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S5.フラグメント5・間宮菜月・1

怖い話題となります

菜月サイド>

さくらさん、ずっと難しい顔してるよねえ...

ループ開始から5回目、1日目夜、A206号室内部

今日のお昼頃に映ちゃんが突然菜月の目の前で急に倒れちゃって、偶然作者さん2人が担架を持って来てくれたのに対してはちゃんと忘れずお礼を言ったし...

菜月「...」
<部屋の窓からずっと外を眺めている

同じ部屋の真墨はチーフと一緒にお医者さんから何を言われたのか"1日ずっと目が離せない状態だ"って言ってた事を思い出した。

さくら「...菜月？」
菜月「あ、ごめんなさい...起こしちゃったかな？...おやすみなさい」

後で記憶がみんな元通りになってから蒼太さんの言ってた話題で分かった事だけど...この時から2つ前のループでチーフが倒れてしまうようになってからどんどん体の中のマナの枯渇問題が菜月達に広がって来てたんだね...

翌日、2日目朝、A209号室内部

その次の日の朝。

菜月「映ちゃん！？」
映士「いやー、みんな悪ぃ！俺サマあの時ちょいとだけおかしかっただけらしい！」
さくら「...」

映ちゃんについては次の日の朝に元通りになってた。けどさくらさんは暗い顔。

さくら「本当に、体は何も異常なしなんですね？...高丘さん」
明石「...」
蒼太「えーと、さくらさん？」

チーフも、蒼太さんもかなり怪しんでる...

ぺたこん。
<菜月、映士のおでこに右手をぺたり

菜月「映ちゃん、本当に熱とか無い？体も...」
映士「...あー...？おい明石。真墨はどうした。売店かどこか行ってんのかよ？」

え？

蒼太「！」
明石「そう、いえば...」
さくら「菜月。この船で真墨の行きそうな場所に心当たりは」
菜月「し、知らないよ！」

映ちゃんの発言で菜月もみんなも血相を変えた。真墨がいないなんて。

映士「昨日は部屋で寝てた前後から俺サマも記憶曖昧なんだよな...」
明石「昨日の夜...9時頃に部屋の前で解散するまでは真墨がいたのを確認している。」
蒼太「それじゃあその前後に...」

ガチャ、ばたんっ！

菜月「さくらさん、急に血相を変えて出て行ったよ...？」

何なの...菜月の知らない所で一体...？

まだ発端だ

S5.フラグメント5・間宮菜月・2

さくら姉さん、覚えているが故の苦悩

ループ開始から5回目、2日目朝、エントランス

さくらサイド>

まずい。

さくら「もう夜中に真墨が運命操作をされているのであればっ！！」

我々の就寝前後を狙われてしまうとは迂闊だった。

さくら「何処かで、騒ぎが起きているか...？何処かで...」

ただ、騒ぎが起きたフシはない。でも疑わしかったのだ。あの時のワスレナ嬢の時だけではない。

＊ここから少し前のループ回想

ループ開始から2回目、2日目朝、4F、ビュッフェ会場

アレは蒼太君が2度目に倒れた際のループ中。血の匂いと沢山の人々の悲鳴が広がる会場で...

映士「そんな...真墨...！」
さくら「ーーーッ！」
蒼太「やば...菜月ちゃんは見ないで、というか会場に入っちゃ駄目！」
明石「あの、馬鹿...何してるんだ！」

真墨の上半身だけの、恐らく下半身を大半の臓器と骨ごと強引に引きちぎられた残酷な遺体が会場に入ってすぐの目立つ大皿に盛られていたのを見た瞬間だった。やり口の酷さ故か彼の服には大量の血が。更に加えて...

映士「明石、さくら姉さんも。ボードがあるぞ。...悪趣味な奴らだぜ...ッ！」
明石「...内容から俺達宛ての派手な警告か」
さくら「"6人のカラフルな冒険者諸君へ。疾き冒険者をご馳走さま。臓器も骨も含めて昨日は美味しいディナーでしたよ？全員私の食事的な意味で食べられたくないなら行動と言動にご注意されたし"...」

＊過去回想ここまで

さくら「杞憂であれば良いのですが...！」

沢山の人が集まっているエントランスも、

2日目朝、プールサイド

さくら「不審なモノは、無い...」

朝なのか物静かなプールサイド付近、

2日目朝、西プロムナード

プロムナードは東も西も確認した。

さくら「何処にも、無い...」

2日目昼、1F、土産屋フロア

仲間に昼は全員と別口で食べると伝えて売店をくまなく確認。

ばくっ。
<さくら、BLTドッグに肉食系みたいなかぶりつき

さくら「むぐむぐ...真墨は何処ですかっ...！」
<右手に食べかけのBLTドッグ、左手にパックのグレープジュース

それでも、見つからなかった。私の考え過ぎか...？

ポンポンッ

さくら「え...菜月？」

その時だった。背中を叩く手。

菜月「トクマさんが見かけたって言ってたからやっぱりいた...さくらさん、朝から変だよ。」

相手は今朝から私の行動に不穏な空気を感じていた菜月...怪しまれたか？

さくら「貴方はみんなの元に戻って下さい。真墨が巻き込まれたモノ次第では本当に危険で...」

当然だ。菜月に協力を仰いでしまうとリチの事がある。私でも守りきれない。

菜月「まさか...菜月達に、何か隠してるんだよね。それも...」

ただ...しまった。ここで真墨の名前を出してしまったのは迂闊だったか。

ダッ

さくら「ーーーッ！」
菜月「さくらさん！待ってよ！！」

さくらさん、心労がヤバめ

S5.フラグメント5・間宮菜月・3

悪夢。閲覧注意。

2日目夜、A209号室内部

その夜、チーフから呼ばれた私。

明石「勝手な行動については追求しないが...目的を忘れるなよ。」
さくら「ええ、"神妃"の件は了承しています。私個人で怪しいモノがあっただけ...」

及び、チーフからの発言。

明石「そういえば、お前と何かあったか菜月が拗ねていたぞ。釈明するなら今のうちにしておけ。部屋にいる筈だ。」
さくら「...」

ガチャ

無言で作戦室を出た私。しかし...

さくら「？」
黒服E(ナイア）「...」

私に近付いて来たのは黒服の、女？手には黒いリボンの大きめのプレゼントボックスが。私を無視して彼女がインターホンを押したのは...え。

さくら「...(A207？...真墨と、高丘さんの部屋...何の要件だ...？）」

現れた高丘さんはプレゼントボックスを受け取って...その場で即座に開封。しかし...中身を確認した瞬間、血相を変えた彼。

映士「...！...そんな...お前何で...！嗚呼...俺サマの、せいだ...俺、がヘマして寝込んでたせいで...ぁあああああああッ！！！」

ぼとり。

プレゼントボックスの中身は...真墨の、生首。

さくら「！...何故...真墨ッ！！」

知らないうちに黒服の女は立ち去った後。何故、貴方はこうなった...！

ガチャ×2

明石「映士！？」
蒼太「何...何の大ご...え。嘘、でしょ...」

最悪な事にあの悲鳴を聞いたチーフも、蒼太君も、菜月も部屋の外に出て来た。

菜月「ど、どうしたの映ちゃん...？」
さくら「菜月！？だ、駄目で...」

ばしっ

菜月「さくらさん、みんなもいつもそうだよ。いつも、いつもいつもいつも...！」

彼女は真墨の首に近づくと...

菜月「真墨...こんな所にいたんだね。どうして、ドウ、して...ダマッテタ！」
<声色がおかしい

私もこの時は迂闊だったが、異変は既に起きていたのだ。それも、死んだ真墨ではなく...

菜月「ァアアアアアアアアアア...！」
<目付きが白目に&苦しみ出す

菜月に。

蒼太「菜月、ちゃん。待って。落ち着いて。部屋に」

グシャリ
<菜月、蒼太の首筋を潰す

菜月「ぶつぶつ、ぶつぶつ...」
映士「...な、つき...？」

ザシュッ
<菜月、映士の喉を引き裂く

明石「やめろ、菜月ッ！」

バゴッ
<菜月、明石に腹パンでエレベーター前まで吹き飛ばし

ガシャァァアアアン！ガラガラガラガラッ！

ありえない。普段の菜月ではない。

菜月「フシュー...」
<ヤバめの雰囲気でさくらに首を360度回転して顔を向けた！
さくら「！」

コレは、一体...！

リチ「ヤッホー。このままだと死んじゃうぞー...というか肉塊にならないなら君の場合大丈夫なんだよね、西堀さくら。」
さくら「リチ...！菜月に何をした...！」

急に何処からか現れたリチはノートの中身を見せた。コピーらしい用紙2枚。

リチ「ボウケンイエロー、間宮菜月にした事に関する操作のコピーだよーん。」

ぺらり。

さくら「菜月以外の操作部分は真っ黒に塗り潰してあるが..."間宮菜月、信頼出来る同性に出会ったら疑問を追求"、"間宮菜月、作者のジェネかトクマに協力を要請"...え。」

トクマさんだけかと思ったが作者さん2人と...ジェネさんにも協力してもらってあの時私を探していたのか、菜月は。ただ肝心な部分はもう1枚だった。

菜月「ギシャァアああああああ！！」

ビュンッ！
<菜月、大きな植木鉢をさくらに投げ付けた！

彼女が投げて来た植木鉢を避けながら、もう1枚の"肝心なページ"を見る。

さくら「...このページだけ、全てが...隅から隅まで"間宮菜月、自分に真実を隠そうとする輩全てに対して怒り、憎み、呪う"で埋まっている...？」

それも、白紙のページを隅から隅まで使ってるなんて...

リチ「菜月ちゃんみてえな女の子でも過剰な干渉するとこうなるのかぁ。ククク、ウフフフ...良い気味だねぇ！」

ガシ。

菜月「ギヒャ...ギヒヒ...」
さくら「しまっ...！」

まずい！菜月が、私の首筋を...このままどうなるのかは想定出来...

プチン

その瞬間、何処からか何かが切れた様な音がして...

ドサリ

菜月「」
さくら「な、菜月！？」
リチ「あー、タイムアップか。西堀さくら、警告だ。間宮菜月はもう手遅れで助からないと思うよ。」

姿を消したリチよりも、今は菜月の安否が私の優先事項だった...

コレを踏まえて...

S5.フラグメント5・間宮菜月・4

現在に至る

No@hサイド>

本編ループ、1日目夜、セーフティルーム内部

通信全てが正常化、全員の記憶が戻ってクールダウンした後にルナ狐さんとセットで色々と聞いたが菜月ちゃんへの過剰な運命操作による暴走...かあ。

菜月「...なんとなく、なんだけど...あの時はごめんなさい、さくらさん。みんなも」

余談だが、菜月ちゃん本人はあの時の事は曖昧にしか覚えてない模様。ただし何を仲間達にしたかは薄々感づいているそうです。

さくら「...大丈夫。全員、気にしていませんよ。」
<菜月をなでなで

さくらさん含め、菜月ちゃんのやらかしてしまった件は全員気にしてない模様。それよりも船から脱出する方法が優先だからね...

さくら「(スタッフ側。くすねてきたお医者様のカルテ全般でもあの時の菜月の死因の詳細が不明だった事...まさかですが）」
No@h「一応、ジェネさんの件とセットでトクマさんとユマさんから確認したら...脳と脊髄の内部の損傷に近いケースらしいわ。」
ルナ狐「医者はもちろん脳の専門家でも貴利矢みたいな監察医とかでもこれは常識的に理解不可能な死に方なのでお手上げらしいって。簡単に言うと脳や脊髄の内部に異常発生してただ"死んだ状態になった"、とされてしまう奴だ。」

後からユマさんがあの暴走の後死体になって私らはチャンスと思いかなり精密に調べたら脳のリミットが無理矢理解除されている様なモノと似た状態になっていたそうだ。

ルナ狐「過剰な操作ってのは...私らの予想では脳の外してはいけないリミットを無理矢理解除する危険があるのかもしれないな。映画とかでンな事聞いた事ある」
No@h「それ、仮に外れちゃったら...？」

ルナ狐さんは私の質問内容に冷静に冷酷に真実を述べた。

ルナ狐「リミットが外れると規格外な力を発揮するが、それと引き換えに身体も精神も壊してしまう。人間だったらあの壊れ方から...個人差があれども最終的に100%死ぬ。」
No@h「人間相手は確実に死亡確定ルートですかい...更に加えてエヴォルさんにあの人の事、どう説明する？」

私とルナ狐さんの不穏な話題はもう1つの過剰な操作による暴走のケース。

菜月((((；ﾟДﾟ)))))))
さくら「すみません、あの件については私にも、他の5人にもノーコメントでお願いします。記憶を思い出した際、彼と普通に接してたチーフと高丘さんはともかく、蒼太君と菜月と真墨はジェネさんのお顔をしばらく怖くて見れなかったみたいですし...」

青ざめているさくらさんも、リチによる意図的な過失があったとしても彼が怖くて仕方ないみたいだな...

以下おまけ>

ー今回のフラグメントはボウケンイエロー、菜月ちゃん。

ユマ「偶然にも前のループで目を付けられて運命操作を過剰にした場合の実験台にされていました。」

ー結果=狂って暴走、仲間内で蒼太と映士の死亡要因の1つに関与してしまった。

ユマ「途轍もなくヤバいレベルの力を生身で発揮、大人1人の首筋をねじ切れてしまう膂力、モノや自分より体格の良い人とか男の人を数m投げ飛ばしてしまう怪力とか怖い」

ーでも、最終的に黒いローブさんと同じ死亡要因で死亡するのは菜月も同じ。

ユマ「裏話題ですが菜月ちゃんはあのループの中でジェネさんとトクマさんに協力してもらって朝から昼まで単独行動してたさくらさんに苦労してエンカウントしてました。ループ中で記憶に関するリセットの問題があり、詳しくは聞けなかったそうですけどね。」

ー同ループで倒れた映ちゃんを運ぶのに協力してもらって仲良くなったのもそうですが...

ユマ「さくら姉さんは今回のループから少し後、通算8回目で菜月ちゃんが倒れ出してからループの回数数えるのをやめちゃったらしい。」

ー兄弟よ、次回のフラグメントはかなりヤバめケースである。」

ユマ「過剰な操作、作者にした場合。それも炎獄体質持ちで危険度が高いジェネさんのケースだね」

ーで、最後に1つ。菜月ちゃんの場合でも言っちゃうぞ。

ユマ「本編は話の話題から豪華客船の乗員乗客を全員救おうとしてるけどさ。」

Wユマ「こんなモノを見ても、知っても..."全員助ける必要"が本当にありますか？」

感想OK、お仕置きとクレームに注意