二次創作小説(新・総合)
- Re: 戦闘中~地球を守れ~【作者応募】 ( No.25 )
- 日時: 2020/01/11 05:27
- 名前: モンブラン博士 (ID: daUscfqD)
「コレが風見さんの言うアテ、ですか?」
「そうだ」
場所はアメリカのただっぴろい荒野の中、わたし達の目線の先に1台の大型トラックがありました。銀色と青を基調にしたフォルムがかっこいいです。荷台の中身は空で人も乗っている様子もありません。
すると風見さんはニヤッと少しキザな笑い方をして。
「オプティマス。俺だ、風見志郎だ」
すると――
ガシャン、ガシャン。
機械的な音を立てながら、トラックが二足歩行の巨大ロボへと変身してしまったのです。大きなロボットはわたし達を見て、低音で告げました。
「志郎。久しぶりだな」
「オプティマス、実はお前に頼みがあって来たんだ」
「地球に危機が訪れたのか」
「まあ、詳しいことは彼女に聞いてくれ」
風見さんに軽く背中を突き飛ばされて前に出されたわたしはオプティマスさんと対峙します。8メートルくらいはあるでしょうか。堂々として威厳溢れる姿です。
「君の体内から超人キャンディーの成分が検出された。君はスター流の者だな」
「はい。あの、スター流をご存知なんですか!?」
「遠い昔、宇宙で彼らに出会った事がある。その中の1人、カイザーとは仲が良かった……」
彼の言葉にわたしは涙が零れてきました。別世界でカイザーさんの名前を聞けるとは思わなかったのです。
「カイザーさんはわたしのお師匠さんのような存在です」
「そうか。それで彼はどうしている」
「戦いで命を落としました」
「オオ、カイザー……」
沈痛な表情を見せるオプティマスさん。頭の中に彼とカイザーさんが親しくしている光景が浮かんできました。彼は暫く黙っていましたが、やがて重い口を開けました。
「カイザーが負けたとなると敵は余程の強敵に違いない」
「彼の命を奪ったのはスター流です」
「そうか。いずれはそうなる時が来るとは思っていたが――」
「お願いします。わたしに力を貸してください!」
「俺からも頼む」
「今の彼らの行動は自由の対極にある! 私は人類の自由の為に、スター流を倒す!」
威風堂々と宣言する彼は正義の司令官みたいでとても頼りになりそうですが、倒すというのが気になります。
「オプティマスさん、スター流を倒すんですか」
「そうだ。それしか君達の世界を救う道はない!」
「懲らしめるくらいに留めることはできませんか? やっぱり悪い事をしていたとしても、同じ釜のご飯を食べた仲間ですし」
「難しい相談だ。生かしておいて今後歯向かう恐れが無いとは言い難い。君の気持ちも理解できるが」
「そもそも、敵の人数が把握できないとこちらも対策が立てられない。美琴ちゃん、今現在、スター流で敵の奴は何人いるんだ」
風見さんに訊ねられ、メンバーを頭の中で思い出しながら数えてみます。
ええと、闇野さんにスターさん、ジャドウさんに不動さん、星野さんにムースさんですから……
「6人ですね」
「俺とオプティマスでも充分な戦力かもしれん」
「いや、油断は控えた方がいい。僅か6人とは言え、彼らは各々がその気になれば地球を一瞬で破壊できるほどの超パワーの持ち主だ。我々は更なる戦力増強が求められるだろう」
「先ほど本郷さんに電話したら、彼も後程向かうとのことだった」
「これで美琴を合わせて4人か。あと3人は欲しい」
「困りましたね……」
3人で協力してくれそうな人を考えてみますが、他の組織との闘いで多忙だったりなどの理由から電話をしても中々決まりません。こうしているうちに正午を回り、わたしのお腹の虫が鳴き出しました。
「おふたりとも、ご飯に行きませんか? 最近気になるお店が日本にあるんです」
「腹が減っては戦はできぬってことか。わかったよ、美琴ちゃん。日本に戻ろう」
「私に乗りたまえ」
トラックに変形したオプティマスさんに乗り、日本へ帰ることになりました。
この時、何となく新しい仲間が現れるかもしれないと第6感が働きました。