二次創作小説(新・総合)

Re: 【】 ( No.25 )
日時: 2021/03/04 23:00
名前: 海未ちゃんが気になる ◆Jx1Vgc1Dso (ID: XWWipvtL)


[1.ことりちゃんを怖がらせたくないので話さない]

 ゆうきは首をぶんぶんと振って、

「ことりちゃんをこれ以上怖がらせてもよくないだろ! 知ってても話さないからな!」

 巴に強く言ってやった。正直、言い過ぎたような気もする。でも、ことりちゃんを守れるのは俺しかいない。今日あんなこともあったんだから。
 それきり巴はそう、と呟いたきり何も言うことはなく、三人は無事に昇降口に着いたのかと思ったが、気が付くと巴の姿がなかった。
俺はことりちゃんと、ことりちゃんは俺と手をつないでいて、互いの不安を和らげるために話し込んでいたせいもあって、巴が居なくなっていたことにここまで気づかなったようだ。
ことりちゃんが心配そうに、

「ともちゃん! そんないたずらしないで出ておいで! は、早く帰ろうよ! ねぇ!」

 でも、ことりちゃんの声が廊下に無情に響くだけ。俺はことりちゃんの手をまた握って

「今探しても俺たちが危険な目に遭うと思うから、今日はもう帰ろう」

 ことりちゃんは本当にいいの? と言いたげな目をしていたが、

「そう、だね。もしかしたら、先に帰っちゃったのかもしれないし……」

 二人で学校を後にした。そして翌日。
朝起きると昨日からことりちゃんが大量にメッセージを送られていたことに気づいた。
早速確認してみると、巴についてのことだった。

「あれから知ちゃんに連絡したのに既読すらつかないよ!」
「朝にはメッセージを確認していたのにこんな夜にもなって反応もなくて」
「電話しても出てくれないし」
「もしかして、そんなことないよね?」

 どうやら、ただ事ではなさそうだった。朝、登校時にことりちゃんは俺を見つけるなり、

「ねぇ、ゆうきくん。ともちゃんから連絡あった?」

「いや、なかったけど……」

 そういえば、四宮の話の続きを催促されてもいいはずなのに。もしかして、巴……?

 学校に登校してから、いつもこの時間なら巴に会っても、教室にいてもおかしくない時間だというのに巴は現れなかった。
そして、とうとう巴は来ないまま、HRを知らせるチャイムが鳴って教師が入ってきた。
いつもはそんなに見ない教師の顔が重々しいような気がした。
そして、乾いた口を開いて、

「みんな知っているかはわからんが、鈴原は……」

 そう言い淀むと、何人の生徒が話しているのが聞こえてきた。

「もしかして、旧校舎のあれって」

「きっと、そうだよ」

「このクラスからも旧校舎の犠牲者が……」

 そんな言葉が聞こえていたのか、それとも、教師は再び口を開いた。

「旧校舎で鈴原が倒れているのを職員が見つけたそうだ。ただ、見つけた時にはもう……」

 あぁ、あの時言っていれば、何か変わっていたのだろうか。

 ふと見たことりちゃんの表情が見ていられなかった。




巴死亡END どうする? やり直す?
[はい>>24
[いいえ]
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