二次創作小説(新・総合)

Re: 少女とファイター達の新たな冒険の旅立ち ( No.242 )
日時: 2021/05/05 08:13
名前: 謎の女剣士 ◆7W9NT64xD6 (ID: qyjkJIJL)

第80話「ロックの涙とエアリスの支え」

【コーリンゲンの村 ロックの家】

「………。そっか! まだみんな、2人の死から立ち直っていないんだね?」
デルタ「そう。中でもサラダやロックがかなり泣いていたのよ!」
エアリス「……。ありがとうデルタ、彼のことは……ロックのことはわたしが何とかするわ!」
居士「こちらからも頼む。後は我々がミツキと協力しながら、うちはサラダを労ろう!」
デルタ「まあ、エアリスみたいに上手くやれるとは限らないけどね……」
居士「それでも、我々が何とかしなければならないんだ!」
デルタ「……。わ、分かってるわよその位!」
七海やちよ「まあまあ。では2人共、エアリスさんの邪魔になるから私たちはこの辺でお暇しましょう!」
デルタ「分かったわ。じゃあエアリス、ロックの事は頼んだわよ!」
エアリス「うん、任せて!」

居士って人、初めて見たわ。
本当は怖い人だと思っていたけど、わたしが泣き崩れている時慰めてくれた事があったんだ。
今は何人かが食材補給の為、出かけていていないの。
だからこの家にいるのは、わたしとロックの2人だけなんだ。

【ロックの部屋】

コンコンコンっ

「……? エアリスかい?」
エアリス「うん。わたしだよ! ねっ? 入ってもいいかな?」
ロック「!?ち、ちょっと待って!」

かちゃっ キィィィン……

エアリス「ごめん、忙しかった?」
ロック「いや。暇だったから今までの事件を考えていたんだ!」
エアリス「ロック………」
ロック「これ、見てくれよエアリス! 乱太郎が少し前に来てさ、俺とエアリスの絵を描いてくれたんだよ♪」
エアリス「………」
ロック「それだけじゃない。俺とエアリスがずっと上手く行くと思って、こ〜んなに沢山スケッチを描いてくれて……って、エアリス?」
エアリス「ロック、無理に笑わないで……」
ロック「な、何言ってるんだよ! 俺はいつだって……」
エアリス「駄目、誤魔化してる! わたし、分かるの! 今のロック、無理して笑っている!」
ロック「……。やっぱ、分かっていたのか……」
エアリス「わたしと居士たちの話、聞いていたんだよね?」
ロック「ああ。加賀さんからも心配掛けた、今のあなたは何かを隠していますって……」
エアリス「………。大丈夫、大丈夫だから!」
ロック「エアリス?」

ぎゅっ

エアリス「わたし、ロックが悲しそうにしてるの、見たくない……」
ロック「………!」
エアリス「でもロック、あなたは優しいから。いつも、いつも無理して笑っている気がするの!」
ロック「そうだ……。聞こえたんだ……、ボルトたちを失って暫く過ぎたのに。みんな、あいつらの死を後悔していた……」
エアリス「大丈夫、サラダは居士たちが何とかしてくれるって!」
ロック「……。ごめんエアリス、今だけでいい……君に甘えてもいいかい?」
エアリス「うん。ロックが無理して笑うより、その方が分かりやすいもん!」
ロック「……! くっ……、ううっ……。ぐすん……っ!!」
エアリス「……。ロック、ずっと……涙を流さないでいたんだね……?」
ロック「ああ……。こんな顔、エアリス以外に見せたらカッコ悪いから……。だから我慢してたんだ……」
エアリス「……。わたしだって、わたしだって痛いくらいに辛いよ!!」

15年過ぎても、わたしの過去はあの時しか思い浮かばない。
生みの親が7歳の時に亡くなって、わたしはもう1人のお母さんに会えた。
そのお母さんも、2年前に他界したの。
同じように後悔する大切な人に、ロックにはわたしみたいな事になって欲しくないから!

81話に続きます。