二次創作小説(新・総合)

Re: ポケットモンスター レインボー ( No.29 )
日時: 2020/11/15 15:04
名前: みなひっきー (ID: 4VXB0SaS)

第7話 ハイラルの姫


ヒロキside


 撮った写真を見て笑うサヤカ達。とても楽しそうで皆、仲がいいのが伝わってくる。

「じゃあ、私達は一度帰って着替えようか。また時間になったらサヤカの家に行くね」

「うん、待ってるで♪」

 ん?今日はサヤカの家で何かするつもりなのか。

「また後でね」

 そう言ってモミジとアオバ、ヒロカは家に帰っていった。

「うちらはまだ時間あるからいろいろ見ていこう」

 歩き始めると同時にボクは辺りを見渡した。街の建物とかはボクのいた世界と変わらない。人が沢山いるのも変わらない。でも争ってる人の姿はなく、目に入ってくるのは人やポケモンが幸せそうに暮らす光景だった。そしてサヤカとポケモンセンターやブティックなどを見てまわった。

「いろいろあっておもろいな♪じゃあ、次はあっち」

 サヤカについて行くと見覚えのある大きな城がある。名前は確か国の名前がつけられたハイラル城。

「入っても大丈夫やで」

勝手に入ってもいいのか?ボクのいた世界のハイラル城は兵士が沢山いて誰も近づかないように見張ってたけど……。こっちの世界のハイラル城には人の姿が見当たらない。サヤカは城の中をどんどん進んでいきある部屋までやってきた。

「ここでちょっと待っとって」

 サヤカが部屋を出た後、ボクは考えた。

「サヤカは入っても大丈夫って言ってたけどここには誰も住んでないのか?この部屋に来る途中も誰にも会わなかった……。でも誰も住んでないにしては部屋がキレイすぎるし、日常で使う机や椅子、ベットもある」

 少しして部屋のドアが開く。サヤカが戻ってきた。

「!?」

 ボクは驚いた。なぜならサヤカはキレイなピンクのドレスを着て戻ってきたからだ。大きな城にキレイなドレス、ボクにはサヤカがお姫様に見えた。

「実はうちな、このハイラル王国の姫やねん」

「えっ!じゃあこのハイラル城はまさか……」

「うちの家や」

 それでさっき入っても大丈夫って言ったのか。

「ここには何人かメイドさんもおって楽しく過ごしてるよ。今は皆、別の部屋におるで」

「そうなんだ。兵士はいないんだな。サヤカがハイラルの姫なら命とか狙われてもおかしくないと思うけど」

「兵士なんていらんよ。この世界の人はいい人達ばかりやからね。さっきアルコバレーノに来れるんはあるポケモン達に穏やかな心を認められた人だけって話したけど、穏やかな心を持った人が誰かの命を狙うとは思わへん。もし異世界からうちの命を狙う人がおってもこの世界は時空の狭間にある世界やからみつからへんし、それにうちが自分の身を守る為に力を集めればその力に恐怖を感じる人がおるかもしれん。ヒロキも街で見たと思うけどこの世界の人やポケモンは幸せに暮らしとる。うちはその幸せを壊したくないんや。だったらうちは弱くていい」

 サヤカは笑顔で言った。サヤカの言葉からはこの世界の人やポケモンへの思いやりを感じる。
 そういえばサヤカは、昔から優しかった。昔、ボクが嫌がらせされた時もサヤカだけが味方をしてくれた。今まで沢山の人に傷つけられたボクにはサヤカがどれだけ優しいのかよくわかる。
 ボクとサヤカが話していると部屋の外から話し声が聞こえてきた。

「あっ!ママとパパだ」

「ママとパパ……。サヤカの両親はあの戦争の時に……」

サヤカの両親はあの時の戦争で亡くなっている。ボクはサヤカの両親の顔を覚えてないけど、ボクもサヤカも2人が亡くなるのをこの目で見たんだ。

「ゼルダ、入るわよ」

ドアをノックして40代くらいの女性と男性が入ってきた。この人達がサヤカのママとパパ。顔を見てなんとなく思い出してきた。でもどうなってるんだろう?サヤカの両親はあの戦争で亡くなってるはずだ。それにサヤカの両親はボクのいた世界にいた人間。なぜこの世界にいるんだろう?サヤカみたいに生きててアルコバレーノに来たとなればわかるがそうではなさそうだ。


第7話 END

Re: ポケットモンスター レインボー ( No.30 )
日時: 2020/11/15 14:47
名前: みなひっきー (ID: 4VXB0SaS)

ポケットモンスター レインボー
今日の格言

うちはその幸せを壊したくないんや。だったらうちは弱くていい

以上!