二次創作小説(新・総合)
- Re: 戦闘中~地球を守れ~ ( No.47 )
- 日時: 2020/01/18 12:00
- 名前: モンブラン博士 (ID: daUscfqD)
闇野「あなた達が私を倒すことができるのならば、私は地球の破壊を止め、命を奪われた方々と建物を全て修復して差し上げましょう」
何でもない風に語る闇野に1号は怪訝そうに訊ねた。
1号「お前にそれができるというのか」
闇野「はい。私にとってはその程度のことは朝飯前です。私は約束は守ります。もっとも、あなた達が私を倒すことができればの話ですが」
オプティマス「人類の、地球の自由の為にお前を倒す!」
いきなり飛び出したのはオプティマスだ。エネルギーを凝縮した剣を振るって彼に挑む。胴を貫かれ全身を斬られ、イオンブラスターで顔面を吹き飛ばされる。けれど、数秒後には闇野は無傷で現れた。
オプティマス「貴様、再生能力でもあるのか」
闇野「私は不死身です。如何なる攻撃を受けても滅ぶことは決してないのです」
オプティマス「馬鹿な。そのような生命体が存在するはずがないッ」
強い口調で否定し鋼の拳を闇野の顔面に食らわせる。顔面に直撃するが、彼は平然と喋り続ける。
闇野「ご覧の通り、あなたの攻撃を受けてもなんともありません」
ロボット生命体の巨大腕を掴んで顔から引き離すと、跳躍して肩に手刀を打つ。
軽く見舞われたチョップだが、たったの一撃でオプティマスの腕は肩から千切れてしまった。
闇野「私の夢は誰かに倒されることですが、恐らく今日も叶わないのでしょうね」
声に僅かに悲しみの色を覗かせ、オプティマスの背後をとる。そして、錐揉み回転をしながら蹴りを放って、背中から胴体を貫通させてしまった。オイルに近い血液が大量放出され、胴に風穴が空くオプティマス。それでも、片膝を突き、辛うじて息がある。
オプティマス「皆、逃げろ。撤退するんだ。この男に無策で挑んでも、勝ち目は無い」
美琴「でも、あなたを置いていけませんっ」
オプティマス「このまま全滅しては地球を救う術は無い。早く、いけぇ!」
逃避を促すオプティマス。だが、その瞳の光は次第に弱くなり、最後には消滅してしまった。幾度も地球を救ってきた自由の戦士は永遠の眠りについたのだ。
美琴「オプティマスさーん!」
呼びかけるが、返事はない。
闇野は服の埃を払って、皆の前に降り立つ。
闇野「これで残り4人になりましたが、どうしますか」
1号「オプティマスの仇は我々が討つ!」
V3「どんなに無敵に思える力でも、必ずどこかに弱点があるはずだ」
V3の言葉に美琴の頭に閃きが生まれた。
美琴「みなさん、まずは逃げましょう!」
有無を言わさず、3人の手をとり、超高速で疾走する美琴。
木々を飛び回り、ある場所へと向かって行く。白装束姿も相まって、女忍者のようにも思える。
1号「どこへ行くんだ」
美琴「つけばわかります!」
そんな会話をする内に目的地へ到着した。それは、60人近いプリキュアが倒れている場所だった。電話でキュアアンジュや作者達、スクールアイドルを呼び、待機する。
彼らが現れると、美琴は言った。
美琴「キュアアンジュ、あなたの癒しとスパークルの癒しのパワーを同時に私に放ってください」
アンジュ「は、はい」
スパークル「わかったよ」
困惑しながらも美琴に放つと、彼女は失神し、無意識のままで何倍にも増幅させた癒しの力をプリキュア達や作者に放出。すると、息絶えたはずのプリキュアが蘇り、作者達の傷も治癒したではないか。
それを見た1号は美琴が何をしようとしているのか察した。
1号「危険すぎる。やめるべきだ」
美琴「百も承知です! ですが、今はこれしかないんです!」
こなくん「美琴ちゃんは何をしようとしているんだ」
美琴「みなさんにやってほしいことがあります」
白装束の美女は大きく息を吸って、宣言した。
美琴「みなさんの最強技を私に向けて放ってください!」
一同「!?」
ゆうき「そうか。反射で闇野を倒そうってわけか」
美琴「倒す事は不可能です。ですが、癒すことならできるかもしれません。
彼の凍てついた心を溶かすことができれば、きっとハッピーエンドになります!」
ことり「無茶だよ。それじゃあ、美琴ちゃんが」
美琴「わかってください。これが私にしかできない。私の仕事なんです」
低い声と真剣な眼差しに、ことりは頷いた。
今の彼女を引き留めることは誰にもできないだろう。
覚悟は決まった。
プリキュア全員「はあああああああああっ!」
各々の最強技が命中する度に、美琴の額に汗が流れる。意識を保つだけでも、相当に疲弊するのだ。だが、彼女は全ての技を吸収すると、突進してくる闇野に標準を合わせ、最大出力で能力を発動させた。
美琴「闇野さん。わたしには分かっています。わたしが闇野美琴、あなたの意思を継ぐ者であることは」
闇野「!?」
美琴「スター流の文献を読んでわかったんです。だからこそ、あなたを癒したい! わたしはこれ以上、誰かの悲しむ顔や戦う姿を望みません!」
闇野「フフフフフフ、まさかあなた自身が私の関係に知ってしまうとは予想外でした」
美琴「たった1度だけ、呼びますね。本当に、ごめんなさい。お父さん」
黄金に発光する美琴から放たれたプリキュア・ライダー・作者・スクールアイドルの最大に増幅した総攻撃は闇野の全身を包み込み、心を癒していく。
闇野「この攻撃の威力……どうやらまだまだ人類も捨てたものではありませんね。美琴、そしてみなさん。私はもう1度、あなた達を信じてみることにしましょう……」
青空に声だけを響かせながら、闇野は地球を離れた。スター流と人類、そして建物を全てを元に戻して……
もう2度と人類に敵対することはないだろう。
おわり。