二次創作小説(新・総合)

Re: ダンガンロンパ 〜ようこそ勝ち組ヶ丘学園〜 episode1 ( No.80 )
日時: 2014/04/02 23:05
名前: 紅茶 ◆wiCxtrVptM (ID: hzDRnUrf)
参照: http://twitter.com/gogotea_danron

番外編一話
「もっと意味のある才能が欲しい」


ーレストランー
「ねぇ海人くんー。その才能頂戴よー」
朝早くから周流が大声を出していた。何やら才能が欲しいらしい。池面の超高校級のドラマーという才能を。
「才能ならお前もあるだろ!超高校級の単細胞って名の才能がさ」
「細乃はもっとちゃんとした才能が欲しいのー。単細胞って何?馬鹿にされてる気しかしないんだけど」
「あ、確かに。でもさお前まだマシだろ?考えてみろよ。この学園には超高校級の片想いとか上げパンとかもっと残念な才能もってるやつもいるんだからさ」
それを聞くと周流は急に笑顔になり、
「そうだよねぇ〜。やっぱ私この才能でいいかも」
そんな性格だから超高校級の単細胞なんじゃないのか?と池面は心の中で思っていた。

チャララーンとレストランのドアが開いた音がした。
「あ!千歳ちゃん!」
梶野は不機嫌そうな顔をしながら周流を睨んだ。しかし周流はそんな梶野の顔に目もくれず、レストラン内を飛び跳ねていた。
「なんであいつはあんなに元気なんだ?」
「自分であいつに聞いてきたら?」
梶野は嫌そうにしながらもテーブルを立つと周流の近くまで駆け寄った。それに気づいているか気づいていないかはわからないが周流はまだ飛び跳ねている。
「おい単細胞。お前なんで朝からそんなに元気なんだよ」
周流は飛び跳ねるのやめ笑顔で梶野を向いた。
「聞きたい?聞きたい?聞きたい?聞きたい?やっぱ聞きたい?だよねー聞きたいよねー」
「……やっぱいいや」
「ちょっと待って。お願いだから聞いて!」
梶野は殴りたい衝動を抑えながら周流に言われた通りテーブルについた。数秒してから周流も梶野の正面に座った。なぜか沈黙が続く。周流は天井見ながら首を傾げる。首を振りながら目を閉じたり、自分で自分をビンタしたりとわけのわからない行動までし出した。
周流の皮膚がどんどんと赤くなっていく。見てられなくなった梶野がようやくの事で止めにかかった。
「何してるのかよくわかないけど、それ以上は止めとけ」
「千歳ちゃん…。何話すか忘れちゃった」
「はぁ?ほらあれだよ。あれ…何だっけ?」
その様子を遠くから見ていた池面はクスッと笑いながら呟いた。
「2つのことを同時進行できない、超高校級の単細胞。あいつにピッタリじゃないか。あいつにとってそれ以上の才能がないほどに」
池面はテーブルから立つとすぐにレストランを出て行った。なかなか相性のいい2人の空間を邪魔したくはないからな。