二次創作小説(新・総合)
- ABT①『更に集う仲間たち』 ( No.8 )
- 日時: 2020/07/31 23:02
- 名前: 灯焔 ◆rgdGrJbf0g (ID: gKP4noKB)
遂に逃走中#CRも5回目!ここまでよく飽きずに続けられてきたものです。
さて、本部は今どうなっているやら。新たな仲間がそろそろ到着しそうな予感。
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~運営本部 メインサーバ~
サクヤ「さて、そろそろ前回協力してくださると仰って下さった仲間が到着する頃合いなのですが…遅いですね」
キョウカ「ヴィオラのことだから、まだ部屋に引きこもってゲームをしてるんじゃないか?アイラは尻を叩いてこっちに来させるような性格の奴じゃないし…」
ニャミ「あのスーパーアイドルのアイラさんに会えるだなんて…!ミミちゃんにダーリン、逃走者として出ちゃって勿体ないな~」
MZD「オレ達はアイドルに触れ合う為に呼んだんじゃないの。クッパ軍団のヤツ等も遅いな」
バンワド「つい先ほど『拠点が見えてきた』との連絡があったので、もう少し待っていれば着きそうですけれど…」
クルーク「エクラさんの奪還も勿論だけど…。今回はスペシャルな回なんだよね!いつも以上に意地悪な仕掛けがいっぱいありそう…」
アクラル「今回はちょっと難易度が高いかもな!前回全滅しちまったし、2連続全滅もちょっとありえそうじゃねぇ?」
ヴィル「そんな不謹慎な言葉を大会開始前から言うな。それに…。逃走中のゲームを管理しつつ、今回は『道化師の尾を掴み、叩く』のも目的だ。それをゆめゆめ忘れるなよ。特に朱雀」
アクラル「おいおいおい!忘れてるわけないだろ!!最近お前俺に対して辛辣じゃねぇか?!」
サクヤ「日頃の行いですね」
そう。スペシャルな5回目の逃走中を行いつつ、今回は『エクラの奪還』と『道化師を叩く』という2つの大事な目的があります。それを果たす為にも、新たな仲間には早いところ合流してもらわないと困るのですが…。
しばらく話を続けていると、メインサーバに近付いてくる4つの足音が。先程噂にしていた4人で間違いないようですね!
アイラ「ヴィオラちゃん、今日からここが僕達のメインの拠点になるんだからさ~。そんな不貞腐れちゃ駄目だよ~」
ヴィオラ「リーダーもみんなも私がゲームで忙しいの気にも留めないくせに…。本当なら新作の道徳0点ゲーやってたはずなのに…」
ノコノコ「ネオクッパシティを思い出すねぇカロンくん。凄く近未来的だ」
カロン「違和感しか…感じない…。だが…クッパ様に命令されたからには…任務は遂行しないと…」
サクヤ「お待ちしておりました。えーと…自己紹介をお願いできますか?」
話をしながらやってきたのは、山吹色の髪の毛をオールバックに整えた美形の青年。そして、その横で頬を膨れさせている金髪、ツインテールのゴスロリ少女。その隣で近未来的な部屋にキラキラと目を輝かせているノコノコとカロンがいました。
アイラ「あっ、ごめんね!前回リーダーから話は聞いていると思うけど、僕は『宇佐美愛良』。アイドルグループの『IKE☆MENS』のリーダーをしています!気軽に『アイラ』って呼んでね!」
ヴィオラ「私は『ヴィオラ・シャルロッテ』です。えっと…13班ではハッカーを担当しています。趣味は…ゲームです。その、よろしくお願いします…」
ノコノコ「前回も自己紹介しましたが、改めて自己紹介をさせてください。ボクはノコノコ。クッパ様が率いる軍団の1人です!よろしくお願いします」
カロン「カロンだ…。ノコノコと同じくクッパ様が率いる軍団の一員だ…。よろしく…頼む…」
サクヤ「4人共、よろしくお願いいたします。それで…ですね、ノコノコさん。カロンさん。貴方達の『本名』を教えてほしいのですが」
ノコノコ「えっ?えっと…本名教えちゃっていいのかなぁ…」
MZD「教えたらまずい事情でもあるの?」
カロン「そういう訳ではないが…。クッパ軍団には名前にまつわる『鉄の掟』があるから…まだ一人前でもないのに…本名を名乗る訳には…」
アクラル「そんなのどーだっていいだろ!ここはクッパ軍団でもクッパ城でもねぇ。お前達はクッパ軍団の一員としてじゃなくて、『1人のノコノコ、1人のカロン』として迎えるんだからな!種族名じゃなくて本名を聞くのは当たり前だろ!!」
ノコノコ「そ、そうですか…。ならお教えしますね。ボクは『ノルン』といいます。クッパ軍団の兵士ではありますが、まだ一人前ではないので本名を名乗ってはいけない掟があったんです」
アカギ「なんだその変な掟は…。あの大魔王、まさか物覚えが悪いとか…?」
カロン「クッパ様を侮辱するな…呪『侮辱してない!!してないから!!』…ならばいいが…」
ニア「それで…カロン様にも本名はあるのでしょう?お伺いしてもよろしいかしら…?」
確かにクッパ城には沢山のノコノコやカロンがいます。それで、何故かこの世界のクッパ軍団には『一人前になるまで本名を名乗らない』という謎の掟がありまして。随分昔からあるもののようで、クッパ軍団の兵士たちは皆その掟を不思議がらずに今の今まで守り通しているんだとか。
一部にはクッパの物覚えが悪いからそんな掟を作った、と噂が流れているようですがどうもそうではないようで。
ノコノコが説得に折れ、自分の本名を名乗りました。その後、ニアがカロンにも本名を聞き出そうとしますが…何故か彼は俯いたまま。不思議がっている彼女にノルンが口を挟みました。
ノルン「あの!カロンくん、実は記憶喪失で…。自分の本名も思い出せていないんです。どうか、思い出すまで種族の名前で呼んであげてくれませんか?」
ニア「あら、そうでしたの?それは失礼いたしましたわ…。しかし…どうもそうには見えませんが…」
グレン「???」
クレア「あの!グレンさんを見ても何も起こりませんよ?!」
ニア「…うふ?どうしてかしら?本当の記憶喪失である『彼』とは波長が違うようですが…」
サクヤ「ニア。本人がそう仰っているのですから、それ以上の深堀りは禁止です。勿論心の中も読み取らないでくださいね。全く」
ニア「あら。残念ですわ?…ごめんなさいねカロン様。先程は失礼いたしました」
カロン「…別に…構わない…」
どうやらカロン、記憶喪失のようです。なんで運営本部にはこうも記憶喪失が沢山紛れ込んでくるんですかねぇ。どうしてだと思いますグレンさん?
それはともかく、サクヤにこれ以上の詮索を禁じられたニアは残念そうに大人しく引き下がりました。
さて、自己紹介も終えたことですし…。そろそろOPゲームとエリアへの突入の準備に入りましょう!
翔陽「うおお…。遂に始まるのか…。緊張するなぁ…」
西谷「翔陽、俺達今回もここでサクヤさん達の手伝いだぜ。流石にただの高校生の俺達を危険な場には行かせられないってさ」
翔陽「うっす、分かってます!本部の警備とか手伝い頑張ります!」
リサ「サクヤ、確認なんだが…。今回は君とニア、非戦闘メンバー以外は全員『エリアに突入する』ということでいいのだね?」
サクヤ「はい。道化師や魔族が全面的に集まってきている以上、こちらも戦闘が出来る面子を突入させねば意味がありませんからね。ただし!逃走者達のいるエリアには絶対に戦闘を持ち込まないこと。いいですね?」
ジョマンダ「道化師も逃走者がいるって分かったら真っ先に狙ってくるだろうから、それを守るつもりでエクラのところまで急ぐぜ」
サクヤ「また、今回はポップン支部の皆さんもエリアに突入すると連絡をいただいております。どうか彼らと協力してエクラさんを奪還し、道化師を叩いてください。具体的な細かい指示はこちらで出します」
MZD「りょーかい。オレ達の方でも何かあったらこまめに連絡入れるよ」
ニア「そうしてくださると助かりますわ…。何故だか今回、道化師の他に…『這い寄る者』も動いているような気がしますの…。どうか、お気を付けくださいませ?」
エクラが攫われている以上、道化師も本部の面子を見つけたら今回ばかりは本気で襲ってくるでしょう。それに逃走者を巻き込んではいけません。細心の注意を払ってエリアに突入、お願いしますね!
改めてサクヤが突入指示を出そうとした途端、ばたばたと3つの影がメインサーバに入ってきました。
『すみません!!エクラ…僕達の仲間の情報を知っていると噂を聞きつけ、ここまでやってきたんですけど…』
『エクラさんの居場所を知っているんですよね?!教えてください!!』
サクヤ「来客?予定は無かったと思いますが…」
マルス「…ごめんね。彼らに話を通したのぼくなんだ。彼らは『ヴァイス・ブレイブ』というアスク王国の特務機関に所属しているから、エクラ救出の手助けになると思って」
どうやら話を通したのはマルスのようです。それに『アスク王国』の『ヴァイス・ブレイブ』って…。完璧にエクラと関係ある3人じゃないですか。流石カリスマSランク、根回しが早い。
彼の話を聞いて納得したサクヤは、改めて彼らの話を聞くことにしたのでした。
サクヤ「エクラさんの関係者…ということでいいのですか?」
アルフォンス「はい。僕は『アルフォンス』。特務機関『ヴァイス・ブレイブ』の一員で、アスク王国の第一王子です」
シャロン「私は『シャロン』!お兄様…アルフォンスと同じく、特務機関『ヴァイス・ブレイブ』の一員です!よろしくお願いします!」
アンナ「私は『アンナ』。アンナ商会の一員で、特務機関『ヴァイス・ブレイブ』の隊長をしているの。何かエクラに関する情報があったら教えてほしいと思って、マルス王子を頼ってここまで来たのよ」
サクヤ「成程。これはご丁寧にありがとうございます。私はサクヤ。この逃走中を運営する本部の総長を務めております。それで…エクラさんとはどういったご関係で?」
3人が丁寧に自己紹介をすると、サクヤも一例をし自己紹介。そして、本題に素早く入りました。
アルフォンス「エクラは僕達ヴァイス・ブレイブの仲間で…召喚士だったんだ。彼の持っていた銃で異界の英雄たちをアスク王国に呼び出して、他国の侵略の防衛に協力してもらっていたんだ。だけど…夢の国『アルフ』に行ったっきりエクラが帰ってこなくて…。そのまま行方不明になってしまってね。国の妖精達の力を借りて、エクラを助けに行こうとした瞬間に…この世界に飛ばされてしまったんだよ」
ベレス「『彼』ということは…。あのエクラとアルフォンス達が探しているエクラとは別人かもしれないね」
アンナ「…どういうこと?異界の分だけエクラがいることは知っているけれど、異次元にもエクラはいるということ?」
MZD「実はそうなんだよ。オレ達の知り合いに同名の神様がいるんだけど、そいつ『女性』なんだ。『彼』って言ってたから、お前達の知ってる召喚士のエクラは男なんだろ?」
ヴィル「だから、貴殿らの探し求めている召喚士ではない可能性が高い。見つかっても…君達のことを知っているかどうかすら危うい。ここは我々に頼らず、別の場所を探した方が…」
シャロン「それでも構いません。エクラさんが捕まっちゃったんですよね!テントみたいな男の人から話を聞きました!もしかしたら私達の探しているエクラさんかもしれないし。―――それに、エクラさんの性別なんて今まで考えたことありませんでしたよ!私てっきり男性の方かと思っていましたが、もしかしたら女性かもしれませんからね!
それを踏まえてお願いがあります。今回の作戦、私達も一員に入れてください!」
そう言って深く頭を下げるシャロン。自分達の知っているエクラであろうがなかろうが、可能性が0ではない以上協力しない理由はない、とのこと。というかエクラって男性って訳じゃなかったんですね。ムービーとか立ち絵の身体つき完全に男性なのに。え?ここだけ?はい。
サクヤは一瞬迷いましたが、その真っ直ぐな言葉と表情に『頭をあげてください』と優しく声をかけ、こちらから協力するように口にしました。
サクヤ「勿論です。ご協力、感謝します。実は彼女がどの世界のエクラさんであるのか…まだ定かでないのです。それについても貴方達がいれば何か判明することもあるかもしれません。寧ろ、よろしくお願いします」
アルフォンス「ありがとう!恩に着るよ。色々とマルス王子から先に聞いているから、もし頼みごとがあったら協力させてくれ」
ソティス「心強い味方が出来てよかったのう!」
アカギ「あぁ…。彼らが協力してくれるというのなら百人力だ…!」
ヴァイス・ブレイブの3人が力強い味方となったところで、改めて出発しましょう!というか、早く動かないと手遅れになってしまいますよ?!
アクラル「そんなの分かってんだよ!天の声も少しは空気読め!!」
ニア「空気が一番読めない貴方様が何を仰っておりますの…?さて、早く行かねば置いていかれてしまいます、わ?」
アクラル「うっせー!!あ、サクヤ!俺からもなんかあったら連絡するからなー!いい子にして待ってんだぞー!!」
MZD「どっちが下何だか」
ヴィル「この際サクヤが姉として振る舞ってしまってもいいのではないか?双子なのだろう」
サクヤ「あんな喧しい弟などいりません。兄貴1人で充分です。―――さて、それでは改めて…突入隊、出発してください!
必ず。道化師、そして背後に這い寄る神の尻尾を掴みましょう!!」
サクヤの声を皮切りに、突入隊がぞろぞろとメインサーバを後にします。
殆どがいなくなったのを確認後、サクヤがモニタの方に戻ろうとすると…ふと、カタカタと着物を揺らす音が。振り向いてみると、そこにはカロンがいました。
サクヤ「カロンさん。早く行かねばはぐれてしまいますよ?」
カロン「それは…分かっている…。お前にだけ…話さねばならないことがある…」
サクヤ「?」
すると、カロンはきょろきょろと辺りを見回します。まるでノルンがいないことを確認するかのように。
しばらくその動きを続けていた彼は正面に向き直り、こう口にしたのです。
カノン「オレは…記憶喪失じゃない…。本当の名前も…憶えている…。『カノン』…。これが…本当の…オレの…名前だ…」
サクヤ「成程。カノンさん、と仰るのですね。教えてくれてありがとうございます。しかし…何故皆の前で本名を話さなかったのですか?ノルンさんは『カノンさんは記憶喪失だ』と仰っていたようなのですが…」
カノン「…クッパ様に…言われてるんだ…。『記憶喪失として振る舞え』と…」
サクヤ「ふーむ。何やら貴方とノルンさんにも何やら事情があるようですので今は深入りしませんが…。もし落ち着いた時に何があったのか言う勇気が出てきたら、教えてくださいね。貴方の本名のことは誰にも話しません。誰もいないところでだけ、名前を呼ぶようにします」
カノン「分かった…ありがとう…。それじゃあ…行ってきます…」
サクヤ「いってらっしゃい!頑張って!」
ノコノコの『ノルン』とカロンの『カノン』。2人に何があったのでしょうか。いずれクッパに聞かないといけないですねぇ、これは。
誰にも言わないことを約束したサクヤに安堵したカノンはそのまませっせとメインサーバを後にしたのでした。
さーて、次回からOPゲームスタート!今回は総集編!ということで、今まで培った知識、運、度胸、勝負強さ、全てを出し切って挑んでくださいねー!