二次創作小説(新・総合)

Re:『そっくりさんとの対決』 ( No.177 )
日時: 2022/10/17 17:24
名前: junris (ID: h5Tzmn9p)


 どうも、最近新たなカードゲームを考えているjunrisです。初めに言いますが、今回は他作者さんの話が入ります。名前の入った作者さんごめんなさい

<前回のあらすじ>

 CFHでの『選択大富豪』というゲーム大会を開いたその後、そっくりさんから話し合いがしたいと部屋に連れて行かれた。しかし、そこで待っていたのは『ゲーム』だった

 <とある部屋>

junris「『ワンスート大富豪』…?いや、それより話し合おうって言ったじゃないか」

junris?「もう1人の僕。この前、おろさんのところの世界に行った時の事を覚えていない?」

junris「あの時…それって、依頼でクローン社の事を調査した時の事!?」

 そう、おろさんの世界こと『ウルトラワールド』に行った時。その時はクローン社の親玉を突き止めるために依頼へ頼んでその世界に行った。そこでそっくりさんはその世界の住民によって隠し事を知られたのである

junris?「あの時は隠そうと思ったけど、異世界の連中によって知られた以上、そういうわけにもいかないと思ってね」

 彼は出来る事なら知られないようにしていたかったが知られたからには隠そうとしても無駄らしい

junris「何故隠そうとしたんだ?何かあるらしいな…」

junris?「…さあ、なんでだろうね?」

junris「(冷静になってる割にはなんか怪しいな…)」

 同じ自分を見ているのか彼はそっくりさんの顔を見て、何かを気にしていた…

junris?「それはそうと、話に戻るけどあの時に仮面が自分の世界で起きた事は自分で解決するって言ったよね?そこで、君にそんな力があるか確かめるために『ゲーム』で決めようじゃないか。君が勝つ毎にヒントをあげるよ」

junris「『ヒント』?」

junris?「勿論、袋とじに関する何かだよ。ただしさっき言ったように一度の勝ち負けではなく勝った回数に応じて、少しずつ教えてあげる。無論、残りは自分の頭を使って答えを導けばいい」

junris「なるほど、自分で解決で解決できるかが図られるって訳だね」

 要するにゲームに勝てば勝つほど、自分で解決できる証として答えがわかるほどのヒントを得ているという訳である。言うならばこのゲームでの勝ちは信頼である

junris?「さて、話はそれぐらいにしてゲームを始めよう。ルールはおおよそ予測がつくだろうけど、一応ルール説明だよ」

 そっくりさんが説明する『ワンスート大富豪』のルールは至って簡単だった

 【ワンスート大富豪のルール】

 ・文字通りにA〜Kの1セットを使う
 ・基本は大富豪とおなじように前より強いカードを出し、手札を無くした方の勝ち
 ・カードの交換はお互いいらないカード1枚のみ
 ・ゲームスタート時にお互いのカードを2枚場に置く(そのうち1枚は相手が選択し、もう一枚は自分で選ぶ)

 【このゲームで採用されるローカルルール】

 ・8切り(8を出して場を流すことが出来る)
 ・イレブンバック(Jを出した時、そのターンだけカードの強弱が逆転する)
 ・暗殺(2が出されたときに3を出して場に流すことが出来る)

junris?「勝負は5回勝負。君が1回勝つ度にヒントを一つ教えてあげるよ。さあ、始めようか」

 『ワンスート大富豪』…この勝負の行方は一体…!?

 一旦区切ります

Re:『そっくりさんとの対決』 ( No.178 )
日時: 2022/10/20 06:47
名前: junris (ID: h5Tzmn9p)


junris?「まずはカードの配牌だけど君はどっちにする先か後か?無論、どちらかが有利になるとは限らないけど」

 そっくりさんは余裕があるのかカードの配布の選択権をあえてjunrisに与えた。彼はいったいなぜこんな事をするのかと聞いたが「せめてもの」だと言った。

 そして、カードはまずお互い1枚ずつ配られ、7枚目になった後、そっくりさんが「それは使わずに中央で置いといてね」と言われ、そうした後、さっきも同じように配られた

junris?「さて、カードを配り終えたところでまずは相手のカードを持っている番号をいう番だ。まず僕からいかせてもらうよ。君は2を捨ててもらおうかな?」

junris「…!」

 そっくりさんが2という番号を言った後でjunrisはドキッとした。なんにせよ…

【junrisの手札】

 2、J、K、6、10、4

 彼の手札には偶然にも2を持っていたからだ。彼は2のカードを表向きにして場に出した

junris「(確かに大富豪では2が1番最強のカード。しかし、このゲームは3だけには負ける事になっている。となれば伏せているカードは3か?)」

 彼が相手の手札を推理しているとそっくりさんが声をかけた

junris?「どうした?今度は君がカードを当てる番だよ?言っとくけど外した場合は…あとで説明するよ」

junris「わかった…8を出して欲しい」

junris?「おおー、すごいね!初めてなのにカードを当てるなんてさ!ホラッ!」

 そっくりさんはヘラヘラしたかのように8のカードを表向きで出した

junris「(8は強力のカード。もし7以下のカードが出せるの状況で使われたら厄介だよ…仮に9以上出してもイレブンバックが起こした時にそうなる可能性が高い…)」

 そう彼は厄介なカードを一つ封印できた。そして、次のフェイズでお互いのいらないカードを1枚ずつ伏せて出した

junris?「さて、そろそろゲームスタートだ。君から出していいよ」

junris「そうかい。ならまずは10を出すよ」

junris?「これまた景気がいいね!なら、Qだ」

junris「(…ここでKを出せば場を流せる。ただ…問題はその先だ)」

 彼の考えではきっとこうだろう

・相手がAを出された後に1番強いカードはJとなる。
・Jは自分が持っている。
・相手が持っているカードの中で1番強いのは9、その次は7
・自分の手札は現在以下の通りになっている

【自分の残り手札】

 J、K、6、4

・さらに相手が2を指摘したのは自分が3を持っていないからという事と自分に3を持っていないため、伏せカードは3という可能性がある
・以下のことを考えると相手の手札はこうなる

【相手の残り手札(予測)】

 9,7,A,5(そのうち1枚を伏せて捨てている)

junris「(くそっ…しかし、中央の伏せカードがわかっても相手の伏せカードはわからないまま…ここは行くしかない!)」

 彼はKを出して勝負に出た

junris「(さあ、出してみろ。『A』があるんだろ?なら出せるはずだ)」

 彼はそう考えていたが、そっくりさんがこう動いた

junris?「…パス。また君からカードを出していいよ」

junris「え?」

 junrisはキョトンとした。彼がここでパスしたのは単にAがなかったから?それともわざとパスしたのか?いずれにせよ、自分の番から始まる以上そんなことは考えてられない

junris「わかった」

 その後彼が4を出し、そっくりさんが5を出したあとで…

junris「『J』!これで上がりだ!」

 1戦目はjunrisの勝ちである

junris?「初めてながら勝つとはやるね。じゃあ、早速一つ目のヒントといこう。『紫は無敵』」

junris「え?なんのこと?」

junris?「言ったはずだよ。ヒントだとね…『さっき言った通り君が勝つたびに少しずつ教える』と言ったはずだよ。汚いなんて言わせないよ?」

junris「わかった…次のゲームと行こう」

junris?「いいよ。でもその前に伏せたカードを開いておこう。イカサマ防止のためにね」

 そっくりさんがそう言って伏せカードを開いた途端junrisは驚いたような表情をした










 なんと、中央には『A』、そっくりさんのとこには『3』が伏せられた

junris「(何故『3』なんだ?単に使う必要ないからなのかそれとも…)」

junris?「(フフフ…)」

 不気味な展開のあった初戦。戦いは始まったばかりだ

 一旦区切ります

Re: 秘密を手に入れろ! VSjunris? ( No.179 )
日時: 2022/10/23 18:50
名前: junris (ID: h5Tzmn9p)


junris?『さて、2戦目だ。今度は僕がカードを先に取る番だ。勿論7枚目は中央に伏せてもらうよ』

 そして、カードの配札によって彼の手札は以下の通りになった

【junrisの配札】

 8,9,5,4,A,K

junris「(よし、なかなかの配札だここは…)」

 どうするかを考えだした時にそっくりさんが尋ねた

junris?「君、何か忘れてない?カードの交換だよ」

junris「あっ!そうだった!」

 このゲームでは交換があるが、従来のルールのような強いカードといらないカードの交換ではなく、あくまでいらないカードとの交換だ

 お互いがカードを交換した結果、手札は以下の通りになった

【junrisの配札】
 8,9,5,6,A,K

junris?「さて、今度は君が先にカードを指摘する番だよ」

junris「わかった」

 彼はJを指摘し、そっくりさんは8を指摘した。さらに指摘されたカードを伏せた後、お互い1枚ずつ場に伏せた

junris?「じゃ、2戦目スタートだ。次は僕から行くよ。うーん、難しいところだけどここは『10』で行こう」

junris「…!?(いきなりかよ!?)」

【junrisの手札】
 9,6,A,K

junris「(ここで出せるのはAとK。なら…!)」

 彼はKを出した。ここで2を出されば自動的に流れとなり、相手のターンから始まる。そこでそっくりさんは勝ち切る気でいた…それを彼は狙う…











 …が!

junris?「…景気がいい事するものだね。まあ、ここはあえて『パス』だ」

junris「え?」

 彼はそっくりさんがパスをした。ひょっとして2は中央か手札から伏せていたのか?

junris「…」

【junrisの残り手札】
 9,6,A

junris「(仮に2が伏せられていれば彼の最強カードはQとなる)」

 勝ちを確信した彼は9のカードを出した

junris?「なら、『Q』のカードを出すよ」

junris「(やはり、そう来たか。なら、『A』のカードを出して場を…)」

 カードを出そうとした時にそっくりさんがあることを言い放った

junris?「流そうと思ったね?」

junris「え?」

junris?「確かに2を出されなければ最強カードが2じゃないと考えられるのはほぼ間違いないよ。さあどうする?」

junris「(ほぼって…まさか、彼はわざとパスして2を温存したのか?その可能性がないこともない…確認してみよう)」

【ここまではっきりされたカード】
・8,9,5,4,A,K(最初の配札)
・6(交換)
・10,Q(ゲーム中で出されたカード)
・J(指摘)
・4は相手のところに行っている

 以下の情報を整理すると相手の手札はこうなる

【junris?の残り手札(予測)】
 4,2or3

junris「(うう…一体どっちなんだ?くそっ!)」

 長く考えた後、彼はAのカードを出した

junris?「生き急いだことをするね…なら、ここは2で切ろう」

junris「...!」

 その後、場は自動的に流れそっくりさんが4を出して上がることになったため2回戦は彼の勝ちとなった

junris?「この感覚ひさしぶりだな…まるで『随分昔の…』」

 と続けて言おうとしたときにjunrisがなにかどうしたのかと見てきた。そっくりさんは口を滑らせるところだったかと思った

junris?「いやなんでもないよ。それより3回戦といこうじゃないか」

 と彼は勝負を急かして、junrisの気をそらした。なお、今回も伏せカードは全て表向きにしてまたシャッフルした後カードを配った







 そんな中、そっくりさんはハートのペンダントを手に持ってこう呟いた

junris?「(ふぅー、危ない危ない…本来ならこの『ペンダント』でもつけて縁起付けのついでにちょっと驚かそうと思ったけど…)」

 『ペンダント』?なんだか不気味で嫌な展開が起こりそうだが…大丈夫か?

 一旦区切ります

Re: 秘密を手に入れろ! VSjunris? ( No.180 )
日時: 2022/10/27 08:24
名前: junris (ID: h5Tzmn9p)


 3ゲーム目に入ってシャッフルとカード配りを終わらせ、彼の配札はこうなった

【junrisの手札】
 2,10,Q,7,4,K

 なかなかいい手札であって、イレブンバックを起こされても問題のない配牌である。そして、カード交換の後、手札は以下の通りである

【junrisの手札】
 2,10,Q,7,5,K

junris「(そう来たか…となればやはり1番大きな数を言えば…)」

 より自分の勝ちを近づけられる。そう思っていたが…

junris?「なんかさ、2戦やって来たけれどお互い強いカードを指摘するだけでお互い戦力を減らせてるしかないんじゃひきの悪い方が損をするんじゃない?」

junris?「そこで今回からは数じゃなくて相手のカードを1枚選んで捨てさせる事だけのゲームルール変更でいいかな?」

junris「それはつまり、相手のカードを捨てさせることだけは運を天にまかすしかないって事?」

junris?「そう。これなら引きが悪い方にもチャンスがあるじゃないか。それとも君がそうなっては勝てないというんじゃないだろうね?」

junris「そ…それは…」

junris?「まあ、やってみりゃ君の実力がわかるさ。但し、勝てればだけどね?」

junris「…」

 そっくりさんは2戦目までの消化気味を察し、ルール変更をしたのだろう。彼はそう思っていたが『自分が非力ではないのかと』煽られた時の悔しさが途中のルール変更による驚きよりも強いだろう

junris?「なぁに、今まで通り君が勝つ度にヒントを教えるという約束は守るからさ。さあ、どのカードを捨てさせる?」

 junrisはしばらく考えた。彼の狙いは以下の通りだ

・『3』(『暗殺』を防ぐ)
・『A』(相手の最強手札が『J』以下になる)
・『8』(場を流させない)

 そして相手の手札の中に2~3枚は持っている。ここで当たる確率は3分の1から2分の1である

junris「これだ!」

 彼は右から5番目のカードを選択した。そして表向きに向かれると…

 そこには『9』のカードが描かれていた

junris「…くそっ!」

junris?「惜しかったね。後一つ少ない数の『8』だったら相当の戦略を減らせたのに…さて、次は僕の番だ」

 彼もまたしばらく考えていた。お互いそう簡単には決められないだろう…

junris「(僕の手札から予測すると奴の狙いは少なくとも『2』だけ。それを知ってるのは僕しかいない、それにこれは相当の勘が強くないと難しい事。大丈夫、『同じ自分』だからこそ勘はそんなに強くないはず)」

【junrisの手札】
 2,10,Q,7,5,K

 彼のいう通り『2』を当てる確率は6分の1。ましてそっくりさんから見れば『2』が中央の伏せカードにある可能性がある。確率から見てそう簡単に当てることはないと彼はそう簡単には当たらないだろう...そんな中

junris「(一体どこを見ているんだ?)」

 彼が見たところには相手がカードではなく真下の方向を見ているのである

junris?「…どうしたの?」

junris「いや何でもないよ」

 相手が振り向くと同時に彼は問いを返した。相手は疑うような眼差しで見たがすぐに...

junris?「…そうかい。ここはそれを捨てさせるかな?」

junris「…!」

 考えたそっくりさんは左から1番目のカードに指を指した

junris「(そんな…)」

 彼の指を指したところには『2』のカード。つまり、彼は当てているのであった。このまま捨てられるのかと思った…が!

junris?「と思ったけど、これはやめにして…」

junris?「やっぱり、これにしよう」

junris「...えっ?」

 彼は急に右から1番目のカードに変更した。なぜ変えたのか今のjunrisにはわからない

junris?「どうしたの?早く捨てないと」

junris「ああ…」

 早く勝負したいのかそっくりさんに急かされたような事を言われると彼は手札を捨てていた

junris?「あれ?惜しかったな…僕が狙ってたのとは2段階弱い数だったよ…」

 表向きに開かれたのは『K』のカード。junrisの手札の中で2番目に強い数だった

junris「(今回の場合は『K』がなくても問題ないけど、一体何故ピンポイントで当てられるんだ?『同じ自分だからって勘の強さが同じ』なのか…それとも…)」

 彼は相手がどうやって都合よく任意のカードを当てられているのか考えながらもいらないカードを伏せていた

【junrisの手札(ゲームスタート時)】
 2,10,Q,5

junris?「僕も伏せたよさあ、勝負と行こうか」

 相手もカードを1枚伏せると3回戦の勝負が始まった。まずjunrisが10を出したが…

junris?「君のやり方は全く甘い事するね…ならこっちは『J』でイレブンバック」

 これにより、このターンだけ強弱が逆転した。その後5に続いて4が出され、場は流れた

junris?「さて、Aで勝負有り」

 なんと、奴は勝負に出たのだった

junris「(一応確認だ)」

 彼は状況を整理し、作戦を立てた

【junrisの作戦】

 2で出して場を流す
→Qで出して上がり

・問題点

 相手の手札に3があること

junris「(待てよ?イレブンバックしたのならまずは3を出して場を流し、そこから4を出した後でAを出せばいいはず。なのにこうしなかったということは3は無いという事。その可能性に…)」

 賭けようとした時にまたある光景を見てしまう

junris「(また真下を見てる……なぜそんな無意味な事をそれで勝てるのなら苦労しないはず……)」

junris?「どうした?早いところ決めないと」

 奴に早くしてくれないとと言われ、彼はカードを裏向きにして出した

junris?「ついに出したんだ……なぜ裏向きにして出したのかわからないけど……まあいい表向きにしてみてよ」

 junrisはカードを表向きにした。それに描かれていたのは2だった





 彼はしばらく黙り込んだ後、こう言った

junris?「……やっぱり、2を持ってたんだ…」

junris「え?」

junris?「良かったよ…3を伏せてなくて…なら3を出そう」

 なんと彼は3のカードを出したのだ

junris「うそ……」

 なんと、まさかの『暗殺』!大富豪では基本ジョーカーを抜けば1番最強の『2』…しかしそれを1番最弱である『3』で打ち取られてしまうのが『暗殺』である!

 そう、そっくりさんはその下剋上を起こし、勝ちをもぎ取ったのだ!

junris「(バカな…この時のためにわざと外していたなんて…)」

 ともあれ3回戦はそっくりさんが勝ったのだ

junris「(ここは一旦落ち着かせたい……)」

 彼は次の勝負に差し支えがないよう落ち着かせる猶予が欲しいのだ

junris「4戦目と行こう……といきたいけどその前にトイレ行かせていい?一度落ち着かせたいんだ……」

junris?「いいよ」

 なんと奴はあっさり許可を入れたのだ。これは彼にとっても予想外だった……

junris?「どうしたの?早く行ってよ」

junris「あ、うん……(一体なぜ急かすんだ?何か都合の悪い事を持っているような……)」

 奴の動きを怪しみながらも彼は部屋から出ていった。そして、奴がまた真下を見るとそこには『ペンダント』を握られていた

junris?「(フフフ…この調子ならこのままでも勝てそうだな)」

 やはり、何かあったんだ!果たして奴の笑みとペンダントに何か関係でもあるのか!?

 一旦区切ります

Re: 秘密を手に入れろ! VSjunris? ( No.181 )
日時: 2022/10/30 00:37
名前: junris (ID: h5Tzmn9p)


 <トイレ>

junris「…それにしてもあいつさっきからなんなんだろう……」

 彼は今、鏡の前で気分を落ち着かせているが、3戦目の奴の動きが気になっていた

junris「カードを選ぶときからちょくちょく真下を見て何がしたいんだろう…」

 彼は奴がやる気がないのかと考えていたが…

 『フフフ……』

junris「ん?」

 突然、鏡の方から誰かの笑い声がするが振り向くとそこは自分が写ってるだけだった。彼はとにかく推理を再開した

 【junris?が真下を見た時のタイミングとその結果】

・カードを指摘するとき→(その時は2を当てかけて、Kを当てた)
・junrisが2を出そうとしているとき(その時は3を出されてしまう)

junris「よく考えれば不自然じゃないのか?『まるでサインを見ているかのように』」

ズキッ!

junris「うっ!?」

 突然、彼に少しの頭痛が走った

junris「そういえば、『1回戦目の時』…」

〜〜〜〜〜〜

junris「わかった…次のゲームと行こう」

junris?「いいよ。でもその前に伏せたカードを開いておこう。イカサマ防止のためにね」

〜〜〜〜〜〜

junris「イカサマ……まさかとは思うが……」

 『よく気付いたね。そこがヒントでありターニングポイントだ』

junris「また!?」

 また鏡の方から声がしたかと思い、振り向いてみるとやはり自分が写っているだけだ

junris「ターニングポイントって……まさか相手の勝つ仕組みに弱点がある?でもどうやって…はっ!」

 <部屋>

junris?「トイレが帰って来た時、彼はどんな事してくるのか…まあ、『これがある限り』は……」

 ギィ……

junris?「ん?ようやく来たか…さて、4回戦の準備はいい?」

junris「うん」

 部屋ではそっくりさんが相手がどんな作戦を考えているのかを楽しみにしており、手には『ペンダント』が握られていた。そして、相手が帰って来たところで4回戦を始めることにした

 お互いがシャッフルした後にそっくりさんから先にカードを取り、7枚目のカードを裏向きで中央に置いた後、さっきと同じ方法でカードを配った

【junris?の手札】
5,8,6,J,K,10

 そして、カードの交換を済まし、以下の通りになった

【junris?の手札】
5,8,3,J,K,10

junris?「むむむ…この手札から見て勝つのは難しそうだな…(まあ、こっちには『ペンダント』があるしね)」

 そっくりさんは困ったふりをしていながらも、勝ちを確信していた。その時、junrisがある事を言った

junris「ちょっと待って、選択の前に手札をシャッフルしたいけどいい?」

junris?「…いいよ。好きにして」

 彼がそういうとjunrisはシャッフルをした後、カードを手に取った。しかし、そっくりさんの顔には笑みを浮かべていた

junris?「(ふふん……シャッフルでカードの位置を変えようとするんだね。でも、そんなことしてでも無駄だよ。何せ、君がカードを見た時点でこのペンダントが発揮されるからね)」

 奴はjunrisの狙いを見抜いていた。おそらく撹乱させようと企んでいたのだろうが、ペンダントの力の前では効果がない

junris?「さぁて、ここは…これにしよう!さあ、捨ててもらおうかな?」

junris「……」

 なんと彼が指摘したカードはAのカードだった。junrisの顔には嫌そうな顔をしていたのであった

junris?「(どうやら、君が立てた策は無駄だったみたいだね…結局、君では『あの因縁』に蹴りをつけるのは...)」

 そっくりさんは相手の作戦が無駄に終わったかと思い、勝ちを確信していた…ところが!

junris?「えっ!?」

 なんと、そっくりさんが『役不足』と言ったその時、junrisは手札をまたシャッフルした後、自分の膝下に伏せておいたのだ!junrisは何食わぬ顔で尋ねた

junris「どうしたの?何かまずいことでもあるのかい?」

junris?「いや、急にカードをシャッフルするならともかくカードを膝下に隠すなんて…」

junris「あれ?膝下にカードを置いてはいけないとルール説明の段階では言ってなかったよね?それとも手札を持ってもらわないと困ることがあるの?」

junris?「いや……何でもないけど、それより早くカードを決めた!(まさかこんな手を使われるなんて!これで100%勝てる勝負じゃなくなった…けど、大丈夫だ。冷静に行こう)」

 意表をつかれたそっくりさんは何かバレそうになったのをごまかし、カードを選ぶように促した。そして、彼が指摘したのはJだった。そして、そっくりさんがカードを1枚伏せた後、junrisはしばらく目を閉じるとカード1枚を前に出した。おそらくそれを伏せにする気だろう

junris?「(手札を見ずに捨てて読まれないようにする気だな。けどそれを見ないでどう出すかな?)」

 そして、4回戦が始まりそっくりさんから始めることになった。

【junris?の手札】
3,8,10,5

junris?「(よりによってJを捨てられるとは…でも、大丈夫だ。無作為に2が捨てられるのは5分の1だ。そして2がきたところを3で取ればいい)」

 彼はそう考え、5を出した。そして、junrisが6を出してお互いの手札は3枚となった

junris?「(さて、ここはカードを出さずにあえてパスをしよう)パスだ」

junris「!?」

 そっくりさんがパスをした狙いは多分こうだろう

・手札を手に取ってみざるを得まい
・そこでペンダントの力が発揮される

junris?「(カードを膝下に隠す時には驚いたけど、それを出すには手に取らないとわからない。なら、ここはあえてカードを出させる)」

 そういうわけでこの場は流れることとなり、junrisからスタートとなった

junris?「(さあ、確認だ。このペンダントの力で…)」

 手札を見ようとしたそっくりさんだが…自分の脳内に1枚のカードの点滅が繰り返された映像が流れていた

junris?「(なんだこれは…?わざとやってる僕がいうのもなんだけど訳のわからないことしてくれるじゃないか…)」

 そして、junrisは9のカードを出した

junris?「(ふふふ…何をしてるか知らないけど奴の残り手札に2があるのは間違いない。さっき、ペンダントの力を使ったから知ってるのさ。ま、元々これは勝つために使っているわけではないけどね…ともかく、ここで10を出そう)」

 そう言って彼は10を出した

junris?「(これで…いや待てよ?もし相手の残り手札がQと2だったら?その時はQを出した後2で上がるはず!となれば勝ち目が…)」

 ないだろう。そして、彼の嫌な予感が現実になりかけるかのようにQのカードを出されていた。当前、junris?の残りカードは3と8なので出すことはできない。この場は流れる事になった

junris?「(やっぱり、彼は2を持っていたが最後に使う気だったんだ)」

 と思いきや、junrisの出すカードが予想外だったのだ!

junris?「え…7!?」

junris「ふぅー…」

junris?「(バカな…最後のカードが7って事はさては運よく2を捨てたのか!?)」

 そっくりさんが伏せられたのをめぐるそこには2が描かれていた。つまり、彼が捨てたのはあろうことが2のカード。ともあれ4回戦はjunrisが勝ったのだ!

junris?「(ここに来てヒキが強くなるとは…)よし、ヒントを教えてあげるよ。『色の種類は7つ』だ。最後の勝負を「待って」何?」

 最後の勝負に入る前にjunrisが申し出たのだ

junris「最後の試合だけはペンダントを中央に出してくれるかな?なんか前の試合から真下にある何かをみているそうじゃないか。それなのに都合よく当たるなんて不自然じゃない?」

junris?「(…!)」

 どうやら、junrisにはそっくりさんの仕組みに気づいており、それを防ごうとしているらしい。最もそれは勝つために使っているわけではないがそれをjunrisは知らない

junris?「わかった。最後の勝負はペンダントを中央に置こう。それでいつ気付いたんだ?」

junris「さっきのトイレ休憩さ」

ーーーーーー

 【回想】

junris「ターニングポイントって……まさか相手の勝つ仕組みに弱点がある?でもどうやって…はっ!」

 その時はそっくりさんの仕組みを見抜き、対策をしていたのであった

junris「そういえば、この時僕は手札を見ている。奴は真下にあるものを見て考えを見抜いていたのか?なら、それを潰す案が…そうだ!カードをなるべく見なければいいんだ!」

ーーーーーー

junris「というわけで僕はそれに欠けたわけだ」

 なるほど、これにはやられたよ。そっくりさんはしてやられたにも関わらず嬉し顔を浮かべた。なにしろ相手が期待外れではない事に安心していたのだ

junris?「さて、最後の勝負で君が勝ったら、特別ボーナスとしてペンダントの秘密も教えてあげるよ」

junris「え?」

junris?「そもそも、これはあえて見抜かれるために使ったわけで、君はうまく見抜けたってわけだ。そこでそれに敬意を払いボーナスをあげようと思っているんだ。話はそれっきりにして勝負を始めよう」

 果たして、junrisはペンダントの秘密を知る事ができるか!?『ワンスート大富豪』の最終戦開幕!

 一旦区切ります

Re: 秘密を手に入れろ! VSjunris? ( No.182 )
日時: 2022/10/31 07:49
名前: junris (ID: h5Tzmn9p)


junris「(これが最後の勝負。絶対勝ってペンダントの秘密を知りたい!)」

 最後の5戦目。二人はお互い山札をシャッフルし、junrisからカードを配られた。

【junrisの配札】
2,J,A,3,6,K

9,4,Q,5,10,7,8

 更にお互いのカード指摘や交換。任意のカードを捨てを行い最終的にはこうなった

【junrisの手札】
2,J,4,K

【その他】

・3(相手のところに行っている)
・A,6(捨て)
・9(相手の捨て)

junris「(ここはあえて2でいこう)」

 彼の作戦はあえて3を出させることでJバックをうまく費やす気だ

junris「よし、行くぞ!」

 junrisが2を出し、それを3で返され場は流れとなった。しかしここまではjunrisの計画通りであった

junris「(ここで10以下カードが出されたらJバックだ。そこで勝利を掴む)」

 彼はJバックと4を利用し勝ち上がる気らしい…ところが!

junris?「君はそれで僕に勝てると思ってるんだね?でも、そうはいかないよ」

 奴の顔には怪しき笑みを浮かべていた。そして、奴は8のカードを出した

junris「えっ?」

 8切りの効果が出たため、この場は流れとなった

junris?「さて、この場はどうしたものかな?」

 しばらく考えると彼の出したカードは9だった

junris「よし!Kのカード!」

junris?「くっ!」

 当然立ち向かえるカードがないため、この場は流れ

junris「4」

 彼の策はまだ尽きてなく、Jで上がりを狙っているらしい。何しろ最後の1枚では効果が発揮されても仕方ないからだ

junris?「パス」

 あろうことか彼はここでパスのためこの場は流れとなった

junris「よし、Jで上がり」

 何と最終戦はjunrisが勝ったのだ

junris?「ふふふ…負けたけど相当楽しめたよ。よし、よし、約束通り『ヒント』と『ペンダントの秘密』を教えてあげよう」

junris?「まず、『ヒント』だけど、『7つの色にはある法則性があり、全部集めると何かが出来る』」

junris「…」

junris?「そして、『ペンダントの秘密』だけど、これはかけてみれば早いよ」

junris「え?」

junris?「実のところちょうどいいタイミングがあるんだ。ハロウィンの日にある屋敷で正義の名を持つ者がある出来事に関わってくる。屋敷に行けばヒントが見つかるし、ペンダントを試すにはちょうどいい機会だ」

 そういうとそっくりさんは立ち去って行った

junris「屋敷に行けばヒント…?なんで彼がそんな事を?それよりカードを片付けないと…ん?」

 彼がカードを片付けるとある事を知ってしまった。何と彼は10のカードを出せていたところをわざとパスして勝たせたのだ

junris「まさかもう1人の僕は最初から秘密を教える気で勝たせたんじゃ…ああ…頭がこんがらがってきた…」

ーーーーーー

<???>

「ふふふ…確かにそっくりさんがそれを知っているのは不思議だね。まるで『前もって知っているかように』…これは面白くなりそうだね…それにしてもそっくりさんは何を思ってわざと負けたんだか」

 続く

<後書き>

 今回の話ではそっくりさんとの心理戦をやりましたが、執筆して表現するのに時間がかかると実感しました。さて、次回は遅れるかもしれませんがハロウィン回です

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