二次創作小説(新・総合)
- Re: 戦士たちの愉快な日々 ( No.100 )
- 日時: 2022/04/04 08:09
- 名前: 謎の女剣士 ◆7W9NT64xD6 (ID: b.1Ikr33)
第69話「各自の復旧と休息」
【リックスの村】
ギギギギギギ……
「グレイグ。無理するな、いくら罪滅ぼしの為とは言えお前1人では無茶だ!」
「そう言う訳には行かない。これも俺なりの恩返しなんだ!」
「全く……」
少し前に此処に立ち寄った麦わらから聞いた通りだった、例の呪われた人形との戦いでこの村は酷い有様になっていた。
ホールケーキアイランドは心配ないから、ゆっくりして来てとブリュレやペロスペロー兄さんたちが言っていたな。
確かに俺は今までも故郷にいたから、知らない世界を見て回ったりした事がない。
しかし、島を出るとママは許さないと思っていた。
【回想:ホールケーキアイランド 女王の間】
『カタクリ。今まで良く俺の指示に従ってくれたね!』
『兄さんたちにも散々言われたさ。この口さえ隠せば友人は出来ると!』
『そうだねぇ。あんな辛い目にあってもお前は家族を捨てるような男じゃなかった!』
『………』
『だが。これ以上強い男を演じ続ける必要もないだろう!』
『ママ?』
『行って来なカタクリ。麦わらやジンベエたちと一緒に、お前の知らない色んな世界を沢山見て回っておいで!』
『い……、いいのか?』
『マーマママ。心配しなくてもいいさ、お前がいなくても俺には沢山の息子や娘たちがいるからね!』
『ママ……』
今までだったら、ママの力で寿命を取られると思っていた。
あの時麦わらたちが来て、ママの計画を阻止しなかったら今のママは変わっていなかった。
ありがとうママ、この俺に旅立ちを許してくれて。
例えママが許してくれても、ブリュレたちは寂しがる筈だ。
「……うした、どうしたカタクリ!!」
「いや。何でもないさ!」
「疲れているのか? 無理する必要はない、後は俺やゴリアテたちに任せてくれ!」
一国の騎士にまで、心配を掛けてしまうとは情けないな。
やはり、あの時の戦いでダメージが残っているからかも知れないな。
そのせいできっと、俺自身が疲れているかも知れないな。
俺が何か浮かない顔をしていると察したのか、シルビアがこちらに来て俺にジュースを渡してくれた事が意外だった。
70話に続きます。