二次創作小説(新・総合)

Chapter0[プロローグ]ようこそ絶望の学園へ ( No.12 )
日時: 2019/10/15 22:28
名前: クラスラック (ID: BOCX.xn2)

その学園は都会の一等地にそびえ立っていた。


『私立 希望ヶ峰学園』


あらゆる分野において超一流の高校生を育て上げる政府公認の超特権的な学園。何百年もあるこの学園、世界に何人もの有望な人物を輩出したこの学園はまさに『希望の学園』と呼ばれるのにふさわしい学園だ。

この学園に入学する条件は二つ。

・現役の高校生であること
・各分野において超一流であること

新入生の募集は行われておらず、学園のスカウトによって入学を許されたのがこの学園だ。

???「うわぁ…テレビで見るよりも大きいな…」

そんなに常識から外れた学園の前にボクはいた。何故ボクがここにいるのか、勿論この学園にスカウトされたからだ。何の才能なのかは後で話すとして、自己紹介ぐらいはしたいと思う。

ボクの名前は間島まじま斗雄留とおる。ちょっとした事情のある高校生だ。ボクはこの学園の生活に不安な思いをしていた。

何故ならこの学園に入学するのはその分野において名のしれた超高校級と呼ばれるエリート達なのだから。

例えば“超高校級の薬剤師”として入学するのは医学の歴史を塗り替える功績を残した製薬会社の一人息子や

“超高校級の巫女”として入学するのは神の踊りとして日本全国の注目を浴びる少女や

“超高校級のフィギュアスケート選手”として入学するのは世界大会の優勝経験があり、オリンピック選手候補として活躍する少女だったりと……

他にも「生徒会長」「警察」「童話作家」「数学者」「戦国武将」「宝石商」「ハンドボール選手」等等……とにかくそんな超エリート達が揃い踏みなのだ。

間島「よし、そろそろ行こっか」

そう思いボクは歩を進める。入学式まで時間はまだあるので少し校内を探索できるかもしれない。そして遂にボクはこの学園に足を踏み入れる。

記念すべき第一歩、この時ボクは浮ついた気持ちになっていたのだが、それが間違いだった。


グニャリ……


間島「!?!?」

突然視界がまるで飴細工の様に歪んだ。歪む視界、暗転していく意識。そしてそのままボクは意識を失ってしまった……。

この時ボクは気付くべきだった。
この学園は希望の学園ではなく……










絶望の学園だという事を

Chapter0[プロローグ]ようこそ絶望の学園へ ( No.13 )
日時: 2019/10/16 14:33
名前: クラスラック (ID: SsbgW4eU)

………………て……


…え……きて…


「ねえ起きて!」

間島「うわぁ!!」

暗い意識の中突然呼ばれた大声でボクは目を覚ました。どうやらあのまま寝てしまったようだ。周りを見渡すとそこは教室見たいな場所だった。

間島「こ、ここは?」
???「うーん、私もよく分かんない」

ボク以外の声、先程ボクを起こした声と同じだ。声の主は隣にいた赤毛でロングヘアーの少女。多分ボクと同い年くらいかな?

間島「君が起こしてくれたの?ありがとう」
???「どういたしまして!」

と明るく返す彼女。今度は彼女から話しかけてきた。

???「そういえば名前教えてくれない?」
間島「ボクの名前?ボクは間島斗雄留。今日から希望ヶ峰学園に入学する高校生だよ」


《超高校級の??? 間島斗雄留》


???「君も希望ヶ峰学園の生徒!?私もそうなんだ!」

ボクが同じ希望ヶ峰の生徒と分かり喜ぶ彼女。どうやら彼女も希望ヶ峰の生徒のようだ。

語部「私は語部かたりべ美里みさと!“超高校級の童話作家”だよ!よろしくね、斗雄留君!」


《超高校級の童話作家 語部美里》


いきなり名前呼びしかも女子なので驚くが、彼女の事は聞いてる。語部美里、彼女は『物語は人の教訓になる事を書く』事を信条としており、事実、彼女の出した童話は読んだ人の道標になることで有名で老若男女にとても人気があるとのこと。他にもコンクール等で受賞した事もある人気の童話作家だ。

間島「へぇ〜、君がそうなんだ」
語部「うん!それで斗雄留君は何の超高校級なの?」

彼女の質問にボクは……あれ?そういえば……ボクの才能って

間島「……ゴメン、忘れちゃったみたい」
語部「え!?忘れちゃったって、そんなのあるの?」
間島「うん……、でもスカウトされたから何らかの超高校級なのは確かだよ」
語部「そうだよね、じゃなかったらここにいないもんね」

本当にボクの才能ってなんだ?まあ、今はそんなに気にする必要はないか。

間島「そういえば語部さんはどうしてここにいるの?」
語部「それが…私もよくわかんないの。学園に入った瞬間視界が歪んで、気付いたらここで寝てたの」
間島「え!?君も!?ボクも突然意識を失って」
語部「私達2人共同じ体験をしてる?これって可笑しくない?」

確かに……一体アレは何なんだ?それにこの教室は一体?見たところ希望ヶ峰学園の教室と思うけど……

そうしてボクらは教室の探索をする。何故か窓には鉄板が貼り付けてあったり、監視カメラが付いてたりと、普通じゃないのが感じとれる。

語部「うーん、調べてもよくわからないし、外にでる?もしかすると私達以外にも希望ヶ峰の生徒がいるかもしれないし」
間島「そうだね。そうしようか」

こうしてボク達は教室を後にした。

Re: Chapter0[プロローグ]ようこそ絶望の学園へ ( No.14 )
日時: 2019/10/17 20:17
名前: クラスラック (ID: BOCX.xn2)

教室から出ると廊下も教室と似たような雰囲気だった。窓も同じく鉄板が貼り付けられており、天井には監視カメラがある。

語部「なんか……不気味だね……」

……ボクもそう思うよ。

しばらく歩いてると、前方にユニフォームを着た男性がいるのが分かった。

???「お!人がいたな!お前らも希望ヶ峰学園の生徒か?」
間島「うん、それじゃあ君も?」
柳田「おう!俺は柳田やなぎだ彰斗あきと!“超高校級のハンドボール選手”としてスカウトされたぜ!」


《超高校級のハンドボール選手 柳田彰斗》


間島「ボクは間島斗雄留。よろしくね柳田君」
語部「語部美里!超高校級の童話作家だよ!よろしく彰斗君!」
柳田「間島に語部だな!よろしくな!」

柳田彰斗、確か彼がいるハンドボールチームは絶対に負ける事はないと言われる程のハンドボール選手で、プロからもスカウトされてる噂もあるらしい。見た目も爽やかなスポーツ少年って感じだな。

間島「柳田君はボク達以外の生徒は知らない?」
柳田「それなら体育館に集まってるぜ。ちょうど俺は他の奴を探してたんだ」
間島「本当に!?」
柳田「ああ、ついてきな」

そう柳田君の案内の元、ボク達は体育館に向かった。

Re: Chapter0[プロローグ]ようこそ絶望の学園へ ( No.15 )
日時: 2019/10/17 22:19
名前: クラスラック (ID: BOCX.xn2)

柳田「着いたぜ。ここが体育館だ」

ようやく体育館に着いたボク達。そして柳田君が体育館のドアを開く。中にいたのはボクと同い年位の男女十数人がいた。

柳田「連れてきたぜー」
???「お、また人が増えたな!」
???「2人増えましたね。16人ですか……」
???「これで……全員かな……?」

なるほど、ボク達で最後かな?

間島「君達も希望ヶ峰の生徒だよね?」
???「はい、ひとまず自己紹介をしときましょうか」

こうしてここにいる全員に自己紹介をすることとなった。最初に自己紹介するのはボクの質問に答えた白衣を着た男子高校生からだ。

藤堂「僕の名前は藤堂とうどう結城ゆうき。“超高校級の薬剤師”として入学してきました。怪我をしたら是非僕に頼って下さいね」


《超高校級の薬剤師 藤堂結城》


藤堂結城、あの世界的に有名な藤堂製薬の一人息子。あらゆる血液型にも輸血出来る人工血液やがん細胞を治療する薬を開発したとして医学界でその名を轟かせてる人物だ。こんな凄い人も希望ヶ峰に来てるのか……。

次に紹介したのは巫女服を着た少女。

峻島「お初お目にかかります…“超高校級の巫女”、峻島たかしま由花よしかです」


《超高校級の巫女 峻島由花》


峻島由花、彼女はとある山奥にある村の神社で巫女を務めてる。彼女の舞は「神の踊り」として有名で彼女を一目見ようと全国各地から参拝者が訪れるらしい。

白澄「はーい!次は璃奈たちね!名前は白澄しらすみ璃奈りな!二人共、よろしく!それでこっちは中学校からの同級生のはる君!」
久保「その……久保くぼ春斗はるとです。“超高校級の虫オタク”。……よろしくね」


《超高校級のフィギュアスケート選手 白澄璃奈》
《超高校級の虫オタク 久保春斗》


白澄璃奈、確か超一流のフィギュアスケート選手で昨年の世界大会の優勝者で今はオリンピック選手の候補として活躍してる、まさに超高校級にふさわしい人だ。

久保春斗、何でも彼は大の虫好きらしく、情報によると犬のように散歩させたり猫のように部屋に放し飼いをしてる程の虫が好きなんだと。ボクは虫はあんまり嫌いじゃないが……。それと見た目が女の子見たいだけど、立派な男子だ。

次に自己紹介をしたのは戦国武将のような格好でちょんまげを結った男子だ。

鮎川「拙者の名は鮎川あゆかわ龍次朗たつじろう。“超高校級の戦国武将”。どうかよろしくお頼み申す」


《超高校級の戦国武将 鮎川龍次朗》


鮎川龍次朗、彼は歴史、特に戦国時代をよく勉強し、戦国時代の知識なら全国の高校生で随一の知識を持ってる。また日課として修行をしてるのだが、噂では滝行の姿を目撃されてるとかされてないとか。

次は黒のブレザーを着た女子に目を向ける。

陣内「私は“超高校級の生徒会長”陣内じんない笑実えみ!困った時は私を頼って下さい!」


《超高校級の生徒会長 陣内笑実》


陣内笑実、彼女はとある不良校を僅か一年で全国でも模範となる学校へと更生させた経歴を持つ。また、生徒の悩みならどんな小さな物でも引き受けるとの事で信頼もとても高いらしい。

改めるとやっぱ凄い人達ばっかりだと思い、ボクは次の人に顔を向ける。

Re: Chapter0[プロローグ]ようこそ絶望の学園へ ( No.16 )
日時: 2019/10/18 22:16
名前: クラスラック (ID: BOCX.xn2)

次は藤堂君と同じく白衣を着た男子に目を向ける。

剣持「……剣持けんもち拓真たくま。“超高校級の数学者”」


《超高校級の数学者 剣持拓真》


剣持拓真、論理的思考と記憶力の良さと計算の速さで国際数学オリンピックで優勝したことのある人物だ。正に天才と呼べる人だね。

赤沢「僕は赤沢あかさわラズリ。“超高校級の宝石商”だよ。まあ、宝石は嫌いだけど」


《超高校級の宝石商 赤沢ラズリ》


赤沢ラズリ、年収3億という凄腕の宝石商……なのだが大の宝石嫌いらしい。それなのに何で宝石商をしてるのかと言うと、『一番稼げる』らしい。あと見た目が女子みたいだが、れっきとした男、しかも年上で20歳なんだと。

雪村「はじめまして、“超高校級のバイオリニスト”雪村ゆきむら華音かのん。よろしくね」


《超高校級のバイオリニスト 雪村華音》


雪村華音、彼女は幼少期からバイオリンを引き、今現在ではバイオリンのコンクールで何度も金賞を受賞した経験を持つ。それとバイオリンの話を振ったら凄い饒舌になったのは驚いた……。

原安「俺の名前は原安はらやす灯希とうき!よろしくな2人共!」


《超高校級の彫刻家 原安灯希》


原安灯希、有名彫刻家の父を持つ“超高校級の彫刻家”。彼の作品は世界でも高い評価を受けてるようで、人間国宝候補の一人と言われてる。

クリス「ミーの名前はクリスティーナ・ノエール!アメリカから来ました“超高校級のダーツプレイヤー”です!」


《超高校級のダーツプレイヤー クリスティーナ・ノエール》


クリスティーナ・ノエール、ディーラー服を着た彼女はダーツの世界大会で3回の優勝経験を持ち、未だに彼女が叩き出したスコアを超えた者はいないと言われてる。

岩本「ヤッホー☆、あたしは岩本いわもと璃緒りお!気軽に璃緒って呼んでね☆」


《超高校級のウェイトレス 岩本璃緒》


岩本璃緒、実家がファミレスでウェイトレスとして働いてる彼女。なんでも接客がとても上手く、非常に高い売上を出してるそうだ。あと料理もかなり美味いらしい。

柊「……ひいらぎつぐみ。“超高校級の警察”よ」


《超高校級の警察 柊鶫》


柊鶫、彼女は父親が警視総監で、よく事件の手伝いをして、何度も事件の解決をしてきた未来の警察官。格好もスーツを華麗に着こなして格好いいと思ってしまった。

これでボク達以外の全員が紹介を終えたようで、次はボク達が紹介をすることにした。

間島「ボクは間島斗雄留、何の超高校級だったのか忘れちゃったけどよろしくね」
語部「超高校級の童話作家の語部美里だよ!皆これからもよろしくね!」

こうして全員が自己紹介を終えた。ただまあ、色々と疑問があるけど。

Re: Chapter0[プロローグ]ようこそ絶望の学園へ ( No.17 )
日時: 2019/10/19 11:14
名前: クラスラック (ID: BOCX.xn2)

鮎川「それにしても何故拙者たちしかおらんのだ?」
峻島「そうですね……。それに希望ヶ峰学園に入った瞬間意識を失った事も気になります……」
クリス「え!?それ経験したのミーだけじゃないんですか!?」
赤沢「僕もしたよ。それで目を覚ましたら教室で寝てたんだよね……」
柊「全員が同じ現象を体験してる……?何か大きな力が働いてるのかしら?」

全員が戸惑いを見せていると突然体育館に放送が流れる。


『アー、アー、マイクテスッマイクテス!よしOK。えー、只今より希望ヶ峰学園入学式を始めたいと思います』

すると教壇から突然、白と黒の熊のようなぬいぐるみが飛び出してきた。

岩本「な、なにあれ!?ぬいぐるみ!?」
剣持「いや、ロボットの可能性もある」
語部「ラジコンってのは?」
モノクマ「ぬいぐるみでもロボットでもラジコンでもないよ!ボクはモノクマだよ!この希望ヶ峰学園の学園長なのだ!」

やっぱり聞き間違いと思ったけど確かに聞こえた。

間島「じゃあここは本当に希望ヶ峰学園なのか?」
原安「おいおい…あの希望ヶ峰学園の入学式がこんなドッキリ要素満載なのかよ?」
モノクマ「ドッキリでもないんですけどー!まあいいや。とりあえずオマエラおはようございます!」
陣内「おはようございます!」
白澄「いや何挨拶してるの!?」
モノクマ「えー、オマエラのような才能あふれる高校生は“世界の希望”に他なりません!そんなすばらしい希望を保護するため、オマエラにはここで共同生活してもらいます!」

共同生活?そんなの聞いてないぞ?

久保「それで……その共同生活はどのくらいするの?」
モノクマ「その共同生活の期限は………ありません!」

は?何て言った?期限がない?それってもしかして……

モノクマ「つ・ま・り、オマエラは一生ここで暮らすのです!」

一生暮らす!?そんなのありえないぞ!?周りも同じ様な反応を見せてる。

柳田「ふざけんな!俺らをここから出しやがれ!」
雪村「そうです!一生暮らすなんてできません!」
モノクマ「うぷぷ、やっぱり出たい?まあそんな事を言うオマエラの為に『卒業』というルールがあるんだよね」
藤堂「やっぱりあるんですか?それでその『卒業』とは?」
モノクマ「では教えましょう!オマエラはこの学園で秩序を守っての共同生活を義務付けられてますが、もしこの中で秩序を破った者が現れたのなら、その人物はこの学園から出てってもらいます。それが卒業というルールです!」
間島「秩序を破る?それってどういう意味?」
モノクマ「それはね……































ヒトを殺す事だよ」

Re: Chapter0[プロローグ]ようこそ絶望の学園へ ( No.18 )
日時: 2019/10/19 12:39
名前: クラスラック (ID: BOCX.xn2)

…………は?突然の事でボクは固まってしまった。いやボクだけじゃない。他の人たちもボクと同じ様な反応をしている。人を……殺す……?

岩本「こ、殺すって……」
モノクマ「ハイ!殴殺刺殺斬殺撲殺焼殺圧殺締殺呪殺……など殺し方は問いません。『誰かを殺した生徒だけがここから出ることが出来る』それだけの簡単なルールです。最悪で最凶な手段で最良な結果を出せるよう、努力して下さいね」

ボクはあまりの出来事に目の前が真っ暗になってしまった。すべてが嘘だと思いたかった。どうせこれもドッキリなんだと思いたかった。だけど現実は甘くない。意味不明で理解不能な状況が目の前で起きているのだ。


『誰かを殺した生徒だけがここから出ることが出来る』


こんな言葉は学園長の使う言葉なんかじゃない。いつの間にかボクは心の奥底から怒りの感情が湧き出てるのが分かった。

間島「なんで……ボクらが……殺し合わないといけないんだ!!」

怒りに任せてボクは声を上げる。
これが嘘だと信じたかったからだ。

モノクマ「だってオマエラは『世界の希望』なんだよ?その『希望』同士が殺し合うという『絶望的』シチュエーションなんて………最高にドキドキしない?」
陣内「しないです!それにそんな変な事ばっかり言わないで下さい!」

すると陣内さんの言葉を聞いたモノクマが顔を伏せ、そして壇上から飛び降りる。

モノクマ「………ばっかり?ばっかりって何だよ!ばっかりばっかり何て言い草言って。オマエラ本当に物分りの悪い連中だな!何が帰して?いい?これからここはオマエラの家で社会で世界なんだよ?殺し放題殺し殺させるから、殺して殺して殺して殺しまくっちゃえの!!」

そうモノクマが怒鳴るように言い放ち歩いてくる。するとモノクマの前に誰かが立ち塞がる。

柳田「テメエ……さっきから聞いてりゃふざけた事言いやがって……そんなに悪ふざけが好きなのか!?」
モノクマ「悪ふざけ?それって何のこと?」
柳田「とぼけんじゃねえ!!決めた、テメエはここで俺がぶっ殺す!!」

そう言い柳田君はモノクマの頭を掴み、持ち上げる。

モノクマ「ぎゃー!!学園長への暴力は校則違反だよー!!」
柳田「うっせえ!!痛い目会いたくなかったらさっさと俺らをここから……」


ピコーン……ピコーン……


するとさっきからジタバタしてたモノクマが急に動かなくなり、代わりに謎の機械音が鳴り始めた。

柳田「何だよ。今更怖気づいたのか?」
柊「ッ!?今すぐそいつを投げて!!」
柳田「は?何でだよ」
柊「いいから早く!」
柳田「……チッ!うおら!!」

そう柳田君がモノクマを遠くへ放り投げる。空中で機械音の鳴るスピードが早くなり、そしてピーという音が鳴った瞬間……



ドガァァァァン!!!!


全員「!?」


空中でモノクマが爆発した。

柳田「……なぁ!?」

あまりの出来事に柳田君は唖然とする。あの時柊さんの呼び掛けがなかったら今頃爆発に巻き込まれていたと想像して固まってた。

「ひい!?」「え……!?」「ば、爆発!?」「きゃあ!!」

何人かも悲鳴を上げる。今の爆発で溢れ出た火薬の匂いが現実を物語ってる。

鮎川「あのままモノクマを掴み続けてたら今頃、柳田殿は……」
クリス「でも柊さんは何故爆発するのが分かったのですか?」
柊「……昔の事件で似たような事があったからよ」
赤沢「それより、今のでモノクマは壊れたのかな?」
原安「それじゃあ!!こんな学園生活もおさらばに……」


「壊れてないよー」

耳障りな言葉と共に再びモノクマが壇上から飛び出してきた。さっきのと姿形声全く同じのが。

モノクマ「言ったじゃんか。校則違反だって」
峻島「ま、また出てきました……」
柳田「テメエ……今、俺の事を……」
モノクマ「当たり前じゃん!校則違反をしたんだから。まあ今回は特別に警告で済まして上げるけど次からは気を付けてね。校則違反をする者はお尻ペンペン程度の体罰じゃ済まされないからね!」
語部「体罰ってもしかして……さっきの爆弾以外にもあるって事?」
モノクマ「その通り!オマエラも知ってると思いますけど学園には監視カメラが設置されています。そこからオマエラは常に監視されてるから校則違反なんてしないように!もし違反者が発見された場合、今のようなグレートでエキサイティングな体罰を執行するからね!」

爪を立てて警告するようにそうモノクマは言い張った。

あまりの恐怖にボク達はその場で立ち竦むしかなかった……

Re: Chapter0[プロローグ]ようこそ絶望の学園へ ( No.19 )
日時: 2019/10/19 13:46
名前: クラスラック (ID: BOCX.xn2)

モノクマ「それじゃあ最後に生徒手帳を渡したいと思います!」

そう言ったモノクマは人数分の腕時計らしき者を全員に渡してきた。

藤堂「これは一体何ですか?形からして腕に着けたほうがいいのですかね……」

全員が渡された者に困惑してるとモノクマから説明が入る。

モノクマ「それは腕時計型電子生徒手帳です!右側に付いてる赤いボタンを押すと起動する仕組みになってます。起動すると自分の名前が表示されるからちゃんと確認して下さいね」

試しにボクはそれを左腕に着けてボタンを押す。すると空中にホログラムのような映像が現れ自分の名前が浮かび上がる。まるでSF映画のワンシーンのような光景についボクは「……すげぇ」と驚く。それとこのホログラムはタッチパネルのようになってるらしい。

モノクマ「その電子生徒手帳は学園では必要不可欠になりますから絶対に無くさないように。まぁずっと腕に着けていれば無くさないと思うけどね!ちなみにその電子生徒手帳は完全防水で水に沈めても壊れないし、耐久性も優れていて10トンまでの圧力は平気で耐えるよ!後、それは特定の場所での鍵にもなるからよく覚えていてね」

つまりこれが無いと場所によっては入る事が出来なくなるわけか。ますます近未来感がしてるな……。

モノクマ「詳しい事は、その電子生徒手帳の校則に記載されているから、各自それを確認するように!それでは以上で入学式を終了したいと思います。楽しいコロシアイ生活をエンジョイしていってね〜」

そう言うとモノクマは壇上から消えていった。

モノクマがいなくなり体育館にはボクら16人だけが取り残される。しかし誰も声を出さず周りにいる全員の顔を見渡す。その時の全員の表情は、恐怖、疑惑、敵意、困惑に塗れていた。

ボクはモノクマが提示したこの学園から出るためのルールの恐ろしさを知った。


『誰かを殺した生徒だけがここから出ることが出来る』


そのルールを知った瞬間、全員に共通して、ある『恐怖の考え』が強く、根深く、植え付けられた。


『誰かが裏切るかもしれない』


そんな疑心暗鬼の言葉を。


こうして希望に満ち溢れた楽しい学園生活、いや絶望に満ち溢れた恐怖のコロシアイ生活が始まった。


Chapter0[プロローグ]ようこそ絶望の学園へ

END


[生き残りメンバー]16人
《???》間島 斗雄留
《生徒会長》陣内 笑実
《警察》柊 鶫
《彫刻家》原安 灯希
《童話作家》語部 美里
《薬剤師》藤堂 結城
《虫オタク》久保 春斗
《フィギュアスケート選手》白澄 璃奈
《数学者》剣持 拓真
《バイオリニスト》雪村 華音
《宝石商》赤沢 ラズリ
《巫女》峻島 由花
《戦国武将》鮎川 龍次朗
《ウェイトレス》岩本 璃緒
《ハンドボール選手》柳田 彰斗
《ダーツプレイヤー》クリスティーナ・ノエール


To Be Continued…