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第111話「宣戦布告！」

由希「………」

久々に、色んな冒険をした気がする。
あの後エルステ帝国に捕まったバッツさんは、ドマから来た人に助けられた。
名前は教えてくれないまま、その人は去ってしまう。
そんな出発前夜、俺はあいつを呼び出した。

カツカツカツカツカツ……

「何だよ由希、俺に話って」
由希「本田さんの事なんだけど、彼女はお前を選んだらしいな！」
夾「ああ。俺が本性表しても、透は俺を見捨てようとしなかった！」
由希「他のみんなには話したの？」
夾「言った。中でもショックがデカかったのはエアリスさんだ」
由希「大丈夫。オリヴィエさんに聞いたら、今は立ち直って来てるみたい」
夾「そうか……」
由希「……。夾、本田さんを泣かせるなよ！」
夾「ふんっ。それ位分かってるよ、あいつは俺が守らないと行けないんだからよ」
由希「そうだったな。約束したからには、最後まで貫き通さないとな」
「おや君たち、まだ起きてたのかい？」
夾「すいません、クジャさん」
クジャ「夜更かしは程々にしなよ？ 僕はもう少し、見張りをしているからね」
由希「ありがとうございます！」
夾「……お前は、どうするんだ？」
由希「俺は決めたよ。お絵かきの上手なあの子と、向き合って見ようと思う！」
夾「そうか。これ、紫呉しぐれが聞いたら半泣きだぞ！」
由希「あはは。言えてる言えてる！」

俺の初恋は、今日までにしよう。
明日からはまた、新しい日々へと向かっていく。
小狼には桜さんがいて、大吾には睦子ちゃんがいる。
秋穂さんは、初めて来た人たちと会話をしている。
この調子だともうすぐ、彼女の執事と会う事になるだろうな。