二次創作小説(新・総合)

Re: 独善なんでも依頼ギルド【正義の悪役】 ( No.148 )
日時: 2022/05/04 08:10
名前: メタルメイドウィン ◆B/lbdM7F.E (ID: VOI/GMTL)

【依頼12】
『リターン・アート・ローズ・アライブ』


魔トリョーシカ
「………驚いた」

魔トリョーシカ
「依頼人が何回も来ることは珍しいことでもないが、別の依頼をしてくる事はそんなに無いんだよ」


………と、今回依頼を受けていたのは以前に人形屋敷の事で他の見に来ていた月詠だった。

月詠
「どうも………あれからどれくらい経ちましたっけ」

魔トリョーシカ
「凄い経ったけど考える必要も無い、今のボク達は歳を取らないんだから」

ベロー
「ちょっと前に俺は14歳にされたけどな……」

B太郎
「あ、チョコケーキ食う?」

月詠
「暫く見ないうちにここも賑やかになりましたね」

魔トリョーシカ
「まあね、またオカルト的なアレ?」

月詠
「いえ、今回はそういう訳ではなくて………」

月詠は1枚のチケットを見せてくる

魔トリョーシカ
「なにこれ?」

月詠
「実は最近、永久の方が何か調べ物をしていて……一体なんだろうと思っていたらどうやらここを調べてみたみたいで」

ベロー
「これ………美術館?」

B太郎
「美術館ならむかし俺も行ったことあるな、確かあの……ゲル……ゲル何とか」

魔トリョーシカ
「ゲルテナ」

B太郎
「そうそうそれ」

月詠
「あそこもあそこで色々アレな噂はありますが………違いますね、ピエージェ美術館というところです」

魔トリョーシカ
「へぇ、それをキミの別人格が何かと調査を?」

月詠
「そういう事です、なんで調べてたのか聞こうとしても最近反応無いし……」

月詠
「で、私の方でも少し興味があって色々行動してたらこのチケットを手に入れたわけなんですけど……」


魔トリョーシカ
「あ、これ団体用チケットじゃん」


月詠
「…………というわけですので」

魔トリョーシカ
「なるほど、人手が欲しいのね」

魔トリョーシカ
「分かった」




魔トリョーシカ
「ただしボクは行かない、あとベロー君とグリムとB太郎も無理、それ以外ならいいよ」

月詠
「…………今度はなんの依頼引き受けたんですか?」

魔トリョーシカ
「今日は学校に給食のカレー数百人分作るように頼まれてて」

B太郎
「俺もガキに頼まれた新作ゲームクリアしないと………」

グリム
「大統領の護衛」

ベロー
「水道工事……」

月詠
「ほんとになんでもやってるんですね貴方の組織………」

Re: 独善なんでも依頼ギルド【正義の悪役】 ( No.149 )
日時: 2022/05/04 08:13
名前: メタルメイドウィン ◆B/lbdM7F.E (ID: VOI/GMTL)

…………

ベロー
「………良かったのか?あんな嘘ついて」

魔トリョーシカ
「嘘じゃないでしょ、ボクは実際こうやって給食用カレー作ってるし」

ベロー
「化学兵器の間違いじゃないのか?」

魔トリョーシカ
「うるさいなぁ、えい」ズボ

ベロー
「うっ」


ベロー
「う"え"ろろろろろ…………」キラキラキラ


グリム
「依頼を受けているのは事実だが、どれも優先する必要は無い大したものだ」

グリム
「そもそも用心棒に依頼を押し付けるな」

B太郎
「どうしてそんな真似したんだ?」

魔トリョーシカ
「んー……なんというかボクの勘だね」

魔トリョーシカ
「ピエージェってさ、どういう意味か知ってる?」

グリム
「フランス国家で罠という言葉だな」

ベロー
「えっ!!?」

B太郎
「まさか、それだけの理由で怪しいとでも思ってんのか?」

B太郎
「フランス語やドイツ語、海外の言葉なんて、意味は分からないがカッコイイと感じる単語は山ほどある、そういう類いじゃあねえか?」

B太郎
「ほら坊主も最近育ててる猟犬にトレパングって名付けたらしいが、あれ英語でナマコだぞ」

ベロー
「ナマコ!!?」

魔トリョーシカ
「ふっ!はははは!ナマコ犬だってさ!」

グリム
「…………な、なまこ…………」プルプル

ベロー
「笑うなぁっ!!」

B太郎
「まーまー落ち着けよ、今はそれどころじゃない」

魔トリョーシカ
「さて、人形屋敷や螢灯村のこともある、閉じ込められてまた燃やすという手段を撮るのも面倒だ」

魔トリョーシカ
「人形なら槌谷さんに頼めばいくらでも作ってもらえる」


魔トリョーシカ
「だったら遠隔操作で操った方が何かあった時にカバー出来る」

魔トリョーシカ
「おっ、美術館の中に入ったみたいだ」


ーーーーー

以下、美術館組を『』と記載します

ピエージェ美術館の芸術品は、絵や象など色鮮やかな物で溢れていた

七夜
『うお〜、すげぇ、どれも人間を摸したものだな』

月詠
『よく出来てますよね』

べロー
「すごいなここ、人間が居ないぞ」

魔トリョーシカ
「芸術品が芸術品を見てるなんて面白いよね」

B太郎
「笑い事にできるのはアンタぐらいだぞ……」

Re: 独善なんでも依頼ギルド【正義の悪役】 ( No.150 )
日時: 2022/05/04 08:18
名前: メタルメイドウィン ◆B/lbdM7F.E (ID: VOI/GMTL)

魔トリョーシカ
「うわー、本物そっくり、生きてるみたい」

B太郎
「アンタが言うと洒落になんねぇよ………」

MX
『………』

魔トリョーシカ
「でも、これまでMXを通して見てるけど………なんか」

魔トリョーシカ
「女の子を摸したもの多いね」

MX
『ultimate dosukebe………』

Sonic.exe
『おい今なんて言った?』

ネズミの神さま
『今なんかすごい流暢な英語言わなかった?』

レオン
『アルティメットドスケベってなんだよ』

Mr.ショータイム
「ultimate dosukebe(更に流暢な英語)」

猿渡
『やめろお前!』

※美術館で騒がないで下さい

ベロー
「何やってるんだよお前………というか、なんか金も払わずに見てるの悪い気分だな」

魔トリョーシカ
「悪い気分だとダメなの?ボク達は『正義の悪役』 依頼を果たすためならどんな悪いことでも平気で出来るのがこの組織だよ。」

ベロー
「改めて酷い組織だここは……」

グリム
「ん……おい、べロー」

グリム
「あれを見てみろ」

魔トリョーシカ
「ん?もしかしてあれかな?」

ーーーーーーーーーーーーーーーー

七夜
『こんな所にも絵があったのか』

レオン
『でっけー絵だな、売ったらいくらぐらいになるんだ?』

ヒルデ
『私を描いた方が高く売れますよ?』

ユージン
『何対抗してんだよ……』

魔トリョーシカ
「この絵がどうかしたの?」

グリム
「あの絵に彩られているのは黒い薔薇だな。」

グリム
「知っているか少年、黒い色をした薔薇は存在していないんだ」

ベロー
「………黒が?なんで?」

魔トリョーシカ
「そうでもないよ、トルコのある地域、その場所の土や水の絶妙なバランスによってバラが黒くなるんだ、そこ以外じゃ絶対に黒くならない。」

B太郎
「それデマらしいぞ」

魔トリョーシカ
「そうなの!?くっ、報酬で聞いた話なのにデマ話とは……呪うか」

ベロー
「だよな………ほら、よく見たら全部黒じゃなくてちょっと赤っぽいし」

魔トリョーシカ
「それはそれで結構珍しいね」

B太郎
「………でも絵にするには不吉だな、黒い薔薇ってよ」

ベロー
「え?」

Re: 独善なんでも依頼ギルド【正義の悪役】 ( No.151 )
日時: 2022/05/04 08:22
名前: メタルメイドウィン ◆B/lbdM7F.E (ID: VOI/GMTL)

B太郎
「薔薇の花言葉は知ってるか?坊主」

ベロー
「愛がどうのこうのって奴だったっけ?」

B太郎
「ああ、そりゃ赤い薔薇の花言葉だ」

ベロー
「えっ、色によって花言葉って変わるのか!?」

グリム
「白い薔薇なら『純潔』黄色い薔薇なら友情」

ベロー
「グリムってそういうのも知っていたのか」

グリム
「お前は私をなんだと思っているんだ?」

魔トリョーシカ
「……でも黄色い薔薇には嫉妬とか薄れゆく愛とか、あまりいい意味じゃない言葉もあるんだ」

………

Sonic.exe
『黒い薔薇の花言葉は……』

コキッ

七夜
『やめろ演技でもねぇ』

Sonic.exe
『おい!お前の馬鹿力はシャレにならないんだよ!』

月詠
『というか首が270度くらい曲がってるんですけど』

魔トリョーシカ
「あっしまった人形だけだとつい遠慮を忘れてしまう」

レオン
『おいマルス助けてやれ』

マルス
『ウム』

コキッ

カーム
『ったく………』

月詠
『何してるんですか……一応ここ美術館なんですから』

Sonic.exe
『すまないすまない』

MX
『!』

ネズミの神さま
『あ、あんな所でアクセサリー作り体験やってるのね』

月詠
『500円だそうですね……やります?』

レザード
『あっやっべ小銭ねぇわ』

魔トリョーシカ
「折角だからやっとこう」

B太郎
「なーに楽しんでんだか、依頼なのに」

ベロー
「B太郎さん何してるんだ?」

B太郎
「黒薔薇の事もそうだが、もしなんかあったら困ると思って色々調べてんだ、この美術館の事とか何やらな」

と、B太郎が検索すると……

B太郎
「お、出たぞヤバそうなのが」

魔トリョーシカ
「…………へぇ」

…………

月詠
『わーチドリさん凄い上手』

チドリ
『この程度なら当然です』

サビィ
『これ最早アクセサリーっつーかマジモンの勾玉じゃないっすか』

ヒルデ
『じゃあこれメロカリに売りましょうか』

猿渡
『やめんか』

ネズミの神さま
『』

七夜
『どうした?』

ネズミの神さま
『あれ………』

MX
『Yeah……』

ネズミの神さま
『なんで貴方がいちばん上手いのよ……』

Sonic.exe
『ほんとなんなんだお前』

Re: 独善なんでも依頼ギルド【正義の悪役】 ( No.152 )
日時: 2022/05/04 08:27
名前: メタルメイドウィン ◆B/lbdM7F.E (ID: VOI/GMTL)

………

ベロー
「何が見つかったんだ?」

B太郎
「どうやらこの美術館、度々場所を変えてたらしいな……それも世界を超えてだ」

ベロー
「そんなこと出来るの?」

魔トリョーシカ
「そういう所に申請をしておけば合法に施設を移動させることも出来るよ」

魔トリョーシカ
「しかし、青空教室のような建物が無いものならともかく何故こんな大きなものをわざわざ移動………?」

B太郎
「それに関してだが……行方不明者のリストあるだろ?キスキルリィラが調べてくれた」

ベロー
(本当ご苦労様だよ、あの二人………)

B太郎
「この行方不明者なんだが、どうやら失踪直前にピエージェ美術館に行っていた」

ベロー
「えっ!?」

グリム
「この時空で行方不明者なんてありふれた話だろう」

B太郎
「行方不明者が出た後に移動するのはどう考える?」

ベロー
「悪い噂が立って、逃げているのか………」

B太郎
「あるいは……目的のものを回収したか」

グリム
「この美術館を作ったのは誰だ?」

B太郎
「お、出たでた」

B太郎
「美山絵里、昔は画家をしていたらしいがある件で指の骨を折ってからは引退してるみたいだな」

B太郎
「それからはこのピエージェ美術館をやってるようだな」

魔トリョーシカ
「ふむ………」

ベロー
(………あれ?この顔、どこかで見たような)

B太郎
「とりあえずまだ確定じゃないが………胡散臭いって感じはしてきたな」

グリム
「お前は人形をどう動かす気だ?」

魔トリョーシカ
「うーーーーん」


魔トリョーシカ
「別に?」


魔トリョーシカ
「依頼人の月詠さんは何としても守るけど、その過程で美術館が潰れようが人形が何個か壊れようが関係ないよ」

魔トリョーシカ
「死んでもらったら困るから君達にも残ってもらったしね」

B太郎
「…………アンタ、死なないなら何してもいいと思ってないか?」

魔トリョーシカ
「馬鹿言え、ボクだって昔は帽子世界の人類低下をどうにかしようとしていたんだ」

魔トリョーシカ
「それに姉さんが死んで……ショコラに言われたことは今でも響いている」

魔トリョーシカ
「だからキミ達は守る………だから」

魔トリョーシカ
「死んでも問題ない模造した人形を用意する……今度は、本人を再現する必要が無いものをね」

B太郎
(やっぱちょっと何かしら心っつーか『善意』が欠けてんなぁ、この所長は……)

Re: 独善なんでも依頼ギルド【正義の悪役】 ( No.153 )
日時: 2022/05/04 08:32
名前: メタルメイドウィン ◆B/lbdM7F.E (ID: VOI/GMTL)

……

ベロー
「………でもどうするんだ?いつまでも美術館に居る訳にはいかないし」

グリム
「なんならもう帰ろうとしているぞ」

魔トリョーシカ
「………うーん、仕方ない。Mr.ショータイムさんの力を使うか」

ベロー
「あのおじいさんの力?」

魔トリョーシカ
「あっ、そういえば新しい人はまだ見てなかったっけ?」

ーーーーーーーーーーーーーー

月詠
『今日は色々とありがとうございました』

カーム
『いやいや、俺達も久しぶりに楽しく終われたしな』

ヒルデ
『チドリさんのアクセサリーが2万で落札されました!』

猿渡
『売るのはええよ!!』

Mr.ショータイム
『………』ボソボソ

チドリ
『申し訳ありません、Mr.ショータイム様に用事があるとの事で、向こうで待って頂けないでしょうか』

七夜
『ん?分かった、あまり長居するのもアレだから早めに頼むぞ』

Mr.ショータイム
『……………』


ーーーーーー
ベロー
「あ、ちょっとストップ!」

魔トリョーシカ
「どうしたの?」

ベロー
「何がする前にあの黒薔薇の絵をもう1回見てもいいか?」

魔トリョーシカ
「え?分かった、ちょっとだけね」


Mr.ショータイム
『…………』

ベロー
「………」

ベロー
「B太郎さん、さっきの写真を」

B太郎
「画家時代の美里の写真か?ほれ」


B太郎
「画家時代の美里の写真か?ほれ」

ベロー
「………!」

グリム
「それより奴の力とはなんだ」

グリム
「書類には『特殊能力:カリスマ』とあるが」

ーーーーーーーーーー


チドリ
「静粛に」


チドリ
「さぁ、声をお聞きください」


「ゆっくりと………声を………声を。」


Mr.ショータイム
「…………」スッ


バチン!!


魔トリョーシカ
「あれは実際はカリスマじゃないんだ」


魔トリョーシカ
「Mr.ショータイムは、ボクもよく分からないけど操る力を持っているんだよ」


魔トリョーシカ
「………人の感情を、自由自在にね」

ベロー
「それって………!!」

グリム
「催眠術か」


魔トリョーシカ
「それに近いものと言ったところかな、ああやってカッコよく仕草を取るだけで人の心なんて簡単に支配しちゃう」

魔トリョーシカ
「そして子会社の更に派遣のように………そうして支配してしまえばボクの手でそれらをコントロール出来る!」


魔トリョーシカ
「後は………『ここに居るお客全員』でこの美術館を調べようか」

Re: 独善なんでも依頼ギルド【正義の悪役】 ( No.154 )
日時: 2022/05/04 08:36
名前: メタルメイドウィン ◆B/lbdM7F.E (ID: VOI/GMTL)

…………

月詠
「ただいま戻りました」

魔トリョーシカ
「おかえり〜」

七夜
「ん?何してんの?」

ベロー
「仕事に決まってるだろ、あの美術館の事調べてたんだよ」(白々しい………)

B太郎
「ま、今のところはすげー怪しいという段階なんだが今一つ証拠が無くてね」

グリム
「どうする?殺すか?」

レオン
「グリムはなんでいつも殺すが真っ先に出るんだよ」

………経緯説明

レオン
「へぇ、その美術館作ったやつ美山絵里だったのか」

レオン
「美山絵里って、画家の美山絵里だろ?」

月詠
「知ってるんですか?」

レオン
「ああ、有名だからな」

ベロー
(おい、これって………)

魔トリョーシカ
(ふふ、実は意思はなくとも本人の記憶を人形にある程度上書きすることも出来るんだ)

魔トリョーシカ
(レオンは好き勝手色々調べてくれるおかげで、話題を振れば何もしなくてもレオンからボクに供給されるんだ)

ベロー
(やってる事がマッ……マッドサイエンティストだったよこの人……)


レオン
「美山絵里はまぁ腕のいい画家だったんだが不思議なことになぁ」

レオン
「引退するまでずっと人物画しか描いてないんだってよ」

マール
「人物画?」

レオン
「そう、それもほぼ全く同じ人間の絵だ」

レオン
「あー………ん?」

レオン
「思い出した、あの黒薔薇の絵もその1つだったな」

スターアベネス
「あの絵もか?」

レオン
「ああ」

グリム
「その絵が画家時代の美山絵里に似ていたな」

レオン
「ん?お前なんで行ってないのにあの絵のこと知って」

グリム
「おっと指が滑った」ズモッ

ネズミの神さま
「フォークがおでこ貫いた!?」

ベロー
(北斗神拳みたいな誤魔化し方した!?)

魔トリョーシカ
「ま、まぁそれはいいとしてさ……何か知らない?」

レオン
「あー……少なくともアレは自画像じゃねぇな、本人がそう言ってた」

魔トリョーシカ
「自画像じゃない?とすると………」

魔トリョーシカ
「………彼女が画家をしていたのは?」

レオン
「何十年も前のことだ」

魔トリョーシカ
【………!」

Re: 独善なんでも依頼ギルド【正義の悪役】 ( No.155 )
日時: 2022/05/04 08:39
名前: メタルメイドウィン ◆B/lbdM7F.E (ID: VOI/GMTL)

ベロー
「待った、所長」

ベロー
「お前は姉妹とかそういうのが絡むと少し甘くなる」

魔トリョーシカ
「う………分かってるよ、分かってるけど………」

グリム
「美術館内の方はどうなっている」

B太郎
「特に大したことは起きてねーように思えるがなぁ………」

七夜
「……って、お前ら結局見てたのかよ」

Sonic.exe
「金も払わずに………」

魔トリョーシカ
「ボク達一応悪い人たちだからね」

ベロー
「まさか俺達も同じ括りなの?」

グリム
「今回ばかりは否定出来んぞ」

ベロー
「あっそうか………… 」

B太郎
「つっても俺たちは怪しい怪しい言ってるだけで、マジで何も無かったら失礼なんだけどな」

B太郎
「ていうかそろそろそのお嬢さん帰しても良くないか?同行するまでが依頼だったわけだし」

魔トリョーシカ
「あ、それもそっか」

月詠
「はぁ………何やら調べてるようですが、私とは無関係っぽいなら失礼しますね」


【依頼12】
【complete】



































グリム
「これで終わると思っているのか?」

魔トリョーシカ
「まあね、気になったらからには………」

Mr.ショータイム
「…………」

スターアベネス
「めちゃめちゃにしてやんないと気がすまねー」

魔トリョーシカ
「というわけでグリム、ベロー、B太郎さん」



魔トリョーシカ
「今度はボク達4人でピエージェ美術館行ってみよっかな」

B太郎
「なんだ結局俺らも行くのか」

魔トリョーシカ
「いやなんか主役が外部で指示出しだけするのカッコ悪いじゃん?」

グリム
「なにか来れば私が殺してやるから心配するな」

ベロー
「お前が1番心配なんだけど」

………

そして


魔トリョーシカ
「チケットって探せば結構売ってるものなんだね」

グリム
「子供2枚で」ニュニュニュ

ベロー
(セコい………)

………

かくしてピエージェ美術館に乗り込んだ一同。


魔トリョーシカ
「間取りや内容はさっき見たから一通り分かるね?」

B太郎
「普通はこういうことしちゃいけないんだけどな………」

グリム
「…………」


グリム
「やはり来てよかったな」


グリム
「生命と魔力の反応だ」

ベロー
「え!?」

Re: 独善なんでも依頼ギルド【正義の悪役】 ( No.156 )
日時: 2022/05/04 08:43
名前: メタルメイドウィン ◆B/lbdM7F.E (ID: VOI/GMTL)

グリム
「魔力と、物体の生きた反応……ただし血の匂い鼓動を感じないことから、肉体的にはほぼ死亡しているとみた」

グリム
「間違いない、美山絵里は【魔女】だ」

魔トリョーシカ
「なるほど………悪魔的な力ね?」

ベロー
「それは分かったけどどうすれば………」

B太郎
「問題は何故そんなことをしているか、だな。単なるコレクション趣味じゃなさそうだし」

グリム
「1番気になるのは黒薔薇のあの【絵】だ」

グリム
「だが、邪魔をされたら面倒なことになる」ゴソゴソ

グリム
「B太郎、チョコレートで館長室のドアを密閉しろ」

B太郎
「俺の能力なんだと思って……やらないって選択肢は最初から無いんだろ、はいはい」

グリム
「ベロー、お前はこの美術品を破壊しろ」

ベロー
「分かった………」



ベロー
「ってなるかぁ!!!」


ベロー
「この美術品を壊せって!?俺には芸術とかよく分からないけど、人狼ならともかく何も悪いことをしていない人だったものを壊すなんてそんなこと」


バン!!

言い終える間もなくグリムは銃で像を1つ木っ端微塵にする


グリム
「お前はこの象に入れられた生命を、永遠にこのままにしておいた方がいいというのか?」

グリム
「奴らはもう死んだも同じ、人として死んでしまえば二度と助からない」

グリム
「なら殺すしかないだろう、あるべき姿に戻すためにもな」


魔トリョーシカ
「そうだね」

魔トリョーシカ
「前にもこんな事あったから言うけど、ボク達にはオカルト的な知識はないし、変えられてしまった人間を元に戻す手段なんて物は持ってない」

魔トリョーシカ
「なら、なにかする前に楽にしてあげた方がいいんじゃないかな?」

ベロー
「………それが、破壊することなのか?」

魔トリョーシカ
「それは分からない、けど………なんか知り合いを思い出してね」


魔トリョーシカ
【辛い思いして、無理矢理にでも生きてしまうよりは………すっぱりと終わってしまった方がいいんじゃないのかな?】

魔トリョーシカ
「………少なくとも、その人たちにとってはね」

魔トリョーシカ
(そうなんだろう?とがめ君)

ベロー
「けど……」

グリム
「………少年よ、お前は今回の件を少し思い違いしていないか?」

グリム
【今回の依頼内容シナリオはあくまで同行、そして今私たちがやっているのは不審な噂が事実か確かめに来ただけだ】

グリム
【私も助けられるなら助けはする、しかしここにあるものはもう『手遅れ』だ、人を食った人狼のようにな】

Re: 独善なんでも依頼ギルド【正義の悪役】 ( No.157 )
日時: 2022/05/04 08:46
名前: メタルメイドウィン ◆B/lbdM7F.E (ID: VOI/GMTL)

……………

こうして一同は殆どの美術品を壊していった

ベロー
「本当にやってしまった……」

B太郎
「なぁ、今更ながらこれ割とガチで器物損壊罪じゃないのか?」

魔トリョーシカ
「ボク達は正義の悪役だよ?殺人以外の犯罪なんて割と色々やってるなんて噂があるくらいだ、なんてことない」

ベロー
「シャボン玉の波紋使い!?」

B太郎
「というかどうするよ館長室、さっきからドンドン煩くて今にも蹴破られてもおかしくないぞ」

グリム
「今の私達は美術館荒らし回ってるわけだからな」

魔トリョーシカ
「客観的にはボクらの方が犯罪者だね」

ベロー
「怒るのも当然過ぎる………」

グリム
「さて、残すはあの黒薔薇の絵だけだが」

バン!バン!

グリム
「頑丈だな、弾丸が埋まりもしない」

グリム
「それに………魔力が強い、コレだけは【意思】があるように見えるな」

B太郎
「まさか話でも聞こうってか?」

魔トリョーシカ
(うーーん………流石にボクの糸でも絵は操れないしなぁ)

グリム
「問題ない」

【狩人616ツ道具 語る虫】

グリム
「こいつは元々人の魂を食う危険な虫だが、飼い鳴らせば意思疎通に使える」

グリムは鈴虫を絵にくっつけると……

【………あ】

【あああああああああああ】

B太郎
「これ通じてんの?」

グリム
「最初は必ずこうなる」

……

【ワタシノ ナマエハ ミヤマエマ コノセカイデ イキテイルノカモ ワカラナイママ ズットイル】

魔トリョーシカ
「ミヤマエマ……やっぱり館長の関係者か」

魔トリョーシカ
「一体何があったのか説明してもらうよ」

【………】

【ココノシハイニンハ ワタシノイモウト】

【モウナンネンモ ワタシにエネルギーヲアテエツヅケテイル イノチノエネルギーヲ】

【ココニキタオキャクヲツカマエテ コロサズニ ズットワタシニ……ソンナコトヲクリカエシツヅケテイタ】

【ドウスレバイイノカモワカラナイ】

グリム
「ならばこれからやることは決まったな」

魔トリョーシカ
「そうだね、楽にしてあげよう」

ベロー
「どうやって?」


魔トリョーシカ
「…………知らない?」

【…………】

Re: 独善なんでも依頼ギルド【正義の悪役】 ( No.158 )
日時: 2022/05/04 08:51
名前: メタルメイドウィン ◆B/lbdM7F.E (ID: VOI/GMTL)

バコォォォン!!

B太郎
「あっやっべ破られたな」

ベロー
「えっ!?」

チョコの扉を破壊して館長室から美山絵里が飛び出す!


絵里
「これは……どうして美術館が荒らされ……」



グリム
「銃弾は効かないようだが」

魔トリョーシカ
「とりあえず燃やしてみる?」

絵里
「あっ」

グリム
「あら」








ベロー
「自首します、この人がやりました」

グリム
「えっ」

ベローは大人なので簡単に罪を認めて人を見捨てられるのだ。

B太郎はそこそこ汚い大人なのでヤバかったらなるべく自分が助かる道を選ぶのだ


B太郎
(すまねぇ坊主……復讐を果たすまで俺は捕まる訳には…………)

ベロー
「逃げた!!グリム逃げた!!B太郎さんがにげた!!」

グリム
全員逮捕みなごろしだ」

ベロー
「今のままだとお前も捕まるんだよ!」

魔トリョーシカ
「あ、燃やすのダメ?じゃあとりあえずシュレッダーみたいなのにかけるけど………」

絵里
「姉さんに気安く触」


魔トリョーシカ
「おっと、発動」



魔トリョーシカ
【マガイモノ奥義】


魔トリョーシカは右手を絵に腰掛けて魔法を唱えると、バラバラになった美術品の破片が人形に変化していく

その数、数十


魔トリョーシカ
「この絵や美術品が、話を聞いていくうちに【絶望】している事に気付いたので、それをボクなりに芸術品として返すことにしたよ」

魔トリョーシカ
「あ、こっちはしっかりと意思があるし勝手に動くタイプの人形だから後はよろしく」

ベロー
「え?後はよろしくって?」


絵里
「え?」


その瞬間、人形達は絵里に向かっていき、魔トリョーシカは黒薔薇の絵画を担いで逃走していく!!

絵里
「ぶっぽるぎゃるぴるぎゃっぽっぱぁーっ!」

ベロー
「なんか凄い悲鳴聞こえるんだけど!?」

B太郎
「振り返るな!多分俺らまで手遅れになる!」

魔トリョーシカ
「グリム!言われた通りやったよね!?」

グリム
「ああ、来る時に監視カメラは破壊しておいた」

ベロー
「おい!?」

魔トリョーシカ
「後はもう何も見ないでおこう!!」

B太郎
「なんつーか色々やっちまったなぁ!!俺達!!」

…………


と、美術館を出ていると月詠が入口近くで待っていた

魔トリョーシカ
「あれ?キミこんな所で何を………」


「…………なんだよこれ、また美術館に戻ったと聞いてもしやと思えば」


永久
「なんでこんな滅茶苦茶な事になってるんだ?」

魔トリョーシカ
「ん、いや君は月詠さんじゃないね……確か、副人格の永久、だったかな。」

永久
「こうして話すのは初めてか、人形使い」

永久
「今度はあの人形寄せ集めて話とかはしないのか?」

魔トリョーシカ
「………へぇ、どうやって知ったの?」

ベロー
「それはいいだろ!なんでここに!?」

永久
「実は………まぁこっちも話すと長くなるが、その絵画とか美術館の噂とか、色々気になって調べていたら、月詠の奴が興味持ってチケットまで取ってきた」

永久
「同行した後に魔トリョーシカがまた美術館に向かったと聞いて気付いたのかと行ってみればこの通りだ、その絵をどうしてきた」


魔トリョーシカ
「弔うよ、ちゃんとね」

魔トリョーシカ
「あの館長がどうやって人を芸術品に変えているのか、それはボク興味無いし」

魔トリョーシカ
「ちょっと手は出したけど、そもそも彼らを絶望させたのは彼女なんだから自業自得だよ」

永久
「………中はどうなっている?」

魔トリョーシカ
「さあね、ボクたちはここに来た痕跡は消しておいたから、命だったものでもいっぱいあるんじゃないかな?」


魔トリョーシカ
「さ、依頼はとっくに終わってるんだ、ねよーねよ」

B太郎
「持ってきたその絵はどうすんだ」

魔トリョーシカ
「また明日にでも消し方を考えるよう」



魔トリョーシカの背中を見送りながら、永久とベローは………



ベロー
「………こんな事俺が言えることじゃないんだけど、思ったことがあるんだ」

永久
「多分、同じことを考えているな」







「「なんであの人、捕まらないんだろう………」」

※絵画は翌朝朝起きたら消えてました

【依頼12】
【complete】

永久
「おい」



永久
「調子に乗るのはいいが、そんなこと繰り返してたらもし失敗した時痛い目見るぞ」


魔トリョーシカ
「失敗?失敗なんて怖くないもん」

魔トリョーシカ
【依頼失敗の方も珍しくはないからね】