二次創作小説(新・総合)
- Re: 仮面ライダージオウ 世界を超えた戦い ( No.8 )
- 日時: 2020/02/02 18:42
- 名前: シュンP (ID: IJ2q7Vk/)
第8話 ダブルホッパー、クロックアップ!
アナザーフォーゼとの戦いから一夜を明かした。善子と花丸は浦の星女学院へ向かっていた。
花丸
「善子ちゃん、昨日はお手柄だったずら」
善子
「そんなことないわよ。私はただ、桜夜のサポートをしただけ」
花丸
「そんなことないずら。あのとき善子ちゃんが来てなかったら、マルは今ここにいないずら」
善子
「そうかしら」
善子は照れてしまったのか少し頬を赤らめた。
ルビィ
「おーーい!善子ちゃーん、花丸ちゃーん!」
善子と花丸の後ろから、ルビィが走ってくる。
花丸
「おはよう、ルビィちゃん」
善子
「おっすー」
ルビィ
「うん、おはよう!」
3人は学校へ向かって行った。
その頃、浦の星女学院では…
鞠莉
「はい、はい。分かりました。生徒たちにも注意喚起をしておきます。それでは、失礼します」
鞠莉は理事長室で政府からの電話の対応をしていた。珍しくマトモな口調だな、と同じく理事長室に居た桜夜とウォズは思った。
桜夜
「どうした?なんかあったか?」
鞠莉
「ええ、だから2人をここに呼んだのだけど」
「エイリアンが、現れたわ」
ウォズ
「エイリアンだって?」
鞠莉
「なんでも、どの個体も地球に存在しない生物らしいのよ。おおむねドイツもコイツも緑色のマシッブなフォルムらしいのだけど。地球外生命体ってとこね」
桜夜
「それってもしかして隕石から?」
鞠莉
「ザッツライト!どうやら隕石に付着した卵から孵化したことが調査の結果判明したわ」
桜夜
「まさか…な?」
ウォズ
「いや、そのまさかかもしれない」
鞠莉
「何か心当たりが?」
桜夜
「ちょっとね。まあ、また情報が入ったら教えてよ」
桜夜とウォズは部屋を出て、とある教室へ向かう。
桜夜
「嫌な予感がする。さっき一年生の教室から悲鳴が聞こえた」
「行ってみるしか、ない!」
2人は走る速度を上げた。
数分前の事。
善子ら3人は教室に入った。
浦女の一年生の人数は12人。つまり一クラスしかない。3人が教室に入るとその場に居た全員が異変を感じた。
生徒A
「あ、津島さん、花丸ちゃん、ルビィちゃ、あれ?」
生徒B
「あれれ?ルビィちゃん、もう来てるよね?さっきお話ししたはずだもん…」
奇妙なことを言い始めるクラスメートたち。
ルビィ
「え?」
しかし、もっとも奇妙だったのはルビィの席だった。
赤い短い髪、ツーサイドアップ。彼女の席には既に、黒澤ルビィが着席していた。
善子
「ルビィが、二人?」
黒澤ルビィは2人、その場に居た。一人は善子たちと登校した方、そしてもう一人は、既に席に何食わぬ顔で座っている方。
ルビィ
「そこをどいてよ!そこはルビィの椅子だよ!」
ルビィ?
「なにを言ってるの?私の偽物はどっかいってよ!」
二人のルビィが口論を始める。
それを見ていた生徒のうち一人が、錯乱のあまり悲鳴を発する。
花丸
「どうなってるずら…」
桜夜
「大丈夫か!」
桜夜とウォズがパニックに陥った教室に入ってきた。
生徒C
「ルビィちゃんがルビィちゃんで、ルビィちゃんが…」
桜夜
「みんな落ち着け。おい花丸、窓開けてこい」
花丸
「わ、分かったずら?」
唐突な桜夜の命令に困惑しながらも、花丸は窓を開ける。
ルビィ
「桜夜さん!助けて!」
ルビィ?
「ニセモノをどうにかして!」
2人のルビィが桜夜とウォズの元に駆け寄ってくる。
ウォズ
「分かった。答え合わせの時間と行こうか」
桜夜
「ちょっと失礼」
桜夜は2人のルビィの髪の毛を掴み、そして。
スンスン
髪の匂いを嗅ぎ比べ始めた。
善子
「ちょっと!こんなときになにご堪能してるのよ!」
ウォズ
「静かにしてくれ」
ヒートアップする善子をウォズが制止する。
桜夜
「どっちが本物で、どっちが偽物が分かった」
花丸
「今ので!?」
善子
「どっちなのよ?」
桜夜
「こっちが偽物だ、よっ!」
桜夜は片方のルビィに全力で腹パンをする。あまりに唐突過ぎたため、吹っ飛ばされて校庭に出てしまった。
ルビィ
「え?」
ルビィ?
「痛ったぁ…」
殴られたのは、席に座っていた方のルビィだった。
桜夜・ウォズ・善子・花丸・無傷のルビィは、殴られたルビィの元へ向かう。
ルビィ?
「どうして…私が…」
桜夜
「簡単だよ。お前からは匂いがしなかった」
「お前、擬態したワームだろ」
ワームと言われたルビィは口角を上げた。
ルビィ?
「良く分かったね。私はワームだよ。そこのガキに擬態したね!」
花丸
「どういうことずら?」
ウォズ
「ワーム。仮面ライダーカブトが戦った地球外生命体。人間に擬態し、オリジナルを殺害することで社会に紛れ込む。擬態した人間の記憶や人格・性癖・内部構造や所持品まで完全にコピーする」
桜夜
「だけど、匂いまではコピーできない」
善子
「なるほどね。髪の匂いがしなかった方が偽物って訳ね」
擬態ルビィ
「オリジナルを混乱の中で始末したかったんだけどね。まあ、できないならこの場でやるだけ」
彼女がバックルを腰に装着すると、バッタ型のメカが飛び跳ねがら彼女の手の中に納まる。
桜夜
「ホッパーゼクター!?」
擬態ルビィ
「変身」
ホッパーゼクターをバックルに装着すると、彼女の体はバッタを人型にしたような戦士へと姿を変えた。
【Henshin Change Punch Hopper】
パンチホッパー
「殺す!」
ルビィ
「偽物のルビィが、変身しちゃった…」
桜夜
「ウォズ!ルビィと花丸と下がってて!」
ウォズ
「了解した」
彼は二人を連れて後ろへ下がる。
善子
「まさかまた戦うことになるとはね」
【メテオ Ready?】
【ジオウ!】【フォーゼ!】
桜夜・善子
「変身!」
【アーマータイム!3・2・1 フォーゼ!】
桜夜と善子もそれぞれ変身を完了する。
メテオ
「おりゃぁ!」
メテオはパンチホッパーに飛び掛かり、拳を繰り出す。
パンチホッパー
「遅い」
【Clock Up】
その場からパンチホッパーの姿は消え、メテオの拳が空を切る。
メテオ
「あれ?」
ルビィ
「消えた?」
ジオウ
「いや、違う!」
メテオ
「グッ!アァッ!」
突然メテオが苦しみだし、その場に膝をつく。
メテオ
「痛たたた…どうなってんのよ…」
【Clock Over】
そして再びパンチホッパーは姿を現す。
パンチホッパー
「説明してあげるよ。クロックアップはタキオン粒子を操作して時間流を自在に動けるようになる」
メテオ
「訳が分からない…要約して」
パンチホッパー
「お前らじゃ絶対に私には追いつけない」
ウォズ
「それはどうかな?」
今まで見ているだけだったウォズが間に入ってくる。
【ビヨンドライバー】
【シノビ!】
ウォズ
「君がスピードの概念を変えるなら、私はそのスピードに追い付くとしよう」
【アクション!】
彼の背景に巨大な画面が現れる。
ウォズ
「変身」
【投影!フューチャータイム!】
右手でハンドルを前に向け、データを投影する。
【誰じゃ?俺じゃ?忍者! フューチャーリングシノビ!シノビ!】
彼は仮面ライダーウォズフューチャーリングシノビへの変身を完了する。
パンチホッパー
「1人増えようが関係はない!」
【Clock Up】
再びパンチホッパーはクロックアップによる高速移動を始める。
メテオ
「何度も使えるのはおかしいでしょ!」
ウォズ
「問題ない」
それに呼応するかのようにウォズもその場から姿を消す。
次の瞬間。
パンチホッパー
「くぁっ!」
【Clock Over】
パンチホッパーが倒れこみながら視界に現れた。
メテオ
「何があったの?」
ジオウ
「フューチャーリングシノビはスピードに長けた姿だ。クロックアップにも対応できるさ」
ウォズ
「そういうことだ」
ジオウ
「畳み掛けるぞ!」
???
「そうはさせませんわ」
ジオウ達が再び攻撃の態勢に移ろうとしたとき、どこかから声がした。しかも、よく聞き覚えのある声だ。
するとウォズの目の前に赤い怪物が現れ、彼に回し蹴りを食らわす。
ウォズ
「くっ…」
不意打ちを食らい、ウォズの変身が解除される。
そしてその赤い怪物は気付かないうちにパンチホッパーの隣に居た。
ウォズ
「アナザーカブトか…」
メテオ
「まだアナザーライダーが居たのね…」
Aカブト
「大丈夫ですか?ルビィ?」
パンチホッパー
「うん!大丈夫だよ、お姉ちゃん!」
メテオ
「お姉ちゃん?」
2人の会話に疑問をメテオが抱いた時、玄関から5人の影が現れた。
梨子
「騒ぎを聞いて駆けつけてきたけど…」
曜
「凄いことになってる…」
鞠莉
「あれ!あれよ!目撃されたエイリアンの一体デース!」
果南
「うわぁ…グロい…」
千歌
「なんか、兜みたいだね」
Aqoursの面々だ。そこにルビィと花丸が合流する。
しかし、そこに違和感を感じた。
ルビィ
「あれ?お姉ちゃんは?」
花丸
「朝はどうしたずら?」
ルビィ
「分かんない。お母さんは朝早く出て行ったって」
ウォズ
「まさかね…」
ジオウ
「あの口調、擬態したワームへの呼び方、完全に一致してるな」
メテオ
「貴方、ダイヤでしょう?」
メテオはアナザーカブトを指差す。
曜
「嘘でしょ?」
果南
「ダイヤが、私と同じようにアナザーライダーな訳ないよ」
ルビィ
「冗談だよね?お姉ちゃんは、ルビィが本物だってこと分かるよね?」
一同は唖然とする。
Aカブト
「よくわかりましたね…」
アナザーカブトは変身を解除する。
醜いマスクの下から現れたのは、黒澤ダイヤだった。
ダイヤ
「私がアナザーカブトの正体ですわ」
千歌
「そんな…ダイヤさんまで…」
鞠莉
「ダイヤ…どうしてなの?」
ダイヤ
「答えは簡単です。皆さんは、桜夜さんとウォズさんに騙されていますわ」
花丸
「ずら!?」
メテオ
「何言ってんのよ!コイツらが私たちを騙すわけないでしょ!コイツらが居なかったら果南は!」
ダイヤ
「果南さんも私やルビィと同じ、この地球を守るためにアナザーライダーになったのですわ。一時的に記憶を失っているだけですの」
梨子
「どういうこと…ですか?」
ダイヤ
「私にこの力を授けてくれた方が言っていましたわ」
ジオウ
「やっぱまたあの男が絡んでくるのか…」
ダイヤ
「彼は言っていました。あの隕石には侵略者が乗っていて、あなたたちはその手助けに来た」
ウォズ
「そんなくだらないデタラメを信じたのか」
パンチホッパー
「デタラメなんかじゃないよ!私たちから対抗策を奪うために善子ちゃんを仲間にして、果南ちゃんを倒したんでしょ!」
ルビィ
「それこそデタラメだよ!お姉ちゃん!ソイツとその男の人の話を信じちゃダメ!ソイツは私の偽物なんだよ!」
ルビィは腹の底から声を出す。その声には、怒りと悲しみが詰まっていた。
ダイヤ
「お黙りなさい!この偽物が!」
しかし、彼女の声は黒澤ダイヤにはもう、届かない。
ルビィはその場に崩れ、泣き出してしまう。
ジオウ
「お前って、最低だな。最低な姉だよ」
ダイヤ
「私がですか?私は正しいことを行っているだけですわ」
「つまり、私自身が正義です!」
ジオウ
「いや、お前は悪だ。嘘に踊らされ、自分の妹を見抜けず、力に溺れてさ、最低最悪だよ」
ジオウ、いや、桜夜の口調は淡々としていた。が、その声には怒りが込められていた。
ウォズは初めて桜夜が怒る姿を見たが、どこか見覚えがあった。
ウォズ
(彼からは、我が魔王と同じオーラを感じる…)
メテオ
「そうよ!目を覚ましなさいよ!」
ダイヤ
「目を覚ますのは皆さんですわ」
彼女もまた、バックルを装着する。そして、もう1体ホッパーゼクターが跳んでくる。
メテオ
「アンタも持ってるの!?」
ダイヤ
「変身」
【Henshin Change Kick Hopper】
ダイヤは仮面ライダーキックホッパーへ変身する。
キックホッパー
「行きますわよ、ルビィ」
パンチホッパー
「うん、お姉ちゃん」
【Clock Up】
【Clock Up】
再び戦いは起きてしてしまった。彼女たちの平穏は戻ってくるのだろうか?
同時刻 とあるスクールアイドルは練習をしていた。
アイドルA
「こら、少し遅れていますよ」
アイドルB
「分かってるわよ!」
2人は険悪なムードだった。
アイドルA
「どうしたら良いのでしょうか…」
アイドルB
「いっそのこと二人で一人になれたらいいのに」
???
「ホントにそう思ってる?」
2人が練習している部屋にある少年が入ってくる。あの男だ。
アイドルB
「そりゃそう…ってアンタ誰よ」
謎の男
「名乗るほどのもんじゃないさ。まあ、俺ならアンタらの願いを叶えられる」
アイドルB
「二人を一人にするって奴ね」
アイドルA
「どうするんですか?」
謎の男
「こうするんだよ」
勝ては右手に持っていたアナザーウォッチを起動させ、Aの体内に入れる。
すると旋風が起き、AとBの体が一つになる。異形の存在として。
A???「ハァァ…」
この世界にまた新たにアナザーライダーが生まれてしまった…
ダブルホッパーの攻撃できないジオウとメテオは、ただ耐えることしかできなかった。
【Clock Over】
【Clock Over】
キックホッパー
「これで私たちの強さが分かっていただけたでしょうか。今回は一度ひかせていただきますが、また戦うことになるでしょう」
パンチホッパー
「バイバーイ」
キックホッパー
「皆さん、どちらが正しいか、よく考えておいてくださいね」
【Clock Up】
【Clock Up】
2人は誰にも見えないスピードでその場を離れて行った。
ルビィ
「グスッ…お姉ちゃん…」
鞠莉
「ダイヤ…」
善子
「どうして、どうしてこうなるよの!」
彼女がアナザーカブトになった影響は非常に大きかった。
桜夜
「クソッタレがぁっ!」
桜夜は拳を校庭に叩きつけた。
次回予告
擬態ルビィ
「千歌ちゃんを奴らの所に行かすわけにはいかないんだよね」
ジオウ
「確か、ディケイドのウォッチは無事なんだよな?」
千歌
「変身!」
ジオウ
「俺は既に未来を掴んでいる。そして、これからも…掴み続ける!」
次回 ネクストステージ カブト
天の道を往き、総てを司る。