二次創作小説(新・総合)
- Re: クロスな日常物語!※4/24Iam〜(ry 更新! ( No.28 )
- 日時: 2020/04/24 13:37
- 名前: 蒼星 ◆eYTteoaeHA (ID: e.VqsKX6)
友人の紹介でcue!っていう声優育成ゲームに嵌った本日。デレステといい良作に出会わせてくれた友人に感謝。キャラ摑めたらこのスレのメイン枠に舞花ちゃん入れたいな
美嘉『まーた犠牲者が増えるよ……(遠い目』
エールブルー(声優事務所)
舞花『嫌な予感しかしない……(ガクブル』
#I am reminded of you part4
咲耶さんの話によると、彼女ボクを振り払いた時、恐怖と焦りにより理性を失っていたらしい。
その恐怖は『自分が自分で無くなってしまう』。そして『体が乗っ取られたら、人格だけ残って、また孤独を味わうのかもしれない』というもの。だから、早く霊には去ってもらわないと、という焦り。
そして......自分では無い誰かの記憶が流れてきたから。大切な人に忘れ去られた、孤独な1人の少女の記憶。
咲耶さん______彼女は幼い頃から父子家庭で、父親は毎日遅くでないと帰れなかった。幼い彼女はいつも暗い部屋で独りだったそうだ。それがトラウマとなり、今回の行動の原因となったのだろう。原因のもうひとつである『誰かの記憶』は、彼女に憑いてる霊だろう。
「そう、だったのか......」
彼女の話を聞き終えたボクは、ポツリと呟いた。
「ああ。
重ね重ね、本当にすまない」
「外傷は治ったのだからいいよ。
それと......少し休憩したら出発しようか」
何度も詫びる彼女に、ボクは微笑んではそう提案をする。すると、彼女はきょとんとした顔をする。
「どうかしたのかい?」
「いや......改めて飛鳥は優しいんだなって」
「誉めても何も出せない......いや、今は素直に言葉を受け取ろう。ありがとう」
________
____
__
一時間後。
あの後10分したら再出発をした。その後は問題が無く、無事に鬼湖のある花畑到達した。
到達までは順調だったのだが............
「......うぅっ」
ボクを先頭に、ボクらが花畑に足を踏み入れるや否や、咲耶さんが頭を抱えて踞る。
「咲耶さん!?」
ボクは咲耶さんに駆け寄ってはしゃがんで問いかける。
「駄目だ、ここに来ると先程以上に誰かの記憶が流れて来て......すまないが、先に湖まで行ってくれ。私は後を追う」
「............理解った」
ボクは一瞬無理に連れていこうか迷ったが、先程の事もあるし、咲耶さんの意思を尊重し先に行くことにしたのだった。
_________
______
___
1人で暫く歩いては、やがて湖の直ぐ側へと辿り着く。途中、咲耶さんが心配で何度も後ろを振り返ったが、咲耶さんに「気にしないでほしい」と言われたので先に進む事にした。
「広い湖だ......。水も綺麗で透き通いて綺麗だね」
何かあるといけないので湖の水には触れなかったが、しゃがんで水面を見つめる。お伽噺の通りならばこれは少女の涙によって出来た湖。
(しかし......ボクに憑く少女は、結局どんな種族なのだろうか?)
夢で見ても、どうみても人間にしか見えなかった少女。でも少女が涙で湖を作れるとは到底思えなくて。それに、先程怪我をした時の痛みが引く速さも気ががりだ。
暫く見つめていると、水面に映った自身の姿が歪んだ。
それはやがてボクと似て異なる別の少女の姿......夢で見た少女の姿となる。
「!?」
これには驚かずにはいれずにいたが、驚きはこれだけではなくて。湖から......いや、ボクの体から。半透明の少女が出てきたのだ。
しかも、その少女は______
「驚かせてごめんなさい、二宮飛鳥さん」
なんと、喋ったのだ。
「な、なっ......!?」
ボクは反射的に数歩後ろに後退する。これまでの出来事で霊が居るのは信じるしかなかったのだが、まさか霊と対面するとは思ってもなかった。
「あっ、えっと、飛鳥さん......」
後退するボクを見て、髪で目が隠れて表情は解らないが、少女は困惑した様子。
他に誰か居たのならお前が困惑するのか、と突っ込むであろう。
「き、キミは......?」
困惑しながらも、ボクは少女に尋ねた。
「私はレンゲ。貴方達からすればお伽噺で湖を作った少女だね。
飛鳥さん、ここまで連れてきてくれてありがとう」
少女......レンゲは右手を胸に当てて名乗ると、何故かボクにお礼を述べる。
「はぁ......で、そのレンゲさんは何故ボクの体に?それと、咲耶さん......ボクと一緒に来た彼女についてだが......」
他にも聞きたい事は山ほどあるのだが、取り敢えず大事であろう2つを尋ねる。
「貴方の体は......紺さんも言ってたが魂の波長が似てるから。それと、貴方の身近な人にサキが憑いてたからだね。そして、貴方に気づいてもらう為に寝てる時に少し干渉して、夢として私の記憶を見せていた。それが貴方が言う件の夢。お伽噺はあくまでノンフィクションが元のフィクションだから事実とは差異がある。
理由としてはずっと私はこの世界をさ迷いながら、サキ......咲耶さんの体に憑いてる霊の子とここに来る事、そしてサキを成仏させる事を願いとしてたのだけど、私は霊体だけじゃどうしようも出来なくて......どうにか貴方と話したかったのだけど、私の体がある此処の近くじゃないと無理みたいで......。ごめんなさい」
「つまりキミの願いはサキさんを成仏させればいいのだね?でも、それなら誰かに憑く事なくサキさんだけを連れてこれないのかい?生前でも親しければキミだと気づくだろうに」
色々と不満はあるが、今は解決を最優先とし、更に質問をする。
「サキは......なんて言えばいいんだろうね。体が近くにあるここならば違うかもしれないけど、孤独の恐怖で私には気づいてくれないんだ。サキの願いは多分......誰かにお伽噺の鬼の少女ではなく、1人の少女として誰かに覚えててもらう事だと思う」
彼女の回答に少し引っかかる部分があった。孤独......?咲耶さんも同じ事言ってたような。
「覚えててもらう事?詳しく説明を願う」
「お伽噺話で私が記憶喪失になったってあるのは解る?
実際に記憶喪失になってね、サキは誰かに忘れ去られるて独りになるのがトラウマになってるの。
それと、貴方は大きな誤解をしてる。サキさんは鬼だから力が強いだけで決して悪霊ではないし、誰かに危害を加えようなんてしない人だから。強行手段......咲耶さんの体を乗っ取って手っ取り早く私を探すって手荒な行動をしようとしてたから、紺さんの水晶には悪霊として映っただけ。
ついでに言っておくと、この湖と花畑は元からあって、私は種族の生き残り、というよりは治癒力が異常なだけの人間のある一族の元生き残りなだけだから。とはいえ治癒力が異常だから狙われてたのは違いないけど」
「は??」
何だそれ......その話を聞いてボクは一気に脱力する。つまり、あんなに慌てなくてももっと穏便にする事も可能だと言う事。そしてボクの今の身体についても怪我についてもこれで納得がいった。そりゃぁ人間ならば容姿に違いが出るわけないよ。レンゲさんも反応に困って苦笑いしていたそんな時。
______突如として何者かが派手に湖に飛びこんだ。
続く____________
本当なら咲耶さんが悪霊で、後ろから飛鳥ちゃんの首を絞めながら湖に沈める予定だったけど、咲耶さんの姿でそんな事させなくて、無理に変えようとしたらこうなった。これ以降はそうそう暗くないので大丈夫です。やっぱシリアス無理(お手上げ