二次創作小説(新・総合)
- ABT④『魔族と神と人間の関係』 ( No.47 )
- 日時: 2020/12/17 22:28
- 名前: 灯焔 ◆rgdGrJbf0g (ID: okMbZHAS)
メインサーバでは各々仕事に入っていましたが、ふととある問いに関して話し合う一同。
コネクトワールドにおける『魔族』や『神』の成り立ち…。もうお分かりかとは思いますが、純粋な存在だけではないようで…。
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~運営本部 メインサーバ~
Ga.「クレアたそぉ…クレアたそたそ クレアたそぉ…」
konakun.「じーくん 心の一句」
ミレイユ(Ga)「それは俳句のつもりで言ったんですか…?」
メインサーバの長机にうつ伏せて『クレアたそ』と呟いている作者が1人。そんな彼の近くでkonakun.とミレイユは様子を見ていました。かえとメタルマリオはヴィオラと一緒に本部のシステムを学ぶ為探検に出ているようですね。
項垂れる彼に呆れた目線でアクラルがこう言い放ちます。
アクラル「オイオイ。クレアはちゃんと戻ってくるからそんなに落ち込むなって」
Ga.「でもさぁ~。なんかめっちゃ楽しそうじゃんかぁ~。じーくんも一緒に温泉行きたかったぁ~」
アカギ「ニアのチケットは5枚だったからな…。どの道一緒には行けなかったと思うぞ…」
Ga.「神様なら内緒で6枚に増やしたりは出来ないの?」
アクラル「出来ねーよ。出来たらやってます」
konakun.「やるんだ」
ミレイユ(Ga)「お土産沢山買ってくるって言ってましたし、大丈夫!……それで、あたしちょっと気になったことがあるんですけど…。聞いてもいいですか?」
アクラル「ん?なんだ?」
一旦クレアの話は置いておくとして、と話が流れたと同時でした。ミレイユが小さく手を上げて、『聞きたいことがある』と朱雀と白虎に口を開きました。
一緒に過ごした時間は少なくとも、彼女が素直な子だというのは分かっています。優しくアクラルが目線を揃え問いかけると、彼女は話を続けたのでした。
ミレイユ(Ga)「あの…。この世界には、人間から『魔族』とか『神様』とか、人間じゃなくなっちゃった人もいるんですよね?あたしとお兄ちゃんはちょっと違いますけど…。人じゃないものを実験で混ぜられているんです。もしかしたらそれと似てるのかな、ってちょっと思ってて…
人間じゃなくされちゃった人って、基本的にどうなっちゃうんですか?」
Ga.「この世界のMZDも人間から神様になった類なんだっけ?そういえば俺も気になってた」
アクラル「あー。そのこと?魔族については俺全然知識ないし、答えられないけど…。根っこはきっと一緒だから、神目線での回答になるけどいいか?」
ミレイユ(Ga)「はい!全然構いません。お願いします!」
ミレイユが問うたのは『魔族や神になった人間はどうなってしまうのか』ということでした。莉愛やMZDの件を追っている視聴者の皆様ならばお分かりだとは思いますが、コネクトワールドの魔族や神様には『元々人間』の存在である人物がいます。勿論、純粋な魔族や神様もいますが。同胞を増やす為ならば双方手段は選ばないというのでしょうね。
アクラルは少し首を捻った後、『神目線でいいなら』と人間が神様になった場合の顛末を話し始めたのでした。
アクラル「神ってのは基本的に『天界で生み出された』純粋な神ってのと、エムゼみたいに『元々人間』だったり、別の存在だったりした神がいる。俺は…どっちでもあり、どっちでもないけどな。まぁ今はそのことはいいや」
アカギ「純粋な神は様々な方法で生み出される…。かくいう俺も、雪山に祀られてた『解けない雪の結晶』から生まれたからな…」
ミレイユ(Ga)「妖精さんみたいな生まれ方ですね!」
アクラル「んで、他種族から神になった奴は…『一部の例外を除き』、基本的に少しずつ『元の記憶を失い、最終的に心も失う。そして…天界に住まう神々の『傀儡』になるんだ」
konakun.「『傀儡』って…。なんか、話に聞いた『莉愛』って人と境遇が似ているね」
Ga.「神も魔族も同胞を増やす為なら心もいらないってか。俺は嫌だなそんなの。―――ん?ってことは、神で『ココロネ』を持ってる人ってみんな『純粋な神』なのか?」
アクラル「だから、『一部例外を除き』って言ったろ!あのジジイが可哀そうだからって、人間の記憶を残したまま神にしたエムゼとか、奇跡的に記憶が残ってた莉愛とか、イレギュラーも数えるほどだけどあんだよ。…でも、基本的にはその考えで間違ってねーだろうな。神には『心がない』奴もいるからさ」
魔族も神も変わりませんが、基本的に他種族から無理やり神にされた存在というものは、基本的に『年月が経つ程元の人格や記憶を失い』、変えた種族の傀儡となってしまいます。莉愛がメフィストにベリアにされ、性格や記憶が全て変わってしまったことをイメージすれば分かりやすいでしょうか。
『例外』といったのは、MZDだったり先程例に出した莉愛だったりのパターンですね。神も魔族もそこら辺の情報に興味がないのか、未だに分からないことも多いのが現状です。
アクラルの言う通り、神様にも心がないものはいますし、魔族は『一部例外を除いて』基本的に心がありませんからね。
―――そんな話を続けていた折、konakun.が「あ」と口にします。
konakun.「あの…さ。この世界のおそ松って、確か今魔族なんだよね?」
アクラル「あ?そりゃそうだけど…って、なんでお前が知ってるんだよ?!」
konakun.「じーくんからちょっと聞いた」
Ga.「しゃべっちゃった」
アカギ「まぁ…あいつのことに関してはもう本部中に知れ渡っていることだから別にいいが…。それが、どうしたんだ?」
konakun.「うーん。おそ松も心を失っちゃってるのかな、ってふと思ってさ」
ミレイユ(Ga)「お話の通りだと、もう心がなくてもおかしくはありませんよね…」
konakun.が言葉にしたのはおそ松のことでした。まぁ、2人とも前回は逃走者側として参加していますし、情報を知っててもおかしくはありません。確かにアクラルの言葉に当てはめるとするならば、既におそ松は『人の心を失っている』ということでしょう。
しかし、アクラルは少し考えた後『だが』と付け加えました。
アクラル「さっきも言った通り、人外にされた奴は『徐々に』人の記憶を失っていく。プレロマで六つ子と鉢合った時はまだ記憶は失ってなかったんだろ?あいつはメフィストに悪魔にされてまだ日が浅い。記憶を失うって言っても、人間が何回も何回も輪廻転生を繰り返す時間が必要だ。だから、おそ松はまだ『取返しのつかない状況』には陥っていないと思うぜ」
Ga.「それじゃあ…おそ松にもまだ『人間に戻せる』可能性があるってことだよな?」
konakun.「うんうん。そうなるねー」
アカギ「……もしかして、あの3人はそれを信じて無断でエリアに追いかけていったのかもしれない…」
ミレイユ(Ga)「人間としての記憶を失うのに、途方もない時間が必要なんですね…。うん、ならきっとおそ松さんは大丈夫ですよ!まだ手遅れではないとあたしも思います!」
おそ松が何百年も悪魔として生きるならば話は別ですが、メフィストに心を無にされ、悪魔にされてから2ヵ月程しか経っておりません。アクラルが言うには、『まだ手遅れではない』とのこと。ならば、今現在向かっている松野家の三つ子がちゃんと話をすれば、おそ松とも和解できるかもしれませんね。
……ただし。三つ子がエリアに向かっていることはアクラルとアカギだけが知っています。むやみにここで話すわけにはいきません。アクラルはアカギに手招きし、彼に耳打ちをします。
アクラル「もう少し小さい声で話せよ。あいつらに感付かれたらどうすんだ」
アカギ「……察しが良い奴が多いんだ…。きっといずればれるよ…」
アクラル「そういう意味じゃねえ!―――ったく。うまくサクヤと連携してくれりゃいいんだけどな…」
ミレイユ(Ga.)「あの…。何をこそこそ話しているんですか?」
Ga.「今流行りの『令和コソコソ噂話』?」
アカギ「言葉を濁してもダメだぞ…」
アクラル「こっちの話だ。なんでもねえ。―――おそ松に可能性があるんだったら、戻すのにかけてみてもいいかもしれねぇよな。……無理やり、じゃなくて。おそ松が納得できる形で、な」
konakun.「上辺だけで仲良くなってる『つもり』ってのもどうかとは思うし、お互いの気持ちがすれ違って喧嘩しちゃうのもよくあることだからねー。大事なのは『相手の気持ちを考えて、どう自分の気持ちを伝えるか』だよね」
Ga.「今の時代それが出来ない人間も増えてるからなぁ。……ま、六つ子に関しては心配いらないとは思うけど?」
ミレイユはともかく、Ga.とkonakun.は何かを知っている素振りを見せる言い方。まさかと思い、アクラルが『エリアの画像見た?』と問うと…。
Ga.「三つ子もおそ松もサクヤさんもしっかり映ってましたけど」
アクラル「あぁぁぁ……!!」
アカギ「予想よりも随分早くばれたな…」
konakun.「でも大丈夫。僕とじーくん以外には気付かれてないと思うよー。かえは気付いてるかもしれないけど」
ミレイユ(Ga.)「???」
あらら。お手伝いの作者陣には既に気付かれていたようですね。アクラルは諦めて、2人にその件でサクヤ、大典太、前田がいなくなっていること。そしてこの件を口外しないようにと口酸っぱく言ったのでした。
―――ですが。人外にされても『記憶が失われていない』のなら、人間に戻せる可能性もあるかもしれませんね。天の声もおそ松の納得できる形で人間に戻ってくれることを祈っています。