二次創作小説(新・総合)

ABT①『心機一転、新章開始』 ( No.9 )
日時: 2020/09/26 23:36
名前: 灯焔 ◆rgdGrJbf0g (ID: Fm9yu0yh)

逃走中#CR06、マイペースに始まりそうな気配です。
今回もOPゲーム開始前の運営本部の様子を見てみましょう。

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~運営本部 メインサーバ~



MZD「……ってことは、サクヤの隣にいるタッパのデカい男の人が…『圧』放ってた正体ってワケ?」

ヴィル「付喪神ならばあのような強大な魔力…いや、彼らの言葉で言えば『霊力』か。放つことも容易だったのだな。納得した」

サクヤ「はい。今私が下げている太刀の一振です。大典太さん、皆さんに挨拶をお願いできますか?」



 新たな目標を掲げた運営本部。とりあえず逃走中のゲームを開始する為、一旦全員がメインサーバに集まっていました。前回唐突に現れた身長190cmの陰気男に驚いた一部の面子、改めて彼を見て怯えている模様。大丈夫ですよ、怖くないですよ。
 彼の正体をサクヤから説明され、やっと納得の行った表情をしたボスコンビでしたとさ。サクヤに促され、大典太はぼそぼそと自己紹介を始めます。



大典太「……天下五剣が一振、『大典太光世』だ。諸々あって、これから主…サクヤの近侍を務めることになった。どうせ俺なんか大した役には立たんと思うが…どうか、よろしく頼む」

ニャミ「これだけ身長おっきい人の加入って久しぶりだからびっくりしちゃった!見た目と違って穏やかな人なんだね!」

ジャック「開口一番陰気すぎないか」

サクヤ「彼の癖なので慣れてください…。大典太光世は別名『鳥落としの刀』の逸話があるくらいには霊力が強い刀ですからね。その霊力で病に臥せっていた姫の命を救ったこともあるんですよ」

ミミ「へぇ~!霊力で他の人を助けることが出来るなんて、凄いんだね大典太さん!わたしミミ!仲良くしてね!」

大典太「……あぁ、よろしく。後、あまり俺に近付かない方がいいぞ…。主の説明通り俺の霊力で怪我しても責任は取れない」

ノルン「刀の付喪神が実体化しちゃうなんて…。コネクトワールドは不思議がいっぱいだねぇカロンくん」

カノン「マリオワールドも…不可思議な現象が起きている…。そう不思議な事ではないと…オレは思うが…」

アクラル「ま、それ抜きにしても本部は人外だらけだからな!あんま気にしても意味はないと思うぜ!」

アカギ「それをお前が言うのかよ…」

アクラル「別にいいだろ!」



 威圧的(?)な外見からは想像が出来ない程穏やかな口調。『この人、悪い人じゃない』と誰もが気付くのに時間はかかりませんでした。彼の陰気な雰囲気も徐々に馴染んでいくことでしょう。
 ……自己紹介も程々に、早速一同は今回の逃走中と、それに至った1枚の手紙について話し合うことにしました。



MZD「それにしても妙なタイミングだよな~。ジェイドが『ラピストリア学園』で逃走中しないかって連絡来るの。……学園創ったのオレなんですけどー?」

ニャミ「ラピストリアの管理まで手が回らないからって管理をラピスに任せっきりにしたおバ神はどこの誰だっけ?まぁ、あの時の騒動は随分昔に収まったし。折角場所の提供があったんだから有効活用しなきゃ、だよね!」

翔陽「それに、まさかおれ達へ参加しないかって誘いがあったの嬉しかったです!…正確には武田先生への連絡だったんだけど…。もしかして希望ヶ峰学園にも同じような手紙が来てたのか?」

石丸「その言葉通りなのだ。苗木くんの元へ同じ内容の手紙が届いたのだ。差出人も一緒。ただ『交流会』をしようという善意での行動ならば僕も安心できるのだが…。神様達から以前の騒動を聞いていると、どうもな」

天海「不穏に思ってしまっても仕方ない、という奴ですね。ですが、流石に逃走者が関わる上一般人も来そうですし…。そう大きな暴動には繋がらないと思っています」

ミミ「ジェイドくんが折角ご厚意でやってくれてるんだし、わたし達も全力で応えなきゃね!」



 どうやらラピストリア学園の提供に踏み切ったのは『理事長』であるジェイドがきっかけのようですね。同じようなタイミングで希望ヶ峰学園、烏野高校、そして運営本部に同じような内容の手紙が届いたのだとか。あの理事長のことです。何か企みがあってもおかしくはありませんが…。折角の好意を無駄にしても駄目だ、とミミニャミの押しによって今回の逃走中が実現した訳ですね。



サクヤ「ラピストリアの騒動が落ち着いているとはいえ、くれぐれも気を付けてください。ラピストリア含めポップンワールド自体が混ぜられているとはいえ、あの場所に『ラピス』を持たぬ者は入れません。故に、私達が助けに入ることは出来ないので…」

ヴィル「私も助力したかったが、ラピスを作成するなとこいつに釘を刺されてしまってな。君達に危険が及んでも守ることは出来ない。それを留意していてくれ」

ミミ「大丈夫!危険が及びそうになったらMZDに守ってもらうから!」

ニャミ「それにあたし達回避力だけには自信あるからさ!怪我しないで戻ってくるよ!」

ジャック「その大した自信は何なんだ…。というか、上司は世の理を覆す物をなんで軽々と作ってるんだよ」

ヴィル「興味本位だ。それ以外に動機があるか」

ジャック「悪びれも無く言い切るな!!」

MZD「ヴィルが一旦興味持ったら飽きるまで重箱の隅まで弄ぶのは既に分かってたことでしょー?でも、ラピスが『オレ以外に』簡単に作れることが世に知れたら色々と面倒だからな。今回は流石にお留守番」

大典太「……主。彼は相当に力を持つ神なのか?」

サクヤ「少なくとも私よりは上の神様ですねぇ」

MZD「威圧的な顔で目を見開かないで貰えます?流石にちょっと怖い」

大典太「……す、すまない」

ジョマンダ「お、OPゲームの準備もう終わったのか?手伝いの作者陣到着したから通していいかー?」

サクヤ「はい。話し込んでいて申し訳ありません。お通ししてください」



 ラピストリアについての話を続ける中、ジョマンダがひょこっと扉から姿を現します。最早お出迎えのプロと化してしまった彼ですが、今は黙っておきましょう。手伝いの作者陣が到着したようですね。
 彼女の許可を得たジョマンダは、早速メインサーバへと連れてきた人物を入れたのでした。



YUMA「YUMAだ。今回、ゲームの傍観視点で逃走中を楽しむ為に来た。よろしく」

パステル君(Y)「ぼにゅ!ぼにゅにゅ!」

リピカ(Y)「我が名は赤のリピカさ。ユマの付き添いで今回ねずみと一緒に手伝いにはせ参じたのさ。よろしく」

ゆめひめ「あたしゆめひめ!前回は逃走者としてお世話になったので、今回お手伝いさせていただくことになりました!どうぞよろしく!」

ブレディ(ゆ)「俺はブレディ。こんななりだけど、れっきとした僧侶だ」

ノワール(ゆ)「わ、私はノワールよ…。弓を扱うのが得意よ…。よ、よろしくお願いします…」

リピカ「わ、私が来たっ?!」

マルク「どこかのヒーロー真似るんじゃないのサ。それにリピカ、お前ボスじゃん」

バンワド「ボスがボスって突っ込んでいいのかなぁ…?」

サクヤ「お手伝いへの応募、誠に感謝いたします。今回学園が舞台ということで、本部からも学生の皆さんがエリアへと出張るので。助かります」

ゆめひめ「学生かー。つぎドカキャラとかもいるのかな?」

MZD「正に学園の生徒だからな。今頃交流祭の準備で忙しいんじゃない?」

罪木「最近の癒し手さんって…。強面な方が多いんですかね…?」

東条「時代は移ろうものだからではないかしら?私は罪木さんの技術も一目置いているけれど」

罪木「は、はわわぁ?!そ、そういう意味で言ったんじゃないんですぅ~~~!!!」

コハク「ま、本部の医術スキル持ちも男多いからなァ。しゃーねェよな」



 お手伝いの作者陣の皆様、どうぞ今回はよろしくお願いいたしますね。自己紹介も丁度終わったところで、時間も迫って来たのでそろそろ学園に向かおうとMZDが発破をかけてきます。
 それに反応するように、サクヤ達も学生キャラを見送る準備に入りました。



三日月『ふむ。『がくえん』とは何なのだ主』

石丸「学生の学び舎だぞ!昔の言葉で言えば…『寺子屋』のようなものか?」

三日月『あなや。そうであったか!はっはっは、現代の世の『寺子屋』、どういうものか実に楽しみだな!そういう意味では俺も目覚められて嬉しいぞ主よ』

大典太「……あんたは呑気すぎだ。俺達が置かれている状況がどういうものなのか分かっているのか」

アクラル「そう気張らなくてもいいだろ光世ー?折角現代に目覚められたんだから世界を楽しみたいってのは俺もよーくわかるぜ」

三日月『お前も楽しめばいい。主と共に、この『現代の世』を。『終末の世界』とも言われているらしいからなぁ。所詮俺達は刀だ。折れぬ限り、世界を見ることが出来る。楽しまずにどうする?』

大典太「…………」

サクヤ「三日月さん。主として、大典太さんは私がお守りします。安心してください」

大典太「おい。近侍は主を守るのが役目だと思うんだが…。……あぁ、そうか。俺はそんなに頼りないか。やはり置物だからな…」

石丸「どこをどう繋げばそのような卑屈な言葉がひねりだせるのかね?!」

サクヤ「言葉のあやです。…大典太さんの実力は私がよく知っていますから。それに、私が背中を預けたいと思ったのは龍生で貴方が初めてなんですよ、大典太さん」

大典太「………?」

三日月『はっはっは、大典太は愛されているなぁ。……俺がいない間、こちらは頼んだぞ』

大典太「……あぁ」



 三日月もラピストリア学園を見るのを楽しみにしているようで。何だかんだ世界に馴染もうとしているのがよーく分かりますね。軽く言葉を交わした後、サクヤ達はラピストリアへと向かう学生やポップンキャラを暖かく見送ったのでした。



サクヤ「さて。見送ったところで。そろそろ我々もOPゲームを開始しましょ……どうしたのです?」

大典太「…………」

アクラル「何か喋れよ。喋らないとわかんねーだろ?」

大典太「……いる」

サクヤ「『いる』?」



 メインサーバのスペースが少々空いた後、サクヤはそろそろOPゲームを始めようとモニターへと身体の向きを変えた…の、ですが。大典太が一点を見続けたまま動こうとしません。声をかけても反応なし。不審に思ったアクラルが『何か喋れ』と告げると、彼はぼそぼそと「いる」とだけ答え、ある一点を指差しました。
 双子が彼の指差した先を見てみると……そこには。

































『大典太さん!お久しぶりです。まさかこのような場で再びお会いできるとは!』

サクヤ「え」

アクラル「あ?」

リピカ「この子、本部にいたっけ…?」

大典太「…………」



 軍服を身に纏った栗色のおかっぱ頭の少年が立っていました。彼は大典太を見た瞬間、花が綻んだように顔をぱぁっと明るくさせ笑顔になりました。
 こんな服の少年なんか見たことありません。当の大典太は驚いて何も言葉が出ていない状況の様子。


 しばらくの沈黙の後。





















『えーーーーーっ?!?!?!!』




 一斉の驚きの声がメインサーバ中に木霊したんだとか…。
 少年の正体等初っ端から気になること満載ですが、次回からOPゲームスタート!久々の本家スタイルのOPゲームですよ!お楽しみに!