二次創作小説(新・総合)
- Re: 仮面ライダージオウ 世界を超えた戦い ( No.6 )
- 日時: 2020/01/19 13:24
- 名前: シュンP (ID: IJ2q7Vk/)
第6話 偶・像・不・明
学園都市を出発してから体感で約5時間経っただろうか。桜夜は暇を持て余していた。
桜夜
「まだ着かないのか?」
ウォズ
「もう少し待ちたまえ。そろそろ世界の入り口が見えてくる」
数分後、タイムマジーンの動きが止まった。
ウォズ
「さて、2つめの世界に来たようだね」
2人はタイムマジーンを降り、辺りを見回す。
桜夜
「ここなんだっけ…?見たことはあるんだけどな」
広い海や大きな旅館など、見覚えのあるものはあった。が、桜夜は思い出せない。
桜夜
「本には載ってないの?」
ウォズ
「ああ、どうやら。君が世界の事を思い出さなければいけないようだね」
ピーポーピーポー!
ウィンウィンウィンウィン!
救急車やパトカーのサイレンが響いていた。
桜夜
「やけに騒がしいな。なんか大きな事故でもあったのかな」
ウォズ
「行ってみようか」
2人はサイレンの方へ着いて行った。
数分後。2人はとある学校の前に居た。
ウォズ
「ここは…」
桜夜
「浦の星女学院…」
そう、この世界は。
桜夜
「ラブライブ!サンシャイン!の世界なのか」
桜夜が世界を理解したためか、ウォズの逢魔降臨暦が光り出す。
ウォズ
「どうやら、この本にも記述が追加されたようだ」
彼は本を開くと、顔を顰めた。
ウォズ
「浦の星女学院。スクールアイドル、『Aqours』のメンバーが通っている私立高校。どうやら、校庭に小隕石が墜落したため、これだけのパトカーや救急車が集まっているらしい」
ウォズの指差す先には確かに小隕石があった。
立ち入り禁止のテープはない。
桜夜
「行こう。きっと、Aqoursのみんながライダーの力に関わってるはずだよ」
2人は校門をくぐり抜ける。
大勢の警察官が隕石の検分をしているため、見つかることはなかった。
だが、しかし。
キャーー!!
赤いリボンを付けた生徒たちが悲鳴を上げながら校舎の玄関から出てくる。
桜夜
「なんだなんだ、どうしたんだ?」
ウォズ
「おそらく、アイツの仕業だろうね」
ウォズの視線の先に居たのは、白い怪物。その姿は、宇宙服を着た人間にも見えた。
桜夜
「アナザーフォーゼ…!もうこの世界にもアナザーライダーが!」
ウォズ
「行こう、桜夜君」
彼らはドライバーを取り出す。
ドンッ
しかし、桜夜は逃げていた生徒にぶつかってしまい、ドライバーを落としてしまう。
生徒
「すいません、だいじょぶですか?」
生徒は手を差し出す。
桜夜
「君は…」
オレンジ色の髪、赤い瞳、黄色いリボン、短いアホ毛。桜夜はその生徒に見覚えがあった。
桜夜
「高海千歌!?」
千歌
「え、どうして私の事を!?」
Aqoursのリーダー、高海千歌だった。
桜夜は千歌の手を掴み、立ち上がる。
曜
「千歌ちゃん!急ごう!」
梨子
「その人は?」
千歌のクラスメイトにして同じAqoursのメンバーである渡辺曜と桜内梨子も逃げてくる。
千歌
「わかんない。でも早く貴方も逃げないと!」
桜夜
「俺の名前は新成桜夜。話は後だ、行くぞウォズ」
【ジクウドライバー】
【ジオウ!】【ビルド!】
ウォズ
「ああ」
【キカイ!】
【アクション!】
曜
「なに…それ…?」
桜夜・ウォズ
「変身」
【ベストマッチ!ビ・ル・ドー!】
【フューチャーリングキカイ!キカイ!】
桜夜はジオウビルドアーマーへ。ウォズはウォズフューチャーリングキカイに変身し、暴れまわるアナザーフォーゼの元へ向かう。
ジオウ
「くっそ!今度の契約者は誰なんだよ!」
ウォズ
「取り敢えず、変身を解除させるしかないようだね」
Aフォーゼ
「アァ…ウィ…」
アナザーフォーゼはベルトを操作すると、右腕に半透明のロケットが現れる。
【ロケット、オン】
Aフォーゼ
「クラエ!」
ロケットの噴射で推進力を得たアナザーフォーゼが、2人のライダーの元へ突っ込む。その後ろにはAqoursの3人も居る。
ジオウ
「しゃがめ!」
間一髪のところで突進を躱す一同。しかし、まだアナザーフォーゼの攻撃は終わらない。
【ガトリング、オン】
空中に浮いたままドライバーを操作し、左足に半透明のガトリングを装着する。
Aフォーゼ
「ハァ!」
弾丸が高速で連射される。狙っているのはライダーの2人ではなく。
ジオウ
「危ねぇ!」
千歌たち3人だ。
梨子
「キャーー!!」
が、しかし。3人に弾丸は届かない。
曜
「え?」
3人の前に居たのは、ウォズだった。
ウォズ
「早く逃げるんだ!」
千歌
「大丈夫、なんですか?」
ウォズ
「問題ない!早く行くんだ!」
彼の声で目が覚めたのか、3人は慌てて逃げ出す。
ジオウ
「平気か?」
ウォズ
「ああ。キカイは頑丈なボディを持っているからね」
Aフォーゼ
「ッチ!ニガシタカ!」
アナザーフォーゼはロケットでどこかへ飛んで行った。
ジオウ
「待て!」
ジオウが追おうとするが、ウォズはそれを制止する。
ウォズ
「深追いはやめておこう。今はフォーゼウォッチを探すことが先だ」
そのまま大きなこともなく授業が終わり、部活の時間となった。
桜夜とウォズはずっと体育館の裏に隠れていたが、千歌に見つかり、今はAqoursの部室に招かれていた。
千歌
「千歌たちを助けてくれた人を連れてきたのだ!」
ダイヤ
「命の恩人とはいえ、何故部外者をこうもやすやすと招き入れるのですか?」
黒髪ロングで生徒会長の黒澤ダイヤはキレていた。
曜
「あ、さっきの」
梨子
「ありがとうございました」
感謝の弁を述べ頭を下げる曜と梨子。
鞠莉
「まあいいじゃないのダイヤ。千歌っちたちを助けたなら、悪い人じゃないのは確かデース。理事長権限でどうにでもなりマース」
少し変わった話し方をする生徒にして理事長。小原鞠莉。
ルビィ
「お姉ちゃん、少し落ち着いて」
小動物のようなダイヤの妹。黒澤ルビィ。
花丸
「のっぽパンおいしいずら」
寺生まれでおっとりした少女。国木田花丸。
善子
「少しは緊迫した状況だってことを察しなさいよずら丸!」
堕天使ヨハネと自称するちょっと痛い子。津島善子。
桜夜
「初めまして、新成桜夜だ」
ウォズ
「ウォズだ。よろしく」
桜夜はライダーの事を全て話す。それはAqoursのメンバーがライダーの力に関わっていると考えての事だった。
ダイヤ
「仮面ライダーですか…聞いたことがありませんね」
ルビィ
「善子ちゃんは?」
善子
「知らないわね、ライダーもウォッチも」
桜夜
「そっか…あれ?」
桜夜はとある異変に気付く。
桜夜
「果南は?」
松浦果南。Aqoursのメンバーの一人で3年生。
彼女の姿が見当たらないのだ。
曜
「ああ、果南ちゃんは…」
鞠莉
「果南は、行方不明になったわ」
ウォズ
「行方不明?」
ダイヤ
「はい。登校は普通にしていて、授業も受けていました。ですが、あの小隕石が落ちてきてから忽然と姿を消したんですの」
梨子
「やっぱり、心配だよね…」
千歌
「果南ちゃん…どこ行っちゃったんだろう…」
鞠莉
「とりあえず、貴方達は理事長権限であの怪物、アナザーフォーゼだっけ?あれを撃退するためのバスターズに任命します!これで問題なく学校に居ることができるわ!」
桜夜
「ありがとう。鞠莉」
結局、今日のAqoursの練習は果南がいないためなくなった。
桜夜とウォズは、千歌と梨子と共に、帰路に着いていた。
桜夜
「悪いな、千歌。泊めてくれるかどうか訊いてくれるなんて」
千歌の家は旅館だ。
千歌
「ううん。全然いいの。2人は私たちを助けてくれたんだから」
梨子
「あの、2人はあんな怪物と戦って怖くないんですか?」
ウォズ
「私は大丈夫だ。慣れているのでね」
千歌
「あ、慣れてるんだ…」
桜夜
「俺は最初は怖かったけど、俺はみんなの世界を元に戻す。そう考えたら、恐怖なんてぶっ飛んだ」
梨子
「そうなんですね…」
そんな話をしているうちに、千歌の家である旅館『十千万』に到着した。
梨子
「じゃあね、千歌ちゃん、桜夜君、ウォズさん」
千歌
「バイバーイ」
梨子と千歌は手を振り合う。梨子の家は十千万のお隣さんなのだ。
千歌
「じゃあ、志満姉に訊いてくるね。ちょっと待っててね」
志満姉、というのは高海家の長女、高海志満のことだ。彼女は東京に居る母に代わって十千万で働いている。
しいたけ「ワンワン!」
ハァハァ鳴きながらペットのしいたけが小屋の中でゴロゴロしていた。
桜夜
「俺、動物はちょっと…」
ウォズ
「奇遇だね。私もだ」
千歌
「お待たせ~」
千歌が旅館から出てくる。
千歌
「とうぶん予約は無いからあと1,2週間はオッケーだって!しかもタダで!」
桜夜
「え、タダ!?」
千歌
「お父さんがね『娘の命の恩人は俺の恩人だ。タダでいい』って泣きながら言ってた」
ウォズ
「よほどうれしかったんだね」
桜夜
「なんか悪いな」
善子
「ん?何かしら?」
自室に居た善子は動画の生配信を終え、明日の授業に向けて予習をしようとしたときだった。
善子
「カバンが、光ってる?」
善子の学生鞄が青白く光っていた。
善子
「もしかして幽霊とかじゃないわよね?」
おそろおそろ善子は鞄を開ける。
中に入っていたのは…
善子
「ナニコレ?おもちゃ?」
天球儀のようなデザインのバックルだった。
次回予告
梨子
「善子…ちゃん?」
メテオ
「仮面ライダーメテオ。貴方の運命は、私が決める」
花丸
「顔にライダーって書いてあるずら!カッコイイずら…」
謎の男
「新成桜夜はお前たちを騙している」
ジオウ
「宇宙キター!」
次回 ふたりのライダー
青春スイッチオン!