二次創作小説(新・総合)
- ABT①『非日常は唐突に訪れる』 ( No.9 )
- 日時: 2020/11/28 23:45
- 名前: 灯焔 ◆rgdGrJbf0g (ID: okMbZHAS)
そろそろ始まりそうな気配の逃走中#CR07。もう7回目。あと2ヵ月とちょっとで1周年ですよ。
今回もOPゲーム開始前の運営本部の様子を見てみましょう。
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~運営本部 メインサーバ~
リサ「サクヤ殿。お手伝いしてくれる作者殿が到着したようだよ」
サクヤ「リサさん、ありがとうございます。こちらまで通してください」
おや。今回は随分早いお手伝いの到着ですね。ニアの不穏な言葉を胸の内に隠し、とりあえずゲーム開始前に自己紹介をしようとメインサーバに通すことを彼に言いました。
しばらく待っていると、ぞろぞろと現れる5つの影。サクヤ達の顔を見た作者陣は、各々軽い挨拶をします。
konakun.「サクヤさん、お久しぶり~。konakun.です。お手伝いとしては2回目だね。前回ははなこと一緒に来たけど、今回は別の子を連れてきてみたよ」
かえ「かえはかえ、よろしく」
ヴィオラ「むむむ…。私と同じような気配の人物を察知…」
アイラ「確かにかえちゃん、ヴィオラちゃんと同じようなオーラを感じるけど…。機械いじりが得意だったりするのかな?」
かえ「かえは開発が得意。この出会いも運命だと、かえの開発した占いマシーン4号に出てた」
ヴィオラ「……はぁぁ~~~♪ 機械に強い同年代の子なんて会ったことないから嬉しいなぁ…!いっぱいお話ししてね、かえさん!」
konakun.「気が合いそうな子がいて良かったね、かえ」
かえ(k)「……うん。同じ『好き』があるなら話しやすい。よろしく」
Ga.「じーくんだよっ!MZDのオーラが半端ねえ!!」
MZD「ポップンの神様ですし~?キュベリアから聞いたぞ。お前さん寺モバの12クリアする腕前なんだって?」
Ga.「変な運指で12にイージー付くくらいの腕前だから、ゴリラの方々にはまだまだだよ…。というかキュベリア話かなり湾曲して伝えてない?」
ミレイユ(Ga)「女神さまにそれを言っちゃ失礼ですよ、じーくんさん!あたしはミレイユって言います。みんなのお手伝いが出来るよう頑張ります!よろしくお願いします!」
メタマリ(Ga)「イッツミーマーリオー!メッタルマーリオデス!ヨロシクオ願シマース!」
かえ(k)「すごくメカメカしい…調べたい…」
ヴィオラ「すごくしなやかな金属って超レアなんだよ…。解剖したい…」
アクラル「機械大好き娘共、金属解剖しようとすんな!」
メタマリ(Ga)「メッタルマリオモ機械イジリハ大得意デース!君達トハ仲良クナレソウデース!」
それぞれ運営本部の面子と自己紹介。なんだか今回機械に強い面子が多めで嬉しいですね。ルーファスは今回温泉旅行にエリアに行きますし。ヴィオラも13班とルーファス、シェリル以外にはあまり話したがらないですし。
一息ついたところで、自分の見知った顔がいないと気付いたミレイユがこう口にします。
ミレイユ(Ga)「あの…1つ、質問は大丈夫ですか?」
サクヤ「はい。大丈夫です。何でしょうか?」
ミレイユ(Ga)「クレアさんや皆さんの姿が先程から見当たらないのですが…」
そういえば。ゲームもそろそろ始まるというのにエリアに出発する筈の5人がまだメインサーバに顔を出していません。全員根は真面目なので、挨拶に来ないままアオイの島に向かうなんてことはないと思うのですが…。
それに気づいたGa.もクレアの居場所を問おうと口を開いた瞬間、目的の人物の声が廊下から聞こえてきたのでした。
クレア「すみません!チタさんを起こすのに手間取りました!おはようございます!」
サクヤ「おはようございます。……その調子だとシェリルさんも寝坊ですかね」
グレン「最近、日中が暖かかった日が続いていたからな…。眠ってしまっても仕方なかったとは思う」
Ga.「クレアたそ~~~♡♡♡」
クレア「あっ、じーくんさん!6回目の打ち上げぶりですねっ!今回は残念ながら一緒にお仕事出来ないんですけど…。じーくんさんにもアオイの島のいいところ、いっぱいお土産話として持って帰ってきますね!」
Ga.「え?どゆこと?」
ルーファス「僕達これからアオイの島に行くんだよ。だから、クレアは今回ここには残らないんだ…。ごめんね?」
メタマリ(Ga)「タイミングガ悪イデースネ!」
Ga.「あ……あ……」
MZD「ショックで言葉失ってるぞ」
大典太「……彼女がいるから手伝いとしての参加を希望したのか?」
ジョマンダ「十中八九そうだろ。あのショックの度合いから見ると」
元気よくクレアが『おはようございます!』と挨拶。その後をグレンとルーファスが追う形でメインサーバへと顔を出しました。どうやらチタとシェリルが二度寝をしてしまい、起こすのに苦労したみたいですね。クレアが話している間にも、チタとシェリルが眠そうに目をこすりながらメインサーバへと入ってきます。
と、いうことは。クレアは今回本部に終始いません。その事実を突きつけられたGa.はショックを受けて項垂れました。
Ga.「あんまりだぁ~~~!!!」
konakun.「ま、まぁまぁ。打ち上げまで頑張ればまた話できると思うし頑張ろうよ」
ミレイユ(Ga)「そうですよ!それに、お手伝いも今回は大変そうですし…。落ち込んでいる場合ではありませんよ、じーくんさん!」
クレア「じーくんさん、本当にごめんなさいっ!でも、じーくんさんにお土産絶対買って帰りますから、打ち上げの時に沢山お話しましょうね!」
Ga.「うん。そうする」
サクヤ「すみません…。では気を取り直して。せっかくの温泉旅行なのですから、普段の仕事など忘れて思う存分楽しんでくださいね」
クレア「はいっ!」
チタ/シェリル『はーい!!!』
前田「温泉ですか。いつか僕も入ってみたいものです」
ノルン「温泉かぁ。前にクッパ様が『てんくうスパーランド』って施設の話をしていたっけ」
カノン「そこも……温泉が……有名な……地……。でも……『アオイの島も』……気になる……」
グレン「それでは、行ってくる」
サクヤ「お気をつけて行ってらっしゃいませね」
実際にクレアと話をして気分が多少回復したのか立ち上がるGa.。ミレイユもメタルマリオもいますし、きっと大丈夫でしょう。
サクヤ達に見送られながら、元気よく5人はアオイの島へと出発したのでした。
―――各々仕事に入った後。人がまばらになったメインサーバで、サクヤがアクラルとアカギに『本来の目的』を話す為、声をかけました。
サクヤ「すみません兄貴、アカギ。折り入って話したいことがあるのですが」
アクラル「ん?どーしたよサクヤ。あっ、分かったぞ!寂しいから話しかけに来てくれたんだな!いや~、お兄ちゃんというのもつら『……違う。主の話を聞け』 光世もいるのかよ!!」
大典太「……いて悪かったな。あんたに話の主導権を渡すと永遠に終わらない気がしてな…。主の話を聞け」
アカギ「前田も一緒にどうした…?ゲームの準備ならもう終わってるから、いつでも始められるぞ…?」
サクヤ「はい。そのことなのですが…。今回、私は大典太さんと前田くんと共にアオイの島へと赴こうと思っています。それで…今回のGMを、兄貴にお願いしたく思っているのです」
アクラル「あ?んー…。別にいいけど。ニアの言葉が引っかかってるんだっけか」
アカギ「ニア…。集合の時にも顔を合わせてなかったからな…。腹の底で何を考えてるか分からん…」
そう。今回サクヤ達がアオイの島へ向かうということで、GMをアクラルにお願いするように頼みに来ていたのでした。実はニア、前回不穏な言葉を彼女に残して消えてから、今日に至るまで姿を見せていません。これは何かあると考えていいでしょうね。
アクラルとアカギもサクヤから大体の顛末は聞いており。人には聞かせられない会話なので出来るだけ小声で会話を続けたのでした。
前田「主君。今回の僕達の任務は『5名に被害が及ばぬよう、陰からの支援』ということになるのですよね?」
サクヤ「はい。大まかな任務はそのようになります。ただ…ニアの動向も気がかりです。5人の援護と共に、アオイの島で何が起こっているのかの調査も併せて行いたいと思っています」
大典太「……前に玄武が言っていた『あの地へ行って御覧なさい』という言葉の真意を明かす。もう1つの任務という訳か」
アカギ「でも…大丈夫なのか?もし、あいつが本当に悪さをしようと企んでいて…5人に危害が及ぶかもしれないと分かった時は…。倒すのか?」
サクヤ「…………」
ニアが何かを企んでいることは確実でした。しかし……。サクヤは悩んでいました。邪神とはいえ、同じ同胞である彼女が『本当に悪さを企んでいた』場合……。本当に切れるのか、と。
無意識に震える右手。サクヤも、アクラルも、アカギも。色んな意味で『神らしくない神』。例え悪さをしていたとしても―――。心を無にして、彼女に攻撃する覚悟は出来ていませんでした。
そんな彼女の不安を察したのか、大典太はそっと彼女の震える手に自分の手を重ねます。
大典太「……あんたの覚悟が決まらないなら、俺がやればいい。俺は刀だ。何かを斬らなきゃ、外にいられないんでな…。こういうときこそ『物』としての本領発揮を見せる場面だろう」
アカギ「……はぁ」
アクラル「おいおい。前回お前の一部始終を知っちまった俺らに言う台詞かよそれ。どうあがいてもお前にも前田にもそんな指令は出さねーよ。なぁサクヤ?」
サクヤ「当たり前です。大典太さんも前田くんも『物』ではないんですから…」
前田「……主君。そう言ってくださるのはとても嬉しいです。ですが……時には心を鬼にせねばならぬこともあるかと思います。今回その機会があるかどうかは僕には分かりませんが、僕達を『武器』として扱う時も来るかもしれないことは、覚えておいてほしいのです」
サクヤ「…………」
前田「まぁ。心優しい主君であることは僕も大典太さんも分かっています。僕がこう言おうとも、僕達を『人間』として扱ってくださる主君に言うことではありませんでしたかね」
大典太「……玄武も、何も考えなしに行動を起こす女じゃないだろう…。俺達の考えが及ばない場所で、緻密に自らの企みを進めているんだろうさ」
サクヤ「出来るだけ、彼女との交戦は避けます。ですが…。どうしようもなくなった時は……。その時に決めます」
アクラル「ん。それでいい。そんじゃ、気を付けて行って来いよ!お前ら全員無事に帰ってくること!お兄ちゃんとの約束な!!」
大典太「……俺はあんたの兄弟になった覚えはないんだが」
前田「アクラル殿のような賑やかな兄上というのも嬉しいものですね!わかりました、行ってきます!」
サクヤ「兄貴。大典太さんと前田くんをからかわないでもらえます?ですが…お心遣い、感謝します。では―――行って参ります」
アカギ「気をつけてな…」
ニアがまだ完全に『悪』とは決まり切っていない為、対峙してから決めると口にしたサクヤ。大典太の支えもあったのか、腕の震えは少しだけ止まっていたのだとか。そのまま双方軽く言葉を交わし、サクヤと刀二振はアオイの島に向かう為メインサーバを後にしたのでした。
―――彼女達の姿が見えなくなってから、数刻後。
アクラル「よーし!サクヤにGM任されたからには完璧にゲームを仕切ってやるぜ!」
アカギ「大丈夫なのか…?いざという時にしか役に立たないから不安だ…」
アクラル「普段の俺がポンコツだとでもいうのかよお前は!!失礼な奴だな!!オメーもSGMとして俺の補佐するんだよ!!……ま、前回の調子ならいけんだろ」
アカギ「お前がそういうなら…。まぁ、信じるが…。暑苦しいのは勘弁だけどな…。そういえば、ニアもだけど松野家の三つ子の顔も最近全然見てないような気がするんだが…」
アクラル「あいつら?確かに朝の集まりに顔出してなかったなー。特に休暇届もらった覚えもねーし…。さてはサボりだな~?もし顔出したら怒りの説教だな!!」
アカギ「サボり、であればいいんだがな…」
どうやらカラ松、チョロ松、十四松の3人も最近全然見かけていないようで。4回目の打ち上げでわざわざ休暇を取りに来たくらいの彼らなのですから、無断欠勤は考えたくないのですが…。遅刻だから説教してやる、と意気込むアクラルと、彼とは対照的に『彼らに何かあったのでは…』と不穏な気配を察するアカギ。
……さて、松野家の顛末も今回決着がつきそうな感じですが。次回、OPゲーム開始です!