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第35話「2人の弟を見守る者たち」

【サウザンド・サニー号 甲板】

子供リンク「………」

結局、はしゃぎ過ぎたせいだよね。
静止も効かず、飛び出し過ぎたから遊具禁止だって言うのも仕方ない。
今のままじゃ、兄ちゃんたちの足枷にしかならないよ！
悔しい、こんなにも無力だと思う自分が馬鹿みたいだ。

「子リン！！」
子供リンク「ルイージ……」
ルイージ「サンジさんから夜食貰ったから、一緒に食べようか？」
子供リンク「うん………」

ケフカを倒し、ボク達の仲間はほとんどが新しい日々を過ごしている。
フォックスとファルコは休んでいた分の任務をこなしていて、ネスたちも故郷を復興している。
なのにボク達だけ暇いとまを許可され、こうしているんだ。
皆は忙しくしているのに、僕らだけ呑気に寛いでいるのは悪い気がするんだ。

子供リンク「ねぇ、ルイージ」
ルイージ「分かってるよ。君が言いたいのは、わかるから！」
子供リンク「でも、僕は……」
「それを否定しないのが、ボク達じゃないの？」
ルイージ「えっ！？ そ、その声は……！？」
子供リンク「兄ちゃん、マリオさん！」
マリオ「明日は僕からナミさんに頼んで、航路を変えて貰おうよ！ 他のみんながどうしてるか気になったからね！」
リンク「そうだね。僕的にはピーチ姫が心配だから、明日にでも帰りたいよ！」
子供リンク「僕も帰りたい！！」
リンク「勿論そのつもりだよ子リン、君も一緒だから！ だから大丈夫、無理に強くならなくて良いんだ！」
子供リンク「兄ちゃん………」
リンク「どんなに頑張ってもね子リン、君は君だから！」
子供リンク「兄ちゃん……。うん、そうだね！！」

暖かい、兄にこうして抱き締められると凄く安心する。
キノコ王国にはピーチ姫がいて、僕の兄・時リンクは彼女のガードを担当している。
勿論キノピオたちにも手伝って貰う事があるけど、助け合うのも大切なんだよね。
互いを押したり、守るのも仲間の絆に繋がる気がするんだ。

36話に続きます。