二次創作小説(新・総合)
- Re: コハルと一護のワクドキ冒険 ( No.166 )
- 日時: 2021/07/18 22:56
- 名前: 謎の女剣士 ◆7W9NT64xD6 (ID: 1/l/Iy6H)
第42話「悪夢と支え」
【夢の中】
『クククッ、悲しむフリはやめろ! 怒りに満ちる演技も必要ない……』
『どうして? だって、わたしは……?』
『ガッカリだよエアリス、まさか君がそんなに弱かったなんて知らなかったよ』
『ロック?』
『来るな! 弱い君なんていらない、俺はティナを幸せにするよ!』
『待って。待ってよロック、みんな!!』
違う。違うよ皆、わたしは弱くなんかない!
みんなを……、ロックを守るのがわたしの大切な役目なのに!
あなたのその勇敢さが、あの時のザックスに似ていたからわたしは好きになったの。
あの言葉……、もし事実ならわたし達は破局……だよね?
【草摩総合病院 エアリスの病室】
ガラガラガラー
深月フェリシア「よっ。お見舞いに来たぜ、エアリス!」
エアリス「……ッ!!」
どんっ タタタタタっ……
七海やちよ「エアリスさん!?」
深月フェリシア「イテテテテテ……。畜生、何があったってんだよエアリスの奴!」
ロック「やちよ、何かあったのか?」
七海やちよ「ロックさん、今は彼女を追い掛けて!」
ロック「えっ!?」
七海やちよ「彼女、何かにうなされていたわ! きっと、嫌な悪夢を見てしまったのでしょう……」
ロック「!?待て、エアリス!」
どうしよう……、知られたくない。
わたし、本当に弱い人間かも知れない。
わたしが弱いから、みんなはわたしを見捨てていくんだ!
そうよ、わたしは最低な種族の生き残りだよ。
わたしさえいなくなれば、みんなは忘れてくれる!
【屋上】
ぱしっ
エアリス「……ッ!!」
ロック「………」
エアリス「……ろ、ロック……?」
ロック「……なに、してんだよ……? こんな所で……」
エアリス「違う。こんなのロック、あなたじゃない!」
ロック「何が違うんだよ! 理由、教えてくれないと意味が分からねぇよ!」
エアリス「……。嫌な夢、見たの。わたしはただ、みんなに追い付きたくて頑張っているのに。いざと言うときはみんな、わたしを拒絶するようになって行くの!」
ロック「……」
エアリス「こんなの見たくない、嫌われたく、なかったのに……」
ロック「……ッ! もういい、喋るな!」
ぐいっ
エアリス「ロック?」
ロック「ごめん。夢の中の俺って、最低だよな……」
エアリス「えっ……?」
ロック「こんなんじゃ……、エドガーから泥棒扱いされるのも無理ねぇよ……」
エアリス「ロック……。あなた、泣いてるの?」
ロック「やっと……。やっとあいつが……レイチェルが俺の心に光をくれても、目の前にいる守るべき人を守り通さないと意味がないよなぁ……」
エアリス「……。わたし、夢の中であなたに酷いこと言ったのに……。どうして、どうしてわたしを守ってくれるの?」
ロック「大切だからだ。俺にとってエアリス、君は1番大切な人その物だからなんだよ!」
エアリス「……。ぐすんっ、ロック……。ヒック……」
ロック「今は君が泣き止むまで俺が一緒にいる。落ち着いたら、フェリシアに謝りに行こうぜ?」
エアリス「ロック……。うん……、うんっ!!」
こんなこと、初めてかも知れない。
わたしがこんなに両目が腫れるまで、大泣きしたのは!
それでもロックはわたしを抱き締めたまま、少し力を入れる。
「絶対に離さないぞ、絶対に!」と言い聞かせるように、しっかりとわたしを受け止めようとしている事が凄く嬉しいな。
43話に続きます。
今回の最新話は、ロクエアメインのお話です。
初めて怒り出したロックを前に、エアリスは躊躇わずに語り出した。
彼女の本音を知ったロックは、一緒にいたいとエアリスに誓う。
これから2人がどう変化して行くのか、今後の展開にご注目下さい。
天竜さん
いかがでしたか?
評価、お願いします。
それでは。