二次創作小説(新・総合)

アイドルロンパ プロローグ&Chapter1 ( No.240 )
日時: 2021/05/15 11:07
名前: 夢見草(元ユリカ) (ID: rGfwxYhx)

 前名義で没ネタとして出した長編&ダンガンロンパのパロディネタ。数年の活動停止期間の中で「ちゃんと書き上げたい」という思いから話をブラッシュアップし、ひとつの作品として書き起こしました。今回のお話は前回までのギャグ&カオス展開の多かったものと異なり、原作同様に鬱展開や死ネタ、キャラクター同士の殺し合いが多いのでそれらの展開を見たくない人は即座にブラウザバック&回れ右!ポジションのためかメイプル社長のキャラが最悪です。そして登場するのは芸能・音楽系のキャラオンリーとなっています。キャラの肩書きもオリジナル設定を含むものがありますのでご了承ください;あと、若干ダンガンロンパ本家のネタバレっぽい部分も含まれているので注意。



「そもそも『ダンガンロンパ』ってどういう作品?」
 あらゆる分野に優れた高校生には「超高校級」の称号が与えられ、その称号を持った高校生達は超高校級の称号が与えられた高校生が集う「希望ヶ峰学園」に入学が許される。しかし、そこで彼らは幽閉されてしまい、学園で暮らす事を強要される。
 外に出るには「自分が誰かを殺して、自分がクロ(犯人)というのをばれない事」であり、殺人が起きると一定の捜査が発生してその直後に残った者達がクロを見つけるために「学級裁判」が行われる。学級裁判をやってクロを見つけた場合は「クロだけがオシオキ」となり、逆にクロではない人がクロと選ばれた場合は「クロだけが卒業扱いとなって学園の外へ脱出する事が許可され、それ以外は全員オシオキ」となる。学園生活の狭間に次々と起きる殺人を解決しつつ、希望ヶ峰学園から脱出する方法を探すのだ。ちなみに「オシオキ」というのは学園の秩序を乱す行為(殺人)をしたクロ及びクロを見つけられなかった生徒達への残虐な公開処刑であり、対象の人物のイメージや趣味に合わせたものを処刑のモチーフにしている。
 簡単に言うと推理アドベンチャーゲームにアクションゲームを加えたゲーム作品。しかも、この作品はあの旧版ドラえもんの声の人である大山のぶ代さんが裏の主役とも言えるモノクマを演じていることで有名。ちなみに「3」ではモノクマ役はちびまる子ちゃん役のTARAKOさんになりました。2人のモノクマを聴き比べてみるのも一考です。



・「あらすじ」
 とある街で愛用のギター「ストロベリーハート」をかき鳴らし歌いながらアイドルを夢見る猫族のミューモンの少女、シアン。そんな彼女の元へ「所属出来ればトップアイドル間違いなし」と太鼓判を押される有名事務所「シャイニング」からの手紙が届く。自分がスカウトされたことに喜び、事務所へ向かうシアンだが、事務所に足を踏み入れた直後、急に意識を失ってしまう。
 気がつくと彼女はまるで見知らぬ空間にいた。不気味に思いながらも探索を続ける最中、出会ったのはとあるメジャーバンドのボーカルであり自身と同じミューモンの少年・クロウだった…。

「メインの簡単な設定」

・「超アイドル級の幸運」シアン
 「アイドルロンパ」の主人公であり、音楽が大好きな猫族の女の子。元々はとある街に住むごく普通の女の子だったのだが、抽選によって「超アイドル級」と称えられる今をときめくアイドルたち集う大型事務所「シャイニング」にスカウトされた。喜ぶのもつかの間、他の超アイドル級の者たちと共に監禁されてしまい、外に出るためには他の人物を殺さなければならないという「コロシアイ」を要求される…。

・「超アイドル級の???」クロウ
 事務所でシアンが初めて出会ったハリネズミ族の男の子。とあるV系厨二病スタイルを貫く人気バンドのメインボーカルを務めているが、そのプライベートは一切謎。彼もまた他の者と同じように超アイドル級の才能を持つが、それに関して口を開くことはない。

・「超アイドル級の書道家」聖川真斗
 プロの歌手として活動すると同時に書道家の顔も持つ青年。真面目かつ古風な人柄であり、実家の妹の面影のあるシアンに親近感を持つ。そして必然的に彼女と接点の多いクロウを含め、アイドルたちの精神的主柱となっていく。

この3人が基本的に共に行動し、事件を解決していきます。他には…。

・「超アイドル級のサッカー選手」一十木音也
・「超アイドル級の演奏家」四ノ宮那月
・「超アイドル級の空手家」来栖翔
・「超アイドル級の研究者」美風藍
・「超アイドル級の伯爵」カミュ(クリスザード・R・カミュ)
・「超アイドル級の退魔師」ナカジ(中島進)
・「超アイドル級のサーファー」タロー(連太郎)
・「超アイドル級のクラフター」サユリ(小川小百合)
・「超アイドル級のパティシエ」アン(アン・ブランカ)
・「超アイドル級の図書委員」霜月凛
・「超アイドル級のブロガー」レトリー
・「超アイドル級の妹」ロージア
・「超アイドル級のスイマー」コリエンテ

…彼らが登場します。最初の3人を入れて16人ですね。そして忘れてはいけない人物といえば…。

・「閉ざされた事務所の社長」有栖川メイプル
 事件の首謀者であり、シアンたちを監禁した張本人。表向きは数多くの人気アイドルを生み出してきた敏腕社長だが、その本性は人の不幸や苦しんでいる姿を見て楽しむ歪んだ性格の持ち主。事務所社長としての権限を振るい、アイドルたちの心や弱みに漬け込んだりルール違反を犯した者に対して平然と処刑を行う。

 お察しの通りメイプル社長が本家のモノクマポジションです。ちなみに事務所の元ネタは言うまでもなくうたプリのシャイニング事務所。それに合わせてシャイニーをモノクマポジにしても良かったのですが、今回はSB69キャラのシアンちゃんが主人公ということもありメイプル社長になりました。
 あと肩書きの「超アイドル級」についてですが…。ナカジらやりんりん先生など厳密に言えば「アイドルじゃない」子もいるのですがそこはお口チャックでお願いします(笑)。そう言うならシアンちゃんやクロウちゃんも厳密にいうなら「アイドル」ではないですしね。かなり近い存在ではあると思いますが。そんな訳でここでの「アイドル」というのは芸能・音楽関係者たちに対する総称だと思ってください。



今回の話は要注意…。感想まだ

アイドルロンパ プロローグ&Chapter1 ( No.241 )
日時: 2021/05/15 11:15
名前: 夢見草(元ユリカ) (ID: rGfwxYhx)

「プロローグ」Ⅽan‘t Stop Despair !!

シアン「今こそ伝えたいよ〜♪この思い〜♪」

 彼女はごく普通の猫族のミューモンの女の子、シアン。彼女は愛用のピンク色の可愛いギターをかき鳴らし、街中で歌っていた。それは決して目立つものではなかったものの、光る原石のような見たり聴いた人には分かる特別な魅力があった…。



シアン「にゃ…?ここは…?」

 シアンが目を覚ますと、彼女はある場所にいた。彼女は抽選のおかげで事務所「シャイニング」への入所を許されたのだ。胸躍らせながらアイドル候補生になるための準備をし、事務所の扉を開けた瞬間、突然意識を失った。
 自分の目に飛び込んだのはよくある長い机や椅子。前方にはホワイトボードとテーブルがあった。それだけなら普通の会議室のように思えるが、部屋の隅には監視カメラが二つ三つあり、外の景色を映す窓は全て鉄板で覆われている…。

シアン「一体、これはどういう事なの!?誰かいないの!?もしもーし!『おい』あれ?今の声は…?」

 廊下から響く別の声に彼女は部屋から出る。異様な大部屋の圧迫感に恐怖を覚えた猫族の少女は誰かに出会おうと動き、相手の側へ寄ろうと全力で走る。だが勢いよく走ったため、シアンは相手にぶつかってしまう。



 廊下から響く別の声に彼女は部屋から出る。異様な大部屋の圧迫感に恐怖を覚えた猫族の少女は誰かに出会おうと動き、相手の側へ寄ろうと全力で走る。だが勢いよく走ったため、シアンは相手にぶつかってしまう。

ドンッ!

シアン「きゃあ!」
???「おい、お前!?」
シアン「いたた…。ごめんなさい…」
???「とにかく、大丈夫か?」
シアン「ありがとうにゃん…」

 しりもちをつき痛がる彼女に声をかけて心配そうに手を差し伸べたのは自分と同じミューモンの少年だった。彼は小柄なハリネズミ族であり、V系ロックの服装をしていた。小柄なのと少し幼いながらも顔立ちは整っており、思わずシアンはポーッと彼に見惚れる。どこかミステリアスな魅力を持つ彼にしばしシアンは見惚れるが、相手の声と突然響いた第三者の声によって我に帰る。

???2「人がいたのか!?良かった。俺も突然この場所に連れて来られてな、何が何だかと混乱していたのだ」
シアン「そうなの?あたしも…あれ!?ねえ君、『超アイドル級の書道家』で人気シンガーとしても有名な聖川真斗ちゃんじゃない!?」
真斗「真斗ちゃん?…ああ、俺が聖川真斗だ。よろしく頼む。お前は?」
シアン「あたしはシアン!歌とギターの演奏が大好きで、いつか大きな舞台に立ってみんなに歌を届けることが夢なのにゃん!」
真斗「そうなのか。ところでそこにいるハリネズミのお前、名前は何と言うんだ?」
クロウ「…クロウ」

 これがシアンと超アイドル級の書道家・真斗にとってのクロウとの出会いだった…。
シアン(…あれ?あたし、初めて会ったばかりのはずなのに、クロウちゃんをどこかで知っているような…?)



「解説」
 プロローグでは本家同様に目覚めたら見知らぬ場所と同じですが、物語の登場人物は全国から集められたため、一部以外はほぼ完全に初対面です。一部以外のキャラは記憶を失ってはいません。
 そしてこのプロローグで注目すべき点は、シアンとクロウとは完全に初対面であるはずなのに、シアンはどこかでクロウを見た事があるということ…。



感想まだ

アイドルロンパ プロローグ&Chapter1 ( No.242 )
日時: 2021/05/15 11:21
名前: 夢見草(元ユリカ) (ID: rGfwxYhx)

「第1章」ゼツボウリサイタル



「解説」
 シアンと、全国から集められた一流の才能を持つ超アイドル級の芸能人たち。何が何だか分からず混乱するアイドルたちであったが、突然現れた閉ざされた事務所の社長・有栖川メイプルからコロシアイを強要される。絶望の大型芸能事務所「シャイニング」から脱出しようとみんなが調べている時、超アイドル級のブロガーでありネットアイドルであるレトリーがキッチンで何者かによって殺害された。彼女の死因は腹部にざっくりとナイフであるケーキサーバーが刺さり、それが致命傷となった。

「備考」
・レトリーの死因は前述した通り、腹部にケーキサーバーが刺さったことによる失血死。
・レトリーの近くにはおもちゃのカメラが置いてあった(撮影枚数は最大で5枚)。
・それを起動させると2枚の写真が残っていた。1枚目はレトリーの遺体であり、2枚目は彼女の腕が映っていた。
・2枚目の写真に映っていた彼女の右腕に付けている腕時計は壊れており、5時50分でストップしていた。
・上記の点を考えるとレトリーが死亡したのは午後5時50分頃と考えられるが、彼女の腕時計は事件時には無くなっていた。
・またキッチンで包丁を使用していた人物がおり、サユリとアンと凛が犯人候補に浮かび上がっている。
・さらに厨房のロッカーに血痕があり、犯人はそこに死体を一時的にしまっていたと考えられる。



シアン(裁判所とは思えない作りだ…。この事務所って何でもありなんだね…)

 殺人事件の犯人を決める「アイドル裁判」の舞台はシャイニング事務所の地下にある裁判所。そこまでエレベーターへ移動をしている間、残ったアイドルたちは誰一人として誰も喋らない。それはまるで死刑を宣告された罪人達が最後を待つようだった…。

シアン(クロウちゃん、真斗ちゃん、アイドル裁判ではクロと呼ばれる犯人を見つけるんだよね?あたし、みんなを疑いたくないにゃん…!)
真斗(分かっている…。だが今俺たちがするのはレトリーを殺した犯人を探す事だ!証拠はある程度はあるし、集まったアイドルみんなの証言を聞いて違う点を探せば、必ず犯人はボロを出す…!ただしここでミスをしたら、俺たちは全員死んでしまう…!)
クロウ(何もしないよりは犯人を暴いて真実を見つけ出すことの方が何倍も良いだろ…!シアン、ここからが正念場だぞ…!)

 アイドルみんなの証言やアリバイ、見つけたものを提示しながらシアンたちはアイドル裁判を行う。そこから導くと疑われていたサユリとアンと凛のアリバイは本物であり、彼女たちはクロから外れた。だが、レトリーを殺した肝心の犯人はまだ見つかっていない…!



感想まだ

Re: とある彼らの日常日和SP ( No.243 )
日時: 2021/05/15 11:27
名前: 夢見草(元ユリカ) (ID: rGfwxYhx)

 そしてアイドル裁判はかなり進み、ついにシアンはコリエンテがレトリーを殺した犯人であることを突き止める!だが、いきなり犯人扱いされたコリエンテはもちろん反論を唱える。その発言に対してシアンたちは彼女の矛盾を見つけ出し、嘘を見破って行き、最後に決定的な矛盾から論破をする。

コリエンテ「レトリーが殺された5時頃、あたしにはアリバイがあったよ!シアンもあたしと一緒にいたでしょ!?他にタローと音也と翔もそばにいたよね!?なのにどうやってあたしがレトリーを殺せたのよ!?」
シアン「確かにあたしたちはコリエンテちゃんと一緒にいたにゃん…。キッチンへ移動するとなると、そこにいたサユリちゃんやアンちゃんや凛ちゃんたちの目にも映るにゃん」
クロウ「だけど、俺たちは騙されていたんだ。確かにキッチンでレトリーは殺された…。だが、あいつが殺されたのは5時じゃねえ!もっと前からレトリーは殺されてたんだよ!」
ロージア「嘘!?どういうことよ!?」

 そう言うと、クロウは入所時にメイプルから渡された電子手帳を起動した。そこにあったのはカメラの写真。彼は写真をズームさせ、それをアイドルみんなに見せる。見せたのは2枚目の腕時計が映っている写真…。

コリエンテ「これはレトリーが付けてた時計だよね?これがどうかしたの…?」
真斗「そう、この時計が決定的な証拠になってたんだ。お前たち、何かおかしい事に気づかないか?」
サユリ「え?普通の時計だと思うけど…?」
カミュ「…!なるほど、そういう事か…!」
那月「?みんな、どういう事ですか?」
凛「写真の右上に注目して!写真の中に矛盾している点がそこにあるわ!」
アン「そうですね!私たちはすっかり見落としていました…!」
音也「右上って…ああっ!」
シアン「みんな、気づいたみたいだね?右上にある缶詰めが逆に映ってるの。そう、これは鏡で映し出したのを撮影した写真だったのにゃん!」

 そう、レトリーが残した写真は鏡で映し出されたのを撮影したものだった!写真に一緒に映っていた保存食の缶のプリントが逆になっていたのが何よりの証拠だ。ニセモノの写真に騙された事に全員は驚きの声を上げるが、同時にある事が判明した…!

翔「ちょっと待ってくれよ!その写真が鏡と言う事は…!だったら…!」
真斗「ああ、壊れていた腕時計の時刻は5時50分ではなかった!鏡で映っているこの5時50分を正しい殺害時刻にすると…!」



5時50分…。05:50…。02:20…!



藍「本当の殺害時刻は、2時20分…!?」



 鏡に隠された真実。本当の事件が起きた時間は2時20分…!つまり発見時刻のずっと前にレトリーはコリエンテに殺されていた…!



クロウ「コリエンテは午後2時20分頃にレトリーを殺害すると、厨房のロッカーにレトリーの遺体を一時的に隠した。そして、人がいないのを見計らってロッカーから遺体を出し、鏡とカメラを使って殺害時刻を偽装し、遺体に細工をした。あたかも犯人に殺されたかのように包丁を刺し、最後の力を振り絞ってカメラで撮影したという感じで…。その際に壊れた腕時計は回収して処分をしたと思う。準備を整えた後、あとは何食わぬ顔でシアンたちに近づいてアリバイを作ったんだよ」
コリエンテ「あたしは犯人じゃないよ!ふざけないでよ!そんな言いがかり…!」
ナカジ「…おい待て。コリエンテの奴、午後2時頃にはアリバイがなかったな?お前、それを証明出来る人間はこの中にいるのか?」
コリエンテ「!?」
タロー「えっと…。2時ごろだよね?俺は見てないよ?」
真斗「先に言っておくが、お前とレトリー以外は誰かと共に動いていたし、仮に単独行動のアイドルがいてもちゃんとしたアリバイがあるぞ」
コリエンテ「あ…!ああ…!」
シアン「他のみんなの証言が正しいとなると、犯行が可能だったのはコリエンテちゃん、あなただけなの!そう!コリエンテちゃん!あなたがレトリーを殺した犯人なの!」
コリエンテ「!」



論破!



感想まだ

アイドルロンパ プロローグ&Chapter1 ( No.244 )
日時: 2021/05/15 11:35
名前: 夢見草(元ユリカ) (ID: rGfwxYhx)

殺人事件の犯人=クロを見つけたが…

シアンたちの完璧な推理。犯人を何とか見つけるのに成功したが、まるで生きた心地がしない…。猫族の女の子はバクバクとなる心臓を押さえ、なんとかその場を保つ…。
 一方のコリエンテは完全に言い逃れが出来ず、目を大きく見開いて過呼吸を起こす。尋常じゃない冷や汗、自分に集中する視線、自分に圧し掛かる重圧、それらのに耐えきれなくなり、彼女はその場にへたり込んだ…。

シアン(正直に言うと全く生きた心地がしないよ…!コリエンテちゃんがボロを出したのとカメラに映っていた缶詰のプリントがあったからよかったけど、もし見つけられなかったら…!ううっ、めまいがするにゃん…)

メイプル「色々と疲れているところ悪いけど、どうやら犯人が出たようですぞ?ボクは裁判が長すぎて待ちくたびれちゃったぞー。さーて、最後にキミたちにクロが誰かと投票をしてもらいますぞ!手元にあるボタンを押して投票をし、多数決で決まった人物がクロだったらクロのみオシオキですぞー?あ、そうそう。無投票をした場合は無投票をしたアイドルもオシオキだからね?キミたちだってこんなので命を失いたくないでしょ?だったら、ちゃんと投票をするのが良いですぞ?」

  とうとうクロ…犯人を決める投票タイムとなり、アイドル全員は震える手でボタンを押す。そしてメイプルの横にあったスロットが回転。スロットのドラムにはアイドル達の顔が描かれており、亡くなったレトリーの顔はモノクロカラーになっている。
 勢いよく回ったスロットは次第にゆっくりと速度を落としていき、ある人物の顔が揃って止まる。その顔はコリエンテの顔であり、彼女の絵柄になると明るいファンファーレと共に大量のコインが出る。

メイプル「大正解!超アイドル級のブロガーでありネットアイドルであるレトリーちゃんを殺したのは、超アイドル級のスイマーであるコリエンテちゃんでしたー!いやー、キミたちの推理力には参っちゃいましたぞ!」
翔「おい、コリエンテ!お前はどうしてそんな事をしたんだよ!」
那月「本当にコリエンテちゃんが、レトリーちゃんを殺してしまったんですか…?」
コリエンテ「あたしだって殺す気はなかったよ!むしろ、先にあたしを殺そうとしてたのはあいつの方だったんだよ!」
ロージア「あいつってまさか、レトリーの方なの…?」
コリエンテ「うん…。レトリーがあたし…ううん、この場にいるみんなを殺そうとしてたんだ」





事件当時…





コリエンテ「お腹空いたぁ…。何か食べよーっと!」

 お腹を空かせたコリエンテはキッチンに何かないかと思い、食べ物が多くある場所へ向かう。すると、キッチンには先客がいた。

レトリー「誰を狙おうか…。ボクだと男は力があるから無理だし、やっぱり女子が狙い目だな…」
コリエンテ「え?レトリー…?」
レトリー「やっぱりあざとJCのロージアかな、ちょうどよく小柄だし。あとはお人好しそうだし、サユリやアンたちも悪くなさそう…。男でも筋肉量の少ない藍くらいだったらいけるはず…!」
コリエンテ「(まさか、あいつ…!)ねえレトリー、何してんの…!?」
レトリー「何だ、あんたか…。ボクは今、用事があるから、邪魔しないでよ」
コリエンテ「そうじゃなくて、どうして包丁を丁寧に包んでるのよ!?」

 ネットアイドルのイヌ族のミューモンの少女はキッチンで何かをしていた。彼女の近くには包丁があり、それを布巾で包んでいる様子だった。しかしこの状況だと完全に包丁をこっそりと持ちだそうとしている様子にしか見えない…。一瞬だけ聞こえた言葉に嫌な予感がよぎったコリエンテはどういう事かと彼女に問い詰める。それに対するレトリーの返事は…。

レトリー「ああ、みんなを殺す準備をしてたんだ」
コリエンテ「何で?どうして…?」
レトリー「理由?こんなところをさっさと抜け出して外に出たいからだよ」

  当たり前のように外に出たいと述べると、レトリーは何事も無かったかのように包丁を丁寧に包む作業に戻る。彼女の瞳には光がなく澱んでおり、生気はなかった…。

コリエンテ「あんた、あのバカの言葉を信じるの!?レトリー、バカな真似はしちゃダメだよ!」
レトリー「うるさい!ボクは何をしてでもここから出たいんだ!ネットアイドルとして毎日部屋で過ごしているボクからしたら、全く知らない奴らと閉鎖空間で共同生活なんて信じられないし、吐き気がする…!こんなストレスだらけの場所でいつ脱出出来るか分からないんだったら、誰か1人でも殺して早く外に出たほうがマシだよ!」

 彼女の言い分も理解できるものがある。特に人見知りで警戒心が強く、人付き合いが大の苦手なレトリーにとって、シャイニング事務所でのコロシアイ生活は非常に強いストレスが掛かってしまっていた…。元々レトリーがネットアイドルになったのも人付き合いが苦手でネット上なら普通に他人とやりとりが出来るからだった。彼女も最初はコロシアイ生活の始まりを冗談だと思い、他人を殺そうとなどは考えていなかった。そう、あのメイプルの言葉を聞くまでは…!

レトリー「ボクはさっさとここを出るの!邪魔をしないでよ!」
コリエンテ「他の人を殺して脱出なんてよくないよ!もしあんたが本当に脱出出来ても、そのあとは絶対に後悔しか残らないよ…!?」
レトリー「ボクは本気だよ!?どうせ君みたいな陽キャにはボクの気持ちは分からないさ…!知らない人が怖くて、いつもビクビク震えながら過ごしてきたボクの気持ちなんて…!」
コリエンテ「ねえ、ちょっとは冷静になって!あたしの話を聞いてよ!」

 包丁を持って襲い掛かってくるレトリーを落ち着かせようと話し合いに持ち込むも、この学園に監禁されるのは誰だって嫌だ。特に先ほど見せられた動機のDVDの効果も合わさって、レトリーの精神状態は非常に危険だ…!
 コリエンテは必死に抵抗するが、レトリーが持つ包丁の先端はどんどん、コリエンテの心臓部分へと近くなる…!



コリエンテ「やめてって、言ってるでしょ!」

 その一言と共にコリエンテはレトリーを押し返した。人が追いつめられた際に発揮する力は大きく、ただ相手を止めようと押し返しただけの自分が明確な殺意を抱いた相手をより大きく上回った力を出した。だが、これがきっかけで悲劇が起きる…!

レトリー「ボクは絶対外に出るんだ…!」





ザクッ





レトリー「あ…あ…」
コリエンテ「レトリー…?」
レトリー「ねえ、コリエンテ…。ボク、何故かお腹が痛いんだけど…。何か斬りつけられたみたいに凄く痛い…。あと、お腹から生暖かいものが出てる…?」
コリエンテ「え…!?」

 レトリーの腹部を見ると、カットしたケーキを取り分けるケーキサーバーがザックリと刺さっていたのだ。そこから生暖かい鮮血が溢れ出し、レトリーの体力をどんどん奪っていく…。そう、先程コリエンテが抵抗した際にレトリーの腹部にケーキサーバーが事故で深く刺さってしまったのだ…!



サユリ「レトリーちゃんが、そんな…!」
アン「不慮の事故で殺してしまったのですか…!?」
コリエンテ「あのあと、あたしは急いでレトリーの様子を確認したんだけど、レトリーはもう死んでた…!どうしてなのよ…!もしこんな空間じゃなかったらあたしはレトリーを泳ぎに誘ったり、逆にレトリーからネットやパソコンのことを教えてもらったりして、ちゃんとした友達になれたかも知れなかったのに…!」





被害者:超アイドル級のネットアイドル レトリー
クロ:超アイドル級のスイマー コリエンテ
犯行:お腹が空いたので食糧庫にコリエンテが食べ物を取りに行ったら、厨房で包丁を持ち出して誰かを殺そうとしたレトリーを目撃。事務所から出たいがために人を殺そうとするレトリーを止めようとしたが、話し合いでは解決が出来ずに取っ組み合いになってしまう。だが、不慮の事故でレトリーを突き飛ばした際、近くにあったケーキサーバーがレトリーの腹に刺さって彼女は死亡。普通に見ればこの行為は正当防衛なのだが…。





次のレスからはコリエンテのオシオキ!要注意です

アイドルロンパ プロローグ&Chapter1 ( No.245 )
日時: 2021/05/15 14:06
名前: 夢見草(元ユリカ) (ID: rGfwxYhx)

コリエンテ「メイプル!これは正当防衛でしょ!?だから、お咎めなしにしてよ…!」
メイプル「キミはそれで許されると思ってるの?社会のルールでは殺人を起こしたら罪となり、それ相応の罰を受ける決まりになっていますぞ?あと、あそこまでレトリーちゃんの死体や写真に手の込んだ細工をしたのはどうしてなの?本当はキミも誰かを殺して早く外に出たかったんじゃないの?」
コリエンテ「うっ…!確かに外に出たいとは思ったけど、あたしは人を殺してでも外になんか出たくない!殺されそうになってもあのままじっとしてて黙って殺されていろとでも言うの…!?それにあんたの言うオシオキって、一体何なのよ!?怖いよ…!」
メイプル「言い訳はあの世で言うんですぞ?ほら、超アイドル級のスイマーのコリエンテちゃんにはスペシャルなオシオキを用意しちゃいましたぞ!せーの!」
コリエンテ「うわああああああああああー!!!!!」

 メイプルがハンマーを持って手元にあるスイッチを叩く。スイッチの画面にはドットで書かれた空がおり、奥からドットで書かれたメイプルがやって来た。そして、すれ違いざまにコリエンテを連行する場面になる。





GAME OVER
コリエンテさんがクロに決まりました。オシオキを開始します。





コリエンテ「嫌だ…!あたしは死にたくない…!ねえ、誰か助けてよ…!」

 絶望に染まったコリエンテは周囲に助けを求めるが、そんな彼女に追い打ちをかけるかのように裁判所の扉の奥から長い鎖がついた首輪が出現し、それが彼女の首に巻き付いた。オシオキ対象を捕えた首輪は引っ張られ、コリエンテを物凄い力で引きずって行く。今から処刑されようとする彼女は裁判所に手を呼ばして助けを求めるが、裁判所の光とみんなの距離はどんどん遠くなっていく…!

コリエンテ「嫌だ!嫌だ!あたしはまだ死にたくない!ウエンディやタートルくんやシャボボンと一緒にセッションしたいし、キンタさんともお話したい!こんな所で死にたくないよ!だから、放してええええええええええー!!!!!」



 首を押さえて絶叫する彼女が引き摺られて連れて来られた場所は、オシャレなショーレストラン風の空間だった。その部屋には大型のグランドピアノやハープ、メイプルが飾られた肖像画が何枚もあった。特に目を引くのはライトアップされたステージ上にセットされた並々と水が注がれた巨大な水槽…。しかし部屋のところどころにはショッキングピンク色の液体が飛び散っており、悪趣味さも伺える。突然の光景に戸惑うコリエンテだったが、いつの間にか彼女の横にタキシード風の正装したメイプルが現れる。

メイプル「レディースアンドジェントルメーン!今から超アイドル級のスイマーであり、超アイドル級のネットアイドルを殺害したコリエンテちゃんの水中イリュージョンショーを始めますぞー!観客のみんな、こんなことは滅多にないから是非この水中ショーを楽しんでいって欲しいですぞー!」
コリエンテ「ひっ…!」





「ウォーター・イリュージョン・ショー」
超アイドル級のスイマー コリエンテの処刑執行





メイプル「さあコリエンテちゃん!早速演技を始めて貰いますぞ!まずは飛び込みから!はいっ!」
コリエンテ「!」

 メイプルが合図をすると嫌でも条件反射でコリエンテは水槽に飛び込んでしまう。強ばった表情のままだったが、まずは得意の飛び込みと潜水を華麗に決めて、メイプルといつの間にか集まっていた小型のメイプル型ロボットから大勢の拍手を貰う。

メイプル「中々上手ですぞ、さすがは超アイドル級のスイマー!それじゃあ、ここから難易度を上げていきますぞ!」

 そう言うとメイプルは水槽の中に数本のフラフープを投げ入れる。コリエンテは水中を泳ぎながらそれを華麗に潜り抜け、さらにフラフープを空中に放り投げてから、それを一気に潜り抜ける連続ジャンプといったコンビネーション技を披露!

メイプル「上手上手!じゃあ次はイルカに乗ってのパフォーマンスですぞ!超アイドル級のスイマーなら、これくらい出来るよね?」
コリエンテ「イルカ…!」

 フラフープを利用しての連続パフォーマンスを決めたコリエンテ。次にメイプルが指示してきたのは可愛らしいイルカとの共同パフォーマンスだった。普段は水中の生き物が好きなコリエンテだが、状況が状況なだけに楽しむ余裕はまるでない。彼女は必死になってイルカを自分の元に呼び寄せ、共に泳いだのちにイルカの背中に乗りながらのイナバウアーを決めた!このパフォーマンスにはメイプルと小型メイプルも素直に歓声をあげ、コリエンテに拍手喝采を浴びせる。

メイプル「お見事ですぞー!これは素直に高評価ですぞ!よくやったね!」
コリエンテ「うるさい!あんたに褒められたって、何にも嬉しくない…!」
メイプル「んー?何故か演者が冷たいですぞ?でもここからがパフォーマンスのクライマックスですぞ!キミにはとっておきの演技を披露してもらうからね?ズバリ!人喰いザメとの演技ですぞー!」
コリエンテ「!?」

 メイプルによって巨大水槽に放たれたのは文字通り、獰猛なイタチザメだった。このサメは有名パニック映画の題材になったり世界最大のサメによる食害事件を起こしたホホジロザメよりも小柄だが、その性質は非常に凶暴かつ好奇心旺盛なことで有名であり、一部の専門家によれば「ホホジロザメ以上に遭遇したら危険」と言われるサメだ。何よりいくら小型とはいえサメの全長は3メートル以上はあり、小柄なコリエンテにとっては十分巨大ととれる大きさだ…!

メイプル「さあコリエンテちゃん、イタチザメとパフォーマンスをするんですぞ!本物の超アイドル級のスイマーならどんな困難な状況でも奇跡も起こせますぞー!」
コリエンテ「嘘でしょ…!?」

 獰猛な人喰いザメとの遭遇にコリエンテは慄くが、「もしこのサメと上手くパフォーマンスができれば、自分は許されて脱出出来るかもしれない」という一縷の望みを持つ…。
コリエンテ(こんなの狂ってる…!怖い、怖いよ…!だけどもし、もし上手くいったらあたしはこのイカれた事務所から出してもらえるかもしれない!だってレトリーが死んじゃったのは殺意のなかった正当防衛なんだよ!?それにここでただ突っ立っていたらあたしはあいつに食べられちゃう!よし、やるっきゃない…!)

 意を決したコリエンテは人喰いザメの方に泳いで向かう。彼女は先ほどのイルカと同じように口笛を吹きながら手招きして合図をし、サメを誘き寄せようとした。すると人喰いザメは素直にコリエンテの方に向かう。



コリエンテ「やった!上手くいった…!」





シャアアアアアー!!!!!





コリエンテ「えっ…?」



 人喰いザメは確かにコリエンテの方に向かっていた。そう、共に演技をする者ではなく、自分の捕食対象として…!コリエンテの希望虚しく、人喰いザメは彼女のことを自分のエサとしか見ていないのだ…!





コリエンテ「嫌だ嫌だ!あたしを食べないで!ここから出してええええええええええーー!!!!!」





 パニックになったコリエンテはもはや演技どころではなく、泳いで逃げ回る。だが巨大水槽にはいつの間にかメイプルがしっかり蓋をしており、コリエンテは水槽から脱出することが出来ない!やがて彼女に人喰いザメが思いきり肉薄したその瞬間、ふとステージ上のスポットライトとカーテンが落ちる。





グチャッ、グチャッ、グチャッ…!





 その場に響くのは響くのはただ不快な音…!やがて再びステージのスポットライトが照らされ、カーテンも上げられる。観客の小型メイプルや見ていたシアンらアイドルたちが目にしたのは真っ赤に染まった水槽と、水中のところどころに浮かぶ赤黒く染まった「何か」、それと同じように赤黒く染まった布のような何かの切れ端だった…。





アイドルロンパ プロローグ&Chapter1 ( No.246 )
日時: 2021/05/15 11:48
名前: 夢見草(元ユリカ) (ID: rGfwxYhx)

コリエンテのオシオキの一連の流れを、外にいる残ったアイドルたちが見ていた…。

ロージア「いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁー!!!!!」
音也「コリエンテちゃんが死んだの…?ねえ、これは悪い夢だよね…!?」
翔「嘘だろ…!?本当にやりやがった…!」
凛「こんな悪夢は見たくないわよ…!」
藍「あり得ない…!こんなの狂っている…!」
カミュ「外に出たいと思っただけでこうなるのか…!?」
タロー「ううっ…!」(手を口で抑える)
サユリ「ナカジくん…!」
ナカジ「サユリ、タロー、あんまり見るな…!」
アン「そんな…」
那月「もう嫌です…!誰か助けて…!」

 残酷すぎるオシオキにアイドルたちは全員言葉を失う。気を失う者や吐き気を催す者、その場で泣き出す者が多く出現し、特にコリエンテの死を間近で見たシアンは顔面蒼白かつ完全に言葉を失う…。

メイプル「エクストリィィィィィム!やっぱり、好きなもので恐怖に押し潰されながら殺された時の絶望感は最高ですぞー!あんなに可愛い女の子でも、外に出るためなら何だってやるんですね〜!いやはや、人は見かけによらず恐ろしいものですぞ!」
シアン「…ねえ、どうしてコリエンテちゃんを殺したの…?あなたは何をしたか、分かってるの…?」
メイプル「何って?オシオキに決まってますぞ?」
シアン「悪い事をしたら許されないのは分かってるけど、あそこまでする必要はないじゃない!あなたはどうしてあたしたちにこんな事をするの!?こんな事をして何が楽しいのよ!?」

 人の命や尊厳を何とも思わないメイプルに猫族のミューモンの少女は激昂し、タマゴ型の生物にビンタをしようと手を上げる。しかし、その手はクロウと真斗によって止められることになる。

シアン「クロウちゃん、真斗ちゃん、放して!」
真斗「抑えろ!シアン、お前が激昂する気持ちは分かる。しかしここでお前があいつを殴ったら、お前は規則違反によって即座に殺されてしまう…!落ち着け!」
クロウ「こういう時こそ冷静になれ。ここであいつに乗せられたんじゃ、あいつの思うツボだ…」
シアン「……」

 取り押さえた2人に諭され、シアンは振り上げられた右手を下げる。その様子を見たメイプルは「シアンちゃん、命拾いをしましたぞ」とぼそっと警告をする…。

クロウ「一旦、部屋に戻るぞ…。少しは落ち着くんだ…」
シアン「うん…」

 部屋に戻るシアンの目にチラリと映ったのは、赤黒く染まった本来は紺色の布切れの切れ端だった。先ほどまでそれを身につけていた明るい少女のことを思い、目に涙を浮かべながらシアンは裁判場を後にした…。



スク水の切れ端を入手しました!





チャプター1 「ゼツボウリサイタル」
生き残りメンバー 残り14人



to be continue



感想はまだ。おまけがありますがやはり注意

アイドルロンパ プロローグ&Chapter1 ( No.247 )
日時: 2021/05/15 11:55
名前: 夢見草(元ユリカ) (ID: rGfwxYhx)

「スク水の切れ端」
 ある水ウサギ族のミューモンの少女が身に付けていたスクール水着の切れ端。彼女は泳ぐことが何より好きな少女であり、常に服の下にスク水を着ていつでも動けるようにスタンバイしていた。しかし、今目の前に映るものは何かによって赤黒く染まったその切れ端のみである…。



「今回のオシオキについて」
 オシオキは作中で披露されたクロの子と、作中で殺された被害者役の子のものを載せていきます。どちらもキャラクターが殺害される様子がまじまじと描かれているので、特にお気に入りキャラの場合はSAN値注意です。



・コリエンテ「ウォーター・イリュージョン・ショー」
 正装したメイプルの横に佇むのはいつものスク水姿のコリエンテ。舞台はオシャレなショーレストラン風の空間であり、メイプルの合図で彼女は巨大水槽に飛び込む。才能を生かして潜水・シンクロ・ジャンプしてのフラフープ潜りといったパフォーマンスをこなしていくコリエンテだったが、最後のミッションは人食いサメとの演技だった。勿論恐怖するコリエンテだが、「もしこれをクリア出来れば助かるかも」という僅かな希望に縋ってサメの背に乗ろうとする。だが結局のところサメにとって彼女は「美味しそうな獲物」にしか見えておらず、自分からサメに襲われに行く態勢になってしまった。その直後水槽に幕が下り、聞こえてくるのはあまりにも残虐で不快な音…。やがて幕が開き観衆の拍手をBGMに映った光景は何かの切れ端のようなものが浮かんだ、真っ赤に染まった水槽だった…。
 死因は言うまでもなく人食いサメに捕食されたことによる裂傷と失血。モデルとなったのは本家ダンガンロンパの朝日奈さんのオシオキ案。タイトルもまんまそれ。



・レトリー「特別生放送!!彼女のすべてを見せちゃいます☆」
 ネットアイドルとして成功したレトリー。そしてそんな彼女の活躍を映し、流れる映像とそれを見続けるレトリー本人。映像は某2525動画風になっており、彼女を応援したり絶賛するコメントが立て続けに流れていく。だがやがてそのコメントがより過激になっていき、「レトリーたんの全てを知りたい」「俺だけのものにしたい」といったものが流れていく。やがて彼女のブログにエスカレートしきったコメントが載せられたり、挙句の果てには彼女の愛用しているスマホやどこかに設置された電話が絶えず鳴り響くように…。目や耳を塞ぎたくなるが、手足がが拘束されているためどうすることも出来ない。やがて画面には「レトリーたん、見つけた」という巨大な文字が映される。恐怖に顔を歪めた彼女が最後に目にしたのは不気味な笑顔を浮かべる熱狂的なファンだった。言うまでもなく彼が過激なコメントや次々鳴り響く電話の犯人。手足を拘束されているレトリーを目にした犯人は怒り狂い、「今助けてあげるからね」と包丁を振りかざした…。
 死因は包丁による刺殺で、皮肉にも本編シナリオによるものと同じ。好きなはずのネットが悪夢の引き金になってしまう…というネットジャンキーの彼女に対する最悪のオシオキ。



続きます。今回はここまで。感想OKです