二次創作小説(新・総合)

Re: 食事と戦闘~白と黒のハーモニー~ ( No.19 )
日時: 2021/09/17 15:40
名前: モンブラン博士 (ID: e1WTIp3A)


親友同士。だからこそ本気で戦う。悔いを残さないように。その想いは果林も同じだ。
試合開始早々にフライングニールキックで口火を切った果林は、延髄蹴り、ローリングソパット、ドロップキックと脚力を活かした蹴りの連発でエマを寄せ付けない。
エマの首を掴んでDDT。マットに頭部を強打させ、続いてロメロスペシャルで絞る。
ロメロスペシャル別名吊り天井固めはその名の通り四肢の自由を奪い、吊り上げる荒業だ。
普通の相手ならば全身の関節が軋み、ギブアップするのだが、エマは何も言わない。
更に威力を強めると、何とエマは笑い出したではないか。

「くすぐったいよ、果林ちゃん」
「!?」

キャハハと可愛らしい声を上げるエマに果林は背筋に冷たい汗が流れた。

「そろそろ、私も攻撃するね♪」

明るく言って果林の技から簡単に抜け出し、マットに足を付けて構える。
果林が立ち上がるまで待っているのだ。
エマは両手を広げて優しい笑顔で待ち構える。
どんな時でも慈愛を忘れないエマらしい態度に安堵しつつも、容赦なく果林はタックルを慣行。

「来て」

いつもより低音になったエマの声に果林が気づいた時には遅く、エマの両腕が腰の辺りに回され、ベアハッグに極められてしまった。
ベアハッグ別名熊の抱え締め。相手を両腕で締め上げるだけの技だが、エマの強力に果林の両足は浮き、全身の骨が軋み始める。
ぎゅうっ。
相手の筋肉と骨を完全破壊せんばかりに行われる抱擁に、果林は白い泡を噴いて気絶。
技を解くと、果林はまだ起き上がることさえできなかった。
エマ・ヴェルデの本気技には会場にいる誰もが絶句する他なかった。

朝香果林VSエマ・ヴェルデ 勝者 エマ・ヴェルデ