二次創作小説(新・総合)
- 人間回収車 ( No.518 )
- 日時: 2022/06/10 17:09
- 名前: おろさん ◆cSJ90ZEm0g (ID: CE4YyNoS)
どうも。おろさんです。
今回は・・・
女子高生「・・・でさぁ、アイツがさぁ・・・」
女子高生「えーっ!?そんなことになってたの!?」
利奈「・・・(女子高生達を見ていた)
あー・・・イラつく・・・イラつくんだよねぇ・・・」
黒帽子と黒いスーツの男「・・・おやおや、うってつけの方がいますねぇ。さて、本格的に人々の心のスキマを埋めに行きましょうか。
・・・え?私が誰かって?そう言えば名乗っていませんでしたね。私の名は・・・」
私の名は喪黒福造。人呼んで『笑ゥせぇるすまん』。
ただのセールスマンじゃございません。私の取り扱う品物は『ココロ』・・・人間の心でございます。
ウルトラワールドでの日常
『笑ゥせぇるすまん回』
この世は老いも若きも男も女も心の寂しい人ばかり。そんな皆様のココロの隙間をお埋めいたします。
いいえ、お金は一銭もいただきません。お客様が満足されたらそれが何よりの報酬でございます。
さて今日のお客様は・・・
うた「・・・」←机に座っている
利奈「・・・チッ・・・」←近くで見ていた
八阿他利奈(1■才)女子高生
『人間回収車』
《ラピストリア学園》
・・・この日。休み時間、学園の廊下で、1人の女子生徒が、取り巻き2人とリーダー格みたいな女子生徒に絡まれていた。
利奈「ねぇ、良いでしょ?ちょっと近くの店でメロンパンを買うくらい。ちょっとお腹減っちゃったのよ。」
女子生徒「だ、ダメだよ、そもそも昼休みでも勝手に外出ちゃダメでーー」
利奈「何か文句あるの?悪いけど私イライラしてるのよ。変な事言ったら・・・分かってるわよね?それで?文句はないわよね?」
女子生徒「い、いええ・・・」
利奈「そうでしょ?だったら「・・・何やってるの」!!」
・・・女子生徒たちの背後に現れたのは、うただった。
うた「・・・何かその子をパシリに使おうとしているように見えたけど、何でわざわざ校外の店で買わせようとしてんの?」
利奈「い、祷うた・・・な、何でもないわよ!!」
・・・取り巻きとリーダー格の女子生徒たちは、そそくさと退散していった。
うた「・・・」
女子生徒「あ、ありがとうございます・・・」
うた「・・・別に。」←教室に戻って行った
利奈「あーもう、ふざけんじゃないわよ・・・!!」
・・・八阿他利奈は、親の仕事の都合で、ラピストリア学園に転向した女子高生。
・・・非常に怒りっぽく、幼いころから気に入らないことがあるとすぐに誰かに八つ当たりをする質の悪い性格。
その非常に暴力的な八つ当たりが原因で追い詰められて自殺してしまった子も多いのだが、利奈の家は有名な財閥で、その上両親が過保護なのもあるのか、不都合な事を大体もみ消してもらっていた。
・・・なのだが、ラピストリア学園に転向することになった際で、その八つ当たりが出来にくくなっていた。理由が、うたの事である。
・・・うたは後ろ盾のような存在(父親の祷大地や作者等)が多く、八つ当たり行為を下手に行い続けたら確実に暴かれてしまうので、結果的に鬱憤が非常に溜まっていた。
・・・放課後。
利奈「っ・・・あのうたって奴さえいなければ・・・」
・・・案の定イライラしている利奈。帰り道を歩いていると・・・
「おやおや、そんなにイライラされてどうかしましたか?」
利奈「!!?」
・・・突然背後に、黒帽子と黒いスーツの男がいた。
利奈「だ、誰よアンタ!!?何なの!?」
「おっと落ち着いてください。私はこう言う者です。」
・・・そう言って男は名刺を渡す。
利奈「えっと・・・『ココロのスキマお埋めします』・・・『喪黒福造』?・・・胡散臭いわね」
喪黒「まぁまぁそう言わずに。私はただボランティアをやっている身ですよ。
・・・それより貴方、何やら誰かの事を邪魔だと感じているようですね。」
利奈「!!・・・ま、まぁそうではあるけど、それが何か。」
喪黒「いえいえ、ちょっとお手伝いができるかと思いまして。」
利奈「・・・それって、邪魔な奴を排除できるみたいな?」
喪黒「ええそんな感じです。・・・これを使えば良いのですよ。」
そう言うと喪黒は、ステッカーらしき物品を1枚渡す。
利奈「・・・これは?」
喪黒「これは『人間回収券』と言って、これを人に貼ると、不要な人間を回収する『人間回収車』がどこからか現れて券を貼った人を回収していくのです。
・・・これがあれば、貴方が邪魔に思っている相手を回収できると思いますよ。」
利奈「ほ、本当に?」
喪黒「ええ本当に。嘘だと思うなら、回収したい相手に貼ってください。
・・・ただし、その券を張った相手が本当に不要なのか、確かめておいてくださいね。」
・・・そう言って、喪黒は去って行った。
利奈「・・・ちょっと怪しいけど・・・やって見て損はないかしら・・・」
一旦区切ります。感想まだ
- 人間回収車 ( No.519 )
- 日時: 2022/06/10 17:38
- 名前: おろさん ◆cSJ90ZEm0g (ID: CE4YyNoS)
続き
・・・翌日。
《ラピストリア学園》
昼休み。
男子生徒「なぁなぁ、この前のテレビ見たか?あの歌番組!」
男子生徒「ああ見たよ!ブラックスチームナイトメア、可愛いしかっこいいよなー!」
利奈「・・・っあー・・・うるさいんだよなぁ・・・」
・・・大声でしゃべってるわけでもないのに、生徒たちの世間話だけで何故かイライラしている利奈。
利奈「・・・とりあえず外にいこ・・・」
・・・学園の校庭にて。
利奈「・・・あー・・・イライラする・・・ん?」
・・・すると、校庭にある1本の木に誰かが寝ているのを見つける。
うた「・・・すー・・・すー・・・」
利奈「アイツ・・・呑気に寝やがって・・・あっ」
・・・利奈は、先日喪黒に貰ったステッカーを取り出す。
利奈「・・・これを使えば・・・」
利奈は、こっそりうたに人間回収券を張る。
・・・すると、付近に真っ黒い軽トラックが現れ、黒髪の運転手が降りてくる。
運転手「・・・異世界に来ることは本来無いのですが・・・人間回収券が誰かに貼られたようなので来ましたが、まぁいいでしょう。さて・・・」
・・・運転手は、利奈がステッカーを張ったうたを持ち運んで、軽トラックの荷台に乗せ、そして走り去っていった。
利奈「やった・・・ついにやった・・・これで・・・あっははははははは!!」
・・・様子を見ていた利奈は笑いながらそう言った。
放課後。
女子生徒「や、八阿他さん?何を・・・」
・・・早々利奈は、女子生徒をトイレに連れ込んで、バケツに入った水をぶっかっけた。
利奈「何って・・・ただの鬱憤晴らしだけど。折角邪魔者が消えたんだもの。アンタみたいな無価値な奴は、今までのイライラを晴らすにはちょうど良いのよ!!」
女子生徒「いやっ!!やめっーー」
・・・その時だった。
利奈「あっはははは「ドガッ!!」!?」
・・・モップが飛んできて、利奈の頭に直撃。
利奈「だ、誰よ一体!!・・・って!!?」
・・・モップを投げつけた相手はなんと・・・
うた「・・・」
利奈「な・・・何で!?何であんたがいるのよ!!?」
・・・うたの背後には、ラピストリア学園の英語教師『DTO』が。
うた「・・・校庭で寝てたら、何故かいつの間にか家にいたんだけど・・・それでお父さんが送り返した。」
DTO「・・・さっき怪しい男がウチの生徒を軽トラックの荷台に乗せて運んでいるとか言う目撃情報があってな。それで調べていたんだが・・・その前にこれはどういう状況だ。明らかにいじめじゃないか!!」
利奈「い、いやあの、これは・・・」
DTO「・・・これは相談しないと駄目だな。職員室にーー」
利奈「っ・・・ああもう!!」
・・・利奈は、部屋から出て逃げる。
DTO「あっ、待てっ!!」
・・・数分後
利奈「ハァ・・・ハァ・・・何よ、人間回収車だとかなんて・・・とんだでたらめじゃない・・・!!
・・・ていうか何慌てちゃってるのかしら・・・あれくらいパパとママがもみ消してくれるはずなのに「そこまでですよ利奈さん。」!!」
するとそこに現れたのは、喪黒だった。
利奈「き、昨日の・・・ちょっとどういう事よ!!うたが回収されてないじゃない!!」
喪黒「言ったハズですよ。『本当にその人が不要かどうか確かめろ』と。人間回収車は不要な人間を回収するための車。回収された人を『必要』としている者が1人でもいると返却されるのです。」
利奈「なっ・・・「ブゥゥゥン・・・」!?」
すると、利奈の元に人間回収車がやって来る。
運転手「何かおかしいと思ったら、貴方が関わっていたのですか喪黒さん。」
喪黒「ホーッホッホ。お久しぶりです運転手さん。・・・ここに来たという事は、利奈さんを回収しに。」
運転手「ええ。その通りです。」
・・・この発言で利奈は驚く
利奈「なっ・・・な、何で!!?」
喪黒「・・・人間回収券を張った相手が返却された場合、手数料として張った側を回収するシステムになっているんですよ。」
利奈「なっ・・・だ、だったら何よ!私にはパパとママが・・・」
運転手「残念ながら、その際は返品不可なのですよ。もしかして説明書きをちゃんと読んでいないのですか?」
利奈「っ・・・!!」
運転手「・・・さて、もう話す必要はないでしょう。それでは「ああ、ちょっと一つ」?」
運転手が利奈を回収しようとした時、喪黒がこう言い始める。
喪黒「利奈さん。貴方はうたさんを回収した後、調子に乗っていじめを行おうとしましたね?そんな行動をとるために人間回収車を利用するのは少々見過ごせません。」
利奈「な、何を・・・する気でーー」
喪黒「その答えは一つです。」
・・・喪黒は、利奈に人差し指を向けて・・・
喪黒「ドーーーーーーーーーーン!!」
利奈「わぎゃあああああああああああ!!!?」
・・・ドーンで利奈を突き飛ばす。それによって利奈は人間回収車の荷台に強制的に載せられる。
利奈「あうっ・・・」←失神
運転手「・・・それでは、そろそろ私はこれで。」
喪黒「ええ。お手数おかけしましたね。」
こうして、人間回収車は走り出していった。
喪黒「さて、八阿他家はどうなっていますかねぇ」
《八阿他家》
・・・八阿他家には、マスコミや記者が大量に押しよせていた
記者「八阿他さん!!娘さんがいじめを行ったのをもみ消したという情報がありますがこれはどういう事でしょうか!!?」
記者「きっちり説明してください!!」
利奈の母親「ちょっ・・・これどうなってるの!?どこからバレたの!!?」
利奈の父親「い、一体何をしたんだ!!利奈!!利奈ァァァァァァァァァァ!!!」
・・・そのタイミングで、1台の人間回収車が通り過ぎる。
利奈「あっ・・・(起き上がる)えっ!?私の家に・・・何でマスコミが!!?ちょっと待って!!ママ!!パパ!!違うの!!待って!!嫌ああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!」
・・・八阿他利奈の声は届かない。ただ、様子を見ていた喪黒だけにしか聞こえなかった。
喪黒「・・・人間、嫌な事があったらすぐ何かに当たり散らしてしまいますが、自分勝手に相手に八つ当たりしてしまってはいつか必ず痛い目を見てしまいますよ。
・・・それに、そもそも必要とされない人間がいても、必要ない人間なんてどこにもいないと思いますけどねぇ。ホーッホッホッホッホ・・・」
終演。
~後書き~
今回は『笑ゥせぇるすまん回』でした。クズガイタイメニアウノハスッキリスルゼェ(ドクズ)
・・・今回は軽め(?)の話で、ちゃお作品ゲスト出演の話を執筆しましたが、『笑ゥせぇるすまん回』も『銭天堂回』もどんどん後々書いていきますです。
今回はここまで。感想OK。