二次創作小説(映像)※倉庫ログ

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始発とカフカ
日時: 2018/09/08 09:39
名前: 咲口 (ID: 80NgjOhS)

病室に横たわる彼はペンをとる。
「伝えたいことしかないのに、何も声が出なくてごめんね。
 僕は毒虫になった。そんなに興味もないと思うけどさ。」
と書いて一度、私に紙を差し出す。
そしてもう一度ペンをとり、思い出したかのように急いで
文字を並べて私に差し出した。
「時間が惜しいから今度は手紙をだすことにするよ。」

そんな昨日の会話を思い浮かべながら、今日も私は始発の便に乗る。

君を見返そうと思って、君を追い抜こうとする。
けれどうまく足がでなくて、張り合えない。
窓のふちにおいてある花瓶に活けられたアベリアが
病室に横たわる君のようにみえた。
いつものように、君は今も町を眺めているのだろう。
そんなことを考えながら、アベリアの花を見ていると
窓のふちに小さな羽虫が止まったことに気付く。
私はそれが君に近づく菌にみえて、つい押しつぶしてしまった。
ふと、窓の外を見ると初夏の風になびいた白花がみえたような気がした。


教科書にさえ、乗っていないこの気持ちは今日が愛おしいようで
誰かに手を差し伸べることができない。


僕らは、はらはらと花弁が散るように歳をとっていく。
そして、その都度。心を理解していく。
今更そのことに気付いても、ただただ見つめていくしかない。

君はそのことにいち早く気付いて、散りゆく花弁を掬い
せめてもと、埋めていく。
そんな君が自分より遠くにいる気がして少し悲しくなった。

私が震えた手で君の手紙の返事を書いていっても。
紙は減るだけだった。

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Re: 始発とカフカ ( No.1 )
日時: 2018/09/08 23:41
名前: 咲口 (ID: U8MSN2gK)

えっと皆様はじめまして!!

こちらの小説は始発とカフカという曲の歌詞で
作られた小説となっています┏○

今回こちらに投稿させていただいたのは
色々ありましてですね…

この曲、PVがとてつもなく好きなんです。
ですので、たしかに曲もいいですがこちらへ投稿させていただきました┏○

感想やリクエスト、待っています!


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