二次創作小説(新・総合)
- Re: だいさんわ:せいとかいちょうっ! ( No.13 )
- 日時: 2022/02/08 15:23
- 名前: 天悪 ◆GZXLUkDFh6 (ID: 8hHoYYXB)
※今回はマルコ(表)視点回です!
ボク、マルコ・ポーロ(表)はこの日の夜、友達のブンロク(表)と共に、冒険部の活動の一つとして、小泉真昼副部長(裏)と天海蘭太郎(裏)に呼び出され、住宅街へと来ていた。マヒル先輩(裏)は様々なカメラというものを携えていて、一番気合いが入ってるみたいだったけど……
「あ、あの? マヒル副部長(裏)? その……ボク達はどうしてこんな夜中に冒険部の活動のために呼び出されたんですか?」
「なにって、決まってるじゃない! これからこういう夜中にしかできない、部活動をやるのよ! アンタ、寝起きドッキリってわかる?」
「え? ええと、テレビ番組というものである、人を驚かせる企画の一つですか?」
「そうよ! アタシ達はこれから、色んな生徒の寝起きの時のリアクションを撮りに行くのよ! 冒険部たるもの、様々な世界の奴らのリアクションの違いを観察するのも大事な部活動の一環だもの!」
……どうやらボク達はこれから、みんなに寝起きドッキリを仕掛けに行くらしい。といっても、マヒル先輩(裏)曰く、寝起きドッキリというよりは標的の家の前で応答を待ち、軽くインタビューをする「突撃レポート」のようなものらしいけど……ランタロウ(裏)の様子を見てみると、本当は乗り気じゃないのかゲッソリとしていた。
「まったく……こんな活動やってていいんすか? 他の部員達にもナイショで……もしこれが生徒会にバレて怒られたら、地味に大変っすよ?」
「大丈夫に決まってるでしょ! そんなバレるようなヘマはしないし! んで、アンタ達もこれから行くでしょ」
「おう! 俺も聞いてて楽しみだから、早くやろうぜ! こういうテレビみたいなことができるなんてな〜……!」
「ブンロク(表)!? いいの!? ………はぁ、こうなるとボクも行くしかないか……」
ボクも乗り気とは言えないけど、逆にブンロク(表)はとても楽しみにしているみたいで、早く活動に入ろうと張り切っていた。こうなるとボクもついて行かないとな……ブンロク(表)達のことが心配だし…… そんな訳で、これからボク達は寝起き突撃レポートを始めることにした……
まずは宮城(表)にある月島蛍(表)の家。どうやらみんな寝静まってるみたい……ただ、標的はケイ(表)だけらしいけど、これでケイ(表)の兄上のアキテルさん(表)、二人の母上が出てしまったらマズイんじゃないかな? だけど……マヒル先輩(裏)とブンロク(表)はそのリスクを承知でやるらしい。
「それじゃあいくわよ………すみませーん! 永遠聖夜学園、冒険部の者ですーーー! 部活動の一環でリポートに答えて頂きたいでーーーす!」
「時間はそう取らねーから、月島(表)出てこい!」
ドンドンドンッ! マヒル先輩(裏)はケイ(表)の家の扉を少し激しめに叩く。ブンロク(表)も外から声を出していたから、ボクとランタロウ(裏)が慌てていると……ガチャリ、と扉が開き、ケイ(表)がやってきた。
「……………………何しに来たんですか」
「おー! マジで寝起きの顔してるじゃねーか! 早速だが月島(表)! 三つ質問があるんだ。ちゃんと答えてくれよな!」
「…………………くだらない。近所迷惑なんですケド」
「まぁまぁそう言わずに! まず一つ! 最近なんの勉強の教科が楽しい?」
「…………………………一応、英語」
「あら意外! アンタバレー部員だしバレーが気になるかと思ったのに」
「質問に(テキトーに)答えたのでもういいですよね? それじゃ」
「あぁっ!? 待てって! まだ質問はあと2つ」
バタン!! ケイ(表)は勢いよく扉を閉めていっちゃったんだ……取り残されたボク達は、ケイ(表)のお家から一旦退却する。
「なによ短気なやつねー……あそこまで塩対応なことがあるの?」
「いやそりゃあそうなるっすよ……やっぱりこの企画、やめませんか?」
「何言ってんだまだまだ始まったばかりだろうが! ほら、マルコ(表)も次行くぞ!」
「え〜〜〜〜……… 大丈夫かな、こんなみんなを夜中に起こすようなこと……」
「大丈夫だって! 次は忍術学園(裏)の伊作(裏)のところな!」
こうしてボク達は様々な生徒達に寝起きリポートを進めていく………
「最近なんの教科の勉強が好きなんだ?」
「はぁ〜〜〜〜〜………? そりゃあ、医療についての勉強は楽しいんですけど……」
イサク(裏)は面倒臭がりながらも最後までちゃんと答えてくれて……
「永遠聖夜学園に新たに取り入れてほしいものはあるの?」
「うーーーんと………そうだなぁ、例えば、ぷよ…………ぐーーーーー……………」
「あーーーーっ! こら、寝るんじゃないの!!」
プリンプタウン(表)のアミティ(表)は質問の途中で眠っちゃって……
「最後に冒険部に何か一言!」
「一言か……ククク、少なくともお前達には必ず天罰が下る……と言わせてもらうよ……」
「はぁ!? おい! 急に不気味なこと言ってんじゃねーよ!? 縁起わりぃな!!」
希望ヶ峰学園(裏)のアンジー(裏)も真摯に答えてくれたけれど、最後の質問の発言が怖かったな………
「ふー……! こんなところかしら? 結構いいリアクションが撮れたわね!」
「やっぱ煙たがられてばかりでしたけどね!」
「まぁけど、これも冒険部の活動とし大切なもんなんだろ? そんな嫌な風に取るなよ!」
「ボク達が良くても、みんなが良くないと思うけどな……」
寝起き突撃リポートを粗方終えたボク達は、撮れたリアクションを確認しながらそれぞれ帰宅路に帰ろうとしていた。みんなには煙たがられたけど………朝、謝らないといけないよね……ブンロク(表)とマヒル先輩(裏)、一緒に謝りにきてくれるかな?
「じゃあみんな! また明日! 明日はいいレポート書けるはずだから!」
「おーう! 楽しみにしてるぜー!」
「まったく、小泉先輩(裏)ってば……(;´Д`)」
「あはは、明日はボクとランタロウ(裏)だけみんなに謝りに行くことになりそうだ( ̄▽ ̄;)」
感想まだ
- Re: だいさんわ:せいとかいちょうっ! ( No.14 )
- 日時: 2022/02/08 15:26
- 名前: 天悪 ◆GZXLUkDFh6 (ID: 8hHoYYXB)
あの寝起き突撃リポートから数日後……やっぱり、突撃しに行ったみんなに謝りに行ったボクとランタロウ(裏)は軽くみんなに咎められたけれど、そこまで事が大きくなることはなかったんだ……だからかこの日も授業に勤しんでいた。だけど、それは四時間目の休み時間の時に起きたんだ。ボクの元を訪れた人がいたんだ。その人は……
「あ、あのぉ。すみません、マルコ君(表)いるかなぁ?」
「おっ? 不二咲(表)! 2年E組に来てどうしたんだよ? おーい! マルコ(表)! 不二咲(表)が呼んでるぜ!」
「えっ? チヒロ(表)が? どうしたのチヒロ(表)? 何か用事かな?」
高等部2年C組の不二咲千尋(表)だった。チヒロ(表)はボクを訪ねに2年E組へ来たようで、チヒロ(表)と話したボクのクラスメイトの紗倉ひびき(裏)に呼ばれて、ボクはチヒロ(表)の前に姿を現した。その次にチヒロ(表)が発した言葉で、辺り全体がざわめくこととなる。
「うん、その………」
「マルコ君(表)も、この間、冒険部の活動で夜中にみんなを起こしてたでしょ。その事で『生徒会長』からお話があって……文録君(表)も廊下に待たせてるんだ。一緒に来てくれないかなぁ……?」
「え?」
「えっ、生徒会長って………ってことは、マルコ(表)は生徒会から直々に呼び出されたってことか!?」
「生徒会副会長の不二咲(表)から呼び出しを食らうだなんて……マルコ(表)、無事に帰って来れるかな……?」
どうやらチヒロ(表)が、というよりは生徒会長様がボクやブンロク(表)、マヒル先輩(裏)とランタロウ(裏)と話がしたいらしくて、周りは何故かボクの安否を気にし始めた。……そういえば、チヒロ(表)って生徒会長様が直々に推薦した生徒会副会長で、実際に副会長としての仕事を全うしてるんだっけ? 何にしてもこの間のことが原因なら、生徒会長様にも謝らないと!
「わかった、ついてくよ。それで、どこで話をすることになるの?」
「うん。校舎裏で話がしたいんだって。案内するよぉ」
「うん、ありがとう……」
ボクはクラスメイト全体から心配と恐怖の眼差しを向けられて教室を後にする。廊下には確かにブンロク(表)がボクらのことを待っていて、納得いっていないようだった。
「なんだよ生徒会長の奴……俺とマルコ(表)を呼び出してどうするつもりなんだよ! 滅多なことは受けたくないぜ」
「ブンロク(表)、多分この間の夜中の冒険部の活動が原因だと思うよ? 生徒会長様にしっかり反省の意志を示して許してもらおうよ」
そんな話をブンロク(表)にしながら、チヒロ(表)の案内の元言われていた場所まで辿り着くと、そこにはマヒル先輩(裏)やランタロウ(裏)がいた。
「マヒル先輩(裏)! ランタロウ(裏)も!」
「マルコ先輩(表)! 文録君(表)! キミ達も呼ばれたってことは……やっぱり、この間の事がバレてしまった……ってことになりますよね……」
「ったくもー、生徒会長も頭硬いのよ! 何でもいいけど早く生徒会長もここに連れてきてよね! どうせまだどっかで休んでるんでしょ?」
「ああ、いや……生徒会長はもう、この場に来てます。えっと、その………な、なるべく……酷い抵抗はしないようにしてね………それじゃ!!」
「あっ、チヒロ(表)!! ………行っちゃった……」
「ったく、これから何をするってんだいったい……」
ボク達を案内したチヒロ(表)は、ボク達に忠告ともいえる発言をしながら去っていった……その場に残されたボク達が少しの間生徒会長様を待っていると……
「あーーーーっ! よかった! ちゃんときてくれたんですね!」
なんて幼い声が上から聞こえてきた。途端に、一人の少年……いや、短刀の刀剣男士が遥か上からここへと着地する。そこに現れたのは………
「「い、今剣(表)!??」」
「えっ? イマノツルギ(表)がどうしてここに?」
「あっ、あああ………!!」
感想まだ
- Re: だいさんわ:せいとかいちょうっ! ( No.15 )
- 日時: 2022/02/08 15:29
- 名前: 天悪 ◆GZXLUkDFh6 (ID: 8hHoYYXB)
「えへへ♪ みなさん、ちゃーんとちひろについてきてここへきてくれましたね!」
ボク達が生徒会副会長のチヒロ(表)に連れられて来た先で現れたのは、イマノツルギ(表)だった。イマノツルギ(表)が天狗ですっごく身軽なのはボクもよく見てたから知ってるけど………どうしてイマノツルギ(表)がここに?
「なんだよ……生徒会長がここに来てるっつーから身構えてたら、来てるのは今剣(表)じゃねーか……」
「驚いて損したわよ! アタシ達、生徒会長に呼ばれてるんだから、アンタに構ってる暇はないのよ!」
「あ、あ、あの………二人とも!! ま、まず、今剣君(表)の話を聞きましょう!!」
生徒会長様でなくてイマノツルギ(表)が来たことに納得いっていないのか、ブンロク(表)とマヒル先輩(裏)はイマノツルギ(表)に抗議するけど、反対にランタロウ(裏)は大慌てしてるみたいだ……そういえば、ボクも生徒会長様が誰なのかよくわかってないな……
「みなさんおちついてくださいー…… ぼくは、このあいだのよなかのぼうけんぶのかつどうによって、よなかにおこされたみなさんから、くれーむをもらってここにみなさんをよびだしたんですよ?」
「えっ? イマノツルギ(表)、この間ボク達が起こしちゃったみんなから話聞かされてたの?」
「はい! 『よなかにいきなりりぽーととかするのはどうなんだー』ってみんないってましたね! このままじゃああんみんぼうがいされたみなさんのいかりがおさまりませんし、ぼうけんぶのみんなものびのびとかつどうできなくなっちゃいます。なので! ぼくたちせいとかいのめんめんとで、あらためてぼうけんぶのかつどうのかくにんとかいぜんにはいりたいとおもいます! なので、これからぼうけんぶのぶちょうやほかのぶいんたちともはなしがしたいのですが、どうでしょうか?」
………えっと、どうやらイマノツルギ(表)は、ケイ(表)達からクレームを貰ったことで、冒険部の活動の改善に入るため、冒険部全体とで部活動の内容を見直すつもりらしい。ボク達の行いのせいでマヒル部長(表)や他の部員のみんなまで巻き込むのは申し訳ないと思うけど……
「それを、イマノツルギ(表)に言われてもな……そもそも、生徒会長様の遣いでここに来たのかい?」
「そうだそうだ! 生徒会長でもねーくせに、偉そうにペラペラ言うなってんだ!」
「そうよ! いい加減生徒会長をこの場に呼んできなさいよ!!」
平安生まれの短刀であるにしても、心身ともに小さな子どもであるイマノツルギ(表)が生徒会長だなんて思えず、ボクは純粋にイマノツルギ(表)に問いかけ、ブンロク(表)とマヒル先輩(裏)は抗議を続けたんだ…… そんなボク達を見て、イマノツルギ(表)はムッとした表情になった。
「せいとかいちょうでもないって……ぼくはちゃんとせいとかいちょうなんですよ?」
「はぁ???」
「マ、マルコ先輩(表)!! 文録君(表)!! 小泉先輩(裏)!! 今剣君(表)は本当にこの永遠聖夜学園の生徒会長っす!! なので、大人しく監査を受けましょう!!」
「はぁっ!? 何言ってんだよ、こんなちっせー奴が生徒会長になれるもんなのかよ!? 学年だって、たしか初等部1年だとかそのくらいだったろ!?」
「それが、今剣生徒会長(表)の場合は結構特殊な事情があるんすよ! 今剣生徒会長(表)の学年やクラスは本人の希望もあって『本人の気分次第で変動する』性質になっているんす。理事長も公認してるんすよ……なので、問題なく生徒会長になれるんす! それに………今剣生徒会長(表)はメリーディストピアの一帯の不良を締め上げた逸話もあるんす」
「えっ…………!?」
なんと、ランタロウ(裏)が震えていたのは、イマノツルギ(表)の性質と本当にイマノツルギ(表)が生徒会長様であることを知っていたからで、慌てて抗議を続けるブンロク(表)とマヒル先輩(裏)を止めたんだ……それを聞いてボクは引き下がるんだけど、二人は……
「はー? だからって食い下がれるかよ! おい! くだらねーことで呼んでねーで、俺らを解放しやがれ!」
「そうよ! 真昼ちゃんにまで迷惑をかけさせるわけにはいかないんだから!」
「ちょっと二人ともーーーー!??」
それを聞いても納得できないのか、まだイマノツルギ(表)に抗議してるみたい……ボクが恐る恐るイマノツルギ(表)の方を見ていると、一瞬恐ろしい悪寒がボク達を襲ったと思うと、その一瞬で間合いを詰めたのか、マヒル先輩(裏)の真後ろにイマノツルギ(表)はいた。そして………軽やかな動きでマヒル先輩(裏)の首の後ろを軽く叩いた。
「うっ…………!?」
「……ざんねんです。もうちょっとおんびんにおはなししたかったんですけどねー」
その直後、マヒル先輩(裏)は気絶したかのように地面へと倒れ込む……前にランタロウ(裏)がマヒル先輩(裏)の体を受け止めておぶり始めた。 …………イマノツルギ(表)から漂う畏怖のオーラが、まだある………!!
「に、に、逃げよう二人とも!! イマノツルギ(表)を怒らせちゃったみたいだよ!!」
「そそそそ、そうするしかないんすかね……!?」
「う、う、うわーーーーーーーーっ!!!!!」
「………わぁ! おにごっこですか? よーし! まけませんよー!」
ボクとランタロウ(裏)とブンロク(表)は急いでその場から逃げ出す……後ろからイマノツルギ(表)が猛スピードで追いかけてきてるけど、捕まったらボク達も気絶させられちゃうよ……!
「はぁ、はぁ…………! あ、あんなに怒ってて怖いイマノツルギ(表)は、初めてだよ………普段は、他の子ども達と一緒に、はしゃいでるのに………!」
「ほ、本来ならとっても無邪気ないい子なんすけどね……… もっと早くに文録君(表)や小泉先輩(裏)を説得すべきでした……!!」
命からがら中庭の茂みに逃げ込んだボクとランタロウ(裏)は後悔の念を零す……イマノツルギ(表)があそこまで怒る前に、イマノツルギ(表)が生徒会長であることを知っておくべきだったよ……! そうしたら、マヒル先輩(裏)が気絶しないといけないことには………
\ぎゃあああーーーーーーーーっ!!/
「っ!? この声は……まさか!!」
「地味に文録君(表)が悲鳴を挙げてるっすね……!!」
なんてしている内に、今度はブンロク(表)が悲鳴を挙げているのが聞こえた。この位置から聞こえる会話は………
「あははっ! つっかまーえた!」
「や、やめろーーー! 俺に近づくんじゃねー! 俺にまで神通力を使うなぁ………!」
「つかってませんよー? それに、ぶんろくのこともつかまえるだけですよっと!」
「ひっ…………」
ブンロク(表)の小さな悲鳴が途切れて会話は終わったけれど………こうなると、ブンロク(表)もイマノツルギ(表)に捕まっちゃったんだよね……!? まずいまずいまずい………!
「や、やばいっす! 今剣君(表)がこっち見てるっすよ!? あれ絶対ロックオンされてるっすよおおおおおお!!!!!」
「ラ、ランタロウ(裏)落ち着いて!! あまり大きな声を出したら気づかれちゃう!!」
なんてボク達が慌てているのにイマノツルギ(表)も気づいたのか、さっきからこっちのことを凝視していて、かけ出す準備までしているような………! まずい、ボクとランタロウ(裏)まで気絶させられちゃう! ……………そんな時だった。イマノツルギ(表)の横から何か大きな影が横切り、「ガキン!」なんて刀が交わる音がしたのは。
「会長殿! 何をしておられるのですか、文録先輩(表)達を追いかけ回して……!」
「だーって! ぶんろくたち、ぼくがぼうけんぶのかつどうのかいぜんのために、いってたかんさをすることをうけいれてくれなかっただけじゃなくて、ぼくがせいとかいちょうだってこともしんじてなかったんですよ! ぜんぜんはなしきいてくれなかったんですもん!」
「かといって文録先輩(表)や小泉殿(裏)を気絶させるまでのことをしなくても良かったはずです! どうか平静を保ってください!」
「もー! いちごもぶんろくにかたいれしすぎですよ!」
…………イマノツルギ(表)と今、決闘を繰り広げているのは、同じ生徒会の書記を担当している一期一振先輩(表)……どうやらイチゴ先輩(表)がイマノツルギ(表)を止めてくれてるようだった。ブンロク(表)のことを心配して、ここに駆けつけてくれたのかな?
「マルコ先輩(表)! い、一期先輩(表)が今剣君(表)を止めてる内に、逃げるっすよ!!」
「う、うん! 早くブンロク(表)も回収して、ここから逃げなきゃ!!」
ボクとランタロウ(裏)は無事なうちに気絶しているブンロク(表)も回収して、その場を急いで後にして、保健室にまで駆け込んだんだ………
「まったくよーーー……とんだ目に遭ったぜ……」
「なんだったのよいったい……あそこまですることないじゃないの!」
「けれど真昼ちゃんに文録(表)! 人の話は誰の話であっても聞かないとダメよ。そもそも原因は真昼ちゃんの提案していた企画の内容で他の生徒を起こしたからでしょ? そこは反省してなさい!」
「だって〜……」
あれから数時間後の放課後……保健室で目を覚ました文録(表)とマヒル先輩(裏)の元にお見舞いに来たマヒル先輩(表)やボク達冒険部部員は、イマノツルギ(表)に呼び出された時のことを思い返していた。
イマノツルギ(表)とイチゴ先輩(表)は、あの騒動をケルベロス達……学園長先生達に見つかってお叱りを受けたみたいだ。その時にイマノツルギ(表)もボク達を追いかけ回した事を反省して、今回だけマヒル先輩(裏)の立案した企画に関しての事件は見逃すことにしたらしい。
「それも当然よね! アタシを気絶なんてさせたんだもの、生徒会長としてまだまだ半端だってことよね!」
「ですから、先輩(裏)や文録君(表)が抗議を止めておいてくれたら、ここまでにはならなかったんですって……」
「イマノツルギ(表)も強いことはこれでわかったんだし……あんまりみんなの迷惑にならない活動をしないとね」
「マジかー……なら、迷惑かけなきゃいいんだろ? 次はバレねーように他人ん家でBBQとかやってみようぜ!」
「ブンロク(表)!?? ボク達の話聞いてた!??」
はぁ………また生徒会の目に止まるようなことは嫌なんだけどな……… ボクはキリキリとした胃の痛みを感じながら、ブンロク(表)にお見舞いのフルーツをあげたんだ………
感想OK!