二次創作小説(新・総合)

Re: 戦闘中~地球を守れ~ ( No.34 )
日時: 2020/01/12 10:38
名前: モンブラン博士 (ID: daUscfqD)

ゆうきとことりの連撃を彼らに負けない手数で対応し、互角の勝負を繰り広げるメープル。暫く攻防が続いていた中、不意にことりのスマホから着信音が流れる。ゆうきはことりを庇うように前面に出て、メープルと戦いながら訊ねる。

ゆうき「ことりちゃん、誰からの電話?」
ことり「美琴さんみたい」
ゆうき「電話に出て!」
ことり「もしもし、ことりです。美琴さん、聞こえてるー?」
美琴「はい。ことりさんにゆうきさん、細かい説明は省きますが、スター流の大半が敵に回りました! スター流のメンバーにあったら警戒してください!」
ゆうき「今、スター流の奴と絶賛戦っている最中なんだよ」
美琴「そうなんですか? 相手は誰ですか?」
ことり「メープルさんって人みたい」
美琴「わかりました。わたしは彼女と対戦歴がありますから助言ができます」
メープル「ウフフ。美琴の声、久々に聴いたわね」

メープルの蹴りを腕でガードするゆうきだが、その威力に苦悶する。

美琴「メープルさんは魔笛と呼ばれるフルートを武器にしています。まずはそれを破壊してください」
ゆうき「OK!」
メープル「良い助言だけれども、口にするのは簡単でも実行に移すのは難しいわよ。あなたにできるかしら?」
ゆうき「俺とことりちゃんの愛があれば不可能はないんだよ」
メープル「それでは、見せてもらおうかしら。あなた達の愛の強さを」

彼女は再びフルートを取り出し、鈍器として殴りかかる。

ゆうき「アンタ、楽器を武器にするとか最低じゃないか」
メープル「魔笛は笛だけど接近戦用の武器としても優れているの」

1度目の殴打を回避し、ゆうきは鈍色の大剣を出現させて受け止める。鍔迫り合いになるが、刃は折れない。先の不動との闘いで己の剣の脆さを顧みて、硬度を強化させたのだ。硬さは増したが、剣を大きくした影響で華奢なゆうきにとって振り下ろすのが一苦労となってしまう。それはスピードの低下を意味している。

メープル「どんなに強い攻撃でも当たらなければ意味はないわよ」
ゆうき「余計なお世話だぜ。俺の標的はアンタじゃねぇよ!」

ガキィィン!

幾度も打ち合った末、硬度で勝った大剣が魔笛を粉砕した。

ゆうき「これで笛は使えねえ。頭痛に苦しむこともなくなったな」
メープル「甘いわね。私の武器は笛だけじゃないわよ」
ゆうき「だろうなと思ったぜ。次は何が飛び出すんだ」
メープル「飛び道具じゃないわよ。あなたの得意な格闘戦よ」
ゆうき「スター流ならそうくると思ったぜ」
メープル「あなたは不動と対戦経験があったみたいね。でも、私が彼に勝利した経験があると知っても、戦う気はあるかしら」
ゆうき「当たり前だッ!」

強く言ったゆうきだが、内心は震えが止まらなかった。
不動の強さはよく知っているが、その彼にメープルは勝利したというのだ。動揺を誘うための嘘とも考えられるが、口ぶりからして本当だろう。闇雲に仕掛けるのは分が悪い。相手の出方を待つんだ。
幾度かの経験から、ゆうきは自分から積極的に攻めることを控えた。
一戦一戦、確実に彼は成長しているのだ。
怖い気持ちもある。だが、それ以上に。

ゆうき「アンタを倒せば、少しは不動の兄貴に近づくことができるかもしれないな。そうすれば、兄貴の暴走も止められる確率が上がるってわけだ」
メープル「随分お気楽ね。試してみるかしら」

少女が拳を振るってきた。ゆうきが躱すと、地面に穴が開く。

ゆうき「おおっと、やっぱりすげぇ威力だな」

少女は背後をとってゆうきの腰を掴んで高々と抱え、尾てい骨砕きを炸裂させる。尖った膝が尻に命中し、ゆうきは地獄の苦しみを味わいながら四つん這いになる。それを更に持ち上げ、空いた穴にゆうきの下半身を入れて身動きを取れなくし、電話に夢中になっていることりをジャーマンに捉え、ゆうきの頭と鉢合わせ。

メープル「愛し合うあなた達には相応しい攻撃ね」