二次創作小説(新・総合)

Re: 仮面ライダージオウ 世界を超えた戦い ( No.9 )
日時: 2020/02/09 13:13
名前: シュンP (ID: IJ2q7Vk/)

第9話 ネクストステージ カブト

アナザーカブト及び仮面ライダーキックホッパー、黒澤ダイヤ。
そして、仮面ライダーパンチホッパー、擬態ルビィ。
2人との戦いを終え、各々自分の教室へ戻っていく。
校庭に残ったのは、桜夜とウォズのみ。
ウォズ
「取り敢えず、ここを離れるとしようか。ここでは授業の邪魔にはなりかねない」
桜夜
「ああ、そうだな」
桜夜は校門に向かって歩き出した。
ウォズ
「待て!桜夜君!鞠莉君から空き教室を使えと…」
桜夜
「ここには居たくない」
ウォズ
「全く…」

授業を終え、放課後となった。
Aqoursの面々は部室へと集まっていた。
善子
「ねえ、これからどうするのよ。それに桜夜たちも居ないし…」
鞠莉
「桜夜たちは授業が始まる前に校門から出て行ったわ。どうするからは知らないけど」
善子
「ったく。ライダーに関してはアイツが便りなのに…」
花丸
「しょうがないずら。桜夜君だって悪者扱いされて辛かったんだよ」

「ねえ、私たちにも何かできないのかな?」
梨子
「そうだよ、善子ちゃんにばかりに任せるわけにもいかないし…」
千歌
「私、行ってくる!」
突然、千歌が部室を飛び出す。
果南
「千歌っ!?」
反射神経の高い曜と果南が部室を慌てて出るが、彼女の姿は無かった。

「追いかけよう!」
ダイヤ
「そうはさせませんわ」
突然曜たちの前にダイヤとルビィが現れる。
擬態ルビィ
「千歌ちゃんを奴らの所に行かすわけにはいかないんだよね」
善子
「御出ましね、ダイヤ、ルビィの偽物!堕天使ヨハネの裁きを与えてやるわよ!」
【メテオ Ready?】
ダイヤ
「あまり戦いたくはないのですが…」
善子
「変身!」
ダイヤ・擬態ルビィ
「変身」
【Henshin Change Kick Hopper】
【Henshin Change Punch Hopper】
メテオ
「千歌、何するかは知らないけど、時間稼ぎは任せなさい!」
3人はあまり大きくはない体育館で戦闘を始めた。

その頃、千歌は十千万の前にある浜辺に向かっていた。
千歌
(きっと桜夜君たちなら!)
「いた!」
千歌の予想通り、桜夜とウォズは浜辺に居た。
桜夜
「ん?千歌か。どうした」
千歌
「お願い!ダイヤさんを…元に戻して!」
千歌は頭を下げる。
桜夜はその頭を掴む。
桜夜
「そんなにお願いすることでもねーだろ。俺にだって戻さなきゃいけない理由があるんでな」
千歌
「桜夜君…」
♪~♪~♪♪~
突然音楽が流れ始めた。
千歌
「あ、梨子ちゃんからだ」
千歌はスマホを取り出し、耳元に当てる。
千歌
「もしもし梨子ちゃ」
梨子
『千歌ちゃん!今何処!?』
千歌の社交辞令も梨子の声で遮られてしまう。彼女の声は桜夜たちに聞こえるくらい大きな声だった。
千歌
「どうしたの?」
梨子
『ダイヤさんとルビィちゃんの偽物が来たの。今善子ちゃんが戦ってるけど、だいぶ不利みたい。桜夜さんとウォズさんを連れてきて!』
千歌
「分かった。必ず連れて行く」
千歌は電話を切り、スマホをしまう。
千歌
「みんなが危ない。ダイヤさんたちが来たって」
桜夜
「行くか」
3人が浜辺から出ようとすると、それを遮るかのように怪物の集団が現れた。
千歌
「なにあれ…」
ウォズ
「隕石に居たワームだね」
【ビヨンドライバー】
【シノビ!】
桜夜
「そう簡単には行かせてくれないってことか」

【ジクウドライバー】
【ジオウ!】
【アクション!】
桜夜・ウォズ
「変身」
【フューチャータイム!】
【ライダータイム!】
2人は変身しワームの集団と戦い始める。ジオウがクロックアップができないサナギ体を倒し、ウォズが成虫の相手をする。
ジオウ
「くそ!キリがない!」
ウォズ
「しょうがないさ。相手は虫なんだからね」
ジオウ
「そうだ!」
突然何かを思い出したかのようにジオウは声を上げた。
ジオウ
「確か、ディケイドのウォッチは無事なんだよな?」
桜夜は覚えていた。ソウゴはディケイドを除くウォッチが消えたと言っていたのを。
ジオウ
「ディケイドウォッチは持ってないの?」
ウォズ
「少し待ってくれ!」
ウォズはジカンデスピアカマモードでワームを払いのける。
ウォズ
「あった、これだ!」
ジオウ
「サンキュー」
ウォズが投げつけたマゼンタを基調とし、スロットがもう一つが付いたウォッチをジオウは受け取る。
【ディ・ディ・ディ・ディケイド!】
ジオウ
「行っくぜー!」
【アーマータイム!カメンライド!ワーオ! ディケイド!ディケイド!ディーケーイードー!】
ジオウディケイドアーマー。仮面ライダーディケイドの力を宿した姿だ。
ジオウ
「さっさと終わらせるか」
ジオウはディケイドアーマーの武器、ライドヘイセイバーを取り出し、時計の針を模したハンドルを操作する。
針が指しているのは、仮面ライダーカブトのライダーズクレスト。
【ヘイ!カブト!】
ライドヘイセイバーの刃にエネルギーが集まる。
【ヘイ!カブト!デュアルタイムブレーク!】
ジオウの背後に複数体のワームが迫ってくるが、彼は気にしていない。
千歌
「桜夜君、後ろ!」
ジオウ
「ライダースラッシュ」
ジオウは振り向き、光子を纏った剣でワームたちを斬る。
【フィニッシュタイム!一撃カマーン!】
ウォズもエネルギーを纏った刃でクロックアップした成虫を切り裂く。
ジオウ
「全部倒しきったか」
ウォズ
「時間がない。急ごう」
3人は浦女に向かって走り出した。

メテオ
「クッ、強い…!」
キックホッパー
「どうやら、まだまだの様ですね」
パンチホッパー
「きっと千歌ちゃんもワームに倒されてアイツら呼べないんじゃないの?」
ジオウ
「そうでもないぜ」
【ヘイ!龍騎!デュアルタイムブレーク!】
突然炎がキックホッパーを包み込む。
キックホッパー
「ッツ!桜夜さんですか」
体育館にジオウとウォズ、千歌の3人が入ってくる。
千歌
「間に合った…」
パンチホッパー
「ッチ。来ちゃったか」
ジオウ
「さてと、行くか」
2人は構える。
千歌
「ちょっと待って!」
しかし、その体制も千歌の声で遮られる。
梨子
「千歌ちゃん?」
千歌
「私も戦う!見てるだけなんてできないよ!」
パンチホッパー
「変身もできないお前に、何ができるっていうんだ?」
千歌
「ううん。私だってもう分かってるんだよ」
千歌は右手を天に向かって伸ばす。
その時、突然何かが体育館の中に入っている。
ルビィ
「クワガタさん!」
青いクワガタを千歌は右手で掴む。
そして、左手はには黒いバックルが握られている。
ジオウ
「それって…」
ウォズ
「ガタックゼクター…」
パンチホッパー
「バカな!お前のような奴がゼクターの資格者になるなんて…!」
千歌
「変身!」
【Henshin】
千歌は青いクワガタのライダー、ガタックへの変身を遂げた。
メテオ
「リーダーまで、仮面ライダーだなんてね…」
ガタック
「キャストオフ」
【CAST OFF!Change Stag Beetle】
ガタックの装甲が剥がれ、四方八方へ飛んでいく。
キックホッパー
「私に任せなさい」
【Clock Up】
ガタック
「クロックアップ」
【Clock up】
二人のマスクドライダーはクロックアップし、常人の数千倍の時間が流れ始める。
キックホッパー
「どうしてあなたは分かってくれないのですか!」
ガタック
「分かってないのはダイヤさんの方です!ダイヤさんは、あの偽物のルビィさんに騙されてるんです!」
ガタックの拳と、キックホッパーの脚がぶつかり合う。
キックホッパー
「今、引導を渡しますわ!」
【Rider Jump!】
キックホッパーは高く跳びあがる。
ガタック
「ダイヤさん…」
【1・2・3】
ガタックもゼクターのスイッチを3回押す。
キックホッパー
「ライダーキック!」
【Rider Kick!】
ガタック
「ライダーキック!」
【Rider Kick!】
キックホッパーは跳び蹴りを放ち、ガタックは跳び回し蹴りを繰り出す。
空中で二人の脚がせめぎ合う。
ガタック
「ハァッ!」
キックホッパーは吹っ飛ばされる。
【Clock Over】
ガタック
「よし!」
メテオ
「これが、クロックアップ同士の戦い…!」
ルビィ
「お姉ちゃん!」
ルビィはキックホッパーの方へ向かおうとするが、それを鞠莉が制止した。
パンチホッパー
「千歌なんかに…負けた?」
ウォズ
(ワームめ…ようやく本性を現し出したか)
キックホッパー
「まだ…私は…」
【カブト…】
キックホッパーはそのままアナザーカブトへと姿を変えた。
ジオウ
「ようやくボスの御出ましか」
【ビルド!】【ファイナルフォームタイム!ビ・ビ・ビ・ビルド!】
ディケイドアーマーのモニターがビルドの物へ変わり、胸の部分には『ビルド スパークリング』の文字が刻まれる。
ジオウ
「ハァ!」
ジオウはアナザーカブトへ斬りかかった。
果南
「そういえば…」
果南はポケットからあるものを取り出す。
それは果南がアナザーフォーゼになる前に隕石から発見した物だった。
果南
(これがあれば!)
果南はそのデバイスをジオウに向かって投げる。
果南
「桜夜!」
ジオウは声を掛けられ、そのデバイスを受け取る。
果南
「アナザーフォーゼになる前で隕石で見つけたんだ。使って!」
ジオウ
「分かった!」
【カブト!】
ウォズ
「カブトウォッチか!」
パンチホッパー
「何!?」
ガタック
「よそ見するなんて、すっごい余裕みたいだね」
パンチホッパー
「くっそォ…」

Aカブト
「なるほど、それで私を倒すつもりですか」
ジオウ
「もちろんだ」
【ファイナルフォームタイム!カ・カ・カ・カブト!】
モニターがカブトの物へ変わり、胸の文字も『カブト ハイパー』へと書き換えられる。
ウォズ
「祝え!全ライダーの力を取り返し、世界を超え、真実を取り戻す正義のヒーロー。その名も仮面ライダージオウディケイドアーマーカブトフォーム。天の道を往き、総てを司るライダーの力を取り戻した瞬間である」
ジオウは右手の人差し指を天に向ける。
ジオウ
「おばあちゃんが言っていた。本物を知る者は偽者には騙されない」
Aカブト
「どういうことですか?」
ジオウ
「お前が…お前が。ルビィのことを、なんもわかっちゃいねぇってことだよ!」
ジオウはライドヘイセイバーでアナザーカブトに斬りかかろうとする。
しかし。
Aカブト
「クロックアップ」
【Clock Up】
クロックアップで躱されてしまう。
ジオウ
「無駄だ」
ジオウも同様にアナザーカブトと同じ時間に移行する。
Aカブト
「なっ、どうして!?」
ジオウ
「俺がカブトの力を使っているからな」
Aカブト
「かくなる上は…」
アナザーカブトはクロックアップしていないガタックの元へ走る。
Aカブト
「これで始末します!」
アナザーカブトは跳び蹴りをガタックに喰らわす。
【Clock Over】
ガタック
「ウワァァァァァァァァ!」
クロックアップが解除されると同時に、ガタックが爆散する。
メテオ
「嘘…」

「どうして…」
そこには、ガタックはおろか千歌の姿は無かった。
梨子
「千歌ちゃんが…」
Aカブト
「アッハハハハ!やりましたよ!これも正義です!」
パンチホッパー
「やったねお姉ちゃん。あとは、アイツだけだ」
アナザーカブトはケラケラと笑う。仲間を殺めたいうのに。
ジオウ
「クソッタレが…」
メテオ
「ダイヤァァァァ!」
戦線離脱していたメテオがアナザーカブトに飛び掛かる。
Aカブト
「諦めなさい」
メテオも振り向きざまの回し蹴りを受ける。綺麗なカウンターだった。
メテオ
「ルビィ…花ま…ごめん…」
変身が解除され、善子はその場に倒れこんでしまう。
花丸
「善子ちゃん…」
ルビィ
「うっ、こんなの、ひどいよ…」
果南
「ダイヤ…!」
果南は拳を強く握りしめる。それは、親友への怒りだった。
ジオウ
「テメェ…」
Aカブト
「今更悔やんでも仕方がありませんよ?」
ジオウ
「いや、残念だったな」
「俺は既に未来を掴んでいる。そして、これからも…掴み続ける!」

気づくと、Aカブトがガタックに向かって走っているのが見えた。
Aカブト
「これで始末します!」
ジオウ
「そうはさせない!」
【フィニッシュタイム!ファイナルアタックタイムブレーク!】
ジオウは高く飛ぶ。
ジオウ
「ハイパーキック!」
Aカブト
「ライダーキック!」
ジオウのキックとアナザーカブトのキックがひしめき合う。
ジオウ
「オォォォ!!」
Aカブト
「ハァァァ!!」
闘いを制したのは。
Aカブト
「アァァァァァ!」
ジオウだった。
パリンッ
吹っ飛ばされたダイヤの体からアナザーウォッチが現れ、破壊される。
ダイヤ
「あぅ…」
パンチホッパー
「こうなったら…」
パンチホッパーはアナザーカブトが負けたのを見て、即座に逃げの態勢に移る。
ガタック
「そうはさせないよ」
【1・2・3】
ガタック
「ライダーキック!」
【Rider Kick!】
パンチホッパー
「ま、待て!話し合えば」
ガタックの飛び回し蹴りが炸裂する。
パンチホッパーの変身が解除され、ホッパーゼクターはどこかへ跳んで行った。
擬態ルビィ
「この私が…」
拳を体育館に叩きつける擬態ルビィにダイヤが駆け寄る。
ダイヤ
「すいません、ルビィ!姉の私が不甲斐無いばかりに…」
擬態ルビィ
「私は、ルビィなんかじゃない」
ダイヤ
「へ?」
擬態ルビィ
「アンタには、悪いことしたな。私はワームだ。アンタの妹に化けて、アンタを利用していたに過ぎない」
ダイヤ
「それでは…私は…」
擬態ルビィは真実を淡々と告げ続ける。その姿はもう、ルビィの物ではなく、ワームとしての姿だった。
ワーム
「最後1つだけ。アンタの妹は、アンタの事を誰よりも愛してる。これは嘘じゃない」
ワームの体は青い炎に包まれて消えていった。
ダイヤ
「私は…一体何のために…。これから私はどうすれば…」
ジオウ
「お前のやることなんか、もう決まってるだろ」
ほら、といいジオウは後ろを指差す。その先に居るのは、2人のライダーと6人の少女たち。
ダイヤ
「皆さん…ご迷惑をおかけしました…!」
ダイヤはその場で土下座をする。
果南
「顔を上げなって、ダイヤ」
果南は手を差し伸べる。ダイヤの顔は涙でグショグショになっていた。
ダイヤ
「果南さん…ですが私は…」
鞠莉
「貴方は許されないことをした。だけど、誰も怒ってないわよ」
ルビィ
「お姉ちゃん。また一緒に頑張ろう?」
ダイヤは8人の元に走り、泣いた。とにかく泣いた。
千歌
「ダイヤさんも、地球を助けたいって気持ちは一緒だったみたいだね」
善子
「そうね。まあ、ずいぶんと大変だったけどね」

桜夜
「行こう、ウォズ。ここからは彼女たちの話だ」
ウォズ
「ああ、そうしよう」
2人は体育館を出ていく。
ウォズ
「1つ、聞きたいことがあってね」
桜夜
「なに?」
ウォズ
「どうやって千歌君と善子君の死を回避したんだい?」
触れられたくないことを触れられた、と桜夜は思った。たとえ現実にならなかったとしても、自分の好きなキャラクターが死ぬのを見るのはそれなりに辛かったのだ。
ウォズ
「まさか我が魔王の様に未来予知でもできるようになったのかい?」
桜夜
「違う。カブトの力だ。カブトのハイパーフォームは過去や未来に戻ることができる。だから、過去に戻って未来を変えた。それだけのことだ」
ウォズ
「なるほどね。ライダーの力を最大限発揮する、君らしい闘い方だ」
2人は十千万へと戻って行った。
桜夜
「そろそろ、他の世界に行くことになるのかな」
ウォズ
「情が沸いてしまったかい?」
桜夜
「まあね。もともと俺はこの世界が好きだったしね」
ウォズ
「そうか…」

この世界での彼らの戦いは、まだ終わらない…

次回予告
鞠莉
「スクールアイドル連続失踪事件の映像よ」
桜夜
「二人で一人の仮面ライダーだ」
理亜
「あんなに楽しかったときの、記憶が…っ!」
アクセル
「さあ、振り切るよ!」

次回 Aの誕生/ダブルが来た!
これで決まりだ!