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二次創作小説(新・総合)
- Re: 少女とファイター達の新たな冒険の旅立ち ( No.271 )
- 日時: 2021/05/12 21:08
- 名前: 謎の女剣士 ◆7W9NT64xD6 (ID: qyjkJIJL)
第91話「透の涙」
【北の峠】
ザザーン ザザザーン……
本田 透「………」
時々私は、自分自身が憎いと感じた。
本当の自分を隠していたのは、みんなを悲しませたくなかったから。
以前誰が大切なんだとリンさんに言われた事がありましたけど、1番は夾くんだと言える勇気がありませんでした。
これ以上私のせいで、夾くんを悲しませるなら私はいなくなった方がいいです。
「……透?」
本田 透「さようなら夾くん、生まれ変わったら会いに来て下さい!」
草摩 夾「!?待て、駄目だ透!」
ぎゅっ
本田 透「き、夾くん! どうしてなんですか? どうして私を止めるのですか!」
草摩 夾「馬鹿野郎。そんな事しても俺が安心すると思っているのか?」
本田 透「えっ……!?」
草摩 夾「確かに俺は猫付きで化物かも知れないけど、そんな俺をお前は見捨てずに助けてくれたのに何早まろうとしてんだよ馬鹿!」
本田 透「でも。でも私は……私は夾くんを、誰からも縛られたくないんです!」
草摩 夾「それは……、俺だって一緒なんだよ!」
本田 透「……? き、夾くん?」
草摩 夾「やっぱ気づいてなかったのかよ。初めて会った時から俺は透、お前が好きなんだよ!」
本田 透「で、でも私は!! 私は最低な女の子なんですよ?」
草摩 夾「バーカ。どっちだっていいんだよ透、お前はお前だからな!」
本田 透「うっ……。ううっ……、夾くん……夾くんッ!!!」
頼むから透、お前1人だけで何も考え込むなよ。
あの時は透に沢山支えて貰ったからよ、今度は俺が透を守りたいんだ。
急にお前がいなくなったとデルタから聞いてずっと探してたら、身投げしようとしていやがるし。
これからは俺が守るよ、透に何かあってもぜってぇ守り通してやるから心配するな。
92話に続きます。
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