二次創作小説(新・総合)
- Re: ペラペラ世界の一日1-1 ( No.2 )
- 日時: 2020/05/18 14:06
- 名前: ちょび ◆x4GDv7N0GU (ID: 1866/WgC)
紙マリオ新作が来たので。
おりがみキング楽しみすぎて夜しか寝られないです
【赤色の本とペラペラな1日】
とある日の屋敷にて……
ここは屋敷のサンルーム。
目の前の広い庭が見渡せる、キレイなガラス張りの部屋である。
そこで、管理人であるレタとメルストのメイコンビであるユウとメルクがとある本について話し合っていた。
レタ
「謎の本が落ちてた?」
メルク
「そうなのです!タイトルも書いてないし、読んでみようと思って開こうと思ったら全く開かないのです」
ユウ
「まるで強力な接着剤がついてるみたいな感じでうんともすんともビクともしないんだ」
レタ
「うーん。僕もこの本初めて見たぞ……。それに、二人が言った通りうんともすんともいわない!もっと力がないと開かないのかな?」
真っ赤なタイトルの書いていない本を開こうとしている一同。しかし誰かのイタズラで接着剤がつけられてしまっているのかはたまた何かが封印されているのか、全く開く気配がない。
レタ
「これ、もっと強そうな人にやってもらおうよ。それでも開かなかったら、詳しそうな人達に調べてもらおう」
ユウ
「そうだな。でもそんな都合よく強そうな人に会えるのか?」
メルク
「あ!あそこに丁度いいマッチョな人がいるのですよ!ユウさんと違ってムッキムキなのですよー」
ユウ
「お、ほんとだ……って、貧弱言うな!!」
レタ
「んん?あれは──」
メルクが指差す方を見ると、庭の噴水近くでアルカレのアルゴンが何故かセレンと霊夢を担ぎあげ走っていた。
アルゴン
「ハッセーーーーーーーーイ!!!!!セーイセーイ!二人ともオレの筋トレに付き合ってくれてありがとーな!!」
セレン
「僕、付き合うなんて一言も言ってないんだけどーー!?」
霊夢
「こちらこそありがとう!!!」(つ手には大量のサウンドル)
セレン
「君は遠慮ってモノがないの!?それにアルゴンは僕を早く降ろしてよー!」
……
レタ
「なんか楽しそうにしてるから他の人に頼む?」
ユウ
「いや、明らかに若干1名困ってる人いるんだけど!」
レタ
「……仕方ない、追いかけるかぁ」
メルク
「みゅーー!!皆さん、ちょっと待つのですよーーー!!!」
……
メルク
「みゅー……アルゴンさん、足が速いのですよー……」
レタ
「やっと捕まったよ……」
アルゴン
「セーイ?みんな揃ってどうしたんだぜーい?」
セレン
「やっと止まったよ……。本当にアルゴンってば脳筋……」
霊夢
「ふふふっ。お札がたくさん手に入ったわ!……でもこれ、どこの通貨なのかしら?(ブツブツ)」
レタ
「実はですね……かくかくしかじかしかくすぎるムーブ」
事情説明中……
アルゴン
「セーイセーイなるほどなー!その本を俺のこの強靭な肉体を使って開けて欲しいと!」
ユウ
「そういうことだな」
霊夢
「でもそんな本、どっから湧いて出てきたのかしらね?」
メルク
「この本は屋敷の図書館エリアの中央にポツンと落ちていたのですよ。でもその辺の本棚にはこれに似た本はなかったのです」
屋敷の図書館エリアに落ちていたという謎の本。果たして、どんなことが書かれているのだろうか
レタ
「兎にも角にも、力ずくでも開かなかったらヨルスウィズさんにでも鑑定してもらおう」
メルク
「それではアルゴンさん、よろしくなのですよ!」
アルゴン
「セイセイセーイ!!行くぜー!」
アルゴンが本に手をかけ、開こうとするもなかなか開きそうな素振りは見せない。
レタ
「やっぱり力ずくじゃ無理かぁ……」
ミシッ……
霊夢
「あら?今なんかこの本から変な音しなかった?」
ユウ
「確かに、なんか嫌な予感がする音が聞こえたような……聞こえなかったような……」
アルゴン
「セイセイセーイ!!なんか手応えを感じてきたぜぇーーー!!!」
ミシッ……ピリピリピリッ……ビリィッ!
セレン
「ちょっとアルゴン!明らかにヤバイ音出てるよ!ストップ、ストップ!」
アルゴン
「セイセイセーイ!!ハッセーーーーーーーーイ!!!!!」
ユウ
「ダメだ、間に合わない!!」
ビリッ!ビリビリっ!!
紙の破れる音が辺りに響き……
メルク
「!?何か光が……ま、眩しいのですよー!」
辺り一帯に眩しい光が広がった……。
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- Re: 1-2 ( No.3 )
- 日時: 2020/05/18 14:07
- 名前: ちょび ◆x4GDv7N0GU (ID: 1866/WgC)
眩しい光が収まった後、一同はゆっくりと目を開く。
レタ
「うー……。目がチカチカする……みんな大丈夫?」
霊夢
「私はなんとか……。でも危うくムスカになりかけるところだったわ」
メルク
「みゅーー!!み、みなさん、自分の体や周りを見るのですよ!!!」
突然メルクが驚いた顔をしながら声を上げる。一同は各々周りを見たり、自分の姿を確認しだした。すると……
セレン
「うわっ!?な、なにこれ!?」
アルゴン
「セーイ?何故か俺たち、ペラッペラで薄っぺらな紙になっちまってるぜー!?」
ユウ
「しかも俺たちだけじゃなくて、周りの植物や置物、向こうの屋敷まで紙になってる!?」
なんとあの眩しい光が収まった後、周りは辺り一面紙の世界へと変わってしまっていたのだった。
メルク
「いや、『変わってしまっていたのだった。』じゃないですよ!冷静にナレーションする状況じゃないのですよ!」
レタ
「いや、メルクもナレーションに突っ込んでる暇ないからね!?」
霊夢
「どうするのよコレ!明らかに原因はさっきの本でしょ!」
ユウ
「と、とりあえずさっきの本は……うわ、真っ二つに破けてる!」
事の原因となった赤い本は見事に真っ二つに裂けている。そして、真っ二つに裂けたページの見開きには、謎の地図が描かれていた。
セレン
「まさかその本、何か危険な魔法とかが封印されてたんじゃ……」
アルゴン
「んー……まさかこれ、やっちまったってやつかぁ?」
霊夢
「やっちまったってやつね。世間ではこれを確かやっちマリオって言うらしいわ」
ユウ
「何それ俺初めて聞いた……って、そんなことよりこの状況を何とかしないと!」
メルク
「とりあえず、近くに誰かいないか探してみるのがいいと思うのですよ」
……
レタ
「んん?あれ、マリオじゃないかな?」
ユウ
「あの服に帽子にシルエット……あれはまさに任天堂の看板キャラで間違いない!」
セレン
「あれ?でもなんか近くに見かけないアキカンみたいなのが飛んでない?」
マリオらしき人影の近くに見慣れないアキカンのようなものがふよふよと浮いている。しかも、そのアキカンは心做しかマリオに話しかけているように見える。
アルゴン
「おーーい!そこのレッドな配管工マリオとアキカン!ちょっとコッチに来いよ!ちょっと聞きたいことがあるんだぜーい!」
???
「え?僕たち呼ばれてるって?やだなぁマリオ。僕はアキカンなんかじゃないよ。多分呼んでるのは別のマリオのことだよ」
???
「え?明らかに僕たちのことを呼んでるって?だーかーらー。僕は」
メルク
「明らかに空飛ぶアキカンなのです」
???
「そうそう。僕はアキk……って、ちがーう!!!僕はペンキー!ペンキ缶のペンキーだよ!……ってマリオ、人だ、人がいるよ!やったね!これでここがどこなのか分かるよ!」
レタ
「えっ?そのアキカン……じゃなかった、ペンキーくんはともかく、マリオなら今日会ったけど……あれ?」
メルク
「ま、まさかドッペルゲンガーなのですよ!?」
霊夢
「もしかしてニセモノ?それともコスプレかしら?」
ペンキー
「ええ!?ドッペルゲンガー?!そんなんじゃないよ!彼は本物のマリオだよ!それに僕たちはさっきまでイロドリタウンで旅に必要な買い物をしていたんだ。そしたらいきなり空が割れて気がついたらここに……」
事情を話し出すペンキー。彼が言うに、彼は本物のマリオらしい。
彼らはイロドリタウンで買い物をしていたところ、急に割れた空に吸い込まれ、気がついたら屋敷の庭に立っていたらしい。
セレン
「空が割れた……それって、アルゴンが本を真っ二つに破いたからなんじゃ……?」
レタ
「つまりは、元々この本の存在自体がイロドリタウン含む本の中の世界ってことで、このマリオとペンキーはその中の登場人物ってことなのかな?」
ユウ
「二つの世界は繋がることは無かったけど、俺たちが無理矢理本をこじ開けたせいで本の世界とこの世界が混じって……」
アルゴン
「セーイ……俺たちがその効果でペラッペラな紙になっちまったってわけかー……」
霊夢
「って、このままじゃみんな困るでしょ!誰か何とかできそうな人はいないの?」
メルク
「魔法の国の人たちに聞いてみたら分かるかもしれないのですよ!丁度この本が開かなかったらヨルスウィズさんの所に行くところでしたし、この際だから行ってみよー!なのですよ!」
ペンキー
「そうだね!……って、どうしたの?マリオ」
本のマリオ
「………………(-в-)」
本の世界からやってきたマリオは何となく不服そうな顔をしている。
ペンキー
「……うん。確かに無理矢理こじ開けるより先に鑑定してもらった方が僕達的にもよかったね。まぁ、なっちゃったものは仕方ないよ」
ペラペラ世界での出会い。まだまだ続く
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- Re: 1-3 ( No.4 )
- 日時: 2020/05/18 14:08
- 名前: ちょび ◆x4GDv7N0GU (ID: 1866/WgC)
ここは屋敷の魔法研究エリア。
魔法が使えるものたちが出入りする、アンティーク調の部屋である。
ヨルスウィズ
「ねーねー。それ、こうなる前に鑑定してもらうべきじゃなかったかなぁ?」
シエラ
「いきなりみんながペラペラになって私も驚いちゃったのねん」
魔理沙
「なんかの魔法が失敗してこうなったのかと思ったぜ……」
メルク
「みゅー……ごめんなのですよ。まさかこんなことになるなんてみんな思ってなかったのですよ」
ヨルスウィズ
「まぁこれバラバラな状態じゃなくて、綺麗に真っ二つに裂けてるから比較的再生魔法が効きやすそうだな。よし、いつまでもこんな状態じゃやってらんないし、物は試しにやってみるか」
割れた本に再生魔法がかかり始めると、破けたところが綺麗に治っていく。すると同時に、紙になってしまった世界が元に戻り始めた。
ヨルスウィズ
「ほい、元に戻ったぞ。この本を直したら屋敷も俺たちも元通りに戻ったし、この本にも簡単に開かないように軽く封印魔法もかけておいた。もう面倒なことするんじゃないぞー」
彼の魔法により、事が早く収束したことにほっとする一同。しかし……
本の世界のマリオ
「…………( •᷄ὤ•᷅)」
ペンキー
「……で、この世界が元に戻ったのはいいんだけど……。僕達はどう本に帰ればいいのかな?」
シエラ
「……え、あなた達ここの人じゃなくて本から出てきたのん?」
魔理沙
「えっ、今ちょうど封印されちまったところだぜ。どうすんだよ」
世界は元通りになったが、なんと出てきたマリオとペンキーが取り残されていた。
セレン
「君たち、世界が紙から立体的に戻っても紙のまんまなんだね……」
ユウ
「紙のマリオ……ペーパーマリオ……」
ヨルスウィズ
「えー!君たち居たなら先に言ってよ!もう本は封印しちゃったぞー」
アルゴン
「ハッセーイ!だったら帰る方法が見つかるまで俺たちと同じようにここで暮らせばいいんじゃねーかー?」
レタ
「元々は僕たちが無理矢理本を破壊したのが始まりですからね……」
ペンキー
「……そうするしか無さそうだし、しばらく旅もお休みにしてここで過ごそうよ。多分暫く帰れなそうだし……」
ペーパーマリオ
「( *・ω・))コクコク」
ペンキー
「マリオもいいって言ってるし、お言葉に甘えて暫くここで過ごさせて貰うよ!」
魔理沙
(……このペラペラのマリオは喋れないのか?いや、こんなこと気にするのは野暮なんだぜ)
霊夢
「これで一件落着ってことかしらね?」
メルク
「そうなのですよ!というか、そう思わないと多分やっていけないと思うのです」
こうして一冊の本を巡る一日は、少し問題を残したが円満に終わったのだった……
……ほかのメンバーがそうでもなかったのは、別の話。
【あとがき】
ペーパーマリオ新作おめでとう!!あのブラックな世界線が作者は好きです。今回はカラスプメンバーしかでてないけど、個人的にはペーパーマリオRPGが一番好きです。
次回は「今回はさくさくぱんだの如く呆気なく事件解決に至ったが、実はほかのメンバーはそうでもなかった……」っていうおまけ話か、異世界ではよくある料理対決開催編か、はたまた別のお話か……
おしまい。