二次創作小説(新・総合)

春日差す 藤の裏葉の うらとけて ( No.216 )
日時: 2021/05/05 15:59
名前: 夢見草(元ユリカ) (ID: rGfwxYhx)

前回のSP組紹介が怒涛&衝撃の展開が多くて非常に濃かったので、今回は箸休めにのんびりとしたお話を投稿。良ければ是非まったりと読んでください。そういえば今月~来月辺りにDLCファイター第2弾の発表があってもおかしくないけど、次の参戦ファイターは一体誰になるのでしょうか?他者枠で悪魔城とジョーカーと勇者とバンカズとテリーとスティーブとセフィロスを出しちゃったし、任天堂枠も色々面白いチョイスになってるからこれ以上のビックリ参戦枠って中々持って来づらい気がするけど。



「春日差す 藤の裏葉の うらとけて」



BGM:ドラ◯ブイン鳥のCMソング

焼き鳥1番 鶏めし2番 3はサラダで 良い健康♪ いつもニコニコ、鳥で満腹!

(イエーイ!)

嬉しい美味しい楽しい 今日も元気だ♪ ド◯イブイン と・り!



ミミ「ST☆RISHのみんなもクロスオーバーワールドで順調に活躍してるね〜!」
霧切「そうね、この間も彼らは喫茶『シャノワール』の専属取材&インタビューのコーナーを撮れていたしね」
真理子「あ〜、アレね!那月くんと咲子ちゃんとまり花ちゃんとセシルくんのスーパー天然ワールド全開にトキヤくんと翔くんとイブちゃんがツッコミを入れまくっていたのは笑ったわ〜www」
霧切「…うん。那月くんと咲子さんは間違いなく『混ぜるな危険』案件だったわね。まあ、視聴者にはあの2人のやり取りが好評だったようだけど」
アミティ「うんうん、大好評のコーナーだったね〜!放送が終わったあとに夢見草ワールドの青鳥が番組のキーワードでトレンド入りしてたね〜!」
真理子「あたしたち『マリーニャ』がこの間やったモ○ハン新作生配信放送スペシャルでも、視聴者のみんながあの放送のことを多く話題に出したりツッコんでたよwww…ね、サーニャちゃん?」
サーニャ「……」(ポーっ…)

 ここはクロスオーバーチーム・WSTinYのギルド。リビングに設置された大型テレビにはST☆RISHの面々がカバーした某ゾンビアイドルアニメ1期の5話でも使用された某九州の焼き鳥店のCMソングが朗々と流れており、同じく設置されているソファーには女子組の数人が座りおやつを摘みながら談笑している。

霧切「サーニャさん?大丈夫かしら?」
ミミ「ねえ、顔が赤くない!?もしかして熱があるの!?だったらすぐ医務室に…!」
サーニャ「えっ?…あっ、何でもないわ!私なら大丈夫よ!だからそんなに心配しないで!?///」
真理子「なら良かったー!でも具合悪くなったらすぐに言うんだよ?…あー、そういえばこの間ネスくんと狛枝くんとシュウ☆ゾーくんとコリエンテちゃんのみんなで久しぶりにカオス合宿に出向いたんだよねwww今回はカオスな口上のエンドレス考案がテーマだったから大変だったよ~;でも、シュウ☆ゾーくんとコリエンテちゃんは自分のバンドや属性のネタで強烈なのを考えていたし、狛枝くんは希望ヶ峰学園のみんなの肩書きと希望と今流行りの新エ〇ァネタで決めてたよwwwさすが各サイド選りすぐりのギャグとカオス大好物組だよね!あたしも負けていられないよwww」
サーニャ「真理子ちゃん、一言だけ言わせて?カオス合宿って一体何よ?」(^ω^#)
霧切「あなたたちは相変わらずね…」
ミミ「またギャグカオス組のみんなは色々やってたんだ…;真面目なみんなに怒られないようにねー…;」
アミティ「?…みんなノリノリで楽しそうだねー!」(・ω・)

 彼女たちは和気あいあいと会話を楽しんで…おい、内容の一部はおかしくないか?だがちょうどその時。

アッシュ「あっ、ミミちゃんここにいたのか!見つかって良かったッス」
ミミ「アッシュ―!なになに、どうしたの?」
アッシュ「ちょっとミミちゃんに相談したいことがあって…。唐突で悪いんだけど来てくれないッスか?」
ミミ「うん、分かった!今行くねー!…じゃみんな、ちょっと出てくるね!」
霧切「分かったわ」
アミティ&サーニャ&真理子「行ってらっしゃーい!」

 ポップンのマスコットのウサギが仲の良いDeuilのドラマーに呼び出された。彼らは一旦小部屋の会議室に入室し、話をする。

ミミ「…それで、急にどうしたの?私に相談って?」
アッシュ「早速なんだけど、ミミちゃんは最近クロスオーバーワールドに出来たフラワーパークって知ってる?」
ミミ「あっ、名前は聞いたことあるわ!えっと…確かこの間クロスオーバーワールドに新しく出来た娯楽施設のことだよね?」
アッシュ「そうそう、最近話題の場所で人気急上昇中の観光地なんス!季節に合わせたりそうでなくても魔法で育てた人気の花がたくさんあるみたいなんだって。それに出てくるご飯も美味しいからより一押しの観光スポットになってるって、作者からもお墨付きッスよ!」
ミミ「作者からもそんなに評判が良いんだ!綺麗な色とりどりのお花は見てみたいし、私もフラワーパークに行ってみたいなぁ…あっ、でもそんなに人気の場所ならチケットとか取るのが大変そう…;」
アッシュ「それなら大丈夫!この間の『ポプって料理対決!』で俺は優勝したけど、その時のご褒美に作者から最新のレジャースポット…つまりフラワーパークのチケットを2枚貰ったんスよ!」
ミミ「えっ、そうだったの!?アッシュすごい!」
アッシュ「だから…というのも難なんだけど、今度の休みに一緒にそこへ一緒に行ってみない?ユーリとスマにはあらかじめ声を掛けたんだけど、ユーリは今度の休みはポエットちゃんと出掛けるのとスマはギャンブラーZのイベントがあるって断られちゃったッス。そもそも2枚だけじゃDeuilのみんなでは回れないって言われちゃって。もちろん、ミミちゃんの予定が空いていたらの話だけど…」
ミミ「本当に!?私行くわ!行きたい!」
アッシュ「良かった…!じゃあ来週の日曜日、朝11時にフラワーパークの入り口前で集合ッスね!」
ミミ「うん!来週が楽しみだな~♪」

こうして彼らは日曜日にクロスオーバーワールドに新しく出来たレジャー施設・フラワーパークに赴くことになった。



感想まだ

春日差す 藤の裏葉の うらとけて ( No.217 )
日時: 2021/05/05 16:06
名前: 夢見草(元ユリカ) (ID: rGfwxYhx)

そして訪れた約束の日曜日当日、麗らかな晴天となった日曜日。

アッシュ「ここ数日天気予報をチェックしてたけど、今日は上手いことちゃんと晴れてくれて良かったッス…」

 4月終盤~5月初旬が1年を通しても比較的安定している気候とはいえ、大事な約束を抱えていたDeuilの緑の人狼は当日の天候が荒れないか気が気でなかったようだ。すると、そこへ待ち合わせ相手であるポップンのマスコットのウサギがやって来た。

ミミ「お待たせー!…もしかして結構待った!?大丈夫!?」
アッシュ「いや、俺もちょうど今来たところッスよ。平気平気…」

 彼の目に映ったミミの姿は非常に魅力的だった。いつも三つ編みに結んでいる髪型はストレートに下しており、彼女の自慢である兎耳の横には薄桃色の花の髪飾りをちょこんと飾り付けてあった。服装は淡い水色の腰回りにリボンの付いたトップスにシンプルだが品の良さが見て取れるジーンズ。白いローカットのスニーカーにミニサイズの肩掛けのバッグと動きやすくも可愛らしい恰好で纏まっていた。

アッシュ(* ゚Д゚*)
ミミ「今日はお仕事の衣装で貰ったものとかを元々持っていたお洋服に合わせてみたの!…ど、どうかな?変じゃない?」
アッシュ「だ、大丈夫!すっごく似合ってるッスよ!むしろ、すっごく可愛い」
ミミ「そう!?だったら良かった!あと、褒めてくれてありがとう!…えっと、じゃあ、入る?」
アッシュ「うん、そうだな。入ろっか!」

 入園ゲートを潜り抜けると、早速色とりどりの花が飾られたアーチが2人を出迎えた。

ミミ「うわぁ…!早速だけど、とっても綺麗ね!」
アッシュ「そうッスねー、入門ゲートのところだけでも圧巻の一言ッス。調べたんだけど、今の季節は藤とツツジが見頃だから、パーク内ではそれを中心に展示してるみたいなんだってさ。せっかくだし、俺たちもそれをメインで楽しもっか!」
ミミ「うん!…あっ、アッシュ!パンフレットを見て!大きな藤のドームが入園ゲートから1番離れた奥にあるんだって!まずはそこに行ってみようよ!」
アッシュ「マジッスか!?じゃあ早速そっちに行こうか!」

 園内を10分ほど歩き進んでいくと、彼らのお目当てである『藤のドーム』の展示場所に辿り着いた。ここはアーチの先に藤の花々が巻き付けられたり飾り付けられてあったりといった形で展示されている。

ミミ「展示されてるアーチがおっきい!それに藤のお花もとっても綺麗だねー!」
アッシュ「そうッスねー!それに花に詳しい鈴花ちゃんやリゼットちゃんじゃないけど、これを育てたり管理するのはとても大変なんだろうなってことは良く伝わって来るッス」
ミミ「アーチの大きさも私たち…ううん、ポップンチームのみんな全員がすっぽり入っちゃうくらいだし、藤のお花の房もたくさんあるものね…」

感嘆の声を上げながら藤のドームを見ていくと、横に展示されている大長藤が彼らの目に入った。

アッシュ「この大長藤の花房は1メートル80センチ長まで成長するし、しかもこのフラワーパーク内で最も大きく成長する花房らしいッスよ」
ミミ「そうなんだ!私より花房が2,30センチ大きい…。それに、下から見上げるととっても幻想的な光景だね…」

 大木から垂れ下がり咲き誇る藤の花房はまるで薄紫のカーテンのようであり、アッシュとミミを始めとした多くの観客たちをすっぽり包み込んでいるかのようだ。その美しさと幻想的かつ厳かな雰囲気に圧倒されつつも、彼らは移動する。そこは藤のスクリーンであり、巨大なコニファーガーデンの先に藤の花々を取り入れ、鑑賞しながら移動できるものだった。足元には白と淡いピンク色の芝桜が重なり咲いており、控えめながらも可憐に道を彩っている。

ミミ「芝桜が可愛い!ちょっと季節がズレちゃっているけど、ここだからこそ出来るお花の共演っていうやつなのかな?」
アッシュ「えっと、そうみたいッスね。パンフレットには季節が多少先だったり後だったりする花も丁寧な管理で咲かせることが出来る…って記載してあるッス」
ミミ「そうなんだ、凄い技術だねー!ジュエルランドの管理の徹底ぶりを思い出すなー。芝桜は見たいと思っていたけどいつの間にか季節が微妙に過ぎちゃってたし、こうして見れたのはラッキーね!」
アッシュ「そうだったんだ!良かったッスね!今だと春から初夏の花をいっぺんに味わえるし、お花好きな人からしたらかなりお得な季節と施設ッスね!」
ミミ「本当に…あっ、見てアッシュ!あれ、とっても凄いよ!?」
アッシュ「えっ、一体何…うおっ!?」

 彼らが驚愕したのも無理はない。美しい藤と芝桜の共演スクリーンを抜けた先にあったのは、大藤、白い藤、鮮やかな黄色のきばな藤、そして薄紅色の藤それぞれの滝だったのだ!

アッシュ「これは本当に凄いや…。藤ってこんなにカラーバリエーションがあったんスね…」
ミミ「紫色の藤はいつもよく見る色だし、どうぶつの森での育成やガーデニングをよくやっている人ならそれの知識で白いお花はあるかなって思うけど、赤い藤なんてあるんだね…。私、初めて知ったわ…」
アッシュ「本当にその一言ッスね。こんなに凄い花々や光景をよくここまで、観客の人たちみんなが驚いてるッスよ;…」
ミミ「うん、これを作った人たちや関係者の人たちの本気の入れようが分かるね…;あっ、赤い藤の滝の脇にテラスがある!ちょっと歩いたし時間もいい具合になって来たから、ここでお昼でも食べようか!」
アッシュ「もちろん良いッスよ!…それにしてもこれを見ながらのお昼って、滅多に出来ないし中々贅沢な経験ッスねー」

 艶やかで美しく、さらにSNS映えするスポットでもある薄紅藤の滝は多くの観光客が集まり賑わう場所だったが、大藤と白藤の滝にも観光客が流れているのか決して落ち着いて座ったりゆっくり昼食を取れないほど騒がしい場所ではなかった。せっかくなのでミミはニンジンのグラッセたっぷり付きチーズハンバーグを、アッシュは薫り高い湯葉と茶碗蒸し付き蕎麦の盛り合わせを頼む。



感想まだ

春日差す 藤の裏葉の うらとけて ( No.218 )
日時: 2021/05/05 16:13
名前: 夢見草(元ユリカ) (ID: rGfwxYhx)

ユーリが異世界からクロスオーバーワールドアーティストたちを集める目的が少し明かされる…?

ミミ「アッシュはお蕎麦にしたんだ!ああ、料理人でも蕎麦を一々撃つのって大変だしね;」
アッシュ「よく分かってるね;そうなんスよ、流石に蕎麦とか寿司とか職人の技が要る料理を一々作るのは大変で…;だから外食の機会がある時はなるべく自分が作れない、作りづらいものだったり珍しいものを頼むようにはしてるッスね」
ミミ「ふむふむ、なるほどー。…あっ、アッシュ!見て、この間もやってたド〇鳥のCMよ!ST☆RISHのみんなが出てる!あとQUARTET NIGHTバージョンもやってるよ!」
アッシュ「どれどれ?…あっ、本当ッスね!あっちはゴ〇ペラーズ風なんスね、面白いけど何でだよ;…そういえばなんだけど、これはミミちゃんとニャミちゃんも前にやってたCMなんだよね?」
ミミ「うん、そうなの!ちょうどポップンパーティの司会に慣れ始めた頃だったかな?ニャミちゃんと一緒にMZDから『お前たちは今日、スーパーなタイアップを行う!』って言われたから何だと思ったらドラ〇とのタイアップだったの…;でも楽しかったし、撮影のあとに差し入れとして美味しい焼き鳥をたくさん頂いて良い思い出になったよ!」
アッシュ「MZDはいつも急ッスからね;この間もユーリ相手に何かやらかしたのか亀甲縛りにされたあと、ユーリの椅子にされてたし;」
ミミ「うわあ;…ねえアッシュ、『Deuil』は今クロスオーバーワールドでトップの実力と人気を誇っているけど、ユーリが別世界からスカウトやプロデュースしてきたからたくさんライバルが増えて来たじゃない?そうでなくてもミラクル☆4やonitaiZみたいに以前からポップンワールドで競っているライバルたちも。今はDeuilがそれらみんなから追われている状態だけど、アッシュはどう思っているの?」
アッシュ「…そうッスね。今Deuilはポップンワールドとクロスオーバーワールドで絶対王者のユニットと言われているけど、そんなこともないんスよ?ミラクル☆4やonitaiZとの対決でも結構ギリギリのこともよくあったし、そこへさらにスタリやカルナイやシンガンのみんなが来た今、夢見草サイドのクロスオーバーワールドではまさにアイドル・芸能ユニットの戦国時代と言っても過言じゃないくらいには盛り上がってるッスね。でも、これはユーリの考えでもあるんスよ」
ミミ「ユーリの?何で?ライバルが増えたらトップの座を追われるって、普通は思うんじゃないの?」
アッシュ「俺も全部把握している訳じゃないんだけど、どうやらユーリはみんなをスカウト・プロデュースして俺ら『Deuil』と対等な勝負が出来るように鍛え上げたいらしいッス。特にロンパ組のみんながクロスオーバーを知った矢先にユーリがスカウトした舞園さやかちゃんが見事クロスオーバーワールドの歌姫として成功したから、この調子でクロスオーバーワールドを発展させていきたいみたいッスね。現に現在のスタリやカルナイのみんなの売り出し方の方針にはシャイニング事務所の重要役職をやっている早乙女社長や月宮林檎さんや日向龍也さんはノータッチだし、それに伴って彼ら自身のアイディアでセシルくんや藍くんやカミュさんとかはクロスオーバーを知る前とは全く違う形で売り出してるけど、全然成功してるし、むしろ新規や固定のファンも付いてるみたいだからね。良いライバルが増えたり彼らの質が上がることは盛り上がるし燃えるし、彼らが上手い具合に成長すればユーリのスカウトとプロデュースのの手腕も認められる、だからどう転んでもユーリや俺ら『Deuil』のデメリットにはならない。それに単純に良い音楽ユニットが増えることはクロスオーバーワールドの発展や向上に繋がるし、俺らも単純に良い演奏や音楽を聴くのは楽しいッスからね。まあ、クロスオーバーワールド人気トップの座を狙われるリスクは増えたけどみんなと会えた喜びとイーブンイーブンってことで。最低でも次のクロスオーバー総選挙の男性ユニット部門のトップ3には食い込めるようになってたいッスね。何より、俺らもただで頂点の座から引き下ろされるわけにはいかないッスよ!」
ミミ「燃えてるねー!私たちはスマイルが加わったポップン4のパーティの時からアッシュたちを知ってるからDeuilみんなの実力も努力も知ってるけど、勝つならやっぱり自分たちの実力で勝ちたいよね!アイドル戦国時代の中での首座堅固!ポップンパーティや『クロスオーバー・ステーション』みたいな人気音楽番組、クロスオーバー総選挙の司会をやってる身としては大きな声では言えないけど…私はアッシュたちDeuilを応援してるからね!頑張って!」
アッシュ「うん、ありがとう!…さーて、そろそろ行くッスか?今の時期は藤だけじゃなくてツツジやバラも綺麗だっていうからそれも見に行く?」
ミミ「うん!私、バラはもちろん、ツツジの花も気になっていたの!」

 観光客の休憩・昼食スポットと化していた薄紅藤の滝のテラスから退出し、アッシュとミミの2人はツツジコーナーへと向かう。まず最初に彼らを出迎えたのは鮮やかなピンク色の中国原産の花であるシャクナゲ。

ミミ「うわぁ、このお花とっても可愛い!」
アッシュ「ツツジに似てるけど、これはシャクナゲだから全然別の花ッスね。ツツジと形が似ているものと違うものがあるんスねー。ほらミミちゃん、これはツツジによく似た形だけど、あっちは重なり合って丸い形のタイプだから一目で違うって分かるッスよ!」
ミミ「えっ、本当に?…あっ、本当だ!丸くて折り重なっているものも可愛いね!色も薄紅色で、さっき見た鮮やかなピンクとはまた違った良さがあるわ!」
アッシュ「そうッスね。あっ、こっちは紫色のシャクナゲッスよ!濃い紫色の模様と薄紫のベースと白のアクセントが効いていて、オシャレで綺麗な花ッスね」

可憐だが種類によっては妖艶な顔も見せるシャクナゲに対して和気あいあいと感想を話しながらシャクナゲコーナーを通り過ぎると、いよいよ彼らのもう1つの目当てであるツツジコーナーに辿り着いた。お馴染みのピンク色を始め、赤、白、紫、その他と色とりどりのツツジは先ほど赴いた藤コーナーに負けず劣らず輝いているように見える。

ミミ「うわあ…!凄く綺麗…!」
アッシュ「お客さんも藤のところに負けず劣らず集まってるッスねー…!さすが季節限定かつ人気の展示コーナーッス…」

 茂みのコニファーとともに展示されている大輪のツツジを興味深く眺める2人や観光客たち。それぞれのツツジの手入れや管理はきちんと施されており、花は鮮やかに、そして美しく咲き誇っていた。

ミミ「ツツジって身近の茂みとかに咲いている一般的な印象のお花ってイメージがあるけど、こうして大勢咲いている姿を見ると壮観だねー…。」
アッシュ「それはサツキツツジっていう日本原産の鮮やかなピンク色のツツジみたいッスね。作者もウォーキングをしたり普通に歩いていると道端に植えられていて、よく見る花だって言ってたッス」
ミミ「そうなんだね。…あっ、見て!紫色だったり、艶やかなピンクと白の八重咲のツツジがある!」
アッシュ「えっと、パンフレットだと…。紫色のやつがヒラドツツジッスね。日本庭園でもよく見る、落ち着いた中に控えめな美しさのある和のものと相性の良いツツジらしいッス。ピンクと白のものはアザレアッスね。これはベルギーで品種改良されて作られたものみたいッスね!」
ミミ「品種改良かぁ…!どうぶつの森シリーズでも違う色の花を掛け合わせて黒や金色のお花を作れるけど、現実でもこうやって見ると感慨深いものがあるなぁ…!」
アッシュ「本当ッスね。そういえばこの間調べてみて面白いことが分かったんだけど、ツツジの花言葉って色ごとに違う意味合いが込められているらしいッスよ」
ミミ「ええーっ、そうなんだ!例えば、どんな感じ?」
アッシュ「基本的な意味合いとしてツツジ…特にさっきのサツキツツジやヒラドツツジッスね…に込められているのは『節度』とか『慎み』っていう意味らしいんだけど、白色のツツジは『初恋』、赤色のツツジは『恋の喜び』っていう意味があるらしいよ。白はちょっと理由が分からなかったけど、赤は真っ赤な花を綺麗に一斉に咲かせている様子が、恋をしている女性のように映っていたことに由来しているらしいッス」
ミミ「へ、へぇ~…、そうなんだぁ…;」(何だかツツジの様子から、私自身のことを見透かされているみたいだなぁ…///)
アッシュ「あとさっきのベルギーで作られたアザレアだと、外国ではそれぞれ『temperance(節制、禁酒)』、『take care of yourself for me(私のためにお体を大切に)』、『fragility(脆さ、儚さ)』という花言葉があるみたいッスよ。ちなみに何でお酒関連の意味が込められてるのかというと、アザレアという言葉の元ネタがラテン語の『dry』…つまり『禁酒』だからみたいッスねー」
ミミ「すごい!詳しいね!あと『なるべくお酒を控えて欲しい』っていうなら、茜お婆ちゃんや六や坂本少佐やラクーナ辺りにそれとなく贈ってみても良さそうだね;」
アッシュ「いやいや、ちょっとネットで調べたら出てきただけッスよ!でも、禁酒のそれは…本当にそうッスね;」

 WSTinYのメンバーである悪魔の酒豪トリオやWSTinYのバックアップメンバーの中でも随一の酒豪キャラである朱色の少女の色々な意味で凄まじい呑みっぷりを思い出してもれなく青くなってしまった2人だが、気を取り直してツツジコーナーを後にする。その流れで彼らが向かったのは…。



感想まだ

Re: とある彼らの日常日和SP ( No.219 )
日時: 2021/05/05 16:34
名前: 夢見草(元ユリカ) (ID: rGfwxYhx)

ミミ「うわぁぁぁぁぁ…!」
アッシュ「ユーリの屋敷の敷地内で育てているものより凄いッスよ、これは…!?」

 美しく手入れされた異国情緒溢れるイングリッシュガーデンと、そこに植えられている大輪かつ色鮮やかなバラの花々がこれ見よがしに咲き誇っていたのだ。このイングリッシュローズガーデンはフラワーパークの名物のひとつであり、安定した人気を誇る観光スポットなのだが、どうやら今は期間限定スポットである藤コーナーとツツジコーナーに観光客が集中しているのか、パーク全体の人の入りの割には空いているようであった。だが、今の彼らにとっては一目を気にせず思う存分イングリッシュローズガーデンを楽しめる最高の場所と時間である。

ミミ「とってもロマンティックな光景だね…!ピンクのバラが綺麗だわ…!」
アッシュ「青空とガーデン内の手入れされた自然と色とりどりのバラのコントラストが最高ッスね…!これは今日ここに来て良かったと思えるし、特に今は晴れているからより最高の気分を味わえるッスね…!」

 大喜びでガーデン内を廻る中、2人はある場所に辿り着いた。そこはイングリッシュローズガーデン内でも他の観光客から死角になる場所であり、大輪のピンク・オレンジ・黄色のカラフルなバラが咲き誇っている。普通に観覧することはもちろん、某青鳥や某イ〇スタ活用勢もご満悦のSNS映えするスポットでもある。このような素晴らしい場所を目にしたポップンのマスコットのウサギはもちろん大喜びし、すんすんと香りをかぐ。

ミミ「素敵…!一瞬だけお嬢様やお姫様になった気分になれちゃうね!」
アッシュ「ポエットちゃんやミニッツちゃんやアリシアちゃんも連れてきたらめちゃくちゃ喜びそうッスねー。…あのさ、ミミちゃん。ここでちょっと話したいことがあるんだけど、聞いてくれる?」
ミミ「うん、なあに?」

 澄んだ青空、目に優しく落ち着いた気持ちにさせる木々や葉っぱといった自然たち、目だけでなく嗅覚も楽しませてくれる色とりどりのバラの花。その香りを運んでくる心地よい微風。何より、自分たち以外には他者の姿が見えないガーデンの隠れ家的な場所。Deuilの専属ドラマーであり緑の人狼はぽつぽつと語り始める。

アッシュ「…俺とミミちゃんが初めて会ったのって、ポップン3のパーティの時だったよね。まだスマもいない時で、ユーリに連れられて2人で挨拶に行ったのは良く覚えているッスよ」
ミミ「うん、そうだったね。ユーリが『あのふざけた椅子の次に紹介しておこう。ポップンパーティで我らポッパー達を盛り上げてくれる私の良き友・ポップンパーティの司会を務めるミミとニャミだ』って。あの時もMZDはきっとユーリ相手に何かやらかしてたんだね…;ニャミちゃんもドン引きしてたし;」
「間違いなく何かやらかしてたッスよね、MZDが麻縄で縛られてユーリの椅子にされてたあの光景は随分経った今でも印象に残っちゃってるッスよ…;でもあの時から、いや、そのずっと前から俺はミミちゃんのことを可愛い子だなって思ってたッスよ?」
ミミ「…え!?///」
アッシュ「一応言っておくけど、本当のことッスよ?…俺の家はメルヘンランドの獣人の大家族で、下に多くの弟や妹たちがいるんス。同じ獣人のミミちゃんも分かると思うけど、獣人族は人間や他種族以上に繁殖力が高くて兄弟が多くなりやすい。忙しい親のことを手伝っているうちに料理や家事は大得意になってたッス。その調子で小学校時代は過ごしていたから趣味とかは特になかったんだけど、たまたま観たTVでミミちゃんとニャミちゃんがはつらつと司会業をやったり色々なイベントを楽しそうに過ごす姿を見たんスよ。その時にこう思ったんだ、『ああ、このウサギの女の子は可愛いな』…って」
ミミ「……///」
アッシュ「それから中学に上がって俺はすぐに音楽に目覚めて、中高在学中の軽音楽部ではドラムをやってたッス。家庭の状況的に大学進学は望めなかったから、代わりにポップンワールドを構成する要素のひとつである音楽で生計を立てようと思ったんだけど、何のツテもない俺じゃ大したことにならなかったのは当たり前だった。運よくユーリに目を付けて貰えてDeuilのメンバーになって、ポップンパーティに参加してミミちゃんに会えたのは本当に嬉しかった。やっと憧れの司会の女の子に会えたんだから。…でも不思議だな、会えたら会えたでまた違う欲が出て来た」
ミミ「よ、欲…?」
アッシュ「うん。『この子に俺のことを好きだ』って言って貰いたい欲だ」
ミミ「!?」
アッシュ「…ミミちゃん、俺は君のことが好きだ。でも、もし君に他に好きな人や気になる人がいるようだったら身を引くし、金輪際このことは口に出さない。だから、言えるようなら返事を聞かせて欲しい」
ミミ「……」

 周囲には彼ら以外の誰もおらず、まるで自分たちが世界でたった2人ぼっちになったかのような…。



ミミ「…勝手なこと、言わないでよ…」
アッシュ「…うん、本当に勝手ッスよね、ごめん…」
ミミ「そうじゃないの!…えっと、わ、私も!私もあなたのことが好きだから!だから勝手に好きな人がいるとか、そういうことは言わないでって言いたいの!」
アッシュ「そうだね…って、ええっ!?ほ、本当に!?マジで!?」
ミミ「うん、そうだよ。私も、のことが好きだよ。だから、その、えっと…///」
アッシュ「そ、そうだったんだ…。じゃあ俺たち、両想い…ってことでいいのかな?」
ミミ「う、うん、そうだね…///えっと、せっかく両想いって分かったし…私たち、付き合っちゃう?///」
アッシュ「えっ、何それめちゃくちゃ嬉しいんだけど!?…じゃあ、その、これからよろしくお願いします…///」
ミミ「こちらこそ、不束者ですがよろしくお願いします…///」

ぎこちないながらも握手を交わす2人。こうして2人は想いが通い合い、交際することになったのだった。一通り会話を終えたのち今までのやり取りが改めて照れくさくなったのか、ミミは勢いよく走り出す。

ミミ「あっ、そろそろパレードが始まるみたい!館内のお花が綺麗にライトアップされるんだって!あと、あっちに人気商品のソフトクリームが売ってる!ねえねえ、早く買って食べようよ!」
アッシュ「良いッスねー、フレーバーは期間限定の藤味と、いつも置いてあるバニラとチョコとストロベリーがあるんだな?だったら俺はストロベリーで…」

 ちょうど良い席を確保し、パレードの見学に映る。綺麗で華やかなライトアップと花々のコントラストは見事なものだった。ポップンのマスコットのウサギはキラキラ輝かせた目でパレードを見学しているが、パレードに気を取られて手にした藤味のソフトクリームが零れ落ちそうになってしまっている。その時。

アッシュ「……」

ペロッ。

アッシュ「…ごちそうさま」
ミミ「―――――!?」
アッシュ「ごめん、でも可愛くて。つい…」
ミミ「もうっ!アッシュのバカバカっ!///」

 先ほどまでの緊張した面持ちはどこへやら、悪戯が決まったような無邪気な笑顔ではしゃぐ緑の人狼と、彼の行動で思わず真っ赤になりポカポカ彼の胸元を叩くポップンのマスコットのウサギ。彼らの周囲は実にほんわかした雰囲気で満ちており、周囲の観客たちも温かく2人を見守っていた…。

おしまい



もう少しあるので感想はお待ちください

春日差す 藤の裏葉の うらとけて ( No.220 )
日時: 2021/05/05 16:40
名前: 夢見草(元ユリカ) (ID: rGfwxYhx)

「おまけ」ST☆RISHによる喫茶・「シャノワール」訪問回

那月「今日はいよいよ喫茶・『シャノワール』への取材の日ですね!僕、この日をとってもとっても楽しみにしていたんですよ〜♪」
音也「那月はひなビタにも『シャノワール』にもちくパにも興味津々だったもんね!今回取材の交渉が取れたのと、俺たちST☆RISHの独占インタビューって形でお仕事を貰えて本当に良かったねー!」
那月「はい音也くん!僕たちがクロスオーバーワールドで取ってこれたお仕事がこれで本当に良かったです!」
セシル「『クロスオーバー・ステーション』以来の初めてのお仕事ですね!ファンタスティック!」(アグナダンスでぐるぐる踊る)
翔「まさかクロスオーバーワールドの広場前で野外コンサートをやってた時から1ヶ月で仕事貰えるようになるなんてな…。『クロスオーバー・ステーション』出演もだけど、俺たちはツイてるな!…そういや聖川、お前はチームの副リーダーの1人として『ポプって料理対決』の待機でひなビタメンバーと知り合いになったんだろ?あいつらはどんな感じっぽい?」
真斗「ああ、俺が詳しく話をしたのは司会を務めた芽兎と固定審査員の和泉くらいだからそこまで詳しいと言うわけではないのだが、特に看板娘である春日の料理スキルは非常に高く、獲得した優勝という結果に相応しいものだったぞ。山形のちくわパフェも初めて食べた固定審査員勢含め割と好評だったようで、何故かポップン学園の生徒たちの中に熱狂的なファンが付くなど一部のポッパーたちの間でブームを巻き起こしていた;」
トキヤ「一見奇妙なちくわパフェが何故そこまで人気になっているのでしょうね…;あなたたちはともかく、私とレンは高カロリーのものや甘いものが苦手なので、『シャノワール』と日向美ビタースイーツの皆さんのインタビューに専念させて頂きましょうか」
レン「そうだね。この形で取材交渉が上手く行って良かったよ。…おや、早速だけど、お目当てに着いたみたいだね!」
セシル「WOW!早速着いてしまいましたね!それでは入りましょうか!…マリカ、メウ、サキコ、イブ、リン!ワタシたちが来ましたよー!」

 時は少し遡り、人気学生ガールズバンドユニット・「日向美ビタースイーツ♪」の出身地である日向美商店街のある場所を歩いていたのは人気男性7人組アイドルユニット・「ST☆RISH」のメンバーである音也、真斗、那月、トキヤ、レン、翔、セシルのそうそうたる面子。彼らは冒頭で霧切たちが述べていたひなビタメンバーの一員である春日咲子の実家の喫茶店・『シャノワール』への取材に訪れたようだ。目的地に到着し、ST☆RISHのアグナの王子が元気に勢いよく喫茶店の扉を開ける。

まり花「はーい!…あっ、ST☆RISHのみんなー!今日はよろしくねー!」
めう「真斗は料理対決以来のお久めうね!シャノワールには普通のお客さんもいるけど、気にしないで欲しいめうー」
真斗「ああ、お久だな芽兎、山形、みんな。こちらこそ本日は取材協力、誠に感謝する。カメラの入りや何やらでお前たちと『シャノワール』には迷惑を掛けるが許してほしい」
まりん「うわー!マジモンのST☆RISHのみんなだー!あっ、私たちは一般客だから別に気にしないでねー」(ちくパを食べている)
翠理「ST☆RISHの取材中にシャノワールに来れてラッキー♪次の推理小説のプロットは『人気アイドル殺人事件』にしようかなー?」(季節限定商品のメロンちくわパフェを食べている)
翔「いや、お前たちを一般客扱いするのはどう見ても無理があるだろ!?それにその限定パフェは何!?あと翠理、そのタイトルは洒落にならないから辞めろ!?;」
咲子「あれは新商品&季節限定品のメロンちくわパフェですよー♪材料は新鮮なメロンにその果汁をふんだんに使用したメロンアイス、ホイップクリームにウエハースにさくらんぼ、そしてみんな大好きちくわです♪」
トキヤ「…はあ。ちくわさえなければごく普通のメロンパフェですね;」
イブ「みんな、気にしないで。あとここにチョコレートパフェやチョコレートサンデーはないから。『シャノワール』はちくパを入れるがためにチョコパフェを外したからね;」(笑&マジです)
トキヤ「そうなんですか…;チョコレートパフェを外しても人気の喫茶店って、何なんでしょうか…;」
那月「うわあ、聞くだけで美味しそうですねー♪僕、今からちくパを食べるのがとっても楽しみなんですよ〜!僕は今日この日を歌やダンスのレッスンやニコくんせんせぇやフレドリカちゃんたちと戦闘スキルの特訓をしながらずーっと待っていました!」
咲子「まあ!そんなに楽しみにしてもらえていたなんて、とってもとっても光栄です〜♪これは腕によりをかけてちくパを作っちゃいますよ〜♪…あとトキヤくん、レンくん!あなたたちは甘いものやカロリーの高いものがダメって聞いていたから、お2人には代わりにブラックコーヒーとカロリーと甘さ控えめハーブクッキーをご用意しましたよ!良ければ召是非し上がって下さいね!残りの5人はもちろんちくパで大丈夫ですよね!?」
レン「おや、そうなのかい?嬉しいな、喜んで頂くよ」(ウインク)
翔「…咲子のやつ、思っていたより営業に関してはしっかりしてるんだな;」
凛「うん、普段がアレでもこういうサービスはしっかりしているから、メニューがある程度トンチキでも『シャノワール』は繁盛したりリピーターが多いのよね…;」
音也「『シャノワール』はお客さんへのサービスもしっかりしてるねー!これなら繁盛するのは当たり前だね!楽しみにしていた那月は言うまでもないけど…マサ、翔、セシル、俺らはちくパで大丈夫だよね?」
真斗「ああ、俺は問題ないぞ」
翔「そうだな。せっかくの機会だし、俺もちくパを食べてみっか!」
セシル「ワタシも初めてちくパを食べます!『シャノワール』の人気メニューを食べるのは楽しみです!」
那月「僕たちは何の問題もないです!咲子ちゃん、まり花ちゃん、よろしくお願いします!」
まり花「はーい!ちくパ5名、ハーブクッキー2名でーす♪」

10分後…。

まり花「お待たせしました〜♪」
咲子「トキヤくんとレンくんには約束通りにハーブクッキーとブラックコーヒーのセットを、そして他の5人には『シャノワール』人気No.1メニューであるちくわパフェ(ノーマル)と本日の日替わりの飲み物であるグアマテラコーヒーになります!みんな、どうぞ召し上がれ♪」
レン「ありがとう。それじゃあ、頂くよ。…あっ、美味しいねこのハーブクッキー!」
トキヤ「そうですね。甘さを抑えながらハーブの良さを損なわない風味…!これは間違いなく上等クラスのクッキーですね。山形さん、春日さん、よろしければシャイニング事務所とクロスオーバーチームギルドへこのクッキーの定期的な取り寄せを検討したいのですが、構わないでしょうか?」
咲子「はい、もちろん大歓迎です!あとで定期送付用の書類を持ってきますね!」
凛「良かったわね、まり花、咲子」
音也「やっぱりちくわパフェは初めて見たなー。じゃ、俺らも食べるよ?いただきまーす!…うん、結構いける!」
セシル「はじめは少しびっくりしましたけど、クリームとちくわのハーモニーが意外と美味しいです!ファンタスティック!」
真斗「そうだな。最初はちくわと甘味の合わさった味と食感に戸惑うばかりだったが、よく味わうとその組み合わせが実に計算されていることが分かった。これは先日開催された料理対決なら☆4クラスを獲得してもおかしくはない品だろうな」
翔「和食の達人&チームを代表するメシウマ組の聖川が普通に高評価なんだけど!?じゃあ俺も食べ…あっ、結構美味い;何だか複雑な気分だ…;」
めう「ちくパの味と魅力が分かるとは、最近のアイドルは分かっているめうな!」
那月「僕が審査員さんだったらちくわパフェに☆5を出しますよ!これ、とってもとっても美味しいです〜!またプライベートで『シャノワール』に来て、普通のちくわパフェや期間限定品のちくわパフェを食べますね!」
咲子「本当ですか!?ずっと楽しみにしていてくれた那月くんにそう言ってもらえるなんて、とってもとってもありがたいです〜♪そうしたら那月くんには今度サービスしますね♪」
イブ「いや、どうしてあんたはそこまで高評価を出すの!?他はまだしも、この間来たQUARTET NIGHTの美風藍くんも高評価だったけど!?」
翔「えっ!?那月だけじゃなく藍もコレに高評価を出したのかよ!?」
凛「ええ。何やら『はじめはゲテモノかと思ったけど、結構いけるね?人類の進化とそれに伴って新しい食の楽しみを見出そうとする人間たちの試行錯誤を感じられる面白い作品だね』…ですって;嶺二さんと蘭丸さんはともかく甘党で有名なカミュさんですら『ちくパは割といける』レベルだったから、3人は唖然と高評価を出した彼を見ていたわ;」
翔「マジかよぉぉぉぉぉー!?」
レン「ええ…;他の2人はまだしも甘党のバロンですら意外とイケるレベルなのに…;」
那月「きっとちくパの何かに藍くんの琴線に触れるものがあったんですね〜♪」
めう「この調子でクロスオーバーの芸能ワールドにもちくパ旋風を巻き起こすめう!目指すはポップン学園の学食&カフェテリアにちくパ提供に加えて、撮影現場のケータリングにちくパ追加めう!」
トキヤ「クロスオーバーワールド中ちくパまみれはやめて下さい」(キッパリ)

 カミュではなくまさか藍がちくパを好んで食べていたとは。これにはチームメイトの嶺二や蘭丸やカミュ、付き合いの長い翔やまともなキャラクターが全員唖然とするのもいうまでもない。というか、翔はかつての同室組が2人ちくパフリークとか、マジ?ちくパに関するまさかの事態が発覚したのち、彼らは普通に談笑する。



感想まだ

春日差す 藤の裏葉の うらとけて ( No.221 )
日時: 2021/05/05 16:46
名前: 夢見草(元ユリカ) (ID: rGfwxYhx)

まり花「そういえば、クロスオーバーチームでの活動ってどんな感じなの?」
音也「とても楽しいよ!でも、俺たちはまだメンバーとしては新入りだからそこまで大きな依頼は受けてないよ。守秘義務があるから依頼に関して詳しくは言えないけど、基本的には戦闘訓練と物資の運搬とか、戦闘スキルなしでも出来る簡単な依頼くらいかなー」
凛「へぇ、そうなのね。ところで以前から気になっていたんだけど、戦闘スキルや戦闘訓練ってどんな感じなの?」
真斗「ああ、それくらいなら問題なく答えられるぞ。俺の場合は水・氷属性の魔法と刀による剣術だから剣豪四天王である坂本少佐や六さんやケンさん、中島といった人々に指導して貰っているぞ。加入早々ケンさんに『剣豪組期待の新人』と言って頂けたこと、そして新参者である俺も剣豪四天王の一員に加えて頂けたことは本当に嬉しかった…。アイドル活動は言わずもがな、俺の戦闘スキルの特訓を担当してくれている中島やリトヴャクらのためにも精進していかねば」
レン「…まあ張り切るのはいいけどさ、くれぐれもみんなの足を引っ張らないようにね」
真斗「…何だと?」
めう「どうどうめう。そういうレンや他のみんなは?」
レン「俺は弓術と、あと炎魔法だよ?扱う武器に狙撃スキルがあるから師匠…あっ、世界樹チームのニコラスやフレドリカちゃんたちのところで特訓中。魔法スキルの指導はアーサーとぷよぷよチームのみんなかな。シノミーも同じ特訓チームだよね」
那月「はい!僕の武器はリボルバーで、ス○ラト○ーンのスピナーみたいな外見ですね。基本は無属性の遠距離武器なんですけど、突属性のほかに壊属性もあるから遠距離用としてはレアケースの武器みたいです。今はとにかくニコくんとフレドリカちゃんたちと一緒に狙撃とエイム合わせの特訓中ですね」
音也「俺はレンと同じで炎属性と、あと普通に剣術だよー!レオンが似たタイプのスキルや武器を使うから仲良くなった!戦闘訓練中は普段は優しいマルスとかがとても厳しいから大変だよ;…でも翔やセシルは凄いじゃん!翔は俺らの中で戦闘スキルの筋が1番良いって褒められてたし、セシルはもう治癒四天王のみんなと一緒に医療現場に出たんだよね?」
まり花「えっ?そうなの?」
セシル「はい、ワタシは回復術と強化術ですので!この間は治癒四天王であるドクターやサイモンやマリーやヨシカ、サユリやポエットやリンカたちと共に難民キャンプでの治療に行きましたが…とても大変でした。驚きの連続でしたし新入りのワタシに出来ることはほとんど無くて…。ワタシやワタシを取り巻く環境が今までどれだけ恵まれていたのか分かりましたし、それと一緒にこれからもっとWSTのメンバーとして頑張っていこう、という気持ちになりました!」
咲子「そうだったんですか、大変でしたね…」
翔「セシルはアグナパレスの王子だからな;俺は格闘スキルだけど…褒められたのはきっと前から空手をやっていたからだろ(照)」
トキヤ「いやいや、それでも凄いことじゃないですか。特にバルクホルンさんから有望視されたのと、マックさんとリックさんと矢島さんからライバル視されるのは滅多にないことですよ?」
イブ「マジで!?えっ、元空軍大尉とボクシング世界大会の優勝者と夢見草サイドの物理攻撃最強候補の一角って…!?」
翔「バルクホルンさんはまだしも、他は話してみたら結構普通だぜ?この間はみんなで乱闘形式での特訓の約束をしたんだ!今から楽しみだなー!」
イブ「良かったじゃない!あっ、トキヤは?」
トキヤ「私ですか?純魔導師型です。ちなみに属性は基本3属性と無属性と闇属性で、作者曰く世界樹5のウォーロックをモデルにしたとか何とか…。戦闘方式とスキルがそのまま純魔導師型なのでぷよぷよチームとアルケミストのアーサーさんに指導鞭撻頂いているのですが、それ以前にアーサーさんにはツッコミを入れるしかないですね;あの人はいつも能天気で大雑把で…。場合によっては同室時代の音也の方が100倍マシだと思う時があります;」
音也「えっ、ちょっと、それってマジ?;」
凛「まあまあ;」

 非戦闘要員のひなビタメンバーにとって、WSTinYメンバーに与えられた戦闘スキルは非常に興味深いものであり、彼らは和気あいあいと会話を楽しむ。戦闘訓練の話で盛り上がる中、ST☆RISHのエースボーカルがちょうど正面に座っていたひなビタのしっかり者の洋服屋の少女に問いかける。

トキヤ「そういえば、ひとつ聞いてもよろしいでしょうか?和泉さんたちひなビタの皆さんは何故クロスオーバーワールドにいらっしゃったのですか?」
イブ「あたしたち?あたしたちは地元の日向美町と、実家の店を含む日向美商店街を盛り上げるために来たのよ?日向美町は…ぶっちゃけると田舎で交通の便が悪いところだったから、元は日向美商店街が町の中心として人間関係や経済の発展を支えていたんだけど、最近は日向美町の近場に大型アウトレットモールやスーパーが出来たから日向美商店街はすっかりさびれて閑古鳥の鳴く商店街になっていた。まり花やあたしたちはそれが嫌だったからバンド活動で少しでも日向美町を盛り上げられたらって思ったの。その活動がMZDに認められてポップン学園への転入とクロスオーバーワールドへの招待が認められたの!あとちくパを始めとしたポッパーたちの宣伝もあって、日向美商店街もかつての活気を取り戻しつつあるのよ!まあ、ちくパが活性の元になったっていうのはちょっと微妙な気分でもあるけどね;」
トキヤ「そうだったのですね、地元の町おこしですか…。地元愛の強い山形さんや和泉さんたちの活動と努力が実を結んだのですね。春日さんの実家であるこの『シャノワール』もそうですが、日向美商店街には独特の魅力と町の方々の温かさがあります。確かに交通の便は良くはない場所ですが、美味しい料理と明るく温かみのある町の方々と日向美町は観光地として発展の余地がある場所だと思いますよ。訪問してこの場所の良さが分かりましたし、私も業界の皆さんに日向美町の良さを宣伝してみます」
イブ「マジで!?ありがとう…!これで日向美町は寂れたり鄙びた場所になることを避けられるわ!…そういえばさ、逆に何でトキヤたちはクロスオーバーワールドに来ようと思ったのよ?あんたたちは元の世界でも超人気のアイドルなんだし、わざわざクロスオーバーワールドに来なくたって十分成功してたんじゃないの?」
トキヤ「…そうですね、ひとつはうちに事務所の最高責任者である早乙女社長から更なるレベルアップやスキルアップのために紹介された、という件があります。日向さんや月宮さんは知らなかったようですが何故か社長はクロスオーバーワールドへの行き方や情報を知っていましたが;…実際『逃走中』のドラマキャストとして参加された寿さんたちはクロスオーバーワールドやそこで活躍する皆さんの良い影響を受け成長出来たと仰っていましたし、私たちも実際に訪れてクロスオーバーワールドで活躍していくことの意味と意義を実感しました」
イブ「なるほどね。確かにクロスオーバーワールドにはユーリさんたち『Deuil』みたいな超一流ユニットもいるわね。あの逃走中は滅茶苦茶盛り上がってたし、特にまり花やめうや咲子は大はしゃぎだったわ。他に理由はあるの?」
トキヤ「和泉さんが仰られていたように、Deuilの皆さんの圧巻の演奏とパフォーマンスを見て、私たち7人もクロスオーバーワールドの頂点に立ちたいと思ったことが2つ目の理由ですね。それは私たちより先にクロスオーバーワールドを訪れていた寿さん、黒崎さん、美風さん、カミュさんたちも同じお気持ちのようですが、私たちは負けませんよ?必ず『ST☆RISH』がクロスオーバーワールドの頂点に立つ音楽ユニットとして成功してみせます…!それと、最後ですが…。いえ、これは今お話しするべきことではないでしょう。いつか機会があればお話出来ればと」
イブ「そうなんだ。ユーリさんたちだけじゃなくてミラクル☆4とか競合ユニットは多いし『クロスオーバーワールドのトップに立つ』って、めちゃくちゃ大変だと思うけど、頑張りなさいよ!あたしたちひなビタも出来る限り応援してるからね」
トキヤ「ありがとうございます。皆さんのご期待に応えられるように、これからも励んでいきたいと思いますので、どうぞ応援のほどよろしくお願いします」

 ひなビタメンバーからまっすぐな声援を受け嬉しそうに応対するST☆RISHのエースボーカルだが、直後に少しだけ顔を曇らせた。

トキヤ(町おこしと地元愛溢れるひなビタの皆さんの動機と比較すると、私たちがクロスオーバーワールドへやって来た理由のひとつはとても褒められるべきものではないですからね…)



「後書き」
 という訳でこれでようやくうちのアシュミミが成立したんですけど、えっと・・・活動休止していた時間を含めて実に4、5年越しか?逆に凄いな!?あと私でも裸族やギャグ要素がほぼない話も書こうと思えばかけるんですよ(笑)?
 今回唐突に真面目な告白&デート回を書こうと思ったきっかけですが、言わずもがなリアルの外出自粛を受ぇています。そして「だったらせめてSSの中だけでもデートでキャッキャウフフさせてやらぁぁぁぁぁー!!!!!」と意気込んだからです(笑)。実際に行ったことのある観光スポットをアレンジしてオリジナルの観光施設を作ったり、ここのデートコースはこう巡ったら楽しいだろうなーと考えながらプロットや本番の話を執筆。リアルでは今遠出は出来ない状況だし、自分が実際に観光スポットへ行った気になるのでとても良かった。キャラチョイス上絶対ギャグに逃げられない真面目なデート回を書くのは非常に苦労&緊張しました、でも楽しかったです。



今回はここまで!感想OK