二次創作小説(新・総合)

Re: クロスな日常物語(クロニクル)! ( No.23 )
日時: 2020/04/21 23:59
名前: 蒼星 ◆eYTteoaeHA (ID: qRt8qnz/)

続いた。
捕捉をすると、紺千矢のうらら組の時間軸は原作最終回のひとつ前です。アニメ勢にはネタバレみたいなのがあるかもです。
以外本編


#I am reminded of you part2

ボクらは、ボクが見る夢と咲耶さんの体の変化、そして夢とお伽噺の関連について調べる為、朝食をとった後、ある場所へと向かう。そのある場所というのが______

「なにか御用ですか?飛鳥に咲耶さんとは珍しい組み合わせですね」

占い師こと『うらら』である紺の自室である。

「ああ。少し尋ねたい事があってね。一度紺さんにも伝えた事はあるだろう?ボクが視るお伽噺の夢」

「その影響か解らないけどね......つい先程、私の体に目に見える変化が現れたんだ。いよいよ関連を調べるべきだと思い、アナタの元に来たんだ」

ボクが大まかに説明すると、ボクの言葉に続いて捕捉を咲耶さんがする。

「申し訳ないのですが、そういうのは専門外でして......。この世界に詳しい方は、私達にはいらっしゃらないようなので、文献で調べるのが早いかと」

紺さんは申し訳なさそうに、ボク達の頼みをやんわりと断る。それもそうだ。紺さんだってこことは別世界の人間。それも占い師だ。医者ではないのだ。

「それは私達も重々承知さ。でも、紺の水晶占いならば手がかりくらいは掴めると思ったんだが......どうしても駄目だろうか?」

「紺さんの世界の占いはボクらからすれば占いというより超常現象。しかもかなりの高精度だそうだからと考えたが......」

「わ、解ったわ。でも大した手がかりが無くても何も言わないでね」

「理解ってるよ。無いものはどうしようもないし、ボクらはキミに協力してもらっているのだから」

ボクらが二人がかりで再度頼み混んでみると、紺さんは半ば呆れたように引き受けては、「私って便利屋扱いされてる......?」と呟いていた。

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「では、今回は先程咲耶さんが仰ったように水晶占いにします」

数分後。紺さんは占いの道具すいしょうを準備しては、そう呟いた。

「お二人は特に何もしなくてもいいけど、抵抗はしないようにしてほしいわ」

「嗚呼」
「了解」

紺さんの注意にボクと咲耶さんはこくりと頷く。咲耶さんはとなりに座ってボクらを見守っていた。

「『――畏み畏み申し上げます 映し見水鏡現し身の 水底深く澄み渡り 隅から隅へ見透かして さああなたのすべてを視せて』」

紺さんが唱える祝詞。これを聞いている間、ボクは夢見心地な気分になった。自身が現実ではない何処かにいるかのように、それとまた同時に紺さんが見てはいけないなにかを視ているようで、言葉にしがたい不可解な感覚と不快感も感じた。

「............何か、視えたかい?」

そんな咲耶さんの問いかけで、ボクの意識は現実へと連れ戻させる。

「はい。
飛鳥と咲耶さん。お二人には霊のようなモノが憑いています。しかも、驚くくらいに魂の波動が似ていました」

紺さんは問いかけにスラスラと答える。

「すごいね。占いでそんな事まで解るんだ。それにしても魂、か」

「あっ、いえ。魂は何故か解らないのだけど、突然頭に浮かんできて......」

ボクが本音を述べると、紺さんはおどおどした様子で捕捉をする。何故か解らないけどなんとなく解った。そんな感じだろうか。

「......と、いう事は。
鬼湖の由来とされるお伽噺の二人の少女が、それぞれ魂の波動が似ている私達に憑いてるのという認識でいいのかな?」

「はい。恐らくは。


......警告をしますと、今のお二人はかなり危険な状態にあります。憑いてる霊はかなり強い霊なので、体を乗っ取られる可能性があり、それは現状が続けば続くほど危険です。特に咲耶さん」

「わ、私?」

紺さんは真面目に説明をしては、咲耶さんを名指しする。当の咲耶さんは、彼女にしては珍しく、酷く動揺していた。

「はい。飛鳥さん側は生き残りの霊で比較的穏やかな様ですが、咲耶さん側は鬼の霊。強い怨みを持っており、悪霊と言った方が近いかもしれませんね」

「「!?」」

何故、という気持ちが出てくる。咲耶さんに憑いてるのが鬼の霊なのは、今の咲耶さんの外見ですぐ解る。が、何故鬼の少女が悪霊なのか。残されて大切な人を失った、生き残りの少女の方が危険とばかり考えていた。

「な、なにか霊と咲耶さんを引き離す方法は?」

ボクは慌てながら紺さんに尋ねる。訳の解らない世界に飛ばされて、霊によって知っている人を失って平然を保てるような人間じゃない。

「徐霊か成仏かね。とはいえ、私達には巫女やシスターは居ますが霊祓師はいないので、必然的に選択肢は成仏に絞られるわ。霊を成仏されるには霊の願いを叶えるとか言われてるけど......。この世界に私達の常識が通用するのが前提だけどね」

「通用するかどうかじゃない。この際出来ることは片っ端から片付けてみるよ」

紺さんの困惑が含まれた回答に、ボクは決心する。『咲耶さんを助ける』と。

「いいのかい?アナタを危険な目に合わせてしまうかもしれないが......」

「構うな。ボクが決めたんだ。
危険な状況に陥っている仲間を見捨てる程冷酷な人間ではない。それに......きっとキミのユニットメンバーだって、話を聞けば協力を申し出る筈さ」

ボクを心配する咲耶さんの言葉を、ボクは真っ直ぐな目でひと蹴りしてみせる。この時あえて言わなかったが、もしボクが危ない立場だったとして、咲耶さんならボクにいくら制止の言葉を言われようと、必ず助けに乗り出す事くらい容易に想像できるのもある。

「ふふ。アナタの言う通りだね。ありがとう飛鳥」

「お礼は終わってからでいいよ。紺さんも協力してくれて感謝する」

咲耶さんはクスッと笑ってみせて、ボクに感謝の言葉を述べた。ボクは一言言うと、紺さんにお礼を述べる。

「どういたしまして。
それと......このお話はできるだけ他人に話すのを控えた方がいいかと思います。お二人がユニットの方に協力、という話をしていた時、背筋が凍りそうな、とても不吉な予感がしました。後は、花畑と湖がある場所に二人の少女がいると水晶で視えました。恐らく鬼湖でしょう」

「助言感謝する。急がば回れとは言うが、今回ばかりは遠回りをする余裕は無さそうだ。早速鬼湖に往こうか」

「賛成だ。行こう」

紺さんは水晶を見つめながらボクらに警告をする。ボクらは紺さんの言葉に頷いては、部屋を後にした。



続く____________


飛鳥の独特な言い回しが書きにくいのよ......
咲耶さんも濃いし、かなり文が難しいお二人。ラノベ大量に読み漁る人だから、二人に比べるとある意味蘭子ちゃは楽なんです。
それよりもいつもより文字数多くても地文あるからストーリーの進みは遅い。

咲耶『一応、3話目は既に出来てるんだけど、内容が内容だけあって少し投稿するのが拒まれるんだよね......それに、このお話の完結はかなり少なく見積もって全部で6話だから、暗い話の連続になってしまう』

飛鳥『それでだね。考えた結果、別のお話と平行していく事にしたよ。タイトルは『そこに空があるから』。とじともの沙耶香を初の主人公兼サブ枠として、ココアさんにサブ2人目をシャニの灯織さんが主要人物だね。こちらはボクらの方よりは暗くなく、人外化といったパロディもない。文体もいつもの方式だから安心して読めると思う。更新時、どちらを更新したかはスレの題名に書くよ』

それと。こんな時間に更新してて大丈夫ですかって?今週は親が夜勤なので