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第61話「劇、開幕 前編」

【ダーハルーネの町】

「凄いぞあの将軍、例の奴らと戦っているぞ！」
ロック「秩序軍の旗が掲げているみたいだから、俺たちの味方か？」
ウルフ「そうだろうな……！？今は町長の家に避難していろ、ロック！」
ロック「分かった、今は安全第一だヒュンケル！」
ヒュンケル「ああ！」

特に彼、名は確かロック……だったな。
俺の知っているあいつとは違い、常に真っ直ぐな性格をしている。
目的地の家に辿り着くと、クロコダインはスコールたちを加勢すると言って戻っていった。
済まない、こんな時に俺は……。

【ラバディオ町長の家】

「ロックさんならともかく、まさか会いたくもないやつと再会するなんて最悪だ！」
ヒュンケル「それは済まなかったなポップ、しかし今の俺たちに出来るのは此処で祈る事だけなんだ！」
ポップ「……。プリムだったっけ、あいつらとの戦いで俺はこの有様だしよ……」
ベレス「大丈夫、その分ウルフたちが私たちの為に奮闘しているから！」
ロック「ポップ、ダイは一緒じゃないのか？」
ポップ「助け出せなかった。ドラゴンの騎士の末裔を渡さないと、俺の命はないって言われてよ……」
ヒュンケル「何だと！？ だ、ダイが攫われたというのか？」
ロック「これもあいつらの、亜空軍の作戦だったんだろう……」

その軍を指揮しているのは恐らく、猟師の息子・アルスだ。
あいつに忠誠を誓っているのは、白魔道士のローザを始めとする幹部たち。
つまりはあの男、バドラーもその中に紛れているって事だ。
今度はエアリスを狙うつもりか、そんな事は絶対に俺たちが阻止してやる！

62話に続きます。