二次創作小説(新・総合)

Re: 独善なんでも依頼ギルド【正義の悪役】 ( No.173 )
日時: 2022/05/08 22:17
名前: メタルメイドウィン ◆B/lbdM7F.E (ID: VOI/GMTL)

【依頼14】
【アルケミスト・ドリーム・ブロークン・メイト】

魔トリョーシカ
「ねぇねぇねぇB太郎くん」

B太郎
(坊主がいなくなってから、所長は俺に話す機会が増えてきた)

B太郎
(坊主から聞いたが、この嬢さん普段どんだけ他人と話してないんだよ)

B太郎
「なぁ所長よ、ひとつ気になってたんだがなんで1人でこんな組織やってんだ?」

魔トリョーシカ
「んー……息子と喧嘩したからかな」

B太郎
「えっ、アンタ息子いるの!?」

魔トリョーシカ
「マガイモノの、だけどね。」

魔トリョーシカ
「考えの不一致で結構揉めたんだ」


ーーーーーーーーーーーーー

たくっちスノー
「だからよ!!!【正義の悪役】ってのは『誰かを救うためならどこまで嫌われても構わない』ってのを言うんだよ!!」

魔トリョーシカ
「違う!!【正義の悪役】は『誰かを救うためなら何をしても構わない』という意味だ!!」

ーーーーーーー

魔トリョーシカ
「って喧嘩してりりすた革命団から一時的にえーいされちゃって」

B太郎
「マトモに世界平和も出来ねぇのかアンタら親子は」

魔トリョーシカ
「それでボクって友達も人望もないからキミやベローくんが来るまでずっと人形でなんとかしてきたわけさ」

B太郎
「言ってて虚しくならねェのか」

魔トリョーシカ
「まぁ、ボクもたくっちスノーと同じで元・時空犯罪者という事実は変わらないしね………」

魔トリョーシカ
「でもまぁ、実際どんな手でもしてなんでも引き受けて、助けにはなってるわけだろ?いいじゃないか」

魔トリョーシカ
「この体の元になった『フィユティーヌ』って名前、実は名乗るチャンス欲しかったんだよね」

カラカラ

魔トリョーシカ
「あ、また依頼人かな?人形持ってくるから応対よろしく」

B太郎
「へーい………」

………

B太郎
「……つっても応対なんてどうすりゃいいんだよ」

B太郎
「悪ぃな、ちょっと突然だったから粗品のチョコはその場で作るけど」

「いえ………お気になさらず」

魔トリョーシカ
「はいお待たせー」

B太郎
「ほい時間稼ぎしたぞ」

魔トリョーシカ
「はっきり時間稼ぎって言ったね君!!」

魔トリョーシカ
「まあいいや、お聞きしよう。」

Re: 独善なんでも依頼ギルド【正義の悪役】 ( No.174 )
日時: 2022/05/08 22:20
名前: メタルメイドウィン ◆B/lbdM7F.E (ID: VOI/GMTL)

魔トリョーシカ
「へぇ、沖田総一……」

スターアベネス
「このエリアにはなんか覚えがあるな」

レオン
「アレだよアレ、文豪とアルケミストの奴!」

B太郎
「よく分からんがアンタら色んなことしてんのね」

沖田
「そんな所です」

猿渡
「で、今度はどうした?また呪いがどうとか言うんじゃないだろうな?」

レオン
「大丈夫だろ、あの破壊魔グリムはどっかに行っちまったし」

………

七夜
「ブラック会社の調査?」

魔トリョーシカ
「会社というよりは、君の居る図書館になんか問題があるというわけだね?」

沖田
「はい」

沖田
「まず、僕は監査部という特務司書が引き継ぐに辺り不憫が無いか調べる仕事をしています」

沖田
「実はある図書館で新しい人が引き継がれたばかりなのだが、何やら様子がおかしいと」

沖田
「口で説明するよりも、この報告書を見てもらった方が早いかもしれませんが……」

ーーーーーーーーー

・無頼派の太宰治、織田作之助、坂口安吾が体調不良で寝たきりとなっている

・白樺派の武者小路実篤、志賀直哉、有島武郎が活発さや表情の豊かさがまるで嘘かのように無表情になっており、自称『中立の立場』と言っている

・萩原朔太郎が部屋に引きこもっている

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

魔トリョーシカ
「へぇ」

Sonic.exe
「Wikipediaチラチラしながら応対するのやめろ」

魔トリョーシカ
「ごめんごめんあんまり詳しくなくて」

七夜
「前そこにいたやつはどんな人物だった?」

沖田
「分からない……調べようとしても口を紡ぐばかりでな」

魔トリョーシカ
「なるほど、確かにこれは調べる必要がありそうだ」

魔トリョーシカ
「よし、その依頼乗った」

レオン
「おい大丈夫なのか?それ」

レオン
「多分呪いとかそういう単純な理由付け出来ない人間関係的な問題だぞ」

魔トリョーシカ
「大丈夫大丈夫、真実を確かめればいいわけなんだろ?」

B太郎
「まーたどんな手でも使って解決するつもりか」

魔トリョーシカ
「ああ、それがボクの掲げる【正義の悪役】だからね?」

Re: 独善なんでも依頼ギルド【正義の悪役】 ( No.175 )
日時: 2022/05/08 22:23
名前: メタルメイドウィン ◆B/lbdM7F.E (ID: VOI/GMTL)

………

魔トリョーシカ
「して、ここが例の『月下図書館』だね?」

魔トリョーシカ
「なんかいい本でもあるなら借りていきたいねぇベロー君」

魔トリョーシカ
「………あれ?」

B太郎
「おい所長」

魔トリョーシカ
「ああいかんいかん」

Sonic.exe
「で、前任の司書がどんな人物だったか、なんで辞めたのとか、それは分かるだろ?」

沖田
「前任の司書は……辞めたのではない」

沖田
「亡くなったんだ」

七夜
「は!?」

猿渡
「死んだ?そりゃなんでだ」

沖田
「事故死……としか言えないな」

沖田
「あと、その人物は萩原さんを転生させたがっていたような」

サビィ
「報告書にあるずっと部屋に引きこもってる人っすね」

七夜
「じゃあソイツがなんか知ってそうだな」

魔トリョーシカ
「引きこもりと話できる人ー、心の壁を壊せる人ー」

MX
「WHO!」

猿渡
「お前が壊す壁は物理的なやつだろ!!図書館ぶっ潰す気か!!」

魔トリョーシカ
「………まぁいいや、とにかく調べて見なきゃ分からない」


魔トリョーシカ
「中に入ってみよう」ガチャ

………

魔トリョーシカ
「あれ?誰もいない」

沖田
「今日は休日ですので、文豪達の邪魔にならないように意図的に休日に呼んだのですが」

沖田
「相変わらず萩原さんは篭もりっぱなしですけど……」

B太郎
「ちょうどいい、余計な邪魔が入らず情報が集められるからよ」

カーム
「話聞きたい時どうすんだ」

レオン
「SNSとかやってねーかな」

七夜
「お前は文豪をなんだと思ってやがる」


魔トリョーシカ
「まぁ、ここがブラックかどうかを確かめるっていう依頼なんだ」


魔トリョーシカ
「こういうのを調べるなら、まずは史書の部屋からだよね」

ネズミの神さま
「でも休みなら大体鍵かかってるんじゃないの?」

魔トリョーシカ
「MXよろし……」

B太郎
「あああああああああああ分かった分かった!それはやめろお前!!!」

B太郎
「俺がチョコレートで合鍵作ってやるから破壊活動はやめろ!!」

魔トリョーシカ
「ありがとねB太郎くん」

沖田
(……あれ、この組織思ってたよりもやばいのかもしれない)

B太郎
(マジでなんでもありになる気かよ)

魔トリョーシカ
(ほら、どこかの仮面ライダーも正義の為なら人はどこまでも残酷になれるって言ったから)

B太郎
(多分それ意味ちげぇよ)

Re: 独善なんでも依頼ギルド【正義の悪役】 ( No.176 )
日時: 2022/05/08 22:26
名前: メタルメイドウィン ◆B/lbdM7F.E (ID: VOI/GMTL)

………

B太郎がチョコレートを鍵穴に突っ込み、合鍵を作成してこじ開ける

魔トリョーシカ
「お〜、結構キレイだね」

沖田
「どうやら新しい人に引き継がせるために清掃などを行ったようですね」

七夜
「………ん?それってもう前の司書の物とか処分してるんじゃないのか?」

魔トリョーシカ
「スターアベネス」

スターアベネス
「やるわけねーだろ、オレはクズの願いしか叶えない」

魔トリョーシカ
「仕方ない………パソコンだけでも調べてみるか」

Sonic.exe
「パソコンにせよ昔の人物の私物のデータなんて削除されているだろ?」

魔トリョーシカ
「ボクをナメてもらっちゃ困る、この程度のパソコンに1度でも入っていたデータなんて簡単に復元できるんだ」カタカタカタカタカタ


魔トリョーシカ
「ボクはダリア程じゃないが機械のスペシャリストなのでね」ターン!

B太郎
「ガチで復元した!?」

魔トリョーシカ
「痕跡を炙り出すように僅かなメモリから再現したものさ」

レオン
「……それ見て大丈夫なやつか?」

魔トリョーシカ
「なぁに当事者はもう死んでるんだ」

猿渡
「よく死んだらHDD破壊してくれっていうの聞くが、所長の前には無駄なんだろうな…………」

B太郎
(ごめんな、依頼解決の為なんだ)

沖田
(は、はい………)

……………

魔トリョーシカ
「お、資料発見、URLもある」

七夜
「………踏んで大丈夫なのか?」

魔トリョーシカ
「調査開始……あ、ゲームの非公式wikiだった。」

魔トリョーシカ
「夏目漱石 ○ 江戸川乱歩 〇 芥川龍之介 〇………」

魔トリョーシカ
「どうやら召喚……及び転生させた文豪のリストみたいだね」カチカチ

ネズミの神さま
「この金とか虹って何?なんでレアリティの概念あるの???」

沖田
「しっかりまとめていたんですね……ん」


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

萩原 × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × × 〇

サビィ
「………萩原朔太郎だけバツが多いっすね」

Sonic.exe
「どういうことだ?」

Mr.ショータイム
「………」

チドリ
「10連ガチャで出なかった回数では?とのことです」わ

Re: 独善なんでも依頼ギルド【正義の悪役】 ( No.177 )
日時: 2022/05/08 22:28
名前: メタルメイドウィン ◆B/lbdM7F.E (ID: VOI/GMTL)

B太郎
「うわー……ガチでこいつだけ外しまくってるわけか」


ユージン
「本気で狙ってたんだな………」


ネズミの神さま
「この×の数からして百連近くやってるわね……」


レオン
「たった一人呼びたいだけにウン万もかけるとか意味わかんねー…」


魔トリョーシカ
「あ?セーラ姉さんピックアップガチャ爆死したボクに喧嘩売ってんの?」


たくっちスノー
「秋ルドルフさん難民俺、憤怒……」


七夜
「でも居るってことはこいつは出たわけだろ?何か関係してんのか?」


魔トリョーシカ
「うーーーん、こういうのは近しい人に聞いてみるのが一番かな」



魔トリョーシカ
「ちょっと電話するから後よろしく」


沖田
「もしかして史書の知り合いが?」


魔トリョーシカ
「そっちには居ないけどスポンサーにカルデアがね」


沖田
「カルデア!?」


プルるるっるる
魔トリョーシカ
「あーもしもし」



チドリ
「おや、よく見ると日付も書いてありますね」


七夜
「召喚メモだし……多分初召喚した日だろ?」


沖田
「え!?萩原さんのこの日付………前の司書が事故死した前日じゃないですか!?」

レオン
「おい、本当に事故死かどうか怪しくなってきたじゃねぇか」

カーム
「決めつけるには早いだろ」

沖田
「あれ、よく見たらキーワードのようなものもありますね」

マール
「…………ケーキ、タバコ、平穏、酒…………」

猿渡
「なんかの暗号か………?」


魔トリョーシカ
「うん、色々教えてくれてありがとう、じゃあねー」ピッ

スターアベネス
「ていうかお前、藤丸立香と繋がりあったのかよ」

魔トリョーシカ
「藤丸立香じゃないよ?真時内まじない立香さん、カルデアっていうよりは彼がボクのスポンサーだね」

七夜
「誰だよ!?」

魔トリョーシカ
「なんかよく分からないけど時空にはカルデアと立香が沢山あるみたいなんだ」

魔トリョーシカ
「まぁカービィとデデデも何故か沢山あるしそういうものなんじゃない?」

沖田
「そういうもの…………???」
※時空には「ポヨ」と「ペポ」と「ピポ」と「のだ」と「ハァーイ」(以下略)のカービィの世界があります

Re: 独善なんでも依頼ギルド【正義の悪役】 ( No.178 )
日時: 2022/05/08 22:33
名前: メタルメイドウィン ◆B/lbdM7F.E (ID: VOI/GMTL)

「それで、その人は何を言ってたんですか?」

魔トリョーシカ
「えーと……ご機嫌取りっていうか、召喚対象に対して何かしらの事はしていたのか、みたいな」

魔トリョーシカ
「呼ばれて出てくる存在も考える知能が生き物だからね、喜怒哀楽があり不満も満足もあって当たり前なんだよ」


魔トリョーシカ
「呼び出す存在……ここで言うと文豪が満足しここに居座ろうと感じさせるだけの何かをしていたのかな?ってことなんだ」


Sonic.exe
「何か?」

スターアベネス
「例えば、望みを叶えるとかそういうのだろ?」

スターアベネス
「ま、ネガイモノの力も使ってないやつに出来ることなんてたかが知れてるがな」

チドリ
「パスワードをハッキングで突破することに成功しました、日記のようです」

七夜
「何サラッと個人情報の大事なパスワードまで突破してるわけ?」

魔トリョーシカ
「当たらない報告ばかりしてるわ」

七夜
「どんだけ爆死してんだよ」

Sonic.exe
「ソシャゲ課金は生活費まで」

魔トリョーシカ
「おや」

【どうかお願いします、私に文豪を出してください、なんでもしますから!】

レオン
「ん?」

ヒルデ
「今なんでも」

B太郎
「そっちのネタはダメだって」

Sonic.exe
「マジで嫌な知り合い思い出すからやめてくれ」

スターアベネス
「あー………そういう事言うとガチでそういう流れにしようとするぞ」

魔トリョーシカ
「え、そうなの?」

スターアベネス
「ソシャゲ式召喚システムを採用するようなメイドウィンは大抵ろくでもないからよ(偏見)」

沖田
「………何にせよ、この願掛けをした翌日から今まで来なかった文豪が続々と現れたようですね」

ユージン
「まぁアイツらも人間だから欲に釣られても咎める必要は無いよな」

B太郎
「とすると、あの召喚メモにあったのは奴らの願望か?」

魔トリョーシカ
「………ちょっと調べてみよう」ゴソゴソ

魔トリョーシカ
「たくっちスノーの中指!」テッテテー

沖田
「ぎゃああああああ!!」

B太郎
「ひみつ道具みてぇなノリで体の一部を出すんじゃねェ!!」

七夜
「両面宿儺の指かよ」

Re: 独善なんでも依頼ギルド【正義の悪役】 ( No.179 )
日時: 2022/05/08 22:35
名前: メタルメイドウィン ◆B/lbdM7F.E (ID: VOI/GMTL)

魔トリョーシカ
「たくっちスノーの体は全キャラクターの設定が入っているんだ」

魔トリョーシカ
「これをボクお気に入りのノーパソに繋げれば、どんなキャラの設定も確認できるWikipediaになる」ガチャ

沖田
(指をUSB感覚でパソコンに指した!?)

魔トリョーシカ
「なるほど、夏目漱石さんは甘いものが好きなんだね」

B太郎
「夏目漱石のメモ欄には『ケーキ』とあるな、とするとケーキを振舞った……って解釈でいいのか」

魔トリョーシカ
「チドリ、後はよろしく」

チドリ
「とすると、酒が好みな『中原中也』に酒を提供し」

チドリ
「スモーカーの『芥川龍之介』の為に禁煙室を用意した……等がありますね」

沖田
「確かにこの図書館には後から禁煙室が付けられた痕跡があったような」

ネズミの神さま
「ってことは、前の司書さんはしっかり文豪の望みを叶えて満足させられていたってこと?」

レオン
「でもヒッキーがいねぇか?」

魔トリョーシカ
「………忘れてない?みんな」

魔トリョーシカ
「その文豪以外にも問題が起きていたってこと」

そう言って、魔トリョーシカは報告書を再び見せる

ーーーーーー
・無頼派の太宰治、織田作之助、坂口安吾が体調不良で寝たきりとなっている(転生が遅かった檀一雄は健康体)

・白樺派の武者小路実篤、志賀直哉、有島武郎が活発さや表情の豊かさがまるで嘘かのように無表情になっており、自称『中立の立場』と言っている(転生が遅かった里見弴は普通に感情豊かで活発であり、むしろ顔見知り(有島に至っては実兄)がこんなことになってることを怖がっている)
ーーーーーー

魔トリョーシカ
「この面々も召喚されたなら、何かしらの望みを叶えてもらったはずだ」

沖田
「つまり、彼らの望みを叶えられなかった?」

スターアベネス
「ここまで成功させておいて叶えられないで納得すんのか?100回も同じやつ目立てにガチャるやつが?」

スターアベネス
「………成功した、成功はしたんだろうな」


スターアベネス
「ただし、手段は選ばないものものとして考える」

スターアベネス
「つまり、今の『オレたち』のようなことをしたんだよ」

Re: 独善なんでも依頼ギルド【正義の悪役】 ( No.180 )
日時: 2022/05/08 22:38
名前: メタルメイドウィン ◆B/lbdM7F.E (ID: VOI/GMTL)

スターアベネス
「何回も言うが、オレのようなネガイモノと違って人間にできることは限られている」

スターアベネス
「実際、オレ達【正義の悪役】も各方面のスペシャリストを用意してようやく成り立ってるような組織だし、失敗もするからな」

スターアベネス
「おいチドリ、この無頼派って奴で1番召喚が新しいのは誰だ」


チドリ
「檀一雄、その前は太宰治ですね」

魔トリョーシカ
「その檀一雄に問題がないとすると、太宰治を呼んだ時に何かあったみたいだね」

B太郎
「太宰治って確か『人間失格』の奴だったか?俺でも聞いたことがある」

沖田
「どんな願いを叶えたらこんなことに……」


チドリ
「メモには心中相手とありますが」

カーム
「死ッ……心中の相手!?」

チドリ
「太宰治は度々自殺未遂をしていたことは知られてますからね」

B太郎
「転生してすぐ死のうとしてる時点で好かれてねぇじゃん」

沖田
「それって……絶筆…」

レオン
「絶筆って……文豪で言うとこの死か?」

魔トリョーシカ
「そして、何をしたかまでは分からないけど死なせようとしたが死にきれなかった……つまりは、成功と失敗の半々だね」

沖田
「なんでそんなことを……」

魔トリョーシカ
「引き下がれないんだろうね、色々要望に応えてきたし、そういう願掛けまでしちゃったんだから」

魔トリョーシカ
「それにまぁ……一度失敗しちゃうと、結構焦るからねぇ……」

魔トリョーシカ
「でも……」

七夜
「……その次、白樺派は何があった?」

チドリ
「白樺派は思い当たるキーワードは……ああ、おそらく有島武郎という人物のモノかと」

七夜
「何を願った?」

チドリ
「平穏……つまり、何事も起こらず平和に過ごしたいと願ったと推測できるかと」

B太郎
「願いがないヤツが当たり障りもないこと言った感じだな」

魔トリョーシカ
「果たしてそうかな?」

魔トリョーシカ
「この前任司書が太宰治達にやったことはれっきとした殺人未遂だ、殺意とかじゃなく狂った善意によってね」

魔トリョーシカ
「望みを叶えるために意地でも行動に移すだろうこの人、正常な目線で考えるのはよしたほうがいい。」


魔トリョーシカ
「さて、泣いたり、怒ったり、争ったり、殺しあったり……騒動の元を消す方法を知っている?」

魔トリョーシカ
「ボクが思いつくうちの一つは……」

魔トリョーシカ
【そもそも、何も考えられないようにする】

沖田
「!!?」

魔トリョーシカ
「有名なものだとロボトミー手術とか人間の脳をアレコレする手段はかなりある、何も考えない、怒りも悲しみも消しされば争いは起こらなくなるね」

沖田
「そんな…そんな方法で!?」

魔トリョーシカ
「叶えたかったんだよ、建前でも、本意じゃなくても、冗談だったとしても、上手くいくように。」

魔トリョーシカ
「そうやって願ってしまったのだから」

Re: 独善なんでも依頼ギルド【正義の悪役】 ( No.181 )
日時: 2022/05/08 22:40
名前: メタルメイドウィン ◆B/lbdM7F.E (ID: VOI/GMTL)

魔トリョーシカ
「これからも……願いを人間の限界によって無理矢理叶えていたのかもね」

魔トリョーシカ
「ところがそうならなかった」

B太郎
「………萩原朔太郎の件か?」

魔トリョーシカ
「うん、その人はずっと彼が呼び出されるのんを待っていた、遂に召喚に成功した」

スターアベネス
「問題は萩原朔太郎が何を叶えようとしたか、だが」

レオン
「………あー……金、とか、酒!ってパッと浮かぶやつか?」

沖田
「そういう俗っぽい事は言わない人だったはずですが」

MX
「…………You」

Sonic.exe
「どうした、MX」

MX
「ごにょごにょごにょ」

Sonic.exe
「龍に流暢な日本語喋るな………何?」


Sonic.exe
「もしこの時で『願いは無い』と言ったらどうなるのか……だと?」

沖田
「願いがない……つまり、特に望むものは無いということですか?」

B太郎
「まぁ実際、なんでもしてくれると言われても何もないことあるからな」

レオン
「もしそうだとしてソイツが納得すんのか?」

レオン
「もうその史書は『求めていた者を呼ぶ』事より『召喚者の望みを叶える』事が最優先、目的と手段が逆転してんだよ」

魔トリョーシカ
「じゃあどうするのかな?」



MX
「………オウ!」

Sonic.exe
「今度はなんだMX!」

MX
「………」

Sonic.exe
「………何?俺達はこの世界アルケミストの召喚システムを勘違いしていた!?」

MX
「………」

そう言ってMXが見せたのはメモにもあった文アル非公式wiki。

そこには………

レオン
「た………確かに勘違いしていた!!」

レオン
「前にソシャゲ式って聞いて、ずっとレアガチャを引くもんだとばかり思っていた!!」


レオン
「だがコイツは………!!」

ーーーーーーーーーーーーーーー

有魂書

文豪一人を潜書させることで、新たな文豪を入手できる。

ーーーーーーーーーーーーー

レオン
「艦これシステムッッ!!特定のアイテムと時間を消費することでキャラを呼び出すタイプの召喚ッ!!」

ユージン
「あったんだな!!こういうタイプ!!艦これ以外にあったんだ!!」

沖田
「え……あの、文豪は潜書で呼び出されるものって知らなかったんですか?」

犬塚
「知ってたなら言えよ!!!」

沖田
「す、すみません……なんか盛り上がってましたので!!」

※ガチでこの辺り書いた辺りで知りました

Re: 独善なんでも依頼ギルド【正義の悪役】 ( No.182 )
日時: 2022/05/08 22:49
名前: メタルメイドウィン ◆B/lbdM7F.E (ID: VOI/GMTL)

魔トリョーシカ
「これって、ここにいる文豪が書いて召喚するって事でいいの?」

沖田
「はい」

魔トリョーシカ
「ふむふむ……おっと、潜書履歴がちゃんと残っているね」

Sonic.exe
「こんなシステムだったのか……」

猿渡
「こんなに面倒な形じゃ、そりゃメグル様のおまじないなんてもんも出来るよな……」

魔トリョーシカ
「……んー?潜書を書いているのってほぼ1人だね、この人誰?」

チドリ
「室生犀星、萩原朔太郎とは知人であった事が知られています」

魔トリョーシカ
「つまり転生以前からの関係者ってことね」

沖田
「ああ………関係者に書かせると出てくる確率が上がると言われてるものですね、ほぼ迷信ですが」

魔トリョーシカ
「ここから探っていけば、何かわかるかも……」

Sonic.exe
「おいそれはメイドウィンの管轄内に入るぞ、特定されたらどうする!」

魔トリョーシカ
【メイドウィンが怖くて正義の悪役が務まるのか!?】

魔トリョーシカは奥の奥までハッキングして、情報の奥深くまで調べる

すると………

魔トリョーシカ
「出たでた、召喚履歴!」

沖田
「召喚履歴!!?」

B太郎
「誰が呼び出されちまったのか、これで丸わかりというわけか」

魔トリョーシカ
「確かに萩原朔太郎が最近………ん?」

ーーーーーーーーーーーーーーー
『召喚履歴』

【室生犀星】
【萩原朔太郎】

ーーーーーーーーーーーーーーー

魔トリョーシカ
「ねぇねぇ沖田くん」

沖田
「はい」

魔トリョーシカ
「1度召喚した文豪をもう1回召喚って出来る?」

沖田
「出来るわけありませんよ、同じ存在を2体呼ぶとD4C現象が起きて両方消滅します」

沖田
「……………それなのに、室生犀星の召喚に成功している?」


沖田
「え?」

魔トリョーシカ
「さて、この履歴やあのメモの×を見るに、彼は何十回という数も潜書をしていた」

魔トリョーシカ
「もう一つ聞きたいんだけど潜書ってやると疲れるの?」

沖田
「まぁ…一度に何時間も行う事も多いので、それを連続となると」


魔トリョーシカ
「じゃあ萩原朔太郎が転生成功する頃には、潜書を書いていた人は酷く披露しててもおかしくないね」

魔トリョーシカ
「そして、それを見れば知人なら心配に思うはずだ」





















魔トリョーシカ
【ほーら、望みが出来た】


魔トリョーシカ
【その人の中で、望みを解釈させた。】

沖田
「!!?」

七夜
「まさか前の司書は!!元気な室生犀星を用意するために……室生犀星を殺……絶筆させて、別に用意したのってのか!?」

猿渡
「……丸々別の奴を用意したのか、もっとやりようがあったろ!?」

魔トリョーシカ
「酒とかタバコを解決していたころなら、こんな手を撮らなかったかもね」


魔トリョーシカ
「………だから、死んじゃったのかもね」

魔トリョーシカ
「事故死、とやらで」


沖田
「………」






魔トリョーシカ
「さて、沖田君」






魔トリョーシカ
「ボクらの仕事はこれで終わりだ」


沖田
「! 」

魔トリョーシカ
「残念かもしれないが、ボクらの依頼はこの図書館の不可解な事の調査だ、今こうして全て依頼人キミに明らかにした以上、仕事はここまでなんだよ」

魔トリョーシカ
「それに全てはもう終わってしまったこと」

魔トリョーシカ
「ボクはアルケミストでもメンタルカウンセラーでもないしね、力技じゃ無理なことだ」

魔トリョーシカ
「……文豪達の事は真実が分かったところで問題は山積みなのも分かってる、だがそれをなんとかするのはボクじゃない」



魔トリョーシカ
「ここに新しくやってくる特務司書だ」


沖田
「!」


魔トリョーシカ
「まぁボクも無責任というワケでもない、ここで起きたことと、ボクからの進言を書き残しておこう」さらさら


魔トリョーシカ
「ここに新しい人が来たら、これを渡してほしいんだ」


沖田
「……分かりました」

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

ここに来てくれた新参の君へ

開幕だが、この図書館には何かと問題があるかもしれない


これを見た君が何を思うかは考えてない

諦めたくなるか、それとも立ち直らせようとするか



どっちにしても一つ、これは覚えておいてほしい



成功とか失敗じゃなくて、どういう行動を取って実行に移せばいいのか。そっちを大事に考えるべきだ


いいかい?なんでもするっていうのは手段を択ばないって事じゃない

大したこともないことに大げさな事をする必要もないし、自分の身に会わないことならすっぱり諦めてもいい。


君が【正義の悪役】になる気なら別だけど……ああ、そう考えると前の人はもったいなかったなぁ、素質あったのに。


まぁそれはいい、文豪達の助けになりたいなら、よく考えておくことだ








自分が彼らの望みを叶える為に何ができるか?

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


【依頼14】
【complete】