二次創作小説(新・総合)

Re: クロスな日常物語(クロニクル)! ( No.21 )
日時: 2020/04/21 13:44
名前: 蒼星 ◆eYTteoaeHA (ID: qRt8qnz/)

飛鳥『今回はいつもと趣向を変えたシリアスな物語さ(美嘉の変貌も始めがそこそこ重かったとか言わない)。なんとも、作者の妄想世界のオリキャラにボクらと似てる人がいるそうでね。だからオリキャラは出るし、オリジナル設定が多いね(異世界自体オリジナルだが)......基本はボクと咲耶さんが主体だよ』

咲耶『それと、今回は地文多めで一人称あすか視点の本来の小説形態に近い形になるね。後は人外パロ(2回目)や幽霊憑き(?)もある。サブ枠の子は居ないよ。後、カオスな花見の理性が飛んだ私とは結構違うから、そこも宜しくお願いするよ』

あすさく『では、これを踏まえた上でも構わないという人は是非楽しんでってほしい。本編、スタートだ!』



#I am reminded of you

冷たい風が吹き荒れる冬の荒野。

「ごめん......私は、何も出来なかった。もっと早く知ってれば、貴方を助けられた......。ごめんなさい。ごめんなさい......」

人ではない少女は、血濡れた一人の少女をかかえ、何度も、何度も。少女に謝り、泣いて。

「君が謝る事じゃない。だって君は何も知らなかったんだから、仕方ないさ。むしろ、ワタシから謝りたいくらいだ。君がワタシから離れてしまうかもしれないのが怖くて、真実を話せなかった。何もしてあげれなかった。だから、全てワタシの責任さ。責めるならワタシを責めて欲しい」

抱き抱えられている少女は、自身を想って涙を流す少女に対し、自分の責任だ、と言い張る。だけど、声は震えており、とても強がれないくらいに......いや、もう存命自体が絶望的なくらい体は負傷していた。

「わかった。いくらでも貴方を責めるから!ずっと傍にいるから!だから、っから!お願い......独りにしないで............」

___________
_______
___


ふと目を覚ますと、自身の体は寮の自室にあるベッドの上だ。血なんて一切ついてない、至って健康な人間の体である。

「またこの夢か......」

ボク、二宮飛鳥は近頃不可解な夢を視る。いつものボクならば夢なら夢で別枠として考えれるのだが......今回だけは何故か無視できなかった。

ボクが視る夢。それはこの異世界におけるお伽噺の1つに酷似した物語。だが、気になる点がふたつある。それは、ボクが視る夢に似た物語について知ったのは、この夢を何度も見た後という事。そしてもうひとつは、夢に出てきたのは............

ボクと、咲耶さん______白瀬咲耶に酷似した人物だという事。これだけ聞くと、夢だから身近な人物に置き換わってるのでは?と考えられるが、更に言わせてもらうと、語り継がれている物語に登場する人物も、どこか容姿がボクと咲耶さんに似てるのだ。

この事を咲耶さんに話しても、本人はまったく心当たりも、ボクが視たような夢を視たことも無いと言う。

その物語の内容についても少しここで説明しよう。

______主人公は記憶を失くした少女。その少女は鬼の少女に救われ、暫くは二人で旅をする、その筈だった。
しかしある日から、二人は人類から命を狙われる事となる。それは、記憶を失くした少女は昔大災害を起こした『化物』とされる種族の血を継いだ生き残りだったから。
鬼の少女は、記憶を失くした......生き残りの少女の種族を補佐してきた一族の生き残りで、少女の事を知っていたが、『あの子は優しいから、自分を危険に合わせない為に去ってしまうのでは』と考え、今まで打ち明ける事が出来なかったが、それが仇となる。結果、鬼の少女は記憶を失った少女を庇い死んでしまうのだ。
そして、生き残りの少女は記憶を思い出し覚醒する。その数日後、鬼の少女が殺された荒野には大量の雨が降り、やがて湖と花畑になった。その地域に降る雨は生き残りの少女の涙とも呼ばれ、湖には二人の少女が沈んでるらしい______

その湖は現在では鬼湖と呼ばれ、ボク達が滞在している寮から森を抜けた場所にあるという。

___________
_______
___

着替えや身支度を済ませ、朝食を取りに寮の一階へとやってくる。あの夢をみた日の朝は格段に寝起きが悪く、起きてから30分以上経った今でも眠気は消えない。

「ふぁぁぁぁ......」

「おはよう、飛鳥。
おや?昨夜は寝つけなかったのかい?」

みんなが居る部屋に入るのと同時に、ボクは無意識に欠伸をしていまう。すると、咲耶さんが一番最初にボクに気付き、微笑んでは声を描けてきた。

「おはよう、咲耶さん。
嗚呼。件の夢を視たからね」

「お伽噺に似てるんだっけ?
しかし、不思議だね。これで何度目かは数えてないが、かなりの頻度で見てるそうじゃないか。そろそろ専門家辺りに聞いたほうがいいのかもしれないね。
飛鳥の話からいくと、私も関係してる可能性も高いから、私にも何か異変が起こっても不思議ではないのだけど............」

そう不思議そうに語る咲耶さんだが、ボクは彼女の姿に違和感を覚えた。彼女の瞳の色が黄色から青色へと変わっているのと、額にある故に髪でほぼ隠れている小さな黒い角。

「それ、ネタ的な意味合いで言ってるのかい?」

変化が起きてないという彼女に指摘をしてみる。
髪を整える前ならともなく、髪を整えている時に角に気づかない筈がない。鏡も見るであろうから、普通であれば瞳の色の変化にも気づくであろう。

「すまない......。どういう事かな?」

しかし、咲耶さんから返ってきたのは、何も理解わからないという顔。これは本気で理解ってない様である。

「少し失礼するよ」

天然なのだろうか?と感じつつも、一言言ってから、服のポケットから携帯電話スマートフォンをとりだして、咲耶さん顔写真を撮る。
そして、その写真が映った携帯電話の画面を彼女に見せた。

「......!!
驚いた。朝起きた時はいつも通りだったし、皆にも何も言われなかった。何故だろうね?」

「と、いう事はボクと会話している間の変化なのか?念の為みんなにも聞いてみよう」

咲耶さんは驚きで目を見開いては、またしても不思議そうに呟いた。その呟きに答えるかのように、自身は推測を述べては提案をする。

「嗚呼。それが手っ取り早い。

みんな、それぞれの作業をしてる人はすまないが聞いてくれ。私に何か変化はあるだろうか?」

「どうしたの?............っ!?
さ、咲耶ちゃん、目が......!」

「よくよく見ると角も生えてるの!
こ、これって本物なのー?」

咲耶さんの問いかけに一番最初に反応したのは心愛さん。次が美希さんである。
この場にいるボクら以外の全員とも動揺、または驚愕している事は、表情から容易に窺える。

「みんなの反応で確信したよ。どうやら、飛鳥の推測が正しかったようだ。しかし、変化が起きていると思われる数分前じゃ体には一切違和感は感じなかったよ」

「まさか、自分でも的中するとは想っていなかったよ。
でも、咲耶さんにまで変化が現れたとなると、いよいよ調査の必要が出てきたね」

「同感だ。朝食を戴いてから調べようか」

「理解ったよ」

「ど、どういう事なの?」

「納得してるみたいだしいいのかな?」

不思議そうに首を傾げる他のメンバーを余所にボクらはお互いの意見を確認しては、互いに相手の顔を見て頷いた。



続く______...........のか.?


蘭子『『理解わかった』は我が盟友のみが操る言霊だぞ!(訳:『理解った』は飛鳥ちゃんが使う独特な言い回しです!)』

飛鳥『解説ありがとう、蘭子』

咲耶『しかし、このスレでは恐らく初の3000字超えしたね。いつもは基本2000前後、多いときに2500強。今回は3300強だ(注意書き等も含める)。それと、このお話はいつも以上に文章を打つのに時間が掛かるから、ストーリーは考えれてるけど打ちきりになるかもしれないさ』