の万華鏡は時空間を操る類のものだったな。」
うちはシン:「はぁぁぁぁっ!」
メスを先端にくっつけた鉄の塊を右腕に装着したシンはサスケに突っ込む。

サスケ:「俺の自由を奪い、確実に攻撃を当てるつもりか?・・足場がなくなるぐらいで俺は仕留められんぞ。」
須佐ノ乎をサスケは武装し、上空に浮遊したまま、加具土命の剣を放つ。
サスケ:「炎遁・須佐ノ乎加具土命スサノオカグヅチッ!!」
バシュゥゥン!
巨大な加具土命カグヅチが勢いよくうちはシンに向かって行く!
うちはシン:「術の発動スピードが速い!・・くっ・・ダンゾウ!」
ダンゾウ:「分かっておる。風遁・真空連波!」
スパパパッ!
サスケ:「っ、相殺するとはな・・。」
うちはシン:「フッ・・。」
サスケ:「何を笑っている?」
うちはシン:「これで止めだ・・。」
サスケがダンゾウの攻撃に気を取られているうちにシンはサスケとの間合いを詰め、須佐ノ乎のガードが薄くなったところに突っ込んでゆく。
サスケ:「フン。」
サスケは須佐ノ乎を解く。
うちはシン:「なにっ!」
瞬時、気の緩んだうちはシンの攻撃を片手で止め、片足でうちはシンの腹を思いっきり蹴り上げる。
ガシィッ、バァン!
サスケ:「獅子連弾!」
ヒュルルル・・・。
サスケはもう片方の足を蹴り上げてうちはシンにバックドロップキックを食らわせる。
バシィィィン!
うちはシン:「うぐっ?!!」
サスケ:「お前が武器をマーキングして操れることはもう知っている、これで終わりだ。」
(・・須佐ノ乎!)
ズバッ!
うちはシン:「・・・がばっ。」
コウガ:「うちはシンを貫いているあれは・・十拳剣とつかのつるぎ?!」
(剣そのものが封印術を帯びた実体のない幻の剣。須佐ノ乎で発動きる代物だったのか・・。)
サスケ:「この剣は兄であるうちはイタチのものだ。誇り高きうちはの力、それを己の欲望の為に悪用するお前たちは俺とイタチの力がこの場で始末する。」
うちはシン:「だが今の私にはイザナギが・・!!」
(発動・・・しない?!)
サスケ:「哀れだな。」
うちはシン:「う・・うわぁぁぁぁっ!!」
サスケ:「これで後はダンゾウ・・お前だけだ。」
ダンゾウ:「かつてわしと戦った時と同じ戦法か・・。」
(わしの右腕に天照を放つ時に、うちはシンの左腕にも同様に天照を放ち、腕を焼いたんだろう。それを悟らせないためにわしとうちはシン、それと桐嶋コウガに幻術をかけていた。だが、以前と同様イタチの月読に比べれば発動時間は短く天地の差。そこでサスケはわざとうちはシンを引き付ける為に千鳥流しでわしらが自らの足場を崩すように仕向けたんだろう。サスケ自身が宙に浮けばうちはシンが突っ込んでくると踏んでな。)
コウガ:「ダンゾウと戦った時・・。私にはよく分からんが大方幻術だろうな・・。」
サスケ:「俺がお前を知っているように・・お前も俺の能力を知っている。だが、以前までの俺と比較しない方が身のためだぞ。」
ダンゾウ:「そのようだな。だがそれは貴様の左目を見ればはっきりと分かる。以前わしは貴様をイタチ唯一の失敗そのものと言ったな。」
サスケ:「・・・。」
ダンゾウ:「訂正しよう。今の貴様が目で悟っているものはどうにも違うようだ。」
サスケ:「否定はしない。以前とは見据えているものが違うからな。」
ダンゾウ:「うずまきナルトか・・。自己犠牲が忍の本分。それがわしの見てきた忍というものだった。お前に忍という存在がどう写った?」
・・サスケは渋い顔をする・・。
サスケ:「闇の中の憎しみは亡くならず、争いは絶えることはない。それが以前まで俺が見てきた忍というものだった。だが、忍は互いの心を痛みあうことが出来るとあいつに教えられた。そして、それができるまで耐え忍んでいく、その様を任された者たち・・それが俺たち忍なのだと俺はそう感じた。」
ダンゾウ:「・・・!」



ダンゾウ:「お前は甘い!何かを得る為には何かを捨てらなければならない時だってある。」
ヒルゼン:「ダンゾウ、俺はあいつらの事家族みてぇに思ってんだ。こうなんて言うかな・・。お前らが傷づいていたりするの見てられんねぇんだ。こう締め付けられるように痛いんだよ、俺の心が・・。」
ギリッ!
ダンゾウ:(だからって・・お前が自ら囮になる必要はないだろ・・。)



ダンゾウ:(そうか、ヒルゼン。お前も苦しかったんだな。里の者の痛みが伝わって・・。)
コウガ:「ダンゾウ、何をしている・・早くサスケを仕留めろ。」
ダンゾウ:「サスケ、あの男もかつてのわしやお前のように闇を抱えているようだ。お前の瞳力で救ってやってくれ。今のお前ならそれができるはずだ。」
サスケ:「・・・!ダンゾウ・・。」
ダンゾウ:「イタチがお前を生かした理由、この老いぼれにも理解ができたようだ。」
コウガ:「!!体が・・動けなっ・・。」
(これは呪印?!)
ダンゾウ:「お前程度に操られるわしではない、影分身は封じた。サスケ、後は任せたぞ。」
サスケ:「・・ああ!」
ダンゾウ:「風遁・神風ッ!」
ダンゾウはサスケの背中に巨大な風を吹き上げる。そしてサスケは風遁の勢いに身を任せ、コウガに向かって突っ込んでいく!
チキチキチチキッ・・!
サスケ:「・・・。」
(ナルト、どうやら俺のこれまでの旅は無駄じゃなかったようだ。)
コウガ:「くっ・・くるなぁっ!」
サスケ:「お前の計画は失敗に終わるわけだが、最後に一つ言わせてもらうぞ。」
コウガ:「くっ・・!」
サスケ:「うちはをなめるな。」

〜to be continued

Re: BORUTO 特別編 3 ( No.2 )
日時: 2018/06/25 10:15
名前: TK (ID: k9gW7qbg)

サスケ:「お前の計画は失敗に終わるわけだが、最後に一つ言わせてもらうぞ。」
コウガ:「くっ・・!」
サスケ:「うちはをなめるな。」
ズバッ!
サスケ:「千鳥!」
コウガ:「あ・・がっ・・。」
ドサッ。
ダンゾウ:「終わったな・・。さてと、まだお前には成すべきことがある。」
サスケ:「?」
ダンゾウ:「十拳剣とつかのつるぎでわしを貫け。これで本当の終わりだ。」
サスケ:「その前にお前には聞きたいことがある。」
ダンゾウ:「コウガのことか?」
サスケ:「ああ。そして、こいつの仲間である元暗部のものたちについてもだ。こいつらは、カカシの作った術を使って暁の再結成を目論んでいた。コイツ以外にもそういった輩がお前の元部下の中にいてもおかしくはない。知っていることはすべて吐いてもらうぞ。」
ダンゾウ:「コウガが関わっているとするならば、少々厄介かもしれぬ。わしの命令を忠実にこなしながらも、裏でこそこそと動いている事はうすうす気づいてはいた。コウガ達の情報ならわしの書物庫にいくといい。当時のわしも危険因子となるならば消さぬばと、別の部下を尾行させていた。そこで知ったのが・・。」
サスケ:「?」
ダンゾウ:「わしとは別の目的で大蛇丸と接触していたということだ。」
サスケ:「!大蛇丸と・・。」
ダンゾウ:「別におかしくはないだろう。まぁ、もう大蛇丸がこの世にいない以上・・。」
サスケ:「・・いや 奴は俺が昔蘇生し、この世に蘇っている。」
ダンゾウ:「何・・?!」
サスケ:「もういい。そこから先はあの死にぞこないから聞く。」
ダンゾウ:「奴が今尚生きているとはな・・。警告しておこう、コウガと行動を共にしていたものの中には快楽殺人者もいた。コウガがやられたと知れば、それを理由に木の葉をそいつが襲うかもしれんぞ。」
サスケ:「!・・分かった。どちらにせよ、奴らをこのまま野放しにしておくつもりはない。」
ダンゾウ:「あの世でヒルゼンに伝えておこう。この葉隠れの里はお前の家族が立派に守っていたとな。」
サスケ:「フッ・・。」
サスケは須佐ノ乎でダンゾウを貫く。
ズバッ!
ナルト:「サスケェ!」
スタッ。
サスケ:「お前・・どうしてここに。」
ナルト:「仙人モードでお前を取り囲むチャクラを感じて・・って・・あれ。」
サスケ:「もう終わった。」
ナルト:「お、おい・・。」
サスケは落ちている巻物を拾う。
サスケ:「ナルト、巻物の奪還完了だ。」
ナルト:「あ、ああ。ご苦労だってばよ・・。」
サスケ:「悪いが、俺はこのまま大蛇丸のアジトに行く」
ナルト:「何かあったのか?」
サスケ:「今回の一連の事件。巻物の奪還で終わりというわけにはいかなさそうだ。大蛇丸が絡んでる。」
ナルト:「大蛇丸か・・やっぱり関わりがあったんだな。」
サスケ:「それと、奴らの仲間がまだ潜んでいる。カカシの目視透明の術をやつらが使い、木の葉に復讐してきてもおかしくはない。」
ナルト:「サスケ、大蛇丸の元へは俺が行く。」
サスケ:「何?」
ナルト:「お前を疑ってるわけじゃない。俺は七代目火影として木の葉の抜け忍であるあいつと話をつけてくる。」
サスケ:「あの死にぞこないがそうやすやすと出向くと思うのか?」
コウガ:「大蛇丸のところにわざわざ出向く必要はないよ。」
サスケ:「・・・。」
ナルト:「お前が抜け忍たちを操っていたマザーだな?」
コウガ:「なんだ・・2人して私の存在に気づいていた・・って感じだな。」
サスケ:「大人しくやられていれば良かったものを・・。」
(イザナギが使える写輪眼を穢土転生体から移植したな・・。)
コウガ:「これが写輪眼の瞳力か・・すごいよ、本物ではないとはいえこれほどの力が・・。」
ナルト:「サスケ、お前はチャクラを消耗している。ここは俺に行かせてくれってばよ。」
コウガ:「へぇ・・当代最強の影が自ら・・。」
サスケはうなずく。
サスケ:「ナルト、こいつはイザナギという特殊な幻術を今使用できる。起きた出来事をなかったことにできる幻術だ。」
ナルト:「・・・!」
サスケ:「そして血系限界の使い手だ。気をつけろ・・。」
ナルト:「一筋縄では行かなさそうだ。行くぜ九喇嘛!」
九喇嘛:(オウ!)
メラメラ・・・。
ナルトは九喇嘛リンクモードに姿を変える。
コウガ:「!!すごい・・全身からチャクラが溢れ出てる。どうやらこいつは九尾チャクラを火影が自身のチャクラに変換している状態のようだな。」
ナルト:「いくぜ!」
パン!
ナルトが両手を叩き、手の平を広げると九喇嘛のチャクラで練り込んだ橙色の螺旋手裏剣が姿を現す。
ナルト:「風遁・螺旋手裏剣ッ!!」
シュルルルルルウッ!!
コウガ:「氷遁・氷輪盾!」
カキン!
ナルト:「!ただの盾じゃないな・・あれ。」
九喇嘛:(遠心力で強度を上げているようだな。)
ナルト:「へっ、面白れぇ術を使うってばよ。影分身の術!」
ボン。
ナルトの影分身は現れると同時に避雷針のクナイを投げる。
シュゥッ!
コウガ:「?!」
ナルト:「螺旋連丸!」
ドカカカカン!
コウガ:「うぐっっっ!」
(避雷針からの至近距離でっ?!力押しで盾を壊す気か!)
影分身ナルト:「超大玉螺旋丸!」
コウガ:「分身を俺の背後に・・挟み撃ちか。だが、影分身の術!」
ボン!
影分身コウガ:「氷遁・零波。」
周囲の木々が凍てつく冷気を手のひらから放つコウガの影分身がナルトの影分身を凍らせる。
ナルト:「お前も影分身を・・だったら尚更負けられねぇな。」
ナルトは印を構える。
ナルト:「多重影分身の術ッ!」
ボボボボボン!
コウガ:「なっ・・なんて数の影分身をっ!」
(これだけのチャクラ・・さすがはうずまき一族といったところか。)
ナルト:「いくぜ、仙法・超大玉螺旋多連丸!」
ズババババババン!!
ナルト:「やったか?」
コウガ:「くっ・・ぐふっ・・。」
ナルト:「あいつ、あれを喰らってまだ・・!」
サスケ:「ちっ、イザナギは発動させん!」
サスケは走りながら両手を合わせる。
サスケ:「地爆転生!」
コウガ:「なっ・・地面が崩れて、吸い寄せられているだと?!」
サスケ:「穢土転生の効力が切れるまでお前には眠っててもらうぞ。」
コウガ:「くっ、こんなところで屈するわけにはいかない・・」
ボン。カランカラン・・。
コウガは消え、氷輪盾が地面に落下した。
サスケ:「消えた?!」
ナルト:「サスケ、氷輪盾に一瞬だけ術式が書き込まれたのを俺は見た。恐らく奴は、逆口寄せで戦線を離脱したってばよ。」
(あの術式は昔、妙朴山に逆口寄せをされた時に見た術式と一緒だったからな・・。)
サスケ:「逆口寄せか・・やはり協力者がまだいるようだな。」
ナルト:「今、仙人モードで周辺を見てっけど、俺とお前意外のチャクラを感知できねェ。ここから離れた場所で口寄せしてんな・・。」
サスケ:「とにかく大蛇丸の元に行くしかないようだな。ナルト、頼めるか?」
ナルト:「!おう・・任せておけ。」
サスケ:「俺はダンゾウの書物庫の方に探りを入れる。情報が入り次第、火影室に向かう。」
ナルト:「了解だ。俺の方も聞き込みが終わり次第、火影室に戻るってばよ。」


ボルト:「くそっ、何度やっても影分身が一体しか出せねェ。」
シカダイ:「あれ?ボルトじゃねぇか。」
ボルト:「シカダイ?なんでお前ここに??」
シカダイ:「こっちの台詞だ。今日は俺らの班がこの辺りの担当なんだよ。」
ボルト:「あぁ、見回りのやつか。」
シカダイ:「ああじゃねぇよ。今日は里の巻物が盗まれたとかで自宅待機の緊急発令が出てただろうが。」
ボルト:「んなこと知るかよ。それよりも俺は新術を極めるのに忙しいんだってばさ。」
イワベエ:「面白そうなことやってんな。」
ボルト:「!おおイワベエ、久しぶりじゃねぇか。」
シカダイ:「なんでお前も出歩いてんだよ!」
イワベエ:「そんなもん、退屈だからに決まってんだろ!」
シカダイ:「め、めんどくせぇ〜。」
ボルト:「うどん先生に大分しごかれてるみてェだな、イワベエ。」
イワベエ:「フン。俺の事よりかお前の噂小耳に挟んでるぜ。七代目たち五影と一緒に里を救ってから任務で大活躍しているらしいじゃねぇか。」
ボルト:「へっ、俺一人の力だけじゃねぇってばさ。」
シカダイ:「!」
(へぇ、ボルトのやつが自分を謙遜するなんてな。ちっとは成長したのか?)
チョウチョウ:「あ〜いた!ってなんであんたたちもいんの・・?」
シカダイ:「こいつら発令を無視して出歩いてんだよ。」
チョウチョウ:「な〜にそれ。それならあちしと変わってほしいんだけどぉ。」
シカダイ:「ボルト、イワベエ。今回ばかりはおとなしく指示に従っておけ。」
(親父からの情報だと相手は元暗部の連中らしいからな。正直なところ、面倒な事になる前に俺も帰りたいってのにこういうやつらがいるからなぁ・・はぁ〜。)
シュッシュッ!
何かが走り抜ける足音が二人の耳に入る。
ボルト:「!」
シカダイ:「!」
チョウチョウ:「な〜に、あんたたち?2人して後ろ向いちゃって。」
シカダイ:「ボルト、気づいたか?」
ボルト:「ああ、なんか通っていきやがったな。」
シカダイ:「巻物を奪った奴らの一味かもしれねぇ、俺は親父に連絡を「待ってられねぇってばさ!」。」
タタッ!
シカダイ:「あんの〜バカ・・。」
イワベエ:「あいつは話を聞くようなタマじゃないさ。」
ミツキ:「面白そうな事をやってるね、ボルト。」
デンキ:「ボルト君?そんなに慌ててどうしたの?」
ボルト:「おお、ミツキにデンキ!今ここを走り抜けていったやつらを追いかけているんだってばさ!」
ミツキ:「成る程、あいつらの動きを封じればいいんだね。」
シカダイ:「頼むからこれ以上事を荒立てないでくれよ。どこから湧いてきたんだ、ミツキもデンキも大人しく待機してろ!ったく次から次へと・・時期に親父たちがこっちに来るはずだ。」
デンキ:「そうだ!ボルト君、これを!!」
ボルト:「?これは・・。」
デンキ:「いいから!それをあの二人どちらかに向けて投げて、螺旋丸の要領でぶつけてくれればいいから!!」
ボルト:「お、おお・・分かった!い、 いっけェェッ!!」
バッシュゥゥウン!
小粒上の精密機器が逃げ去る一人の背中に張り付く。
ボルト:「っし!」
シカダイ:「デンキ、あれってまさか・・。」
デンキ:「うん、僕が開発した超小型の発信機だよ。雷門カンパニーでの試作品だけどね。」
シカダイ:「流石だ。これでやつらを深追いすることなく奴らの動きをそのまま親父たちに伝えられる。」
ボルト:「おいおいおい、あれを奴らに張り付けたのは俺だってばさ。」
シカダイ:「何言ってんだ。デンキが発信機を持っていなかったらお前はあいつらを追いかけてただろ?後先考えず面倒事に首を突っ込むのはもう勘弁してくれ。」
?:「・・・・。」
ミツキ:「まずい、みんな伏せてっ!」
バシッ、ドカッ、ドカッ!
ボルト:「なっ・・。」
シカダイ:「マジかよ。」
デンキ、チョウチョウがその場に倒れている。
イワベエ:「土遁・土流壁ッ!」
ゴゴゴゴッ。
ボルト:「何が起こったんだってばさ。」
ミツキ:「恐らく、何者かが僕らが気を緩めた一瞬の隙に二人を攻撃したんだ。」
シカダイ:「気配すら感じなかったぞ、そんな事が・・!」
イワベエ:「とりあえず俺らの周囲は囲んだが、もし二人を攻撃したのが元暗部の連中ならこんな壁、気休め程度にしかならないぞ?」
シカダイ:「やつらの位置さえ把握できれば影掴みの術で動きを封じられるんだが、相手が暗部なら俺らだけだと分が悪すぎる。だとすれば・・。」
ドッカァァアン!
巨大な爆発がボルトたちを吹き飛ばす!
ボルト:「痛っ・・。」
ミツキ:「大丈夫かい、ボルト?」
ボルト:「ミツキ・・ってシカダイとイワベエは?!」
ミツキ:「瞬時に風遁突破で瓦礫を吹き飛ばせた君以外は多分・・。」
ボルト:「う、嘘だろ・・。」
ミツキ:「ボルト、二人の安否が気になるのは分かるけど、今は敵に意識を集中させたほうがいい。僕ら二人が両方ともやられたらこの状況を火影様たちに伝えられる者がいなくなるからね。」
ボルト:「くそっ・・早いとこ終わらせねぇとみんなが・・。」
(どうすればいい・・姿が見えない敵、父ちゃんみたいに飛雷針を使っているマーキングもねぇし、ん?飛雷針・・・。)
ミツキ:「・・ボルト?」
ボルト:「・・俺のチャクラ持ってくれよ・・いくぞ、影分身の術ッ!」
ボボボン!
ボルト:「よし、なんとか3人分身できたな。ミツキ!協力してくれってばさ。」
ミツキ:「何か策があるの?」
ボルト:「ああ。まぁ見てろ、とりあえず俺たちをありったけの風遁突破に入れてくれ。」
ミツキ:「分身はともかく、君の体は大丈夫かい?」
ボルト:「ああ、思いっきりやってくれ!」
ミツキ:「それじゃいくよ・・風遁突破ッ!」
ボォォォォオォォォオゥ!
ボルトと影分身たちが上空に浮き上がり、ものすごい勢いで回転していく・・。
ボルト:「っ〜これなら相手が見えなくても問題ねェ。はぁぁぁぁっ!」
ボルトたちはクナイを四方八方に投げつけていく!
ズババババババババッ!
ミツキ:「あれは手裏剣術でクナイを?!そうか、この風遁の流れに乗って投げれば、風遁突破の渦の中で四方八方にクナイが飛び散る。そして敵の逃げる術も同時に封じられる、少々強引だけどね。」
ボルト:「おまけに影分身の数は風遁の流れでカバーできるってばさ。これが俺の・・・
風遁・四方八方手裏剣の術だってばさ!」
無数のクナイが見えない忍に突き刺さる!
?:「うぐっつ・・!」
ボルト:「ようやく姿を見せやがったな、このままこの風速を利用させてもらうぜ。」
シュルルルル・・。
ボルト:「いくぞ、螺旋丸ッ!」
ドッカァァアアアン!
?:「ぐっ・・うぅっ・・。」
ドサッ・
ミツキ:「見事だよ、ボルト。まさか倒しちゃうなんて・・。」
ボルト:「いや、上手くいく保証はなかったし、今日の俺は影分身のチャクラを上手く練れなかったからな。運が良かったってばさ。」
(後はこの術を教えてくれた父ちゃんのおかげだな。)
ロックリー:「!君達、何をしているんですか。」
ボルト:「!メタルの父ちゃんじゃねぇか。丁度良かった、手を貸してくれってばさ、二人が瓦礫の下に埋もれてんだ!」
?:「フッ、雷遁・電振砂鉄。」
ビリリリッ!
ボルト:「ぐあああっ?!」
ミツキ:「ボルト!」
ロックリー:「ボルトくん!」
?:「水遁・水乱波!」
ミツキ:「くっ、前が見えない・・。」
?:「テメェの発想にはやられたが、最後の最後で気を抜きすぎたな。お前ェと俺じゃ経験値が違過ぎる。」
男が油断したわずかな間に彼の背後から地面に向けてチャクラ刀が突き刺さる。
?:「!チャクラ刀・・どこの誰だが知らねェが外れてるぜ?」
・・ニヤリ・・。
シカダイ:「いや狙い通りだ。最後の最後で気を抜きすぎたのはあんたの方かもな・・。」
?:「?!」
(体が動かな・・ねェ。)
シカダイ:「影真似手裏剣の術・・成功だ。」
?:「貴様・・さっき瓦礫の下に埋もれたはずじゃ・・。」
ミツキ:「シカダイ!」
シカダイ:「忍者は裏の裏をかくべしって昔から言われてんだよ。そのチャクラ刀は親父から譲り受けた隠し玉でな。使用者のチャクラ性質を吸収し、使用者の術に基づく効果を発揮すんだ。一度戦線を離脱したのは、姿を眩ます術を使うあんたの眼から逸れるために俺たちはやられたんだと思わせる必要があったからだ。んで、こいつを投げるタイミングを見計らってたんだよ、不意を突いて、確実にあんたを木の葉の上層部に受け渡す為にな。」
イワベエ:「ちなみに俺もやられてねェからな。俺の土遁の発動スピードは普通の下忍とはちょっと違うぜ?」
ミツキ:「なるほど。僕がボルトを助けたように、シカダイもイワベエが助けてたんだね。」
?:「くっ・・こんなクソガキどもにぃぃっ・・!」
ロックリー:「あなたの身柄は僕が拘束させてもらいます。抵抗するならここからは木の葉の上忍であるこの僕がお相手致しますので。」
ボルト:「痛てて・・さすがだぜお前ら。」
シカダイ:「大丈夫か、ボルト?」
イワベエ:「あれがお前の言ってた新術か、たしたもんだ。」
ボルト:「へっ、上手くいく保証はなかったけどな。それよりか、ここはメタルの父ちゃんに任せて、俺らは二人を病院に連れて行かねェと。」
ミツキ:「うん、そうだね。」

〜to be continued

Re: BORUTO 特別編 4 ( No.3 )
日時: 2018/06/25 10:17
名前: TK (ID: k9gW7qbg)

ナルト:「!」
九喇嘛:(どうした、ナルト?)
ナルト:「いや、一瞬何かが迫るチャクラを感知したんだってばよ。」
九喇嘛:(・・仙人モードの危険感知か。ナルト、ここから木の葉の方を見渡してみろ。)
ナルト:「!なっ、このチャクラ・・ボルトたちじゃねぇか・・。」
九喇嘛:(コウガとの戦闘の妨げになってはなるまいと黙っていたんだがな・・。)
ナルト:「なんで言ってくれなかったんだ!すぐに向かわねェと。」
九喇嘛:(大蛇丸のところに向かうんだろ?事は一刻を争う、木の葉に戻ってる時間は・・。)
ナルト:「だからって助けない理由にはならないだろ!」
九喇嘛:(落ち着けナルト。あいつらはもう下忍だ、それにお前の息子に至ってはあの大筒木一族とやりあったんだ。そう簡単にやられはしねぇよ。あっちはあいつらに任せてお前はお前のやるべきことを果たすべきなんじゃないのか?)
ナルト:「けど、もしボルトたちの方に目視透明の術を使う忍が向かったとしたら、俺は・・。」
九喇嘛:(大丈夫だ。お前の息子は親に似て意外性に長けているようだからな。)
ナルト:「なっ、ど、どういう意味だってばよ!」
この葉隠れの里・外れ
ナルト:「ヤマト隊長!」
ヤマト:「?!ナルト・・あ、いや七代目。どうしてこちらに?」
ナルト:「い、今まで通り接してくれればいいってばよ・・。」
ヤマト:「そういう訳にはいかないよ。君は火影なんだ。それを言うなら君もヤマト隊長はよしてくれ。前にも言っただろう?」
ナルト:「ん〜とは言ってもなぁ。」
ヤマト:「話を戻そうか。君がここに来たということは、面会かい?彼と・・。」
ナルトはうなずく。
ヤマト:「了解しました。、大蛇丸ならこの地下空洞の奥に身を潜めているようです。」
ナルト:「うちはシンの事件の際に訪れた場所とは違うみてェだな。」
ヤマト:「もしかしたら、奴も七代目が足を運ぶことを見通して、この場所に移動したのかもしれません。なんせ彼はさっきこのアジトに移動してきましたから。」

ナルト:「相変わらず薄気味悪いとこを好む奴だってばよ。」
大蛇丸:「いらっしゃい、ナルトくん。」
ナルト:「よう、大蛇丸。サスケとはもう会ってんだろ?・・俺がここに出向いた理由も分かるよな?」
大蛇丸:「まさかあなたの方が来るなんて思わなかったけどね。」
ナルト:「桐嶋コウガ。ダンゾウの元部下であるこいつがさっき、あの禁術・穢土転生でうちはシンと志村ダンゾウを蘇生し、サスケを襲ったらしい。」
大蛇丸:「なるほどねぇ。二人の共通点といえば、写輪眼の義手を片割れずつ持つ私の実験に携わったかつての被検体。それで私のところに。」
ナルト:「交戦したサスケからの情報だがな。うちはシンはともかく、ダンゾウに関しては、裏四象封印術だっけか?その奇妙な術で以前、この世から死体ごと消えたはずなのに蘇生しちまってる。さらに言うなら、復活したダンゾウからの情報によれば、コウガはお前との繋がりもあったらしいじゃねぇか。」
大蛇丸:「ダンゾウ・・やはり私とコウガが秘密裏に繋がっていることに気づいてたのね。」
ナルト:「コウガって奴だけじゃねぇ。元暗部の根の残党が木の葉を襲ってきてんだ。こうなった以上、大蛇丸・・お前にはすべて吐いてもらうぞ?」
大蛇丸:「そうね、今の私たちは協力関係にあるもの。ナルト君には我が子がお世話になってるしねェ。ダンゾウは己の目的の為に様々な力を手中に収めようとしていた。己の掲げる平和を実現させるため。うちは一族の写輪眼、初代火影千手柱間の細胞、あなたの体に封印された九尾もそう。そして火影という権力。そして暗部の者は形は違えど、それぞれが闇を抱えた者の集団。あなたが知っている人物を上げるとするなら、カカシやヤマト、イタチ、イタチ、サイ。それと霧隠れの白も暗部だったわねェ。」
ナルト:「ハクの兄ちゃんもそうだったのか・・。」
大蛇丸:「この世に光がある限り、闇は存在するわ。火影になった今のあなたならこの意味が分かるんじゃないかしら?」
ナルト:「・・・。」
ナルトは渋い顔をする。

サスケ:「お前はお前のやるべきことをやれ。オレはオレがやるべきことをやるそれがお前の望む“協力”ってことだろう?」

オビト:「お前にはこれからまだまだ多くの苦しみがあるだろう。だが、それでもお前は変わることなくその忍道を貫き通せ。」

九喇嘛:「ナルトは四代目の託したワシをダチにしたあげく、ワシの力を使いこなした。行け、ナルト。てめーは失敗なんかしねェ!!」

イタチ:「サスケはお前に任せる。お前の夢は確か父と同じだったな。なら覚えておけ
“火影になった者“が皆から認められるんじやない皆から認められた者”が火影になるんだ。仲間を忘れるな。」

長門:「シリーズの出来ってのは三作目・・完結編で決まる!駄作を帳消しにするぐらいの最高傑作になってくれよ・・ナルト!」

エー:「どうやら救世主は生きているようだ。お前の中で・・行ってこい!」

チヨバア:「カカシの言っていたお前の不思議な力、その力が未来を大きく変えるじゃろう。今までにない火影になってな。」

ネジ:「ナルト、お前はおれよりいい眼を持っている。早く行け・・!」


ナルト:「昔、サスケの奴が俺に言ったんだ。“もうオレの目の前で大切な仲間が死ぬのは見たくない“ってよ。この意味がお前に分かるか、大蛇丸?」
大蛇丸:「?」
ナルト:「お前の言ってる事は分かるってばよ。俺だって里の皆の闇を全てどうにかできるなんて思っちゃいねぇーよ。・・・けど、苦しみを分かち合うことはできるはずだ。」
大蛇丸:「?!」
ナルト:「今の俺が七代目火影としていられるのは、俺を信頼し、いろんな思いを託してくれた仲間たちのおかげだ。」
大蛇丸:「そうかしら?皆己が成し得なかったことをあなたに押しつけただけじゃない?」
ナルト:「みんな苦しかったんだってばよ。それぞれが色んなもんを背負って苦しんでた。」
 白の兄ちゃんも  ネジも  我愛羅も  綱手のばあちゃんも サイも イタチも エロ仙人も 長門も 雷影のおっちゃんも 九喇嘛も オビトも カカシ先生も
 サスケも
ナルト:「俺に押し付けたんだじゃねェ、同じ苦しみを理解できた忍だからこそ、俺に賭けたんだ、その想いを託して!」
大蛇丸:「・・!」
ナルト:「俺は全部過去の人たちから学んできたからよ、だからこそ失敗はしねェ!真っ直ぐ自分の言葉は曲げねェ、それが今も俺の忍道だ。」
大蛇丸:「変わらないわねェ・・いいわ。あなたならコウガの闇さえも照らしてくれるかもしれないし。」
ナルト:「・・・?」
大蛇丸:「コウガは幼い頃に両親の抱えた多額の借金を押し付けられ、そのまま捨てられた孤児なのよ。」
ナルト:「なっ・・。」
大蛇丸:「人が生まれて初めて繋がりを持つ両親を物心がつく前から信用できなくなる痛み、あなたはどこまで分かち合えるかしら?」



ボルト:「二人とも命に別状がなくてよかったな。」
デンキ:「みんなのおかげだよ、ありがとう。」
シカダイ:「チョウチョウの奴はまだ寝てるみたいだな。」
ボルト:「そーいや、見回りの最中だったんだろ?いのじんには連絡したのか?」
シカダイ:「大丈夫だ。メタルの父ちゃんが事情を伝えてくれるらしい。それと、木の葉の里内に元暗部の連中がまだほかにもうろうろしているらしいからよ。俺らも見回りを中断して自宅待機してろってさ。」
ミツキ:「懸命な判断だね。あのレベルの忍だと僕らの手にはとても負えないからね。」
ボルト:「父ちゃんは何やってんだ・・。こんな時にっ!」
シカダイ:「火影様が動いてないわけがないだろ。勘違いするなよボルト、さっきの戦闘は敵が俺らの事を知らなかったからたまたま上手く撒けただけだ。一歩間違えれば全員殺されていたかもしれない。」
ボルト:「くっ・・!」
イワベエ:「ん? ミツキのやつはどこに行ったんだ・・?」

カカシ:「根の者のリストか・・昔は書物庫の地下室金庫に保管されていたな。・・ん?」
ミツキ:「ここから先に行かせるわけにはいかないよ?」
?:「お前は・・黄色い髪のやつと一緒にいた・・。」
ミツキ:「一体どうやって抜け出してきたんですか?あなた方の事は木の葉が厳重に警戒しているはず。元暗部といえどそうやすやすと抜け出すことはできないと思いますが?」
?:「知ってどうする?これからお前は狩られるのによぉ。」
ミツキ:「コードネームはグラン。気が短く破天荒な性格。暗部の切り込み隊長を担っていた上忍。・・・・であってます?」
グラン:「お前ェ・・・暗部の機密事項は上層部でさえ一部の人間しか触れる事が許されないパンドラの箱だぞ。クソガキが・・何者だ?」
ミツキ:「僕にも黙秘する権限はありますよね?」
グラン:「身の程を教えてやる・・目視透明の術ッ!」
ミツキ:「姿が消えた?」
グラン:「雷遁・雷電解!」
ビリリリリリッ!!
ミツキ:「ぐああああっ?!」
(この感触、背中に手を当てて雷遁を?!気配もなく近づくなんて・・。)
ミツキ:「風遁突破ッ!」
ボォォォォウ!
グラン:「フン、風遁・竜巻水龍弾の術!」
グランの一撃がミツキの風遁を消し飛ばした。
ミツキ:「今の一撃・・風遁と水遁を同じ比率で組合わせて発動していた。つまりこの人は、雷・水・風の性質を持っている化物というわけか・・。」
グラン:「生まれ持った才能がお前ェとは違うんだよ。俺のプライドに傷を入れやがった黄色い髪のやつとトンガリ頭のやつを殺るためにここで時間を割くわけにゃいかねぇ。」
ミツキ:「学習能力がないなぁ。忍者は裏の裏をかくべし・・。シカダイから教わったんじゃない?」
シュルルルル・・。
グラン:「なんだ・・この感じ・・。」
ミツキの元に大量の自然エネルギーが密集していく・・。
グラン:「ちぃっ、何をする気か知らねェが術が発動する前に仕留める。雷遁・電振砂鉄!」
ピキッ・・。
グラン:「体が・・動かねェ・・?!」
(こいつは金縛りの術じゃねェか。このガキ、高等忍術も扱えるのか・・?)
ミツキ:「見事僕の術にはまってくれましたね。これで・・。」
メラメラ・・。
ミツキ:「仙人化完了だ。」
グラン:「仙人化だと・・たかが下忍風情が・・。」
ミツキ:(あの人から受け継いだ仙術は持続時間がまだ短い。一気に攻め落とすしかない・・。)
グラン:「!はっ、仙人化で気が緩んだな。動けるぜ、雷遁・電振砂鉄!」
雷遁のチャクラで無数の砂鉄がミツキに飛び交うが、ミツキは自身の背中から溢れ出る半透明の蛇を4体前に突出し、すべての砂鉄を弾き飛ばしていく。
バシッバシッバシッ!
グラン:「あの蛇・・雷遁のチャクラを感知してそれに呼応しているのか。」
ミツキ:「仙法・風遁・鎌鼬カマイタチ!」
ビシュッ!ビシュッ!
グラン:「ちっ・・。」
ビリリリリッ!
グラン:「雷遁・電光水龍弾の術!」
ミツキ:「!水龍弾の雷遁バージョンか。」
ドカッカァァアアン。
ビリリッ・・。
ミツキ:「うっ・・。」
(体が麻痺している。もしかして電気を帯びた水遁を浴びたから・・。)
グラン:「おいおい仙術が解けてるぜ?短時間しかその状態は維持はできないようだな。」
ミツキ:「上手く仙術を練れないっ・・これはまずいことになったね・・。」
グラン:「感謝しな、びしょびしょのお前に俺の雷遁を感電死するまでたっぷり流し込んでやっからよ、腹くくれや。」
ボルト:「水遁・波濤!」
グラン:「ぐおっ?!」
ボルト:「へっ、何処見てやがる。」
ビリリッ!
水遁の波から手裏剣が飛び出す。
グラン:「!これは雷遁を纏った手裏剣ッ?!!」
(ガード不可ってやつか。だがこの距離なら交わせる!)
シュルルル!
グラン:「なっ、手裏剣が分身しただと!くっ・・!」
ズババッ!
グラン:「あぐっ!」
ミツキ:「あれは、あの正確無比な軌道・・うちは流手裏剣術。それに加えて手裏剣影分身の術を掛け合わせてる・・。ということは・・。」
ボルト:「風遁・烈風掌!」
烈風掌でボルトは反動をつけて大きく飛び出る!
ボルト:「必殺!ボルトストリームッ!!」
グラン:「やっぱお前か。風遁・山嵐ッ!」
ボルト:「ぐぉっ!」
ボン。
グラン:「なっ、影分身・・。」
ボルト:「俺のダチをこれ以上傷つけられてたまるかよっ!螺旋丸ッ!」
シュルルル・・。
シュゥッ・・。
グラン:「くっ・・ん?ハッ、なんだ今のは?・・球が消えやがった、こいつは傑作だな。カッカッカ・・。」
ボルト:「へっ・・。」
ドッカァァアアアン!
グラン:「あ・・が・・っ。」
グランはその場に倒れる。
ミツキ:「ボルトの螺旋丸は性質変化を備えてる。投げた直後一定時間姿が消えて軌道が見えなくなるんですよ。その一瞬の隙が勝敗を分けましたね。」
ボルト:「ったく、忍者は裏の裏をかくべしって言われただろ。俺の攻撃を最後まで見切れなかったあんたの負けだ。これ以上俺の仲間に手ェ出すな!」
グラン:「くそ・・ガキ・・がぁ・・。」
カカシ:「そいつの身柄は俺が預かるよ、ボルト。」
ボルト:「カカシのおっちゃん?なんでこんなとこにいるんだよ。」
カカシ:「こう見えて俺も昔は暗部に配属されていた忍でね。今回の騒動を見て見ぬふりはできなかったのよ。そんで木の葉の書物庫に向かう途中、強いチャクラを感じてここにたどり着いたってわけ。」
グラン:「ぐっ・・六代目火影、はたけカカシ・・・っ。」
カカシ:「それにしても元暗部ともあろう者が下忍に負かされるってどうなのよ。恥を知れ、グラン。お前のこともすでに調査済みだよ?抵抗するっていうなら俺も容赦はしない。」
グラン:「うぐっ・・ちくしょう・・。」
カカシ:「しかしあれだな。卒業試験の時と比べて、随分と父親に似てきたじゃないの。とはいってもあいつが下忍の頃よりずっと優秀みたいだけどね。」
ボルト:「当然だってばさ、俺はサスケさんみてェな忍になるんだからよ。」


ナルト:「当然だっ、俺は将来火影になる忍だぞ?負けやしねェってばよ!」


カカシ:「フッ。ま、頑張ってくれよ。それとお前たちがこいつと秘密裏に交戦していたことは七代目に報告させてもらう。」
ボルト:「なっ!」
カカシ:「たしかにこいつを仕留めたのは大手柄だが、それ以前に里全域に自宅謹慎の発令が出ていた、そうだろ?お前たちはもうアカデミーの生徒ではなく忍だ。下忍としてそれ相応の責任はとってもらう、覚悟しておくように。」
ボルト:「っ・・分〜ったよ。ただ、父ちゃんには俺から報告させてほしんだ。」
カカシ:「それは構わないがナルトは今回の事件の調査で里を出ているはずだ。一応、火影室に影分身を置いてはいるみたいだが・・。」
ボルト:「ミツキ、お前は病院に行って治療してもらってこいよ。俺はこのまま火影室に向かうってばさ。」
カカシ:「・・・自然エネルギーってやつだよな?」
ミツキ:「!」
カカシ:「ナルトや自来也先生が仙人化するときのチャクラと同等の力を感じたんだよ。お前、中忍試験の時も似たような力を出しかけていたな?」
ミツキ:「何のことですか?日も暮れていますし、僕はこの辺で失礼致します。」
(六代目に勘づかれたか。しばらく仙人化はできそうにないな。)
カカシ:「・・ま、今はコイツを運ぶのが優先だな。」

〜to be continued

Re: BORUTO 特別編 5 ( No.4 )
日時: 2018/06/25 10:46
名前: TK (ID: k9gW7qbg)

1〜4までご覧になってくださった方にお詫び申し上げます。この小説投稿サイトのやり方を理解できておらず、複数の記事を作成し、皆様にご迷惑をお掛けしてしまいました。今後、何かお気づきになられた方がいらっしゃいましたら教えていただけると助かります。暇つぶし程度の作品ではありますが、今後も温かい目で見ていただけると嬉しいです。

木の葉の里 地下牢 ダンゾウの書物庫
サスケは写輪眼を開く。
サスケ:「倉庫内に幻術をかけているとはな。」
暗部:「くっ、ここから先は通せない!」
サスケ:「無駄だ。強力な幻術で書物庫内の書斎を隠しているようだが、俺には写輪眼がある。抵抗するだけ無駄だ。」
暗部:「ちぃっ、だとしても俺はここを守り通せと命じられている。」
サスケ:「そうか・・。」
ドサッ。
サスケ:「悪いが、幻術をかけさせてもらった。しばらく寝ていろ・・ん?」
足元に落ちているファイルをサスケは拾う。
サスケ:「根の者のリストか・・。」

木の葉の里 火影室
ナルト:「ボルト、前に言ったよな?お前はまだ戦いの本当の恐ろしさを分かっちゃいねェってよ。」
ボルト:「っ・・分かっ・・い、言われてました・・。」
ナルト:「今回の件を包み隠さず話し、お前が自ら俺に頭を下げに来たことには成長を感じている。が、それとこれとじゃ話が別だ。シカダイの忠告を聞かずになぜ深追いをした?」
ボルト:「最初はデンキの発信機を奴らにつける事が目的だったんだってばさ。けど、あいつが瞬時に姿を眩ましてチョウチョウとデンキを気絶させたんだ。」
ナルト:「そもそも奴らの気配を感じた時点ですぐに逃げるのがお前たちがとるべき行動だったはずだ。いいか、暗部ってのは普通の忍とは違うんだ。」
シカマル:「暗殺戦術特殊部隊。それが暗部の正式名称だ。他の上忍とは違い特殊な任務をこなす影の部隊。各里長直轄の組織で上忍・中忍・下忍の中でも選りすぐりのメンバーで構成されている。中でも暗部の情報は里の上層部でも極わずかな人間しか知らされておらず、メンバー全員が面をしているため痕跡を掴みにくい。まぁ、表だって動けない任務を務めるのがあいつらの仕事だからな。中でもダンゾウの配下にあった根は裏の人間しかその実態を知る者はいない。」
ボルト:「!・・・・確かにあいつはかなり強かった。でも、あの状況で仲間を見殺しになんてできなったんだ。悪いのは全部俺だってばさ、シカダイもミツキもイワベエも俺が巻き込んじまったんだ。だから・・。」
ナルト:「駄目だ。お前たち4人にはそれ相応に責任をとってもらう。シカマルはカカシ先生が拘束したグランって奴のところに向かってくれ。」
シカマル:「分かった。何か分かったらこちらからも連絡する。」
ナルトは席を立ち、火影装束を纏う。
ボルト:「ま、待ってくれってばさ!卒業試験の時にカカシのおっちゃんに教えてもらったんだ、仲間を大切にしない奴はルールや掟を守らないやつよりもクズだって!そんなダセェ忍に俺はなりたくなかったんだ!」
ナルト:「!」
ボルト:「父ちゃん、俺は仲間を見捨てるような忍にはなりたくねェ・・・。」
下を向きながらも拳を強く握り締めてボルトは固い決意を表にする。
ナルト:「っんとに、昔の俺に似てるってばよお前は。いいかボルト?俺はお前たちが無断で戦闘行為を行った事と自宅謹慎の発令を無視して出歩いていた事以外については言及してねェってばよ。」
ボルト:「?!」
ナルト:「ここからは父ちゃんとしてお前と話をさせてもらうってばよ。」
                                                   
ナルトは右手をボルトの頭の上に置く。
            
ナルト:「よくやったな、ボルト。自分が決めた事に疑問を持ったら終わりだ。仲間を必死に守ろうと戦ったお前の火の意志はそのズタボロになった服を見りゃ分かるってばよ。」
ポロッ・・。
ボルト:「父ちゃん・・・っ・・。」
ナルト:「ここから先は俺たちの仕事だ。お前は家に帰って母ちゃんを安心させてやれ。」
ボルト:「うぅっ・・いや、悪いのは俺なんだ。家に帰って母ちゃんとヒマに謝ってくる。」
ボルトはナルトに背を向けて火影室を出ようとするが・・。
ナルト:「お前は確実にサスケのような忍に成長してるってばよ。」


サスケ:「もうオレの目の前で大切な仲間が死ぬのは見たくない。」


ナルト:「あの時、俺を守ってくれたサスケのように・・。」
ボルト:「?」
ナルト:「さてと、俺も動くか・・。本体の俺にも動きがあったようだしな。」
ボルト:「あ・・父ちゃん!」
ナルト:「なんだ?」
ボルト:「いや・・七代目、俺の螺旋丸に足りない部分を今ここで教えて下さい。」
ナルト:「螺旋丸?後にしろ、今はそれどころじゃ・・。」
ボルト:「い、今じゃなきゃ駄目なんだ!名前は覚えてねェけど、体を透明化できる術をあいつは使ってた!」
ナルト:「それって、目視透明の術のことか?!」
ボルト:「あ!それだってばさ!」
ナルト:「くそっ、この数時間でもうあの術を使いこなせる奴が出てきたのか。」
ボルト:「そんで、そいつとやり合った時に俺の消える螺旋丸は突破口になったんだ。」
ナルト:「たしかにお前の螺旋丸の性質変化は相手の油断を誘えるいい術だ。あれを初見で回避するとなりゃ白眼でもない限り不可能だろうな。」
ボルト:「だからこそだってばさ。もしもの時の為、確実にこの螺旋丸であいつらを仕留められるようにしておきたいんだ。それにまだあいつの仲間がこの里を狙ってんだろ?だとしたら母ちゃんやヒマワリの身の安全が保障されてるとは言えねェ。だから俺が・・。」
ナルト:「お前は螺旋丸を木の葉丸に教わったんだろ?だったらそれこそあいつに・・。」
ボルト:「・・・。」

木の葉丸:「いいか、ボルト。螺旋丸の修行は三段階で構成されている。第一段階は回転だ。」
ボルト:「回転?」
木の葉丸:「アカデミーで学んだ崖登りを思い出せ。まずはその要領でチャクラを手に集中・維持し、崖を登る時の感覚でチャクラを放出し続ける動きを体全体で覚えてもらう。」
木の葉丸はボルトの手の平に水風船を落とす。
ボルト:「まさか・・この風船の中の水をチャクラを使ってかき回すんじゃ・・。」
木の葉丸:「察しがいいな。たが、ただかき回すだけじゃ足りない。この水風船が割るまでチャクラを乱回転させることが重要なんだなぁコレ。よし!まずはやってみろ。」
ボルト:「へっ、楽勝だってばさ。」
数時間後。
ボルト:「はぁ〜。」
手のひらに乗っけた水風船をボルトは見つめる。
木の葉丸:「さっきまでの勢いはどうした?ほらもう一度だ。」
ボルト:「分かってんよ・・けど全然上手く行かねェじゃん、これ。」
木の葉丸:「言い方は真似しなくていいんだよコレ。」
ボルト:「いや、その・・これは言い方のコレじゃねェよ。手にあるコレの事をこれって・・。」
木の葉丸:「コレコレうるさいぞコレ!」
ボルト:「そりゃあどっちだよ!」
二人はにらみ合う。
ボルト:「なんでまず水風船なんだよ!もっと効率のいいやり方ねェのかよ!」
水風船をボルトは地面に叩きつける。
木の葉丸:「四代目火影様がこの術を開発するのに三年。会得するのに約半年、会得難易度で表すとAランクレベルだ。そんなに簡単に行くわけないだろ?ほれ。」
水風船をボルトは受け取る。
ボルト:「っ、うぉぉぉぉおおっ!」
さらに数時間後。
バッシャ、バッシャ!
ボルト:「っ〜!」
ビリリッ!・・バン!
ボルト:「よっしゃ!」
バシッ!
木の葉丸:「ったく、それは雷遁を使って壊しただけだ。チャクラの流れ、見えない渦を感じて読み取るんだコレ。」
ボルト:「それは耳にタコだってばさ。見えないものなんて見えないだろ?」
木の葉丸:「その言い訳も耳にタコだコレ。」
ボルト:「っ・・。」

うずまき家

ボルト・ヒマワリ:「「ご馳走様!」」
ヒマワリ:「え?お兄ちゃん、本当にケーキ作れるの?」
ボルト:「おお!言い考えだろ?この間食べ損ねたしな。」
ヒマワリ:「本当に大丈夫なの?」
ボルト:「まぁケーキっつてもホットケーキだけどな。」
ボルトはホットケーキの粉と卵をかき混ぜる。
ヒマワリ:「上手っ!」
ボルト:「あれ?」
ボルトは手のひらに集めたチャクラを使ってボールの中の液体をゆっくりかき混ぜていく。
ボルト:「・・・・これか?これの事か!」
ヒマワリ:「お兄ちゃん?」
ボコボコ・・・・バシャッ!
ボルト:「やった!」
木の葉丸:「よくやった!」
ボルト:「これで俺も・・。」
木の葉丸:「さぁて、次の段階へ行くぞ?」
ボルト:「ん?・・って・・今度はゴムボールかよっ!」
木の葉丸:「最初に言っておくが、水風船の百倍は硬い。」
ボルト:「うっ・・。」
(なんだこれ・・本当に百倍なのか?想像以上に硬てェ・・。)
木の葉丸:「第二段階は威力。ただ硬いだけじゃなく、ゴムボールはチャクラの回転がイメージしづらい。チャクラを回すのも一筋縄ではいかないんだなぁコレ。」
ボルト:「くそっ・・こんなのムリだろ・・。」
木の葉丸:「チャクラを回す感覚は体で覚えるしかない。俺も昔七代目からそう教わった。」

ボルト:「はぁぁぁぁっ!」
ズキン・・。
ボルト:「うぐっ・・くそっ痛みが・・。」
サラダ:「やってるね、ボルト。」
ボルト:「んだよサラダ。俺は今忙しいんだよ。」
サラダ:「はいはい。・・ねェボルト、それってゴムボールだよね?」
ボルト:「こ、これは・・か、壁当てしてたんだよ・・はは・・。」
サラダ:「はぁ〜。パパに弟子入り志願したんでしょ。私の耳に入ってないとでも思った?」
ボルト:「うぐっ・・。」
サラダ:「あんたの両腕と両手・・経絡系に相当負担がきてるよ?その腫れ方だと痛み出して随分立つんじゃない?」
ボルト:「んなこと言ってられるかよ。俺は今すぐにでもこの術をマスターして、サスケさんに認めてもらわなきゃいけねェんだ!」
サラダ:「限界があるって言ってんの。その手の様子だとまともにチャクラを流しこめるのはあと数回ってところじゃない?」
サラダはゴムボールの入ってる袋から予備のボールを取り出して上に軽く上げた。
サラダ:「私だったらこんなもの・・。」
写輪眼を開き、拳に力を込める。
サラダ:「しゃ〜んだなろぉぉぉがぁぁぁっ!」
ドカァァァアアン!
サラダ:「これで一発だけどね。・・・って何よ?人の事ジロジロ見て・・。」
ボルト:「・・・そうか、これだ!」
サラダ:「?」
その夜・・。
木の葉丸:「お、ボルト。ってこんな遅くまでやってたのかお前。」
ボルト:「兄ちゃん、丁度いいところに来たってばさ。」
ボルトはゴムボールを片手に木の葉丸に突きだす。
木の葉丸:「おっやる気だな?待ってろ。火を起こす、これじゃ暗いだろ?」
ボォォォォウ。
木の葉丸:「よし、見せてみろコレ。」
ボルト:「オウ!」
(ただ流すだけじゃ駄目だ!ありったけのチャクラを一気に溜めて・・解き放つ!)
ボォッォォォォォウウウ!
バァァアン!・・プシュゥゥゥ。
ボルト:「よっしゃ!」
木の葉丸:「わずか3日でそこに気づいたか。・・よし、第二段階もクリアだコレ。明日から第三段階の修行に入っていく。今日はもう遅い、帰って体を休めておけ。」
 翌日。
木の葉丸:「ここまでよく頑張ったな。これより修行の最終工程、第三段階に入る。これまでに修得したチャクラの回転と威力。この二つを留めることによって螺旋丸は完成する。」
ボルト:「留める?」
木の葉丸:「つまりチャクラの回転と威力を最大にしつつも、それを囲うように薄い膜を張って、その中にチャクラを圧縮するイメージだコレ。」
ボルト:「なんでわざわざ薄い膜を張り、そこに留めておく必要があるんだってばさ?」
木の葉丸:「やってみる方が分かりやすいか・・いいか?チャクラを回転と威力のみで放出するとこうなる・・螺旋丸ッ!」
シュルル・・バン!
木の葉丸は螺旋丸を大木にぶつけた。
ボルト:「すげェ、大木が螺旋状に削れてる・・。」
木の葉丸:「ボルト、離れてろ。」
シュゥゥゥルルル・・。
ボルト:「!さっきまでとまるで違う。なんだこれチャクラが乱回転して速さを増してるにも関わらず形態はキレーな球体を維持してる・・まるで小さな台風みてェだ。」
木の葉丸:「こいつが第三段階を身につけた正真正銘 ”螺旋丸” の威力だ。」
ドッカァァアン!
ボルト:「た、大木が折れて・・。」
(これまでと・・次元が違う!)
木の葉丸:「もう分かるとは思うが、最大の回転と威力を留めるのはかなり難しい。本来この術は片手で放つものなんだが、俺も七代目も最初は影分身を使って術を会得した。」
ボルト:「影分身?何のために・・。」
木の葉丸:「チャクラを抑え込む役割を分身に担わすことで己の負担を軽減し、螺旋丸の形に仕上げたんだ。まぁ俺の場合は七代目のやり方をそのまま教わったから最初から影分身を使ってチャクラを留める修行を始めた訳だが・・ボルト、お前はどうする?どちらにしてもこの第三段階はこれまでの修行よりも遥かに苛酷な修行だぞコレ。」
ボルト:「面白れェ、そんなの影分身なんざ使わずともやってやんよ。俺は父ちゃんとは違うからな。」
木の葉丸:「簡単に言ってくれるなコレ。まぁここから先は自分で感覚を掴むしかない。」
ボルト:「螺旋丸ッ!」
ボォォォォォ・・・。
ドカァァアン!
ボルト:「うあああっ!」
木の葉丸:「それはお前がチャクラを圧縮し留めきれてない証拠だ。完璧に己のチャクラをコントロールできなければ、チャクラを最大放出した爆風が術者自身を襲う。」
ボルト:「くっ・・だから留める必要があるのか・・。」
木の葉丸:「それだけじゃない。掌大にチャクラを留めることができれば力が分散しない。そして回転はどんどん速くなり、威力はどんどん圧縮されて破壊力は究極に高まる。」
ボルト:「っ!火影のじいちゃんはマジで天才だったんだな。螺旋丸、こいつはすげェ。」
木の葉丸:「当り前だ。螺旋丸は数ある風遁の術の中で最も形態変化を極めた術といっても過言じゃないからな。頑張って会得してくれよコレ。」
ボルト:「ちょっ、どこに行くんだってばさ!」
木の葉丸:「常に付きっきりでお前の修行を見れるわけがないだろ?俺は任務だコレ。」
ボルト:「先生一人でか?まさか、また遺跡がらみのやつか?」
木の葉丸:「感が鋭いな・・。例の白ゼツがほかの遺跡にも生息してないか俺を含めた数名の上忍はこれから約1週間調査に出る。」
ボルト:「なっ、それじゃ俺が螺旋丸を仕上げても見てもらえねェじゃん!」
木の葉丸:「お前、第三段階をまさか一週間以内で成し遂げるつもりでいるのか?随分と舐められたもんだな、この術も。」
ボルト:「んだよ、やってみなきゃ分かんねェだろ。」
木の葉丸:「分かった。任務を終えたら真っ先にお前のところに向かう。」
 一週間後
木の葉丸:「う、嘘だろ・・コレ・・!」
シュルルルル・・・。
ボルト:「どうだっ!」
木の葉丸:「お前にはいつも驚かされるな。かなり小さいが間違いなく螺旋丸そのものだ 。」



ボルト:「確かに螺旋丸の修行は木の葉丸先生に教わったってばさ。ふつーなら術の修行をつけてくれた先生に教わるのがセオリーだ。けど、サスケさんが・・。」

サスケ:「螺旋丸の事なら父親に聞け、あいつは螺旋丸の性質変化を多種多様に使いこなし螺旋丸を使った戦い方も数多く熟知している。螺旋丸という名目だけなら開発者である四代目火影より長けていると言っても過言ではない。」

ナルト:「あいつがそんな事を・・。」
ボルト:「お願いします、七代目っ!」


〜to be continued

Re: BORUTO 特別編 6 ( No.5 )
日時: 2018/09/07 14:36
名前: TK (ID: 8nwOCftz)

ボルト:「お願いします、七代目っ!」
ナルト:「・・風遁・螺旋丸!」
ボォォォォウウウ!
ボルト:「!」
ナルト:「ボルト、螺旋丸を出してみろ。」
ボルト:「!お、オウッ!螺旋丸ッ!」
ナルト:「・・なるほどな。」
ボルト:「!何か分かったのか、父ちゃん?」
ナルト:「俺の螺旋丸と見比べてみろ。お前の螺旋丸に足りないもの、それは”回転”だ。」
ボルト:「回転?」
ナルトはボルトの後ろに回り、頭のうなじを見る。
ナルト:「チャクラを練る時には皆、無意識のうちに体内でエネルギーを回転させてチャクラを練り上げている。そして、その回転の向きが右回転なのか左回転なのかは人によって異なるわけだ。俺も木の葉丸も右回転型だったわけだが、ボルト・・お前は左回転型のようだ。頭のうなじがそれを示している。俺も昔師匠に教わったんだ。」
ボルト:「!」
ナルト:「左回転型のお前が右回転型の要領で螺旋丸を発動しようとしたことで、力の流れが分散・反発し、掌大に留めたチャクラが原型を留められなくなったわけだ。」
ボルト:「よく分かんねェよ・・つまりどういうことだってばさ?」
ナルト:「あくまで俺の推測だが、反発・分散し合うチャクラを無理矢理留めようとしてお前は無意識に雷遁のチャクラを流し込んだのかもしれねェ。風遁のチャクラ性質は雷遁のチャクラ性質に強い。雷遁のチャクラを流し込んだ螺旋丸は消えた後に風遁のチャクラ性質に飲み込まれ、螺旋丸は再度回転し勢いをつけたまま相手にぶつかるわけだ。」
ボルト:「雷遁から風遁に変わる性質変化・・これが俺の螺旋丸の正体だったのか。スゲェ、俺の螺旋丸に足りないものを一瞬で・・。」
ナルト:「サスケは木の葉丸に聞くよりは俺に聞いた方が確実だと判断したんだろうな。」
ボルト:「どういう事だってばさ?」
ナルト:「俺が木の葉丸に螺旋丸を教えた時は、お互いに右回転型だったからこういう状態にならなかったし、何より螺旋丸の回転の仕組みはそういった経緯で木の葉丸に教えてなかったんだ。」
ボルト:「!そこまで気づいていたんならサスケさんが教えてくれても良かったんじゃ。」
ナルト:「無茶言うな、螺旋丸の仕組みや修行法をサスケは知らない。きっと螺旋丸の回転とチャクラを練り上げる回転の仕組みが似ている事に勘付いたんじゃねぇか?最初にボルトの螺旋丸の性質変化を見抜いたのだってサスケだったしな。」
ボルト:「スゲェ!父ちゃんもサスケさんもスゲェよ!」
ナルト:「左回転をイメージして第三段階をやり直してみろ。おのずとお前の螺旋丸の形がみえてくるはずだ。」
ボルト:「ありがとう、父ちゃん!」
火影室を後にボルトは駆け出していった。
ナルト:「ボルト、螺旋丸に性質変化を加える難しさをその身をもって俺は体感している。それをお前はいとも簡単に性質変化させたんだ。俺は父親としてお前の成長が楽しみだ。」
影分身のナルトはオリジナルの元に駆け出して行った。。

木の葉の地下空洞。
シカマル:「遅くなりました六代目。」
カカシ:「やぁシカマル。調査は進んでる?」
シカマル:「収穫はゼロってとこっすね。ただリンジって抜け忍は六代目が開発した目視透明の術を大事な取引材料だと言っていた。」
カカシ:「取引材料か、なるほどね。」
シカマル:「六代目、それは?」
カカシ:「木の葉が厳重に保管している暗部のリストだよ。だがどういうわけか根の者のリストが消えていた。恐らくはダンゾウが外部に持ち出したんだろう、。」
シカマル:「解せないっすね。木の葉の地下にある金庫内は火影か火影の側近しか入る事すら許されねェってのに。」
カカシ:「ただダンゾウならそれが可能だ。奴は一度六代目火影に就任したことがある。」
シカマル:「!第四次忍界対戦が行われる前に開催されたあの五影会談の時か。ったく、めんどくせぇ。」
カカシ:「さてと。」
カカシは拘束した抜け忍たちの前に歩みよる。
アメルダ:「っ・・。」
リンジ:「六代目・・火影・・。」
カカシ:「確か右からアメルダ、リンジか?そして・・グラン。お前たちの目的は何だ?お前たちは全員、暗部としての任期をすでに終えているはずだ、にも拘わらず今になって抜け忍となり、わざわざ木の葉を襲撃してまで俺が作った禁術を手に入れようとしてたわけだが・・?」
リンジ:「奈良シカマルにも話したが、俺らは口が裂けても情報は漏らさねェ。」
グラン:「へっ、相変らずお固てェなリンジィ・・。」
リンジ:「フン、下忍風情に何度も赤っ恥をさせられるお前と一緒にするな。」
グラン:「あ”?」
アメルダ:「やめな!」
グラン:「おいカカシ。情報を提供してやるよ。」
アメルダ:「なっ!」
リンジ:「おい、貴様!」
グラン:「今の俺は“暗部”じゃねぇ。お前らだってそうだろ?それに俺らが今回請け負った依頼は六代目の開発した禁術の巻物を奪取することだ。つまり、依頼はすでに達成されてんだよ、なら今更やつとの秘密を守る必要はねぇ。忍だった者として状況判断ぐれェはできんだろ・・。俺はこっち側につくぜ、命を落としてまでやつとつるむ気はねェよ。」
リンジ:「・・くっ。」
カカシ:「グラン、詳しく話ぜ。」
グラン:「リンジの野郎がちらっと喋ったようだが、相談役さんよ?あんたの読み通りだ。俺らはクライアントから依頼されて今回の騒動を起こしている。」
シカマル:「依頼主は誰だ?」
グラン:「桐嶋コウガ。」
カカシ:「!」
グラン:「その様子だとあいつの事も知っているようだなカカシィ・・?」
カカシ:「血系限界・氷遁を扱う忍だったか?奴もかつてダンゾウの支配下にあったはず。」
グラン:「その通りだ。俺達は木の葉に恨みなんぞ持っちゃいねェがコウガの奴は違う。」
カカシ:「どういう意味だ?」
グラン:「あいつの両親は自営企業を営んでいたが、経営が上手くいかず借金ばかりが積み重なっていき、自己破産まで追い込まれていた。そんな中、第三次忍界対戦で里が被害を受け、店もなくなってしまった。」
カカシ:「!」
シカマル:「自己破産すらできなくなっちまった・・ということか。」
グラン:「精神的に追い込まれてしまった二人は戦争の最中、霧隠れの迷い子を見つける。それがコウガだ。」
カカシ:「つまりコウガは拾い子ってことか?」
グラン:「その通りだ。奴らは自分たちの子としてコウガを拾い、戦争が落ち着くと同時に多額の借金をコウガに押し付けて姿をくらました。」
シカマル:「!なんて奴らだ・・。子供をなんだと思ってやがる・・。」
グラン:「それだけじゃねぇ・・。」

この葉隠れの里・外れ
大蛇丸:「その子は霧隠れの子、他里の子なのよ。でもコウガはその事実を知らない、なんせ木の葉出身の両親に育てられたのにそんな事を思う訳がない。後は・・あなたなら分かるんじゃないかしら?」」
ナルト:「っ・・里の者から避けられたのか?」
・・・ナルトは拳を強く握り締める。
大蛇丸:「その通り、九尾を封印され化物として里の者から避けられていたかつてのあなたと似た境遇に陥ったのよ。借金を押し付けられた身元不明の他里の子・・あの時代の木の葉なら避けられてもおかしくはないわ。ましてや五里が対立していた時代だもの。」
ナルト:「コウガ・・っ。」
大蛇丸:「それから彼は三代目に引き取られ、アカデミーを卒業後は暗部に配属となったわ。でもね、各里が対立している最中、氷遁の血系限界を持つ霧隠れの子が木の葉の忍として暗部に在籍している。そんな貴重な忍をダンゾウが放っておくわけがない。彼はダンゾウの手によって暗部から根への移動を命じられた。」
ナルト:「木の葉の都合でコウガを振り回しやがって・・っ。」
大蛇丸:「コウガは私に言っていたわ、木の葉は潰す。俺を除け者にしてきたにも関わらず、特別な力を持っていると知った瞬間に手のひら返しだ。何が暗部だ、俺はこの里を守る為に暗部に入ったわけじゃない、潰すためにここで力を蓄えるだけだ!ってね。表向きはダンゾウの根としての任務をこなし、裏では伝説の三忍と評された私のところに顔を出し、当時私が研究していた二代目の禁術 穢土転生の仕組みを学びにきてたわ。」
ナルト:「それであいつは穢土転生が使えたのか。」
大蛇丸:「ダンゾウの蘇生・・それはきっと、ダンゾウが所持していた自身の細胞をこっそり持ち去っていたんじゃないかしら?コウガとイタチはダンゾウのお気に入りだったもの。隙を伺える機会は少なくはなかったはずよ。」
ナルト:「なるほどな。お前と会っていた理由についてもこれで説明がつくわけだ。」
大蛇丸:「そしてずっと機会を伺っていたコウガは第四次忍界対戦を経て、目的達成の為にやらなきゃいけない相手を見据える。・・それがサスケくんとナルトくんよ?」
ナルト:「俺とサスケ?」
大蛇丸:「なんせあの大筒木カグヤ、うちはマダラ、うちはオビトを仕留めた忍が今は平和の象徴なのよ。それだけの力に対抗するためにはそれ相応の力がいる・・そこで目を付けたのが・・。」
ナルト:「カカシ先生の開発した目視透明の術・・というわけか。」

木の葉の地下空洞。
カカシ:「なるほどね、すべての点と点が線となって繋がったわけだ。」
シカマル:「となると奴はすでに目視透明の術を扱えるはず。」
スタッ。
サスケ:「‐どうりで奴が氷遁の血系限界を使えるわけだな。」
カカシ:「!サスケ。」
サスケ:「カカシ、暗部の根の者のリストによればコウガは感知タイプだ。おまけに目視透明の術が使えるとすれば、氷遁だけでなく上忍クラスの水遁に風遁が使えるはずだ。」
サスケは根の者のリストをカカシに渡す。
カカシ:「お前・・これをどこで?」
サスケ:「ダンゾウの書物庫で見つけた。それより、ナルトはまだ帰ってないのか?」
シカマル:「ああ、今影分身のナルトが本体のところに向かっているはずだ。」
カカシ:「あとはあいつの居場所をどうやって突き止めるかだね。」
サスケ:「俺たちと交戦した後、奴は逆口寄せで戦線を離脱している。」
カカシ:「逆口寄せを使うのか・となればまだ協力者がいると考えるべきだな。」
シカマル:「はっきりとしてるのはハドメという忍の存在だ。そいつは影分身で数時間前にナルトと交戦しているが本体の目撃情報はない。」
サスケ:「問題ない、奴らをこちら側におびきだせばいい。」
リンジ:「俺たちを囮に使う気か?」
アメルダ:「私たちは利害関係を結んでいるだけだ。人質としては役に立てないよ?」
サスケ:「そんな事は承知の上だ。誰がお前たちを囮にすると言った?」
リンジ:「何?」
サスケ:「一つ策を考えてある。シカマル、今から俺が言う忍を火影室に呼んでくれ。うちはサラダ、奈良シカダイ、筧スミレ、うずまきボルト・・以上だ。」
シカマル:「お前っ、本気か?!全員下忍じゃねぇか。」
サスケ:「連れて行く意味がある。確かにこの4人は下忍だが、実力だけで言えば中忍クラスと言っても過言ではない。それにこの葉の忍である以上、そこには下忍も中忍もない。この4人がコウガ攻略の鍵になる。」
シカマル:「っ・・分かったよ。今からこの4人に俺から召集をかける、後は任せろ。」
カカシ:「いいのか?お前とナルトで向かった方がツーマンセルで連携も取りやすいはずだが・・?」
サスケ:「俺とナルトの力は確かに強力だ。はっきり言って奴が目視透明の術を会得していようと俺には輪廻眼、ナルトは特殊なチャクラを感知できる。奴の本気がどれほどのものかは分からんが、俺とナルトの前では相手にはならない。」
シカマル:「おいおい、じゃあなんで・・。」
サスケ:「力で屈折させるだけじゃ駄目だと判断した。理由としては、コウガの心の闇がこの騒動を招いているからだ。かつての俺が火影だったとしたら前者のやり方を貫いただろうな、だが今の火影はうずまきナルトだ。そして、あいつは他人の心の痛みを分かち合おうとする男だ。だからこそ救われた命がここにある。」
サスケは胸に拳をゆっくりと当てる。
カカシ:「サスケ・・。」
サスケ:「俺は火影室に向かう。シカマル、準備ができたら4人を連れてお前も向かってくれ。」
シカマル:「ああ、分かった。」
サスケ:「カカシ、こいつらの事は頼んだぞ。」
シュッ。
カカシ:「立派になったなサスケ、俺はお前を師として誇りに思う。」

木の葉の里・うずまき家
ボルト:「螺旋丸ッ!」
シュルルル!
ボルト:「で・・できた!」
ヒナタ:「ボルト、シカマルくんから連絡があったわ。緊急招集よ!」
ボルト:「!」

木の葉の広場
スミレ:「はわわっ、ボルトくん?!」
ボルト:「よう委員長!」
スミレ:「ぼ、ボルトくんも呼ばれたんだね。」
ボルト:「おう!理由はよく分かんねぇけど・・そういや、カタスケのおっちゃんは相変わらず元気にやってるか?」
スミレ:「うん!人の為に役立つものをつくるんだって、今まで以上にはりきってるみたい。ボルトくんたちのおかげかな?」
ボルト:「いや、俺たちは何もやってねぇよ。そっか、元気にやってんだな、おっちゃん。」
スミレ:「私もボルトくんと久々に会えて・・嬉しい。」
ボルト:「?何か言ったか・・。」
スミレ:「あ、うんうん!何でもないよ!!」
ボルト:「?」
シカダイ:「お前たちも呼ばれたのか・・。」
ボルト:「シカダイにサラダ!」
サラダはスミレの方を見る。


スミレ:「私は、気になるけどな・・。」


ブン、ブン・・。
サラダは顔を横に振る。
サラダ:「久しぶり、委員長!」
スミレ:「サラダ、久しぶりだね!」
サラダ:「二人とも随分と仲良さげに話していたじゃない?」
スミレ:「あはは、私ったらなんだか舞い上がっちゃって。」
サラダ:「・・。」
(やっぱり委員長ってボルトの事を?・・いや、まさかね。)
眼鏡を光らせ、棒立ちになるサラダの後に、シカダイが3人を見てため息をつく。
シカダイ:「最初は巻き物の件で怒られんのかなって思ったが、まさかサラダと委員長まで呼ばれているなんてな。めんどくせぇ予感しかしねぇ。」
4人の背後からシカマルがやってきた。
シカマル:「揃ったようだな、お前たち。火影室に向かうぞ、サスケがお前たちを待っている。」
サラダ:「パパが?!」
シカダイ:「どういう訳か説明してくれるんだろうな?親父!」
シカマル:「・・これまでの経緯をざっとお前たちに説明しておく必要があるな。移動しながら簡単に説明するから頭に叩き込んでくれ。」


〜to be continued


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