二次創作小説(新・総合)

大事なモノ ( No.541 )
日時: 2022/06/17 22:20
名前: おろさん ◆cSJ90ZEm0g (ID: CE4YyNoS)

どうも。昨日くらいからいくつかの作品に興味が出て、その要素とかキャラとか取り入れるなら色々学んだ方が良いかなおろさんです。



・・・今回は・・・






私の名は喪黒福造。人呼んで『笑ゥせぇるすまん』。

ただのセールスマンじゃございません。私の取り扱う品物は『ココロ』・・・人間の心でございます。





ウルトラワールドでの日常
『笑ゥせぇるすまん回』





この世は老いも若きも男も女も心の寂しい人ばかり。そんな皆様のココロの隙間をお埋めいたします。

いいえ、お金は一銭もいただきません。お客様が満足されたらそれが何よりの報酬でございます。

さて今日のお客様は・・・




黒須「・・・お、いらっしゃいませ。それでご注文は・・・」

さとり「・・・いつものコーヒーをお願いします。」




古明地さとり(■■■才)サトリ妖怪兼地霊殿当主







『大事なモノ』






《喫茶キャノン・ド》


数分後。


黒須「・・・はい。いつものコーヒーです。」


さとり「・・・ありがとうございます。・・・(コーヒーを飲む)・・・やはり、ここのコーヒーも中々です。」


黒須「ははっ、そう言ってくれると光栄ですよ。」


さとり「・・・(少し微笑む」


・・・心を読めるサトリ妖怪の古明地さとり。地霊殿に引き籠っているが、アガサクリスQの推理小説の影響で探偵業を行ったりしたこともある。

・・・鈴音センリツの事で手を貸したことがあり、そこから彼女は喫茶キャノン・ドの常連となっている。





「・・・お邪魔するよ。」


さとり「あら・・・」



・・・すると、客が1名来る。・・・レーザー砲のような姿をしているクリーチャー・・・『ブルー・メルキス』である。尚、内蔵した音声合成ソフトで話しているようだ。



黒須「ああ、メルキスさん。いらっしゃい。」


メルキス「直接会うのは久しぶりだね。そっちは・・・古明地さとり君・・・だったかな。初めまして。」


さとり「こちらこそ初めまして。貴方が、黒須さんが店を立てる際に土地を提供してくれたのでしたよね。」


メルキス「ああ。理由や経緯はどうであれ、これくらいはお安い御用だ。・・・とりあえず、私もコーヒーをお願いしよう。」


黒須「・・・かしこまりました。」



・・・数十分後。


・・・一通り食事を終えたさとり。


さとり「ふぅ・・・ごちそうさまでした。」


黒須「ありがとうございました。・・・また来てくださいね。」


さとり「はい。そのつもりです。」


・・・今の所こういう感じの毎日なのだが、さとりには黒須に関する悩みがあった。


黒須「・・・「バチィッ!!」!!・・・む・・・」





男「ハァ・・・ハァ・・・ぐふっ・・・裏サイトから仕入れたこれがあれば・・・」


・・・付近に男が通りかかる。その男は、不気味なエネルギーを放っているお札を持っているが・・・


こころ「・・・こいしが働いているという店はこの近くのハズだが・・・」


・・・男は、喫茶キャノン・ドに向かおうとしているらしい秦こころにそのお札を張ろうとする


男「・・・今だ「待ちやがれオラァァァァァ!!」ヒッ!!?」



張られる前に黒須が店を出て介入。男をバドミントンラケットでぶっ叩こうとする。


黒須「ブッ裁くそしてすりおろしてなんかしてやらあァァァァァァァァァァァ!!」


男「ひっ、ひいいいいいっ!!こんなの聞いてない!!聞いてないいいいいいいい!!」


・・・男はお札を落として、そのまま逃走した。


黒須「チッ、逃げやがったか・・・まあいい・・・」

・・・お札を拾い、能力で凍らせて破壊した。


こころ「む、お前は確かこいしのバイト先の・・・」

こいし「こころちゃん!来てくれたんだねー!!」←店から出てきた

こころ「・・・うん。」



黒須「・・・ふぅ・・・」



メルキス「・・・何だか、やはり吹っ切れているようだな」

さとり「・・・吹っきれ過ぎて変なところまで行ってますけどね・・・」


・・・そう、さとりの悩みはこれである。黒須は、誰か、少なくとも身近にいる者の人生を歪ませられそうになるとああいう衝動を起こす。

・・・彼自身は、ほぼ不死身に近い体ゆえ余計に身の危険を顧みない性格になっている。だからこそ、さとりは黒須の事がどんどん心配になって行くのだ。


さとり「・・・」


メルキス「・・・さて、私はそろそろこれで。」←代金を払って去って行く


センリツ「ありがとうございましたー」







メルキス「・・・しかし、あの行動は少し心配だな・・・「どうされました?」!?」

すると、メルキスの近くにいつの間にか黒づくめの服装の男が。

メルキス「い、いつの間に・・・誰なんだ?」

喪黒「おっと失礼。私はこう言う者です。」

男が名刺を渡すと、その名刺には『ココロのスキマお埋めします。喪黒福造』と書かれてあった。

メルキス「・・・要するにセールスマンか?」

喪黒「まぁそんな感じです。何やら、あの青年(黒須)の事で少し気にかかっていたみたいなので話しかけちゃいました。」

メルキス「そういう事か・・・まぁ、あながち間違いではないな。・・・彼の先程の行動、少し心配ではある。」

喪黒「そういう事であれば、私が手伝いましょうか。私ボランティアをやっている身でして。」

メルキス「手伝う・・・?うーむ・・・



・・・いや、それを言うのであれば、私ではなく・・・彼女にそれを提案してくれ。彼女の方が、黒須との関りは深い。」


メルキスは、視線をさとりに向ける。




さとり「・・・」




喪黒「ほほう・・・そうですか・・・わかりました。だったらあのお嬢さんが安心できるようにしてあげませんと。ホーッホッホッホッホッホッホ。」




一旦区切ります。感想まだ

大事なモノ ( No.542 )
日時: 2022/06/17 22:31
名前: おろさん ◆cSJ90ZEm0g (ID: CE4YyNoS)

続き




数時間後・・・



《地霊殿》



さとり「・・・さて・・・」


・・・地霊殿に戻ったさとり。すると・・・



お燐「さとり様ー」


さとり「・・・『何やら来客がきている』と。私に会いたがっているのですか・・・」


お燐「・・・はい。これ名刺・・・それで、どうしますか?」


さとり「・・・わかりました。一応中に入れてください。何か企んでいた場合は何が何でも追い返しますから。」


お燐「分かりました!」


・・・と言う事で、地霊殿にやって来たという来客を部屋に招き入れると・・・


喪黒「どうもこんにちは。」


・・・その客と言うのは、『喪黒福造』だった。


さとり「ど、どうも・・・こちらに・・・(・・・!?)」


・・・怪しげな雰囲気を感じ、さとりは能力で心を読もうとするが、何故か心が読めない。能力に異常が出たとかそう言うのではなく、本当に喪黒の心が読めないのだ。


・・・ソファに座った喪黒は、さとりにこう言う。


喪黒「・・・もしかして、『何で心が読めないんだ』・・・なんて思ってます?」

さとり「!!?」

喪黒「案外図星ですか。心を読まなくたって分かっちゃいましたねぇ。

・・・それで、貴方が古明地さとりさんですね?貴方が、とある喫茶店の店主さんの事で心配事があるみたいなことを聞きまして。」

さとり「それは・・・そうなのですが・・・」

喪黒「随分と珍しいですなぁ。私が知る限り、貴方は他者との接触を避け、この屋敷に引き籠っていると聞いたのに。」

さとり「・・・」

喪黒「まぁ、生きていれば考えも変わるものです。・・・それで、その店主さんの事、ちょっと話していただけませんか?もしかしたら力になれると思いますので。」

さとり「・・・わかりました。・・・ですが、変な真似は止めてくださいよ?」


・・・と言う事で、さとりは喪黒に黒須の事を説明する。


喪黒「成程・・・それは少し厄介な衝動ですなぁ。」

さとり「はい・・・黒須さんには色々感謝されていますが、私も妹の事で感謝したいことが多いんです。


・・・ですが、どうも守ることに気を取られ過ぎているようで・・・簡潔に言ってとにかく痛みを全く顧みなさ過ぎなんです。」

喪黒「・・・となれば、まずは黒須さん自身を危険から守れるようにしてみましょうか。」

さとり「・・・本気で言っているのですか?」

喪黒「ええもちろん。ちょうどうってつけの道具があるのですよ。普段妖怪にはこういう事はしませんが・・・」

そう言って喪黒が取り出したのは、首輪のようなアクセサリーだった。

さとり「・・・これは・・・?」

喪黒「これはお守りの効果を持つ首輪でしてねぇ、大事にしているモノに付けると効果を発揮し、身の回りの危険から守ってくれるようになるのですよ。」

さとり「・・・これ、本当に効果が発揮されるのですか?」

喪黒「ええもちろん。嘘だと思うなら、日ごろの感謝も込めて渡してみたらどうです?」

さとり「・・・わかりました。試してみることにします。

・・・えっと、だとしたらーー」

喪黒「ああ、お金はいりません。貴方が満足してくれればそれでいいのですから。」

・・・そう言って、喪黒はこの場を去って行った。

さとり「・・・行っちゃったわ・・・




・・・この首輪・・・・・確かめてみないとわからないわね・・・」








・・・その夜。とある夜道。



男「くそっ・・・一体何だったんだアイツ・・・」



・・・先程の男は、黒須に怒りを覚えていた。明らかに逆恨みだろうが・・・すると・・・



ねくろ「おやおやおじさん、何か悩み事かい?」


男「!?だ、誰だお前!!」


ねくろ「通りすがりの菓子売りよ。・・・それよりおじさん、何やら誰かに強い怒りを覚えてるみたいねぇ?」


男「・・・まぁそうさ。アイツに邪魔されてお陰で俺のプランが・・・」


ねくろ「・・・それだったら、邪魔者を排除できる良い菓子があるよ?えっと・・・」


ねくろは、缶に入ったクッキーを取り出す。


ねくろ「これは『無敵クッキー』。これを食べれば物凄い力が身について無敵になれるよー」

男「ほ、本当に!?」

ねくろ「本当本当♪・・・嘘だと思うなら、倒したい相手を見つけた時に食べてみなよ。お代はいらないから。」

男「お、おう・・・」

ねくろは男に『無敵クッキー』を押し付け、この場を去った。



男「無敵、ねぇ・・・面白そうだ・・・これさえあればきっと俺のライフプランが思い通りだ・・・!!」






・・・忍び寄る不穏な空気・・・






続く。感想OK。