二次創作小説(映像)※倉庫ログ

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まあ、何とかするさ。
日時: 2019/06/05 17:16
名前: お、俺はお腹がすいてるんディス! (ID: fnIUO/jv)

今俺は生まれて初めて上空三千メートルから紐なしバンジーをしている

「お?」

「きゃ!」

「わっ!」

「ハーッハッハッハハガボ!」

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

「し、信じられないわ!まさか問答無用で引きずり込んだ挙句、空にほおり出すなんて!」

「右に同じだクソッタレ。場合によっちゃその場でゲームオーバーだぜこれ。石の中に呼び出されたほうがまだ親切だ。」


「・・・・・・。いえ、石の中に呼び出されては動けないでしょう?」

「「俺は問題ない。」」

「そう。身勝手ね。」

そこでは複数の少年少女が湖から這い上がり皆一様に服を絞るというおかしな光景が広がっていた。

「此処、どこだろう?」

三毛猫を抱えた少女が当たりを見渡して皆の気持ちを代弁する。

「さあな。世界の果てが見えたし、どこぞの大亀の背中じゃないか?」

「てことは三頭の象がいたりしてな。」

「・・・へえ?」
「まず、間違いないだろうけど、一応確認しておくぞ。お前らにもあの変な手紙が?」

「その通りだけどそのお前っていう呼び方訂正して、------私は久遠飛鳥よ。以後気をつけて。
それで、そこの猫を抱きかかえている貴女は?」

「春日部耀、以下同文。」

「そう、よろしく春日部さん。次に野蛮で凶暴そうなそこの貴方は?」

「高圧的な自己紹介をありがとよ。見たまんま野蛮で凶暴な逆廻十六夜です。粗野で凶悪で快楽主義と三拍子揃った駄目人間なので、用法と容量を守った上で適切な態度で接してくれよ?お嬢様。」

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Re: まあ、何とかするさ。 ( No.1 )
日時: 2019/06/05 17:59
名前: お、俺はお腹がすいてるんディス! (ID: fnIUO/jv)

「そう、取扱説明書を作ってくれたら考えてあげるわ、十六夜君。それで、そこの貴方は?」

「俺は九十九伊月。宜しく。」

「ええ、よろしく。」

心底楽しそうに笑っている逆廻十六夜
傲慢そうに顔を背ける久遠飛鳥
我関せず無関心を装う春日部耀
湖の方で水切りをしている九十九伊月

(うわぁ、なんか問題児ばっかりみたいですねぇ。)

「で、呼び出されたはいいけど何で誰もいねえんだよ。普通は手紙を出した奴かなんかがいるもんなんじゃねえのかよ。」

「そうね。何の説明もないままでは動きづらいもの。」

「・・・。・・・この状況に対して落ち着きすぎているのもどうかと思うけど。」

「なら、とっととそこの茂みの奴に話を聞くとしよう。」

「へえ、気づいていたのか。」

「あら、貴方達も気づいていたの?」

「当たり前だろ、かくれんぼじゃ負けなしだぜ。そこの奴もだろ。」

「風上に立たれたら、嫌でも分かる。」

「へえ、・・・面白いなお前ら。」

「まあ、落とされたお礼もしなきゃいけないし。」

「い、嫌だなあ。皆様。そんな狼みたいな恐い顔で見られると、黒うさぎは死んじゃいますよ?
ええ、ええ、古来より孤独と狼はウサギの天敵でございます。そんな黒うさぎの脆弱な心臓に免じてここは一つ穏便に御話を聞いていただけたらうれしいのでございますよ?」


「断る」

「却下」

「お断りします」

「右に同じ」

Re: まあ、何とかするさ。 ( No.2 )
日時: 2019/06/05 21:41
名前: お、俺はお腹がすいてるんディス! (ID: Lay1j2X4)

「あっは、取り付く島もない・・・」(肝っ玉に関しては及第点です。この状況でNOと言える勝気は買いですね。まあ、扱いにくいのは難点ですけど。)

黒うさぎがおどけつつ九十九たちにどう接するかを考えている-----と、不意に耀が興味津々で黒うさぎの背後に立ち、彼女の青いウサ耳を根元から鷲掴むと、

「えい」

「フギャ!」

思いっきり引っ張った

「ちょ、ちょっとお待ちを!触るまでなら黙って受け入れますが、まさか初対面で遠慮無用に黒うさぎの素敵耳を引き抜きにかかるとはどういった了見ですか!?」

「好奇心の成せる業」

「自由にも程があります!」

「へえ、このうさ耳って本物なのか?」

興味を引かれた十六夜が、右から掴み同じように引っ張っる。

「・・・じゃあ、私も」

「それじゃあ、空気を読んで俺も」

そこに若干そわそわした飛鳥が加わり、続いて九十九が便乗した。

「ちょ、ちょっと待っ-----!」

結局、左右から遠慮なしにウサ耳を引っ張られた黒うさぎは声にならない悲鳴を上げ、その絶叫は
近隣の森という森に響き渡るのだった。

-------余談だが、最後の方にうさ耳に手を伸ばした九十九が優しくモフモフするだけだったので思わず涙ぐんでしまった黒うさぎがいたという。

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

一時間後、黒ウサギは半泣きになっていた。

「あ、有り得ない。あり得ないのですよ。まさか話を聞いてもらうために小一時間も消費してしまうとは。学級崩壊とはまさにこのような状況のことを指すのに違いないのデスよ。」

このままでは進まないと思った九十九は宥めることにした。

「まあまあ黒ウサギ。落ち着いて説明してくれないか?十六夜達も落ち着いただろうし。」

「駄目なのです、九十九さん。この方々には普通に頼み込んでも—————」

「皆、黒ウサギの話を聞こうぜ。」

「チッ、しょうがねえな。」

「まったく、仕方ないわね。」

「はあ、気は進まないけど。」

「って、なぜ!?」

やれやれといった感じに話を聞く姿勢になる三人に思わず突っ込む黒ウサギ。

「おかしいのです!何故九十九さんがいうことは素直に聞くのですか!?」

「どうどう。」

「いいからさっさと進めろ。」

「扱いが酷すぎませんか!?」

Re: まあ、何とかなるさ。 ( No.3 )
日時: 2019/06/06 18:06
名前: お、俺はお腹がすいてるんディス! (ID: YUvrOkO5)

扱いの酷さに憤然とした黒ウサギだったが九十九と十六夜の捲し立てにより渋々ながら引き下がる。

経緯はどうあれやっと巡ってきた説明のチャンス、ここを逃せばまた長時間の説得劇を敢行せざる終えない。

黒ウサギは気を取り直して咳ばらいをすると、大きく両手を広げて宣言した。

「おっほん!それでは心の準備は宜しいですか御四人様?定例分でいいますよ?いいますよ?さあ、いいます!———————」

黒ウサギの説明を聞いている間に九十九は思考を巡らせていた。

(俺達を呼び出したのはギフトゲートの参加資格を与えるためだけじゃないんだろうな)

「この世界は———面白いか?」

「YES!"ギフトゲーム"は人知を超えた者達だけが参加できる神魔の遊戯。箱庭の世界は外界より格段に面白いと、黒ウサギは保証致します♪」

***

それから時間を跨いで、丁度太陽が中天と地平線の中頃に差し掛かる頃。
箱庭についての説明を区切りを付けた九十九達は黒ウサギの案内を元に"外門"と言われるところを目指していた。
暫く道を歩いていると、やがて道の先に大きな門が見えてくる。
そこで黒ウサギは片手を振り上げると、前方に佇む少年に向かって呼びかけた。

「ジンの坊ちゃーん!新しい方たちを御連れしましたよー!」

黒ウサギにジンと呼ばれた少年は、ぶかぶかのローブに、緑色の髪が特徴的な人物だった。

黒ウサギの声に気づいた彼は、居住まいを正して彼女らを笑顔で迎えた。

「お帰り、黒ウサギ。そちらの女性御二方が?」

「はい!こちらの御四人様が—————」

クルン、と笑顔のまま振り向く黒ウサギ。

ガチン!と、そのまま固まる黒ウサギ。

「あ、あれれー?黒ウサギの記憶が確かならもう御二方いらっしゃいませんでした?少し目つきが怖くて、かなり口が悪いそれはそれは、"俺問題児"という雰囲気を全身から放っている殿方と、
黒ウサギのウサ耳を優しく触っていた長い髪の殿方が」

この状況が信じられないといった風に、黒ウサギはこの場に残っている飛鳥と耀に問いかけた。

「ああ、もしかして十六夜君と九十九君のこと?彼らならさっき『世界の果てを見てくるぜ!」と言って意気揚々に駆け出して行ったわよ。」

———あっちのほうに。

そう言って飛鳥が指さしたのは、先ほど落下の際見えた断崖絶壁。


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