二次創作小説(新・総合)
- AfterBreakTime⑦『混沌はカカオ味』 ( No.49 )
- 日時: 2020/02/14 22:36
- 名前: 灯焔 ◆rgdGrJbf0g (ID: 5VHpYoUr)
今年もやって参りましたねバレンタインデー。皆さんは誰にチョコを渡します?義理?本命?
え?天の声ですか?そうですねー…。日頃頑張っている自分にでもご褒美チョコ、買いましょうかね。
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~運営本部住居区 キッチン~
サクヤ「ふんふふんふふ~ん♪」
罪木「珍しくサクヤさんがご機嫌ですぅ。何かあったんですか?」
リピカ「ポップンで47レベルの譜面全部クリアしたから上機嫌なのさ。てか、いつの間にゲーセンに抜け出してプレイしてたのさ…」
ニア「うふふ…。目標が1つ達成されるということは、とてもいいことだと思いますわ?」
リピカ「あんたが言うと別の意味に聞こえるんだけど」
こちらは運営本部の住居区、オープンキッチンです。以前ソティス達がアップルパイを食べていた場所ですね。
季節はバレンタイン。ということで、日頃から頑張っている運営本部の男性陣に向けて、本部の女性陣総出でチョコを作っているようです。ニアも喜んで手伝うことを選択した為、特別にキッチンに出入りを許可されています。
いつも淡々とした表情のサクヤもいいことがあったのか上機嫌。リピカの話によるとポップンの47全埋めしたそうな。
ん?全埋め?そういえば天の声も最近ポップンの47全埋めしたんですよ。偶然ですねぇ。
ソティス「これこれエイリーク。そんなに力強く混ぜるでないぞ!チョコが溢れてしまうではないか!」
エイリーク「すみません…。こういう作業は中々お城ではやらせてもらえなくて、慣れないんです…」
ベレス「大丈夫だよ。自分もついてるし、ゆっくりやっていこう」
こちらはFEの女性陣。エイリークが慣れない手つきでチョコを混ぜています。
彼女はルネス王国にてお姫様として過ごしていた上、スマブラでマルスのように自炊をした経験が無い為、中々新鮮な体験な様ですね。
流石現役教師、ベレスの教え方が上手い為か少しずつぎこちない動きが滑らかになっています。
そういえば、ニアは別カウントするとして…。運営本部って女性が少ないですよね。
ベレス「そうかな?あまり気にしたことは無いけど…」
ソティス「ベレスは気にしなさすぎなのじゃ!…じゃが、確かにおなごは少ないように思えるのう」
エイリーク「それぞれの支部になら、女性の所属している方は多く聞いていると存じています。ポップン支部などは女性がメンバーの多くを占めていて、支部長がこちらに愚痴を言いに来る程だと言いますから…」
サクヤ「各々の支部で世界の調査するよりも体力も精神も色々とハードですからねぇ。人外も結構多く出入りしていますし」
ニア「それほどまでに精神力が高い方ばかりが集っているのでしょう?…ふふふ、少し試してみたくなりますわね」
サクヤ「冗談に聞こえないのでやめてくださいニア。…というか、よくこちらまで来る気になりましたね。社長に会いに来ただけじゃないんでしょう?」
ニア「社長にご報告もありましたし…。私も、興味がありましたのよ。『逃走中』という催しに。それに…青龍と朱雀が1つの箇所に集まっているなんて、ただ事じゃございませんでしょう?…ですから、一度お会いしたかっただけですわ」
ソティス「ニア、が『玄武』なんじゃったな確か。…うーむ、残りは『白虎』だけか。どこにいるのかのう」
話題はいつの間にか四神の話題に。『玄武』であるニアが邪神だということはサクヤから既に話を受けていた為、現在いる女性陣はあまり動じていませんね。
彼女が運営本部へと来た当初は、サクヤやアクラルとあまりにも纏っているものが禍々しかった為、敵襲だと勘違いした面子もいたんだとか。
その特徴的すぎるオーラからニアだと気付いたのか、双子の神と社長が全力で勘違いを正したんですが。
リピカ「ニア、あんたは知らないのさ?『白虎』の居場所」
ニア「『彼』は私達とは違い、眠りについておりまして…。私も察知が出来なくて困っておりますの」
サクヤ「まだ目覚めてはないということなんですね。『道化師』が大きな動きを見せていないのも幸いですが…。目覚めたら早いうちにこちらで受け入れなくてはなりません」
エイリーク「兄上も未だ行方不明ですし…。無事でいらっしゃるといいのですが」
ソティス「この世界に飛ばされてから安否が不明な輩が多すぎるのじゃ!どんな奴も!」
罪木「私達のところが一部を除いて全員学園にいますので、一番幸運だったと思うべきでしょうねぇ…」
そういえば、先の話に出てきた『ヴィルヘルムの部下』である人物や、本編中に出てきた『フェルディナント』『マリアンヌ』の他にも、現在行方不明になっている人物がこの世界にはいます。
エイリークが離れ離れになってしまった『双子の兄』も、そのうちの1人。噂によると槍一本で大陸制覇を目指す志を持つ男の為、そう易々とやられはしないでしょうが…。心配ですね。
『世界の融合』が行きつく先は何が起こるかが分かりませんからね。こうして集まれているのも幸運なことなのでしょう。
ニアはチョコレートを溶かしながら、彼女達に話します。
ニア「蠢く命が無事であることを祈ることも事実…。ですが、世界が足掻いていることも、また『運命』ですわ。貴方様程の方が心配しておられるのです…。きっと兄上は無事でいますでしょう」
エイリーク「そう…であれば、いいんですが」
リピカ「考えすぎも良くないさ。私だって部下が全員無事なのを確認できてない。…きっとどっかで油売って元気にしてるさ」
サクヤ「世界の調査が少しでも進むことで、行方不明者が少しでも見つかることを祈りましょう。―――さて、暗い話はここまでにして!来たるべきバレンタインの為にチョコづくりの仕上げに取り掛かりましょう!」
ソティス「そうじゃぞ!神気臭い顔をしておるとおぬしまで不幸になってしまうわ!どこぞの三下みたいにのぉ!」
ベレス「『その幻想をぶち殺す』というやつかな?」
ソティス「やめんか!!!わざわざ濁したというのに!!!」
ベレス「ごめんごめん。…ところでニア、チョコに何を入れてるの?」
各々が探している人達、無事であるといいですね。サクヤが気を取り直してチョコ作りの続きに取り掛かることを提案しました。
どこか浮かない表情だった彼女達も、サクヤの言葉を受け明るい表情に戻りました。
……ニアは表情一つ変えず、笑顔のまま『何か』をチョコと一緒に流し込んでいるんですが。なんだか禍々しいんですが?
ニア「運営本部の皆様は…それは強靭な方々なのでしょう?どのように精神が強いのか、少し試してみたくなってしまいまして…。私のチョコの中に一部、『一時的に正気度を喪失する』幻覚を入れておりましたのよ…。
昨年社長に製作いたしました時はひどく喜んでおられて…。きっと本部の皆様も喜んでくださいますわ」
罪木「ろ、ロシアンチョコレートですぅ!!!」
エイリーク「あまり口にしたくないものですが…去年社長に作ってらっしゃったならばきっと大丈夫ですよね…?」
サクヤ「うーーん…。どうでしょうね…。(アシッドさん、何の狂気を引いたんでしょうか…)」
ニア「今年は特別仕様で5割の方々に『アタリ』を入れておきました。―――ふふ、反応が楽しみですわ…!」
ベレス「後で自分も貰ってもいいかな?少し興味があるな」
ソティス「おぬしは動じなさすぎじゃベレス!!!わしは怖いから喰わんぞ?!」
ニア「ご興味がありましたらいくらでも…。沢山作りましたので…。ぜひ、召し上がってくださいませ」
~厨房の外~
ジョマンダ『うわー…SAN値直葬確定だ…』
マモニス『魔界製のお野菜を届けに来たらとんでもない話を聞いてしまいました…!』
ジョマンダ『お前ここでも家庭菜園やってるのか?』
マモニス『あったりまえじゃないですか!愛情たっぷりに作ってるんですから美味しさも人一倍違うんです!…動きますけど』
ジョマンダ『面倒なことになる前に伐採してもらおう…』
マモニス『伐採しないでぇ~!』
外で様子を伺っていた2人、何か危険な気配を察知したようです。
当日、チョコ食べて無事でいれるといいですね…。
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ニア特製チョコで無事でいれるビジョンが浮かばないんですが。
―――男性陣、健闘を祈ります。