二次創作小説(新・総合)
- Re: ツワブキちゃん(裏)のキャラクエ風ss ( No.253 )
- 日時: 2023/11/09 21:33
- 名前: 天悪 ◆Q6ZpdcD6Uw (ID: 6tDnREag)
※今回のお話は「フラワーナイトガール」に存在するツワブキちゃんのキャラクタークエストを天悪サイド版でお送りするというお話です。フラワーナイトガールのツワブキちゃんのキャラクエのネタバレ&アレンジありについて要注意!!
※今回はまだ天悪の日常小説で加入話を正式に書けていないキャラ(今回だと文豪とアルケミスト、フラワーナイトガール)が先行登場しております。
※オリ設定が多々含まれます。例えば今回だと、(裏)の方のフラワーナイトガールの世界での花騎士たちの騎士団長は6人いるんですが(!?)その内の1人が文アルのはわわ様(裏)ことラヴクラフト様(裏)で、ラヴクラフト様(裏)はロータスレイクという国家に所属する花騎士の団長です。ツワブキちゃん(裏)はロータスレイク所属の花騎士なので、つまりそういうことです←←←
※今回はツワブキちゃん(裏)のキャラクエ風ssですが、諸事情により同じくロータスレイクの花騎士のネムノキ様(裏)も出てる&ネムノキ様(裏)視点で話が進みます(???????)そしてクロスカプ要素あり(は???????)
※これらの要素から「こんなん見れるかァーーー!!!」と感じた方はブラウザバックを推奨いたします。大丈夫な方は↓へどうぞ!
ここはスプリングガーデン(裏)、ブロッサムヒル(裏)の駐在地に存在する執務室。私、ネムノキ(裏)と私と同じロータスレイク(裏)からの民であり花騎士であるツワブキ殿(裏)は、団長殿……ハワード・フィリップス・ラヴクラフト殿(裏)と共にこの度急に舞い込んできた、仕事の依頼内容を確認していました。
ラヴクラフト(裏)「仕事、内容、よく、わからない………もう少し、わかりやすく、教えなさい!」
ネムノキ(裏)「要は、この建設現場で何か問題が起きていないかを、この目で確かめてくださいという事ですよ」
ツワブキ(裏)「団長さんもネムノキさん(裏)も急遽休日出勤ですから……こんな時こそわたしの出番です。どうぞ、細かな作業はわたしにおまかせくださいね」
私は団長殿になるべくわかりやすく今回の依頼を説明し、ツワブキ殿(裏)は私と団長殿に向けて綺麗なカーテシーを披露し、仕事に対しての意欲を見せます。
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………この日は久方ぶりの休日だったのですが、たまたま廊下で書類を見て悩んでいる団長殿を見て、私が声かけしたことから事が起きました。
ネムノキ(裏)「どうしたのですか、団長殿。そんなに書類を見て目を細めて」
ラヴクラフト(裏)「ネムノキ(裏)! これ、私宛てに、届いた、依頼、です」
ネムノキ(裏)「団長殿宛てに? しかし、団長殿も本日は休みでしたよね」
ラヴクラフト(裏)「はい。しかし、私も、暇、ですから。それに、ポー様(裏)の、手を、煩わせる、なりません」
ネムノキ(裏)「ああ、なるほど。それで、どのような依頼内容の仕事が舞い込んだのですか?」
ラヴクラフト(裏)「…………」(´・ω・`;)
ネムノキ(裏)「………団長殿?」
ラヴクラフト(裏)「私………よく、わからない………」
団長殿が首を傾げながら、こちらを救いを求めるような目で見ています………団長殿は元々文豪ですし、かなりの世間知らずなお方ですから……文学の事や本業の戦闘、戦闘の指揮以外は詳しくない傾向があります。このまま団長殿を放っておくと、団長殿が迷走してしまう気しかしないので……私も休日を返上して手伝うことにしました。
ネムノキ(裏)「……わかりました。私も貴方の下僕として、手伝いましょう。まずはその持っている書類を、私にも見せてください。内容をかいつまんで教えますから」
ラヴクラフト(裏)「! お前も、この任務、やる、ですか! ありがとう、ネムノキ(裏)! お前も、私に、ついてくる、です!」
私も手伝うと言った途端にぱああ、と晴れやかな笑顔を見せる団長殿。………団長殿のこの笑顔を見て、どこか心がくすぐられる感じがする私も私な気がしますが……その時に、更にツワブキ殿(裏)も通りがかって、こちらに来ました。
ツワブキ(裏)「あれ、団長さんにネムノキさん(裏)? こんな所で何をなさっているのですか?」
ネムノキ(裏)「ツワブキ殿(裏)……それは……」
ラヴクラフト(裏)「私、宛てに、依頼、来ました! ですが、仕事、内容、ネムノキ(裏)から、教わる、します、ので、二人で、休日、出勤、です」
ツワブキ(裏)「わあ! 団長さん、さすがです。休日中にもお仕事を引き受けるなんて。わたしも団長さんたちを見習って、即応力を身につけましょうか。そのお仕事、わたしにもお手伝いさせてください♪」
ネムノキ(裏)「え………いえ、ですがツワブキ殿(裏)は、夜勤明けでは………」
ラヴクラフト(裏)「あなたも、手伝う、する、ですか! 私、頼もしい、臣下、いて、歓喜、します♪ あなたも、この仕事、抜擢する、です!」
ネムノキ(裏)「ええ……」
ツワブキ(裏)「ふふっ、ありがとうございます♪」
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そうして今に至るのですが……今回、団長殿個人宛てに届いた仕事内容は、とある建設現場の視察。任務とするにはあまりにも情報が不足しており、作業の進捗もあまりにも悪いことから、何か問題が起きていないか、その目で確認しに行くというものです。その事を私がなるべく丁寧に説明したものの……
ネムノキ(裏)「やはり、夜勤明けで本来なら大層疲労なされているはずのツワブキ殿(裏)にまで、この仕事を手伝ってもらうのは、気が引けるのですが………」
ツワブキ(裏)「ああ、夜勤ではなく、昨日の朝からだったので、通し勤務です。でも、ぜんぜん大丈夫ですよ。だって、通し明けなので今日と明日は休みですから♪」
いえ、それを聞いたら一層頼みづらくなるのですが………団長殿もさすがにこの事実を知って罪悪感が芽生えたのか、ツワブキ殿(裏)にこの仕事から外れるように言い始めました。
ラヴクラフト(裏)「ま、待ちなさい! あなた、休息、してない、です! ならば、休みなさい! ネムノキ(裏)、この仕事、建設現場、見るだけ、違う、言いました! 異変、起こるなら、対応、不可欠、です! そもそも、この場から、建設現場、険しい、長い、です! それに、その………あなた、休めてない、のに、仕事、駆り出す、私、邪悪、なる、です!」
ツワブキ(裏)「いえ。わたしはぜんぜん平気ですよー♪ 疲れてませんし、まだまだお仕事できますから。それに、団長さんやネムノキさん(裏)が休日出勤してお仕事をなさると知っていて、何もしない方が悪いですよ。わたし、団長さんたちのお役に立ちたいんです」
ラヴクラフト(裏)「うぐ、しかし………」
ツワブキ殿(裏)の純粋な瞳と言い分に団長殿は押されていますが……更にツワブキ殿(裏)は、胸に手を当てながら言いました。
ツワブキ(裏)「ご主人様、いえ。団長さんのために働くのは、わたしにとっての喜びなんです。なんなりとご命令を」
ラヴクラフト(裏)「う、ううう〜〜〜………!」
なんという意識の高さでしょうか……団長殿のポー殿(裏)への忠誠心も強いのですが、ツワブキ殿(裏)の自己犠牲精神の強さも相当なもので、団長殿もこれ以上ツワブキ殿(裏)に休むように言えなくなってしまったようでした。
ツワブキ殿(裏)は、いつ休んでるのかわからない程よく働いており、いつもボロボロになるまで働いているのを私も見ておりました。ですが、世界花の力も相まってか、彼女の体力は無尽蔵に近いことになっており、彼女との交流から聞いた話によると、どうやらツワブキ殿(裏)は花騎士になる以前も家計を助けるため、大人に混じって働いていたようで、そのような経験からか、仕事がきつくても決して弱音を吐くことがないのです。
ツワブキ(裏)「わたしの長所といえば、へこたれないことぐらいですからね。肉体的にも精神的にも、きっと耐えてみせます。わたし、もっと仕事ができるようになりたいんです。団長さんがバリバリ働いているところを見て、わたしなんかまだまだだって、思い知らされましたから」
ラヴクラフト(裏)「! そう、でしょう!? 私、偉大なる、クトゥルフの、伝道師! ですから!」
………いや。私の立場から言うのも申し訳ないんですが、団長殿はそんなにバリバリ仕事してないですし、むしろ遊んでる事の方が多いような気がします……ほら、ツワブキ殿(裏)が団長殿を褒めたたえてから、団長殿も調子に乗ってきていますし……
ツワブキ(裏)「はい。団長さんは本当に凄いです! 毎日お仕事で忙しい中でも、団長さんは花騎士たちとの付き合いも大事にしています。団長さんが自分のためじゃなくて、騎士団や花騎士のために時間を使って下さってくれて、とても嬉しいんですよ? そんな団長さんのために、わたしも全力で働きたくて……」
ラヴクラフト(裏)「ま、まあ? 花騎士、団長は、ポー様(裏)も、勤める、しています、し? ポー様(裏)の、下僕、たるもの、自身の、下僕や、臣下の、面倒も、見る、当然! です!」
ツワブキ(裏)「そんなご主人様に尽くすのは、わたしの幸福でもありますから。して欲しいことがあれば、何なりと言ってください。どんなご命令でもなんのそのです♪」
ラヴクラフト(裏)「!! ならば、あなたも、ネムノキ(裏)と、共に、私に、尽くす、しなさい! 我が臣下、として、私を、支える、です♪」
ネムノキ(裏)「団長殿、そろそろツワブキ殿(裏)に尽くされて浮つくのはやめましょうか。ツワブキ殿(裏)も、あまり団長殿に『ご主人様』と言って褒めちぎるのはよしてあげてください。甘やかしすぎる事になるので……」
ツワブキ(裏)「えっ? わたし、団長さんに『ご主人様』と言っていましたか? なんでだろう……団長さんが、頼りがいがあるからでしょうか?」
ラヴクラフト(裏)「私、威厳、多い、あります! つい、敬う、不思議、では、ないです!」
不思議そうに首をひねりながらそう呟くツワブキ殿(裏)。自覚なかったんですか……というやり取りがあり、今回の視察には私と団長殿と、ツワブキ殿(裏)の三人で向かうことになりました……
感想まだだだだだだ
- Re: ツワブキちゃん(裏)のキャラクエ風ss ( No.254 )
- 日時: 2023/11/09 21:35
- 名前: 天悪 ◆Q6ZpdcD6Uw (ID: 6tDnREag)
そして、日が暮れる頃………私は山奥に作業現場があることと、そこで何らかの作業に取り組む等の可能性を考慮して、魔力で浮遊しながら険しい山道を進み、団長殿は慣れない険しい山道に苦戦しながらも歩いて、ツワブキ殿(裏)も徒歩ですが、「わたしが荷物を持ちます!」と言って私や団長殿の荷物の大部分も持ちながら進み、休憩の際も周囲の警戒を怠らなかったにも関わらず、元気に進み続けて、ようやく作業現場にたどり着くことができました。
ツワブキ(裏)「団長さん! ネムノキさん(裏)! 見えましたよ! あれが目的の場所ですね? ふふっ。なんだか秘密の基地みたい……わたし、ちょっと様子を見に行ってきます!」
ツワブキ殿(裏)は気合いや根性だけで何とかしようという素振りはなく、正に肉体的に耐え抜いていました。
ネムノキ(裏)「あの小さな体のどこに、そこまでのスタミナがあるのでしょうか………」
ラヴクラフト(裏)「私、疲労、困憊、します! お前達、私、労う、しなさい!」
ネムノキ(裏)「団長殿、仕事はこれからですよ。団長殿もポー殿(裏)の分も仕事に取り組むのでしょう。ツワブキ殿(裏)を見習って仕事に励んでください」
ラヴクラフト(裏)「むう! 私だって、頑張る、しています!」
ツワブキ(裏)「団長さん! ネムノキさん(裏)! ただいま戻りましたよ」
なんて他愛もないことを団長殿と話していると、現場の様子を見に行ったツワブキ殿(裏)が戻ってきました。何やら困惑しているような表情をしています。
ラヴクラフト(裏)「ツワブキ(裏)! 現場、人々、何を、していましたか!」
ツワブキ(裏)「それが………誰もいなかったんです」
ネムノキ(裏)「え? 誰も……ですか? 団長殿、事前に聞かされていた情報では、ここで作業員の方々が寝泊まりをされていたのですよね」
ラヴクラフト(裏)「はい……人がいない、ショゴス、鳴き声、すらも?」
ツワブキ(裏)「もしかしたら、予定していた場所とは違う場所に来てしまったのでしょうか? ……地図を見てみましょう」
私達は3人で地図を見て何度も確認してみましたが、目的地はここで間違いはありませんでした……
ネムノキ(裏)「……ともかく。ここで何があったのか調べるためにも、詰め所に行って、情報を集めてみましょう」
ラヴクラフト(裏)「はい! 人々、供物、されてなければ、良い、ですが………」
……作業員の方々の身に何が起きたのか確認するため、ツワブキ殿(裏)が先頭に立って、詰め所の中を調査し始めました。大事になっていない事を祈るばかりですが……
ツワブキ(裏)「うーん……やっぱり、誰もいませんね……みなさん、どこかに出かけているのでしょうか?」
ラヴクラフト(裏)「一通り、目星、しましたが、何も、得られません、でした……」
ネムノキ(裏)「人が誰一人いない理由もわからずじまいですね……もし害虫に遭遇して避難したのならば、この近くの防衛拠点で情報が出るはずですから」
私達が頭を悩ませていると、ツワブキ殿(裏)が何かの本を見つけて持ってきました。
ツワブキ(裏)「団長さん、ネムノキさん(裏)! これを見てください。ここで働いていた方の日記のようです。これを見れば、最近の様子がわかるかもしれませんよ」
ネムノキ(裏)「日記、ですか? 調査の為とはいえ、他人の日記を勝手に見ても良いのでしょうか」
ラヴクラフト(裏)「ネムノキ(裏)! これは、業務日誌、です! 個人の、手記、違います! これなら、調べる、構わない、です!」
ネムノキ(裏)「………ならば、この業務日誌を読んで、この作業現場で何があったのかを確認してみましょう。ツワブキ殿(裏)、読み上げて下さりませんか」
ツワブキ(裏)「はいー。えっと、とりあえず一週間前の記録から読んでみますねー。『もうすぐ工期終了予定日。まだ工事が終わらない。そもそもこんな人数にこの短期間で工事をするのは無理である』」
ネムノキ(裏)「ああ………なんだか、いきなりこの日誌を書いた作業員の方の悲痛な気持ちが伝わってきたような……」
ラヴクラフト(裏)「ネムノキ(裏)、声、応えますか?」
ツワブキ(裏)「『夜間の作業ができるように足場と灯りを改良。これで圧倒的労働時間延長! 現場スタッフ全員が涙目で大喜び。みんなの意識が高くて大助かりです(笑)』……かっこわらい? どういう意味でしょうか?」
ラヴクラフト(裏)「私も、知らない、です」
ネムノキ(裏)「私もかっこわらい、というものはよくわかりませんが………お辛い現場であったことに変わりはないのでしょう。相当追い込まれていたようですね……」
ツワブキ(裏)「あの、これってやっぱり日記……ですよね? 業務日誌というよりは、なんだか愚痴みたいなことしか書かれていないような……」
ネムノキ(裏)「そうなるのも無理はないと思います。………現場監督の方も、悲鳴をあげてたのでしょうね……」
ラヴクラフト(裏)「ネムノキ(裏)? 現場監督、断末魔、聞こえません」
ネムノキ(裏)「断末魔………作業員の皆さん、無事なのでしょうか………ツワブキ殿(裏)、一応もう少しだけ続きをお願いします」
ツワブキ(裏)「『新人から、慰安のため、近くの村で買い出しに行って宴を開こうという案が出る。状況的には許可できないが、もう限界だ……最後のカードを使うときが来たのかもしれない』」
私はツワブキ殿(裏)の読み上げた内容を聞きながら、床に投げつけられていた作業計画書に目を通してみましたが………そこに描かれていた計画書は、ひと目で見てもわかる無謀なものでした。作業段階でさえ、この計画書に書かれている工期の間に成し遂げるのは無謀と言えましょう。
ネムノキ(裏)「もう結構です。………詳細はわかりませんが、大体の事の次第は理解いたしました」
ツワブキ(裏)「えっ? ネムノキさん(裏)、わかったんですか? わたしはぜんぜんわからないのに?」
ラヴクラフト(裏)「私も、理解、できない、です」
ネムノキ(裏)「ここの作業員の方達は、意図的にこの作業現場から離れた可能性が高いです。彼らは仕事に疲れて身も心もクタクタとなってしまったのでしょう……無茶な納期を設定した発注元に問題があります」
ツワブキ(裏)「えぇっ? そんな! 仕事を放り出すなんて、良くないことだと思いますよ? わたしなら、どんなにキツくてもやりきるんですけど……」
ラヴクラフト(裏)「私、よくわからない、ですが、仕事、やめる、ならば、どれ程の、絶望、仕事の、量、ありますか?」
ネムノキ(裏)「………この床の作業計画書を、見てください」
私がツワブキ殿(裏)と団長殿に作業計画書を拾って見せてみると、ツワブキ殿(裏)ははっとした表情になり、申し訳なさそうに目を伏せました。
ラヴクラフト(裏)「ああ………この仕事、情報、よれば、この辺りも、雨、続いて、ました」
ネムノキ(裏)「それもあって、作業時間も減って打つ手がなくなったのでしょうね……作業員の方々が今どこで何をしているのかは不明ですが、現状は理解出来ました。団長殿、ツワブキ殿(裏)。彼らのために現場の見直しと増員の要請をしてさしあげましょう。後は彼らの無事を祈る他ありません」
ラヴクラフト(裏)「はい………彼らも、哀れ、です。発注元から、無謀な、お告げ、されて……」
ツワブキ(裏)「確かに、これは厳しい条件ですね……無条件にダメなんて言って、申し訳ないです。作業員の人たちが途中まで頑張ってたのは伝わりました……でも、あきらめるのは、まだ早いのではないでしょうか?」
ネムノキ(裏)「………というと?」
ツワブキ(裏)「団長さん、ネムノキさん(裏)。日没まで待ってみませんか? 今は一時的に、ここを留守にしているのかもしれません」
なるほど………計画の見直しや増員の要請は必須ですが、既存の作業員の方達が放棄したのか、戻ってくるのかは確認しておいた方がいいです。それももっともだと頷いた時、団長殿も私の服の裾を掴みながら言いました。
ラヴクラフト(裏)「ネムノキ(裏)、彼ら、待ちましょう。どのみち、今日は、帰還、不可能です」
ネムノキ(裏)「………ですね。日没まで待ってみましょうか」
ツワブキ(裏)「お二人とも……ありがとうございます! わたし、みなさんが戻ってくるまで、出来る限りの事をしてみようと思います。幸い、この計画書のおかげで、何をすべきかわかりますから」
ツワブキ殿(裏)は私と団長殿の方を見て笑顔を見せながら、走ってその場を飛び出し、作業に取り組み始めました……
ラヴクラフト(裏)「………ネムノキ(裏)。あの………」
ネムノキ(裏)「? どうされたんですか、団長殿」
次で後編
感想まだ
- Re: ツワブキちゃん(裏)のキャラクエ風ss ( No.255 )
- 日時: 2023/11/09 21:38
- 名前: 天悪 ◆Q6ZpdcD6Uw (ID: 6tDnREag)
ツワブキ殿(裏)は、作業現場で黙々と木材を運び続けていました。作業員の方達が残した足場と灯りのおかげで、作業を効率よく行うことができているようです。ですが……日没を過ぎた今も、作業員の方達は現場にも詰め所にも、戻ってきてはいませんでした。
ツワブキ(裏)「ふぅ! だいぶコツを掴んできましたよ〜。見てください団長さんたち! 最初よりも速く、もっと動けるようになりました」
ラヴクラフト(裏)「わあ! ツワブキ(裏)、すごい! すごい、です!」
ツワブキ(裏)「ふふっ♪ もっと上手にできるようにしてみます。見ててくださいね?」
ツワブキ殿(裏)は、ここの現場の工事の進捗が悪かったのもあって、ツワブキ殿(裏)にもできる単純作業が多く残っている事からずっと働いています。最初の内は団長殿と私も手伝っていたのですが、日没を過ぎた頃からツワブキ殿(裏)に「団長さんはわたしに何かあった時のために休んでおいてください。ネムノキさん(裏)も、もし害虫がこの現場に出現した時のために待機していてください」と押し切られたのです。
ツワブキ(裏)「木材と、石と、土嚢の準備はオッケー。と……わたしにできる事はここまでですかね。これ以上はさすがにプロの方のお邪魔になってしまいます」
数時間の労働を終えたツワブキ殿(裏)が、屈託のない笑顔で詰め所に戻ってきました。
ツワブキ(裏)「ふぅー。いい経験になりました」
ラヴクラフト(裏)「ツワブキ(裏)! 全身、汗で、濡れる、しています!」
ネムノキ(裏)「ここまで来るとクタクタでしょう」
ツワブキ(裏)「わたしはまだまだいけますよ? それより、お二人ともお腹空きましたよね? お夕飯を作りましょうね」
ラヴクラフト(裏)「ちょっと! 待ちなさい!」
がしっ。団長殿が、エプロンを着けて颯爽とキッチンへ向かおうとしたツワブキ殿(裏)の首根っこを掴み、動きを止めました。キッチンで料理をする事を止められたツワブキ殿(裏)は、あわあわと団長殿に向き合いました。
ツワブキ(裏)「ど、どうされましたか? 何か不手際でもありましたか? もしそうであれば、ちゃんと叱ってください……」
ラヴクラフト(裏)「あなた、叱る、しません! あなた、見事な、働き、でした。が、一人で、何でも、し過ぎ、です! 私と、ネムノキ(裏)、あなたが、仕事、している、間に、サンドイッチと、スープ、作りました」
テーブルに三人分並べているサンドイッチとスープは、団長殿がツワブキ殿(裏)が自分達よりずっと頑張っているからと、私も協力して作った物です。……団長殿は張り切りすぎると料理がいわゆる「生物兵器的料理」になってしまうので、8割は私が作ったものになりますが……
ツワブキ(裏)「わぁ、本当です。もうお料理が……これ、団長さんとネムノキさん(裏)が作ってくださったんですね。申し訳ありません。そこまで気が回らなくて……」
ラヴクラフト(裏)「いえ! これは、あなたのために、作る、しました。あなたに、美味しく、食べる、してもらう、ために、作りました!」
ツワブキ(裏)「えっ? えっ???」
団長殿がまっすぐにツワブキ殿(裏)に伝えたいことを伝えますが、私は少し戸惑っているツワブキ殿(裏)に伝わるように、作業効率に絡めて伝えました。
ネムノキ(裏)「一人が全てを引き受けてしまっては、チームプレーとは言えません。本日のツワブキ殿(裏)は、全体的に無茶をしています。その調子ではいずれ大きなミスを犯してしまいます。そのミスはチーム全体の迷惑になってしまいます。それでも、ツワブキ殿(裏)は『その時は叱ってください』と言うのですか?」
ツワブキ(裏)「………いいえ……」
ネムノキ(裏)「……なので、ツワブキ殿(裏)は単純な作業にしか手を出さず、作業員の方達が逃げ出したと決めつけずに日没になるまで待ち続け、『自分に何かが起きた時のため』も視野に入れていました。団長殿も、ツワブキ殿(裏)が体力押しの脳筋ではなく、むしろ先を読む能力に長けていて、計算をしながら仕事をこなす花騎士である事をわかっています。一見無謀に思える仕事ぶりも、やってみると何かと上手くいくのは、ツワブキ殿(裏)が頭の中で計算をしながら仕事をしているからです」
ネムノキ(裏)「ツワブキ殿(裏)は周りをよく見ていて何をすべきかわかっているからこそ、叱ることが少ない。ですが何でも一人でやりすぎです。団長殿はそう伝えたいのです」
ラヴクラフト(裏)「はい!」(`・ω・´)
ツワブキ(裏)「そ、そうですよね……自分一人でやった方がいい事と、分担してやった方がいい場合もありますもんね……わたし、視野が狭くなっていました。ごしゅじ……団長さんの役に立てるチャンスだって。だけどそれって、誰かのためじゃなくて自分のためですよね。自分のためにやった事で、みんなに迷惑をかけたらいけません」
ラヴクラフト(裏)「はい! あなた、よく、働く、ですから、私、心配、です! なので、次から、もう少し、休む、休息、増やしなさい!」
ツワブキ(裏)「……やっぱり、団長さんはすごいです! わたし、もっと効率よく仕事ができるようになりたいです」
ラヴクラフト(裏)「よ………よす、です」
団長殿がツワブキ殿(裏)の性質、というより働かせすぎている体の方を心配しているのは イマイチ伝わっていなさそうですが……ツワブキ殿(裏)が笑顔で見つめているのを見て、団長殿も微笑み返しました。が、不意にツワブキ殿(裏)が顔を上げました。何かを見つけたようですが……
ツワブキ(裏)「あれ? 向こうに灯りが見えるような……あっ! あれは、作業員のみなさんです! でも、人数が作業書に書かれていたものより多いような?」
森の奥から現れたのは、この現場に居たはずの作業員の方達に加えて、防衛拠点の兵士達が約10名ほどいました。
ツワブキ(裏)「そっか……防衛拠点に助っ人を依頼したんですね」
ラヴクラフト(裏)「なるほど。兵士、ならば、強力な、働き手、にして、門番、にも、なりえます!」
ネムノキ(裏)「どうやら、日誌に書かれていたカードというものは、この事のようですね……彼らも休日を返上して、この場に救援に来たのでしょう。恐らく現場監督も非公式で要請したのでしょうね」
ラヴクラフト(裏)「………信じる、して、よかった、です」
ツワブキ(裏)「はい。これだけ人数がいれば、数日あれば作業が終わります。わたしも朝まで手伝って━━━━━━━あ」
ツワブキ殿(裏)は外へ飛び出そうとしましたが、先程の会話を思い出したのか、団長殿の方に向き直ります。
ツワブキ(裏)「その、ご命令は………?」
ラヴクラフト(裏)「え!? ええ………っと。そのー………ま、まずは、彼らと、食事、します! それからー………」
団長殿がツワブキ殿(裏)への指示に詰まったのを見て、私が後の指示をツワブキ殿(裏)に出しました。
ネムノキ(裏)「まずは顔合わせも兼ねて、食事の際に正式にチームに入れて貰えるように頼みましょう。それから約1時間の休憩を取り、それから簡単な作業に入らせていただきましょう」
ラヴクラフト(裏)「です!!」
ツワブキ(裏)「はい! かしこまりました! 『奥様』!」
ネムノキ(裏)「えっ」
ネムノキ(裏)「えっ、は、は???????? いや、お待ちください。その? ツワブキ殿(裏)? いや、私と団長殿、そんな、夫婦に見えますか………」
ツワブキ(裏)「すみません、はじめまして。お邪魔させて頂いてます。わたしたち、ロータスレイクから来た騎士団の者ですけどー」
ラヴクラフト(裏)「? お前も、ツワブキ(裏)に、ご主人様、言われる、します!」
ネムノキ(裏)「いえ、ご主人様認識はそうらしいですけど……!」
私は、ツワブキ殿(裏)から団長殿の、妻に見えていたのでしょうか………私の顔は、かなり赤くなっているのかもしれません。ですが、ツワブキ殿(裏)はそんな事は露知らず、戻ってきた作業員の方達と新たな助っ人の方々を、笑顔で迎え入れたのでした━━━━━━━
前回のキャラクエ風ssからそうでしたが、ハワ←ネムです←
ツワブキちゃん(裏)、ネムノキ様(裏)にこのキャラクエで懐くようになるといいな……←
感想OK!