二次創作小説(新・総合)
- Re: 仮面ライダージオウ 世界を超えた戦い ( No.12 )
- 日時: 2020/09/24 12:28
- 名前: シュンP (ID: jD0xijff)
第12話 独走♪魔女と聖職者
ウォズ
「この本によれば、普通の大学生、新成桜夜、彼は仮面ライダージオウの力を一時的に継承していた。彼は学園都市、浦の星女学院を舞台とし闘い、5つのライドウォッチを取り戻した。そして、新たに向かう世界では、魔法少女たちとの出会いが…。おっと、少し先まで読みすぎました…」
【タイムマジーン!】
時を超えるマシン、タイムマジーンが新たな世界に着陸する。
プシュー、という音と共に開いたハッチから桜夜とウォズが出てくる。
桜夜
「また世界を越えたのか。ようやく慣れてきたよ」
ウォズ
「ここがなんの世界かわかるかい?」
ウォズに言われ、桜夜は辺りを見回す。
桜夜
「いや、街並みだけじゃわかんないや。誰か登場人物に会うしかないよ」
新しく訪れた世界の時間帯は夜だった。時計の長針は11時を指している。
ウォズ
「こんな時間に、人が出歩いているとは思えないがね…」
謎の男
「さあて、誰と契約するかなー」
これまでの世界で、歴史を変えるためにアナザーライダーを生みだしていた男。桜夜たちが到着した世界で新たなる契約者を探していた。
謎の男
「ここにしよっかなぁ」
彼は近くにあった大きな病院に入る。警備は当然ながら突破するが、気付く者はいない。
謎の男
「アイツに決ーめた」
謎の男は病室へと入って行った…
桜夜はある違和感に気付いていた。周りにあった物が変化しているのだった。街灯に始まり、道路標識、信号、ありとあらゆる物が奇妙なデザインに塗り替えられていく。
ウォズ
「一体どうなっているんだ」
ウォズも桜夜と同じく異変に気付く。
桜夜
「ああ、意味が分からない…」
今度は、騒音が聞こえてくる。そして、彼らがたどりついたのは、夜の首都高の様な場所だった。
桜夜
「どこだここ?」
ウォズ
「少なくとも、普通じゃないことは確かだ」
ビュンッ!
突如風切り音がした。刹那、桜夜が吹き飛ばされる。
桜夜
「痛っ!どうなってんだ!」
ウォズ
「何かがいるのか?」
彼の問いはすぐに答えが出た。
彼らの目の前に、巨大な怪物が現れたからだ。
全身を金属の錆で覆われ、頭部と思われる部分には自転車やバイクなどにあるハンドルの様なものが取り付けられている。
ウォズ
「なんだアレは!?」
桜夜
「思い出したぞ!アイツは銀の魔女!つまり、この世界はまどマギの世界だ!」
桜夜が叫ぶと同時に、ウォズの逢魔降臨暦が光出す。
ウォズ
「『魔法少女まどか☆マギカ』。呪いから生まれた魔女たちを魔法少女たちが倒していくストーリー、だね」
ウォズは逢魔降臨暦を読み上げる。
ウォズ
「で、ヤツをどうするつもりだい?」
桜夜
「とりあえず、倒すしかないだろ!」
【ジクウドライバー!】【ジオウ!】
ウォズ
「君らしい答えだ」
【ビヨンドライバー!】【ウォズ!】
桜夜の背後には半透明の大きな時計が、ウォズの背後には逢魔降臨暦が映し出された画面が現れる。
桜夜・ウォズ
「変身」
【ライダータイム!仮面ライダージオウ!】
【投影!フューチャータイム!スゴイ!ジダイ!ミライ!仮面ライダーウォズ!ウォズ!】
二人の顔にライダーの文字が刻まれ、変身を完了する。
ジオウ
「にしてもデカいな…」
【ジカンギレード!ジュウ!】
【ジカンデスピア!ヤリスギ!】
ジオウ
「喰らえ!」
ジオウはジカンギレードジュウモードで連続して攻撃し、ウォズはジカンデスピアで攻撃を加える。
銀の魔女
「・・・」
ウォズ
「ダメだね。全然効いてない」
ジオウ
「アナザーライダーじゃないから、ウォッチを使うのも無駄か…」
意気消沈、二人は打開策を見つけることができない。だがしかし、そこで救いの声が。
???
「下がってなさい」
女の声がした、と二人は思った。
そして次の瞬間、爆発が起こり魔女は倒されていた。残っていたのは、魔女が落としたグリーフシードと、声の主だけだ。
???
「あなたたち、一体何者?」
左手に盾を装着し、右手には手榴弾のピンを持った少女が、二人を冷たい視線で捉える。
ジオウ
「お前は…」
ウォズ
「時間遡行者、暁美ほむら…」
魔法少女との出会いが、物語を動かす。
ほむら
「仮面ライダーにアナザーライダー、歴史改変。とても信じがたいけど」
あの後、3人はほむらの住むマンションの一室に行った。
桜夜
「別に信じなくてもいいけどさ、そうしないと、まどかと仲良く暮らす未来はないよ?」
桜夜は、悪役のような不敵な笑みを浮かべる。
ほむら
「どういうことかしら?」
ウォズ
「ライダーの力がある以上、この世界はライダーありきの世界に書き換えられてしまう。そうすれば、君が望む未来も訪れないし、場合によっては君が過去に戻ることすらできなくなるかもしれない」
桜夜
「どうする?」
彼はほむらに向けて右手を差し伸べる。
ほむら
「分かったわ」
彼女はその手を握る。
ほむら
「協力するわ。だけど、あの子には絶対関わらないで」
桜夜
「分かってるさ。こっちだって、歴史を変えるようなことはしたくない」
翌日。
早乙女
「今日は皆さんに大切なお話があります」
ほむらの担任である早乙女和子がいつにもなく真剣に話し始めた。
早乙女
「怪我で入院していた上条君が行方不明になりました。何か知っている人がいたら教えてください」
こうして朝のホームルームを終えたが、ほむらはどうしても気になることがあった。
ほむら
(上条恭介は交通事故で手足を負傷している。そんな状態で病院から出られるかしら?)
彼女は疑念を抱いたまま席を立つと、少し離れた位置にある別の席へと向かう。
ほむら
「少しいいかしら?」
それは、彼女が魔法少女となるきっかけとなった人物、鹿目まどか、そしてその親友である美樹さやかに忠告をするためだ。
さやか
「何?」
さやかがほむらを睨みつける。さやかは、これまで幾度となく繰り返してきたどの時間軸でもほむらのことをあまりよく思っていない。
まどか
「さやかちゃん、さすがにそれは…」
さやか
「気を付けなさい。巴マミと一緒に居ると、命を失うわよ」
さやか
「やっぱアンタもグリーフシードを取られたくないんだ。そんなに大事なのアレ?」
グリーフシード。魔女の卵で、魔法少女が持つソウルジェムに近づけると穢れを取り除いてくれるものだ。
ほむら
「そうじゃないわ。そう遠くない内、魔法少女じゃ太刀打ちできない敵が現れるはずよ」
まどか
「それって、マミさんでも…?」
ほむら
「ええ、そうよ」
ほむらは彼女たちの元から離れる。
さやか
「なんなのよアイツ」
まどか
「魔法少女が倒せない敵…」
放課後になった。
ほむら
「待たせたわね」
ほむらは校門の外で待っていた桜夜とウォズと合流する。
桜夜
「こっちは特に有用な情報はない。魔女にすら合わなかったぞ」
ほむら
「こっちはひとつだけ」
ウォズ
「なんだい?」
ほむら
「上条恭介が、行方不明になったわ」
桜夜はえっ、という驚きの声を上げ、ウォズは逢魔降臨暦を開く。
ウォズ
「上条恭介。将来有望なヴァイオリン奏者だったが、交通事故で手足を負傷しヴァイオリンが引けなくなった少年。そして…」
ウォズの逢魔降臨暦を読み上げる声が頭注で遮られる。
さやか
「なんで恭介の事を知ってんのさ」
まどか、そしてもう1人緑色の髪をした少女を引き連れたさやかが口を挟んできたからだ。
仁美
「さやかさん、落ち着いてください!そんな見ず知らずの方に…」
緑色の髪の少女、志筑仁美がさやかを制止する。
桜夜
「ま、まあ落ち着けさやか」
さやか
「なんでアンタ、あたしのことまで知ってんのさ!転校生と一緒に居るってことは、アンタらそいつの仲間?まさか恭介が行方不明なのもアンタらの仕業じゃ…」
まどか
「落ち着いて、さやかちゃん」
まどかにも制止され、ようやくさやかは落ち着く。
ほむら
「この人たちはただの家庭教師よ」
桜夜
「そーそ、ただの家庭教師だ」
仁美
「暁美さんの家庭教師様でしたか。失礼いたしました。あ、今日は日本舞踊の稽古がありますので、お先に失礼します」
仁美は1人そそくさと帰って行った。
まどか
「ごめんねほむらちゃん。じゃあ、私達も行くね」
2人は家路に着こうとする。しかし、そう甘くはなかった。これも運命だろか、と桜夜は思った。
Aキバ
「ハァァ…」
ウォズ
「現れたか…アナザーキバ…」
ほむら
「あれがあなたたちの言っていた敵ね?」
桜夜
「その通りだ」
Aキバ
「ハッ!」
アナザーキバが爪を伸ばすと、そのまま近くに居た見滝原中学の生徒に突き刺す。
すると、その生徒の体がステンドグラス上になると、そのまま砕け散る。辺りからは悲鳴の声が上がる。
Aキバ
「ククク…いい気味だ!」
桜夜
「お前、どういうつもりだ。てか誰だ」
Aキバ
「言う訳ないだろう?」
怪物の声は、男の声にも、そして女の声にも聞こえる。
ウォズ
「どうする?ここで変身すれば相当目立つが」
桜夜
「やめておこう。ここにはまどかがいる」
桜夜の目線の先には驚きのせいか地面に座り込んだ少女たちがいた。
桜夜
「ここでアイツを巻き込むと厄介なことになるかもしれない」
Aキバ
「まさか君たちがあの人の言ってた敵ってやつかな?」
ウォズ
「あの人…やはり今回もあの男が関わってくるのか」
桜夜
「敵だと言ったら?」
Aキバ
「ここで潰す!」
アナザーキバが桜夜に飛び掛かる。彼は攻撃を腕でガードする。
桜夜
「メッチャ痛え…素面の戦いは初めてなんだよ!」
Aキバ
「知ったことか!」
アナザーキバは再び爪を伸ばす。それをを防ぐために桜夜は構えた。しかし、爪は彼の横を素通りしていく。
桜夜
「へ?」
間抜けな声が出た。そのまま爪は伸びていく。
ウォズ
「マズイぞ!」
まどか
「嫌ぁ…」
そう、狙ったのは桜夜ではない。
桜夜
「まどかとさやかか!」
ほむら
「危ないっ!」
ほむらは走り出すが、どうあがいても届くような距離ではない。このままではまどかとさやかの命はない。
ガキンッ!
鈍い音がした。怪物の魔の手は少女たちには届かなかった。
???
「あなたが例の怪物ですか?」
なぜなら、白き聖職者がそこに居たからだ。
イクサ
「その命、神に返しなさい……!」
桜夜
「仮面ライダーイクサ!」
ウォズ
「すでにこの世界ではライダーが誕生していたのか!」
Aキバ
「誰だか知らないけど、邪魔をするなら潰すまでだ」
イクサは爪を断ち切ったイクサカリバーを構え、アナザーキバはガルルセイバーと呼ばれる剣を手元に呼び寄せる。
イクサ
「行きます!」
互いの剣がぶつかり合う。
ほむら
「早く逃げるわよ!」
ほむらはまどかたちの手をひっぱりながら戦場を離れていく。
ほむら
「後は任せたわよ!」
桜夜
「了解」
ウォズ
「しかしあのライダー、一体誰が変身しているんだろうか」
キンッ!!
剣と剣がぶつかり合う。
イクサ
「っ!強い…!」
Aキバ
「どうやら、君、あんまり強くないみたいだね」
イクサ
「何を!」
Aキバ
「どちらかと言うと、戦いなれてないというべきか、な!」
アナザーキバがガルルセイバーを大きく振ると、その刀身がイクサに直撃、イクサは吹き飛ばされる。
イクサ
「うっ…」
大きなダメージを受けたからか、イクサの変身が解除される。
戦士に変身していたのは、緑色の髪の少女だった。
桜夜
「お前は!」
ウォズ
「志筑仁美…」
仁美
「あの方、とても強いですわ…」
桜夜は仁美の元へ駆け寄る。
桜夜
「おい!大丈夫か、しっかりしろ!どうしてお前が戦ってる!」
仁美
「早く、逃げてください…私が、あの怪物を倒さなくては、なりません…」
彼女は再びイクサベルトを腰に巻こうとする。
桜夜
「お前にはもう、戦わせられない」
桜夜は彼女のベルトと、変身に使うイクサナックルを取り上げる。
そして、ベルトを装着する。
仁美
「何を…?」
桜夜
「ウォズ、仁美を守ってて」
ウォズ
「了解した」
Aキバ
「今度はお前か」
桜夜はイクサナックルを左手の掌へ押し付ける。
【レ・ディ・ー】
電子音が鳴る。
桜夜
「変身」
【フィ・ス・ト・オ・ン】
彼の前にイクサのボディが現れると、彼の体に重なるようにスライドする。
イクサ
「なかなか良い着心地だ…。快・感」
ウォズ
「桜夜君が、別のライダーに…」
桜夜は仮面ライダーイクサセーブモードへの変身に完了する。
Aキバ
「君もそうやって力を手に入れるのか」
イクサ
「そのとおーりだ。ただ、お前を倒すために使うけどな!」
イクサはアナザーキバへと飛び掛かる。
Aキバ
「フンッ!」
アナザーキバはガルルセイバーを振りかざし、イクサを斬りつける。その衝撃でイクサは反対方向に吹っ飛ばされる。
イクサ
「痛タタタ…」
イクサはコンクリートの壁に叩きつけられる。
イクサ
「まずはその厄介な武器をなんとかしないとなぁ」
Aキバ
「どうするつもりだ?」
イクサ
「こうすんだよ!」
イクサは腰にあるスロットから一本の電子キー『フエッスル』を取り出す。そのフエッスルには、青い狼の意匠が見られる。
そして、それをイクサベルトのフエッスルリーダーに読み込ませる。
【ガ・ル・ル・フェ・イ・ク】
Aキバ
「何!?」
すると突然、ガルルセイバーがアナザーキバのから離れ、イクサの手に納まる。
イクサ
「いただき!」
奪った剣でイクサはアナザーキバを何度も斬りつける。
Aキバ
「ヴゥッ!アァ…!」
イクサは苦しむアナザーキバへの追撃を止めなかった。
ウォズ
「凄いな…」
仁美
「どうして使いこなせるのでしょうか…」
離れたいたウォズ達は桜夜を見守る。
イクサ
「オラァ!」
イクサはガルルセイバーを大きく振りかぶる。しかし、それが仇となった。
Aキバ
「今だ!」
アナザーキバがその隙に高く飛びあがったのだ。
イクサ
「はぁ!?」
そのまま飛び去って行くアナザーキバと、それを唖然として見るイクサ。
桜夜
「あーあ、逃げられちゃった」
変身を解除した桜夜は、一人呟く。
ウォズ
「大丈夫かい?」
桜夜
「ああ、大丈夫。そんなことより」
ウォズの気遣いを軽く返した桜夜は、仁美の方を見る。
桜夜
「お前に聞きたいことがある」
次回予告
桜夜
「ようやく御出ましか。悪魔」
ウォズ
「問題。君達の王に私の攻撃は通用する。○か×か」
???
「ティロ・フィナーレ!」
ジオウ
「キバって行くぜ!!」
次回 だけど俺は、お前を助ける
ウェイクアップ!運命の鎖を解き放て!