二次創作小説(新・総合)
- Re: 戦士たちの愉快な日々 ( No.121 )
- 日時: 2022/04/13 20:10
- 名前: 謎の女剣士 ◆7W9NT64xD6 (ID: b.1Ikr33)
第89話「譲れない決意」
【FF6の世界 北の岬】
「…………」
何処に行っても、バッツとはすれ違うだけ。
今も私はあなたが好きなのに、バッツは私を見てくれない。
この仕打ちはもう、耐えられないわ。
今まで私を愛してくれて、ありがとう!
そして、さよなら!
「ティナ!!」
「………ッ!!」
ど、どうして……。
どうして私は助かったの、私は楽になりたいのにどうして助けたりするの!
あなたはそうやっていつも、私より仲間と沢山話したりするじゃない。
嫌なの、そんなあなたの側にいるのが。
とても……、とても嫌なのにどうして助けるの………。
ギュッ………
「………」
「ば、バッツ……?」
「何で無茶なんかしたんだよ!」
「だって……。あの楽しい誕生日会の後から、中々顔見せる機会がなかったし! きっと、私を嫌っていると思ったから……」
「だからって、俺が本気でティナを手放すと思うか?」
「えっ……?」
「ティナが何処にもいないから、俺1人で色んな所とか色々探し回ったんだよ! それでシド博士の小屋に行ったらマールがいて、君がこの場所にいるって教えてくれたんだ!」
「……。マールちゃん、元気にしてた?」
「ああ。セリス程じゃないらしいけど、シド博士が完治した後も諦めずにお世話していたよ!」
「良かった……」
「いや、それとは逆に君がこの場所で身投げするとか絶対に良くない! 今回ばかりにまた無茶しようとした時は、身を挺してでも止めるからな!!」
「ふふっ、バッツったら♪」
「笑い事じゃないだろ。本当に心配したんだからな!!💢💢💢💢」
もうっ! 何だかんだ言っても、バッツは私を1番愛してくれているわ。
今まで優しく抱き締めてくれた力を、少しだけ強めたの。
あの後どれだけお互いの温もりを感じ取ったのかは、分からないけど。
1度正面に向かい合わせた後、彼の方からもう離れたくないと言う想いを込めた口づけを交わして来たわ。
こう言う甘いひとときは、たまには私からした方がいいのかしらね。
90話に続きます。