二次創作小説(新・総合)

Re: 食事と戦闘~白と黒のハーモニー~ ( No.5 )
日時: 2021/09/16 21:35
名前: モンブラン博士 (ID: UB7mX/Qq)

果林は後輩の戯れに少しばかり付き合うことにした。彼女にとってかすみは可愛い後輩だ。
まるで子犬のように優しく接してこそ大人というものではないか。それに、その方が自分らしい。
果林は無防備で構えた。子犬がじゃれているのを防ぐ大人はいないという考えからだ。
実際、体格で勝る果林にとってかすみの打撃など全く効果がない。リーチに差があるので、威力は随分と異なり、拳の大きさも違うので幾ら殴られても平気だった。
猪突猛進のかすみの打撃。先ほどと何も変化はない。相変わらず学習能力が低いのね。
でも、そこがたまらなく可愛いのよ。一生懸命頑張ってもおばか王の学力。大人の私とは、比べるまでもない。果林はかすみの腕をとって、ロープに放り投げる。
四方を三本のロープで囲んだリングで戦っているので、どこへ投げてもロープがある。
かすみの小柄な体は背からロープに当たると、反動で飛んできた。果林は目を光らせる。
足を前蹴りの状態で伸ばして待機。予想通りかすみは足に衝突し、ダウン。
果林はカウンター蹴りを食らわせたのだ。
倒れ伏すかすみに止めの踏みつけ。しかし、かすみは寸前で回避し、ゴロゴロと場外まで転がっていく。予想外のかすみの反応に一瞬呆気に取られていた果林だが、すぐに笑った。

「成程。あの子、リングアウトを狙っているのね」