二次創作小説(新・総合)

Re: 仮面ライダージオウ 世界を超えた戦い ( No.10 )
日時: 2020/02/16 16:56
名前: シュンP (ID: IJ2q7Vk/)

第10話 Aの誕生/ダブルが来た!

アナザーカブトを撃破してから、2週間が経った。
善子
「ねえ、まだ私たちのライダーの力消えないんだけど?」
千歌
「まだこの世界にライダーの力があるってこと?」
二人から疑問の声が上がる。
ウォズ
「そういうことになるね」
果南
「そのわりにはここ2週間なんにもないけど」
花丸
「バッタさんたちもルビィちゃんとダイヤさんに付きっきりずら」
キックホッパーのゼクターはアナザーライダーとしての力を失ったダイヤの元に居続けていた。パンチホッパーの方は本来の資格者である擬態ルビィが消滅した結果、本物のルビィを資格者として認めらしい。
桜夜
「そろそろなんか来る気がする…」
鞠莉
「ええ、来たわよ」
鞠莉はパソコンを片手に、部室へ入ってくる。

「今度はどうしたの?」
鞠莉
「これよ」
彼女はパソコンの画面を見せる。そこには、3人の女子高生が旋風に包みこまれ、跡形もなく消えた映像が映っていた。
梨子
「これは?」
鞠莉
「最近起きてる、スクールアイドル連続失踪事件の映像よ。私も昨日の夜知ったばっかだけどね」
ルビィ
「犯人は分からないんですか?」
善子
「あと警察も何で動かないのよ」
鞠莉
「犯人はどの映像を見ても写ってないわ。警察も、ただのイタズラとしか見てないみたい」
桜夜
「だいぶずさんだな。行方不明であることには変わりないのに」
ダイヤ
「同感ですわ」
鞠莉
「最初に起きたのは2週間前。ちょうどダイヤを倒したあたりね。北海道で起きたの。そこから南下してきて、おととい山梨でこのvideoが撮られたみたいね」
果南
「てことは、このままだとここに来ても…」
ウォズ
「おかしくはないね」
部屋の雰囲気が一気に重たくなる。

「でも、待ってればいいんだよね?探しに行く手間も省けるんじゃ…」
桜夜
「そうでもないぞ」
曜の思ったことを桜夜は遮る。
ダイヤ
「どういうことですか?」
桜夜
「向こうから来るってことは、タイミングが分からない。もし変身できる奴が誰もいないときに来られたら、行方不明になるぞ」
善子
「なるほどね」
花丸
「でも、どうするずら?」
桜夜
「探しに行くんだよ、アナザーライダーを」
彼らは3つの班に分かれた。その内訳はこうだ。
Aグループ
桜夜・善子・梨子・鞠莉
Bグループ
ウォズ・ダイヤ・花丸・曜
Cグループ
千歌・ルビィ・果南

果南
「アナザーライダーを探しに行くなんて、なかなか大胆なこと言うね。桜夜」
桜夜
「お前らの為だ」
ウォズ
「決行は放課後だ。それまでは、しっかりと勉学に励むように」
はーい!、という元気な返事が返ってきた。

放課後。
3つの班に分かれた彼らは、アナザーライダーを探しに行く。当然、部活は休みだ。
桜夜
「見つかるといいんだけどな…」
善子
「何アンタがクヨクヨしてんのよ!」
鞠莉
「そうデース。しっかりと守ってくださいね!」
梨子
「わ、私もお願いします」
桜夜
「はいはい」
鞠莉
「はいはonceデース!」
Aグループの面々は見つけられそうになかった。

ダイヤ
「しかし、アナザーライダーとの戦い…緊張します…」
花丸
「ダイヤさんが言えたことじゃないずら」
ダイヤ
「お黙りなさい!」

「あはは…」
ウォズ
「果たして本当にこれで見つかるのだろうか…」
ウォズは不安でいっぱいだった。

千歌
「よーし、頑張るぞー!」
ルビィ
「頑張ルビィ!」
果南
「でも、そんな簡単に見つかるかな?まだこの街に居るとも限らないわけだし…」
千歌
「でもやってみるしかないよ!」
彼女たちは駅へと向かう。
ルビィ
「人が多い所なら居ると思ったけど…」
千歌
「案外いないもんだね」
千歌の声は二人に届かない。何故なら、突然強風が吹き、声をかき消されたからだ。
果南
「何あれ!?竜巻!?」
緑色の竜巻が起こると、渦の中心を通って何かが降りてくる。
ルビィ
「もしかして!アナザーライダー!?」
アナザー???
「ハァァ…」
千歌
「ど、ド、ドウブ…」
果南
「ダブルね」
果南はアナザーライダーの胸元に刻まれた英語を読み取る。
千歌
「なんで分かるの~!」
ルビィ
「それはあとで!果南さんは桜夜さんに連絡を!」
果南
「オッケー!」
千歌
「行くよ!」
千歌は右手を天に突き出し、ルビィも右手を構えると、二人の右手にはゼクターが収まる。
千歌・ルビィ
「変身!」
【Change Stag Beetle】
【Henshin Change Punch Hopper】
ガタック
「ここで倒す!」
二人のマスクドライダーはアナザーライダーへの攻撃を始めた。


桜夜
「ああ、分かった。ウォズにも伝えておく」
桜夜は携帯電話をポケットへしまう。
梨子
「どうしたんですか?」
桜夜
「アナザーライダーが千歌たちのところに出たみたいだ。特徴を聞く限り、仮面ライダーダブルのアナザーライダーだ」
善子
「そいつはどんな奴なのよ」
桜夜
「二人で一人の仮面ライダーだ。話はこの辺にして行くぞ」
4人は駅の方へ向かおうとする。しかし。
???
「行かせねぇーぞ」
突然誰かに呼び止められる。
桜夜
「お前は…!」

パンチホッパー
「えい!おりゃ!」
ガタック
「ダメだ、全然効いてない!」
かれこれ二人は10分近く戦っていた。しかし、一向に勝ち負けは決まらないし、増援が来るわけでもない。
Aダブル
「まだまだですね」
パンチホッパー
「ハァ…ハァ…もう、無理…」
パンチホッパーがその場に膝をついて倒れると、そのまま変身が解除される。
ガタック
「ルビィちゃん!」
果南が倒れたルビィを抱える。
ルビィ
「ごめんなさい、ルビィ…」
果南
「良く考えたら、ルビィはこれが初めての変身だもんね」
Aダブル
「やっぱり、ルビィは駄目なのね」
アナザーダブルは黒い左手をポキポキと鳴らす。
ガタック
「うるさい!あなたがルビィちゃんの何を知ってるの!ていうかなんでスクールアイドルを襲うの!」
Aダブル
「こうするればわかりますかね?」
アナザーダブルは変身を解除する。
ルビィ
「嘘…」

桜夜
「お前は…こないだの!」
彼らを呼びとめたのは、学園都市で白い魔法使いに変身した男だった。
善子
「知ってるの?」
桜夜
「前居た世界でアナザーライダーを生み出してた奴だ」
鞠莉
「じゃあ、果南やダイヤもコイツに…」
男はパチンッ、と指を鳴らす。
謎の男
「大正解。まあ、あの二人はお前らのお友達だったから、あんま期待してなかったけどさ。今回は違うよ?」
梨子
「それが、アナザーダブル…」
謎の男
「とりま、お前らに邪魔されちゃ困るんだよね」
男は赤いバックルを取り出し、腰に装着する。
善子
「また新しいドライバー!?」
そして、彼はもう一つデバイスを取り出すと、起動する。
【エターナル!】
エターナルメモリを赤いドライバー、ロストドライバーに装填する。
桜夜
「嘘だろ…」
謎の男
「変身」
【エターナル!】
彼の周りに純白のボディが纏わりつくように形成され、腕には青い炎のグラデーションが入り、エターナルマントと呼ばれる黒いマントが装着される。
その名を仮面ライダーエターナル。
エターナル
「さあ、地獄を楽しみな!」
善子
「下がってなさい、二人とも。行くわよ、桜夜」
【メテオ Ready?】
桜夜
「ああ!」
【ジオウ!】
桜夜・善子
「変身!」
【仮面ライダージオウ!】
ジオウのジカンギレードとエターナルのエターナルエッジがぶつかり合う。
エターナル
「お前らに、アイツらの邪魔はさせない!」
メテオ
「アイツらって、どういうことよ!アナザーライダーは一人のはずよ!」
ジオウ
「いや、ダブルは二人で一人の仮面ライダー、それはアナザーダブルも同じだ」
エターナル
「今頃、そっちの連中は、驚いて、るだろうなっ!」
剣と剣のせめぎ合いはエターナルが勝利し、ジオウを押し返す。
ジオウ
「クソっ、やっぱり強い…!」
鞠莉
「驚くって?Aquorsのメンバーはアナザーライダーじゃないわよ?」
梨子
「それでも驚くってことは…」
メテオ
「まさか…!」
エターナル
「そう、そのまさかだよ」

聖良
「お久ぶりですね、千歌さん」
果南
「SaintSnow…どうして!?」
ガタック
「どうして、一つの体から二人も…」
聖良
「あの人が私たちに力をくれるのです」
理亜
「二人で一人になる力をね」
ルビィ
「どうして…理亜ちゃん!」
ルビィは鹿角理亜に向かって叫ぶ。
理亜
「うるさい!これは私が選んだ道なの!ルビィは黙ってて!」
お互いの思いをぶつけ合う彼女たち。しかし、そこにある違和感を感じる。
ガタック
「あれ?」
果南
「ねえ、ルビィ。いつからそんなにあの子と仲良くなったの?」
そう、今まで二人はまともに話したこともない。ちゃん付けで呼べるような仲でもない。
聖良
「では、どうして…」
理亜
「あんなに楽しかったときの、記憶が…っ!」
理亜は手をこめかみに当てる。頭が痛むのだろうか。
ウォズ
「歴史が無理矢理書き換えられた影響だね」
果南
「ウォズ!」
ダイヤ
「私たちもいますわ」

「桜夜さんから電話があったけど…」
花丸
「すごいことになってるずら」
ガタック
「それよりも、歴史が書き換えられたって…」
ウォズは逢魔降臨暦を見ながら説明を始める。
ウォズ
「AqoursとSaintSnowはそう遠くない未来、友好な関係を築くはずだった。しかし、この世界にライダーの力が流れ込み、歴史は変わってしまった。その結果、本来、未来で起きることの一部が君達の記憶に現れてしまったようだね」
理亜
「そういうことなのね…」
ダイヤ
「でしたら、その歴史を戻すためにも!」
どこかからか跳んできたホッパーゼクターがダイヤの左手に収まる。
ダイヤ
「変身!」
【Henshin Change Kick Hopper】
聖良
「でしたらこちらも。行きますよ、理亜」
理亜
「ええ、姉様」
【ダブル…】
SaintSnowの二人は旋風に包まれ、右半身はターコイズ、左半身はブラックの怪物へと姿を変える。
Aダブル
「「かかって来なさい!」」
ガタック・キックホッパー
「クロックアップ!」
【【Clock Up】】
ガタックとキックホッパーの二人は別の時間軸へと移動し、常人ではついていけない速度で攻撃を始める。

「出た!クロックアップ!これならいける!」
ウォズ
「いや、そうじゃない」
Aダブル
「フフフ…」
アナザーダブルは攻撃を受けているにも関わらず、体制すら崩さない。
【【Clock Over】】
そして、別の時間軸からガタックたちが帰ってくる。
ガタック
「ハァ…やっぱり駄目だ」
キックホッパー
「クロックアップしても通用しないとは…」
花丸
「どういうことずら?」
ウォズ
「アナザーライダーに通用するのは同じライダーの力のみ。アナザーダブルと対等に戦うには、仮面ライダーダブルか、その仲間のライダーの力が必要だ」
ルビィ
「じゃあ、ルビィたちや善子ちゃんじゃ…」
Aダブル
「私たちには勝てないということです」
「あっはっは!」
アナザーダブルは満身のあまり、高笑いをする。
果南
「こんなときに桜夜はどこに居るの!」
ウォズ
「彼らが来るまで、時間を稼ぐしかない」
【ウォズ!アクション!】
ウォズ
「変身」
【仮面ライダーウォズ!ウォズ!】
ウォズ
「行くぞ!」
まだまだ戦いは終わらない。

メテオ
「あの二人がアナザーダブル!?」
メテオはエターナルに攻撃を仕掛けるが、あまり効いた様子はない。
ジオウ
「ダブルの力さえあればこんな奴…」
【ユニコーン!】
エターナルはメモリを起動すると、ドライバーの横にあるスロットへ装填する。
【ユニコーンマキシマムブレイク!】
エターナルの拳にドリル状のエネルギーが纏われる。
エターナル
「これで終わりだ!」
強烈な拳がジオウとメテオに炸裂し、二人の変身が解除される。
善子
「つ、強い…」
エターナル
「ここでお前らには消えてもらう」
エターナルはエターナルエッジの切っ先を彼らに向ける。
鞠莉
(どうすればいいの…このままじゃ…)
鞠莉は打開策を考えるが、何も思い浮かばない。何かが思考を遮ったからだ。
梨子
「そうはさせません」
それは梨子の声だった。
彼女は倒れた桜夜達の前に、盾になるように立つ。
エターナル
「ほう…」
桜夜
「かはっ…梨子、やめ、ろ…」
梨子
「あなたが何を目的として、こんなことをしているかは分かりません。もしかしたらあなたの方が正しいことをしているのかもしれません」
彼女はエターナルを指差しながら淡々と話しかける。
梨子
「でも、私の友達をいじめるような人は、絶対に許しません!」
腹から声が出たというべきだろうか。とにかく彼女の声には力がこもっていた。
そして、その声に応えるかのように、彼女の制服のポケットが光り出す。
エターナル
「これは一体…」
梨子
「なるほど、そういうことね。分かった」
彼女はポケットから一つのバックルを取り出し、装着する。
鞠莉
「Oh…ビックリデース!」
そして、真っ赤なメモリを起動し、ドライバーに装填する。
【アクセル!】
エターナル
「おいおいマジかよ…」
善子
「リリー、アンタ…」
梨子
「変っ……身っ!」
彼女はバイクのハンドルを模したドライバーのスロットルを力強く捻る。
【アクセル!】
梨子は仮面ライダーアクセルへの変身を遂げる。
アクセル
「さあ、振り切るよ!」

次回予告
ダイヤ
「今まで、ありがとうございました」
千歌
「そっか、お別れか…」
ウォズ
「ギンガウォッチも消えてしまったんだ」
ジオウ
「さあ、お前の罪を数えろ!」

次回 Aの誕生/加速するココロ
これで決まりだ!