二次創作小説(新・総合)
- Re: 独善なんでも依頼ギルド【正義の悪役】 ( No.18 )
- 日時: 2022/03/20 13:30
- 名前: メタルメイドウィン ◆B/lbdM7F.E (ID: VOI/GMTL)
依頼2
【オカルト・ブラザー・ネクロマンス・メモリー】
ネズミの神さま
「ねぇ~」
Sonic.exe
「ん?」
ネズミの神さま
「なんで神さまの私が犬の散歩なんてしないといけないわけ?」
Sonic.exe
「犬の散歩依頼するやつは山ほどいるから仕方ないだろ……しかもその犬、超人気ヒーローコズミックマンの犬だぞ」
ネズミの神さま
「ヒーロー業で忙しいなら最初から犬なんて飼わないでよ!」ムキー
Sonic.exe
「まぁいいだろ、こうして俺たちの金になるわけだし」
ネズミの神さま
「むー………」
………
ネズミの神さま
「ただいま~」
『ぎゃああああああああ』
ネズミの神さま
「ぎゃあああ!!」
Sonic.exe
「なんだ!?」
魔トリョーシカ
「あ、ごめんごめん驚かせちゃった?」
Sonic.exe
「………なんだこれは?」
魔トリョーシカ
「遊んでるわけじゃないよ、これも依頼だ」
ネズミの神さま
「依頼って……ホラー動画見てるだけじゃん」
魔トリョーシカ
「そういう動画を出してる人が心霊スポットの情報を探しているんだよ、だからこうしてネット検索してる訳」
Sonic.exe
「…………んなもん自分でやればいいのに」
と、話していると背後から懐中電灯で顔を照らしたMXが不意打ちのように出てくる
MX
「yahhuuuuuu………」カチッ
『『ぎゃあああああああああ!!!』』
Sonic.exe
「ふざけんな!!ふざけんなよお前!!お前の顔は洒落にならないんだよ!!」
魔トリョーシカ
「キミの顔も割とそうだよ?」
ネズミの神さま
「今度こんな真似したら寄生虫たっぷり口に詰め込むよ………?」ゴゴゴゴ
魔トリョーシカ
「沸点の低い神様達だなぁ、ほらMXも謝って」
MX
「…………」
MXは申し訳なさそうに玄関前を指さす
目の前で少年が失神していた
Sonic.exe
「あっ、鍵閉め忘れた!」
ネズミの神さま
「脈あるかしら!?無いなら埋めないと………」
Sonic.exe
「いや時間逆行でいいだろ!」
魔トリョーシカ
「いいからさっさと起こしたら?多分その子依頼人だよ」
- Re: 独善なんでも依頼ギルド【正義の悪役】 ( No.19 )
- 日時: 2022/03/20 13:32
- 名前: メタルメイドウィン ◆B/lbdM7F.E (ID: VOI/GMTL)
魔トリョーシカ
「ごめんね、ウチのネズミと神とモンスターが」
MX
「…………」ショボ-ン…
Sonic.exe
「とりあえず後でチーズプリンを神さまに献上するってことで」
魔トリョーシカ
「全員集合ー」
説明しよう、魔トリョーシカがボタンを押すと忙しくないメンバーは強制的に正義の悪役事務所に帰還するのだ!
レオン
「よっこいしょ」
犬塚
「ちっ………今回は助かった」
チドリ
「Mr.ショータイム様が置き去りになるのでこのシステムは嫌いです」
マルス
「ワタシが来た!」
「!?」
魔トリョーシカ
「あ、長くなるから省略」
…………
魔トリョーシカ
「さて、改めて………時ノ小路優くん?」
優
「は、はい………ここではどんな依頼でも受けてくれるんですよね?」
魔トリョーシカ
「もちろん、手ならいくらでも空いてるからなんでも言ってよ」
優
「じゃあ、その………これ。」
優は持っていたスマホから1つの画像を見せてくれる
レオン
「螢火………村?」
Mr.ショータイム
「………」ボソボソ
チドリ
「え?知っている?……はい」
チドリ
「『螢火村とは、鬼灯山と呼ばれる山に存在していた小さな村』」
Mr.ショータイム
「……」ボソボソ
チドリ
「『ある時、突然大虐殺が行われて村には誰一人いなくなり、廃村となって今でもの祖されている』………だそうです。」
Mr.ショータイム
「………」ボソボソ
チドリ
「え?あっ、失礼しました……『螢火村亡き後も鬼灯山では謎の失踪者が多発していること、帰還者も精神に異常をきたして自害しているなどの事例がある』と」
Sonic.exe
「………ほう、これは」
魔トリョーシカ
「心霊スポット………それもマジ物!しかも、聞いたことない!」
七夜
「そいつで何かあったのか?」
優
「僕のクラスメイトに皆神波留くんって人がいるんです」
優
「波瑠君はオカルト研究会に所属していて、鬼灯山や螢灯村について色々調べていたんです 。」
優
「………これを見てください」
優はグループチャットに貼られた画像を見せる、蛍の画像だ
ネズミの神さま
「………?」
- Re: 独善なんでも依頼ギルド【正義の悪役】 ( No.20 )
- 日時: 2022/03/20 13:35
- 名前: メタルメイドウィン ◆B/lbdM7F.E (ID: VOI/GMTL)
マルス
「これは?普通の………蛍の写真ではないのか?」
ユージン
「蛍はこんな所に生息してねーぞ」
ネズミの神さま
「え?なんで?」
ユージン
「蛍ってのは基本的に川とか、湖とか、そういう所にいるんだよ。」
ヒルデ
「さすがユージン、お詳しいですね」
ユージン
「漫画のネタとかに役立つからな、色々調べてんだ」
優
「この写真が来た後、僕は知ったんです………波瑠くんが行方不明になったんです!」
七夜
「oh......」
チドリ
「伝え忘れてましたが螢火村は蛍が誘い込むように迷い込んで失踪すると言われているようです」
七夜
「アカン」
チドリ
「ウェヒヒヒ……何を恐れているのですか?こんな怪異如きに潰されるようなMr.ショータイム様と正義の悪役ですか?」
魔トリョーシカ
「そうだね、要は曰く付きの村から君の友達を見つけて欲しいって事でしょ?」
魔トリョーシカ
「任せといて」
七夜
「ま、まさか」
魔トリョーシカ
「全員出動ーー!!」
七夜
「うわあああああ!!」
…………
チドリ
「あちらに見えますのが螢火村のある鬼灯山でございます」
Sonic.exe
「バスガイド付きとか快適だなこのバス」
七夜
「いやいやいやいや!!」
七夜
「なんでお前らそんなに呑気なんだよ!?人が失踪してんだぞ!?」
マルス
「心配することは無い七夜君!もしもということがあれば」
マルス
「そりゃあああ!!」パリーン
マルス
「と、山を木っ端微塵にしてしまえばいい!」※この時点で波瑠くんの居場所は分かっていません
レオン
「ガラス割るなガラス!!」
魔トリョーシカ
「冗談はさておき、ボク達が幽霊だとか祟りだとかで死ぬような連中に見える?」
七夜
「………見えねーな、逆に呪い返してしまいそうだ」
優
「もしかしてとんでもない所に頼んでしまったのでは?」
レザード
「判断が遅い」
猿渡
「しかしなんの情報も出てこねぇな螢火村、色々ネットで調べてんだが………」
ーーーーーーーーーーーーーーーー
霊夢「どうもゆっくり霊夢です」
魔理沙「ゆっくり魔理沙だぜ」
霊夢「魔理沙、あまり知られてないけど結構やばいって言われてる心霊スポットがあること知ってる?」
魔理沙「え?そんなのあるのか、気になるんだぜ」
霊夢「螢火村といって、とある山の中にあると___」
ーーーーーーーーー
猿渡
「こんなのばっかじゃ役に立たねぇよ……」
- Re: 独善なんでも依頼ギルド【正義の悪役】 ( No.21 )
- 日時: 2022/03/20 13:37
- 名前: メタルメイドウィン ◆B/lbdM7F.E (ID: VOI/GMTL)
魔トリョーシカ
「…………感じるよ、絶望を」
優
「絶望?」
七夜
「所長は理屈はわかんねーんだが苦しみだとか、不幸だとか、そういう絶望的な感情を読み取ることが出来るんだよ」
魔トリョーシカ
「まぁ、絶望の魔法使いだからね………ふむ」
魔トリョーシカ
「大虐殺があったというのは間違いなさそうだ、それくらいの数を感じるよ」
七夜
「まだ山にも入ってねーのに分かるとかやっぱやべーんじゃ」
キキーッ
と、突然バスが止まり、勢いでひっくり返える
犬塚
「どんな運転してやがる!!」
運転手
「こ、これ以上は無理ですよ!だって鬼灯山でしょう!?」
優
「…………前、鬼灯山を開拓して遊園地を作ろうとした計画があったんですけど、前にも話したような事が起こったせいで中止になって………以来近付こうとする人もそんなに居なくなったんです」
レザード
「ちっ、ここから先は足って訳か」
キスキル
「帰っていい?」
ネズミの神さま
「ここまで来ておいて!?」
リィラ
「昼間はあんまり足使いたくないんだけど」
ユージン
「おいスターアベネス、願いの力で何とかしろ」
スターアベネス
「嫌だ、オレがお前らなんかのために尽くしてやるかよ」
魔トリョーシカ
「仕方ないな、ボクが乗り物になるよ」
優
「え?」
魔トリョーシカ
「この間マルスの時に貯めてきたハーヴェストの実験体の絶望を糧に、殻を作るよ」
魔トリョーシカは口から黒いモヤを出して、モヤから自分の体を作り組み替えていく
………そして、人間を車にしたような冒涜的な乗り物ができた
魔トリョーシカ
「出来たよ、名付けて魔トリョーシカー」
七夜
「いやいやいやいや!!」
優
「怖い怖い怖い怖い怖い怖い」
魔トリョーシカ
「なぁに、乗ってみれば乗り心地は結構いいよ。」
マルス
「彼女に人間の心はあるのかな………?」ボソッ
チドリ
「所長は良心とか悪意とか頭のネジ数本とか色々抜けている方なので」
優
「そんなに抜けてるなら何が残ってるの!?」
………
レオン
「おい魔トリョーシカーめっちゃキモイ動きするんだけど」
カーム
「これもう俺たちの方が怪異だろ」
- Re: 独善なんでも依頼ギルド【正義の悪役】 ( No.22 )
- 日時: 2022/03/20 13:42
- 名前: メタルメイドウィン ◆B/lbdM7F.E (ID: VOI/GMTL)
……
Sonic.exe
「山登りが楽なのはいいが全然それらしきものは見つからないな。」
マルス
「Mr.ショータイム君、場所を知らないだろうか?」
Mr.ショータイム
「…………」
チドリ
「『ウラシャカイで噂を聞いたのみで、実際に行ったことがある訳では無い』と仰っています」
七夜
「波瑠くんが持ってきた写真になんか手がかりとかねーか?」
優
「いえ……何となくわかるものは……」
レザード
「このよくわかんねー蛍だけか……」
MX
「………」チョイチョイ
Sonic.exe
「どうした?MX」
MX
「…………」チラチラ
Sonic.exe
「何?上から探せば案外見つかるかもだと?大手検索サイトのマップがこんなところに対応してるわけないだろ」
MX
「………」
Sonic.exe
「お前羽根ついてるんだから空飛べよだと」
ネズミの神さま
「イヤよめんどくさい、私は神さまよ?酷使しないで」ズズズ
MX
「……………」チラッ
猿渡
「分かったよ分かった、その面で見つめてくんな」
『ロボットゼリー!』
猿渡
「変身!!」
『ロボットイングリス!ブルァァ!!』
猿渡は仮面ライダーグリスに変身し、ポケットからフルボトルを取り出す
【ディスチャージボトル!潰れな~い!】
グリス
「とりあえず周りを飛び回ってみるぞ」
魔トリョーシカ
「よろしく~」
フルボトルを装填するとグリスの右腕がヘリコプターのプロペラのようになり、空へと飛び上がっていく。
魔トリョーシカ
「それまでは螢火村の情報を集めようか、まだまだネットにも転がってると思うからね、SNSやブログも漁ろう」
………
七夜
「波瑠くんや行方不明になってるやつらに共通点はあるか?」
優
「えーと………そういえば前に波瑠くんから行方不明者の殆どが双子の兄弟姉妹の片割れって聞いたかな………」
レオン
「というと波瑠にも兄弟がいるのか?」
優
「ううん、波瑠くんは一人っ子………ただ」
優
「あの蛍の写真を送る前に、『とうさんのてがかりをみつけた』って……」
ユージン
「父さん………というとそいつの父親は……」
優
「……多分、あの村で生まれたんだと思う……そして……」
グリス
「おい、見つかったぞ!」
Sonic.exe
「本当か!案内してくれ」
- Re: 独善なんでも依頼ギルド【正義の悪役】 ( No.23 )
- 日時: 2022/03/20 13:45
- 名前: メタルメイドウィン ◆B/lbdM7F.E (ID: VOI/GMTL)
………
グリスの案内により、山の奥深くにある廃村に辿り着いた正義の悪役達。
恐らくこれが………【螢火村】
魔トリョーシカ
「やったーついたついた」カシャカシャ
レオン
「開幕写真撮りまくるその神経すげーよ」
魔トリョーシカ
「いや、こっちとしても新しい心霊スポットのネタが欲しかったところだからね、どうにか生きている波瑠くんとコンタクトを取ってもっと情報を集めたいところだよ」
七夜
「大丈夫かこの任務………」
………
Sonic.exe
「………なんか、空気が重いな」
魔トリョーシカ
「そうだね、絶望的な感覚がここに来てからより重く感じるようになった」
優
「え?見えてませんか?なんならここに結構いますよ」
優
「幽霊」
ヒルデ
「ソルトスプラッシュぅぅうううう!!!」
ユージン
「落ち着けヒルデ!!つーかその塩どこから持ってきた!?」
MX
「yahhuuuuuuu!!」
幽霊
「!!」
優
「あ、顔にビビって逃げた」
MX
「………」ショボン
カーム
「ま、まぁまぁ!今回ばかりは助かったぞMX!」
………
七夜
「今回の依頼は波瑠君を助けることだ、あまり深入りしないでくれよ?」
魔トリョーシカ
「わかってるわかってる」パシャパシャパシャパシャパシャパシャ
七夜
「分かってるやつの動きじゃねぇか言ってんだよなぁ………!!」
マルス
「そりゃあああ」バソーン
マルス
「ウム!ここにもいないか!」
七夜
「マルスさんも村ぶっ壊しながら確認すんのやめて!!」
ネズミの神さま
「それにしてもここは幽霊が多くて嫌になるわね、本当は幻覚だったりしないかしら?」
ヒルデ
「貴方達幽霊を前にしてよく平然と出来ますね………」
犬塚
「お前一応 聖職者だろ、対抗策の1つも無いのかよ」
ヒルデ
「私回復専門なので!そっちは別料金ですから!」
サビィ
「魔トリョーシカ様!見つけましたぜ!」
サビィ
「怪人が大きめの生き物の反応を見つけました!」
カーム
「マジか!凄いじゃねぇかお前の怪人!」
サビィ
「へへっ!こういう時役に立つのが人脈だ!」
- Re: 独善なんでも依頼ギルド【正義の悪役】 ( No.24 )
- 日時: 2022/03/20 13:48
- 名前: メタルメイドウィン ◆B/lbdM7F.E (ID: VOI/GMTL)
魔トリョーシカ達が優を護衛しながら怪人のところに向かうと……
サビィ
「あれらしいっす」
優
「………あの人は波瑠くんでは無さそうです」
ユージン
「おい待て、俺あいつ知ってるぞ」
ユージンが近づく……やっぱりその男を知っている。
ユージン
「お前……【死神】か?」
【死神】
「………ユージン。」
MX
「………?」
マルス
「ム?知り合いかね?」
ユージン
「ああ、前に色々とな」
※D-7参照
【死神】
「お前たちこそこんな大人数で………わざわざ肝試しに来た訳でもないな」
優
「実は、僕の友達がここに来ているんです、見ていませんか?」
…………
優は死神に全ての事情を説明する
【死神】
「そうか………螢火村の関係者がほかに居たのか。」
レオン
「じゃあ、お前も?」
【死神】
「そうだな………俺も、似たような理由で来た。」
【死神】
「だが今回はいつにも増して霊の勢いが強い………早めに見つけないとその友達も危ないかもしれないな」
優
「そ、そんな………」
………
七夜
「なぁ、なんかこう………幽霊を鎮める方法とかねぇのか?」
【死神】
「少なくともこの村に実用性のあるものは無い………『水贄祭』でも無理だからな」
魔トリョーシカ
「水贄祭?Mr.ショータイムさん知ってる?」
Mr.ショータイム
「………」ボソボソ
チドリ
「『水贄祭は、双子を用いるという事以外謎に包まれている厄祓いの儀式ということ以外何も分かっていない』だそうです」
七夜
「そうか………この中に双子はいねーしな、どうしたものか」
歩いていると……蛍、写真にも映っていた蛍が取り囲むようにあらわれる
ヒルデ
「ひええっ!?」
ユージン
「落ち着け!ただのホタルだろうが!」
【死神】
「いや………あれはただの蛍ではない、こいつらなら居場所も知っているだろう」
【死神】
「呪法………」
死神は蛍に呪法をかけると、蛍はワラワラと飛んでいく
【死神】
「…………ついてこい」
………
そして、一同は村の真ん中にたどり着く
レオン
「こんな所に連れてってどうする気だ?」
優
「……皆さん、ここ何かあります」
【死神】
「…………そうだな、どうやら何かが幻で意図的に隠したようだな」
【死神】
「呪法!!」
死神が呪法を唱えると、地面から煙が吹き出して幻のように消え……
池が現れた。
- Re: 独善なんでも依頼ギルド【正義の悪役】 ( No.25 )
- 日時: 2022/03/20 13:56
- 名前: メタルメイドウィン ◆B/lbdM7F.E (ID: VOI/GMTL)
七夜
「こんな所に池があったのか!?」
優
「じゃあ、あの蛍はここから………」
Sonic.exe
「………おい、よく見たら池の中になにかあるぞ」
MX
「!」
Sonic.exe
「引き上げろ!!MX!!」
MX
「yahhuuuuuuu!!!」
MXは池にジャンプして飛び込み、腕を振り回して中にあるものを取り出していく!!
バシャバシャバシャバシャ!!
ネズミの神さま
「ちょっと!もっと水しぶき出ないように!!」
レオン
「…………おい、これ」
MXが池から引っ張り出した白いもの、これは………
魔トリョーシカ
「これ………どう見ても人骨だね」
MX
「!?」
優
「えっ………」
MX
「uwaaaaaaa!!!」
Sonic.exe
「お前がびっくりしてどうする!!意外と臆病だなお前!!」
魔トリョーシカ
「もういいよMX、上がって」
………
チドリ
「年代も年齢もバラバラですが、我々が求めているものはありませんね」
七夜
「冗談でもそういうことはやめろ、波瑠くんがこんな所にあるわけないだろ」
【死神】
「………今のところはな」
チドリ
「ですが、この骨の正体は自ずと分かってきました」
レオン
「……………それってさっき言っていた」
【死神】
「………」
【死神】
「螢火村では定期的に霊を鎮める為に儀式を行う、それが【水贄祭】」
【死神】
「………それは、この村に多く存在する双子を必要とする儀式。」
【死神】
「水贄祭、それは霊に自分の兄弟姉妹を差し出す」
【死神】
「つまり………」
七夜
「生贄……?」
【死神】
「違う、生贄ではない。」
【死神】
「殺すんだ、その手で」
【死神】
「兄が、姉が、血の繋がった自分の分身とも言える存在を、その手で」
【死神】
「沈めるんだよ…………!!」
優
「…………!!」
魔トリョーシカ
「………………」
【死神】
「…………恐らく波瑠とやらの父親も、そうだったのだろう。」
【死神】
「もしくは、魅入られてしまったか」
ネズミの神さま
「魅入られ……え?」
【死神】
「…………もう分かるだろう、もう儀式は機能していない、だから幽霊も多いしこの村も滅んだ。」
【死神】
「そして………」
レオン
「………ちょっと待てお前ら!!この人骨………」
レオン
「所々だがすげぇボロボロのやつがあるぞ!?思いっきり傷つけられたみたいな!?」
カーム
「はあ!?」
【死神】
「どうやら………見つけてしまったな。」
【死神】
「………波瑠くんとやらも危ないかもしれない、急いだ方が」
魔トリョーシカ
「ねぇ、皆」
魔トリョーシカ
「………辛いなら帰ってもいい、戻ってもいい」
魔トリョーシカ
「なんなら、これからはボク1人で解決してもいい」
優
「え!?」
魔トリョーシカは持っていたカメラを握り潰す
その顔は………
七夜
(所長………怒ってんのか?)
魔トリョーシカ
「波瑠くんを見つけるのも大事だけど・・・」
魔トリョーシカ
【このふざけた幽霊共を………狂った村の風習を………まとめて絶望に染めあげて、闇に変えて消し去ってしまった方が早い】
- Re: 独善なんでも依頼ギルド【正義の悪役】 ( No.26 )
- 日時: 2022/03/20 13:58
- 名前: メタルメイドウィン ◆B/lbdM7F.E (ID: VOI/GMTL)
魔トリョーシカ
「………皆は波瑠くんを探してくれ、霊をボクのところに集中させる。」
ネズミの神さま
「え?でも大丈夫なの?」
魔トリョーシカ
「構うものか!!いいからさっさと行ったらどうだい!?その子がどうなってもいいのか!?」
七夜
「…………了解!」
七夜
「小さな村だ!!全員バラバラになって探し回れば絶対に見つかる!!」
七夜
「行くぞ!!優君は俺と来い!!」
優
「は、はい!」
………
優と七夜は小屋を回り、廃墟を潰し、必死に波瑠を探す
優
「あの………聞いてもいいですか?所長さん、どうして急にあんなこと………」
七夜
「………お前は、死神が言っていた水贄祭のあの事を知っていたか?」
優
「いえ……波瑠くんの資料にも無かったので波瑠くんさえも知らないと思います」
七夜
「………所長はさ、なんつーかそういう兄弟愛とかが大好きなんだよ」
七夜
「自分も大切な人を失って、それにすがっていたから自分が守るべきだったものも守れなくて、気付いた頃には目の前で消し飛ばされて………後悔していた。」
七夜
「魔トリョーシカは『妹』であり『お姉ちゃん』だったんだ」
優
「………三姉妹?」
七夜
「そう、だから守られたい弱さも守る責任も両方知っているから、兄弟姉妹を引き離すようなやつは」
七夜
「所長は絶対容赦しない、それが幽霊でも………滅んだ村でも!!」
ズドォォォォン!!
と、話している時にマルスが上空からヒーロー着地をして現れた。
………少年を抱えて
優
「は………波瑠くん!!」
マルス
「ウム!この子で間違いなさそうだな!」
七夜
「マルスさん!どこで見つけたんだ!?」
マルス
「今でも使われた痕跡のある部屋に縛られていた!」
マルス
「………しかし不穏な事がひとつあってね」
『その部屋には拷問器具や処刑用具が数多くあった、しかも最近使われた痕跡もある。』
『もし我々がもう少し遅かったら、その魔の手がこの子にも…………』
………
魔トリョーシカは1人、池の前で呪文を唱えていた。
その時連絡が入る
【波瑠くんを見つけた!衰弱しているが命に別状はない!】
魔トリョーシカ
「ありがとう、魔トリョーシカーを用意したからそれで下山して」
【そ、それが………】
【出ようとしてもなんかに阻まれて帰れねぇんだ!!】
魔トリョーシカ
「!」
- Re: 独善なんでも依頼ギルド【正義の悪役】 ( No.27 )
- 日時: 2022/03/20 14:00
- 名前: メタルメイドウィン ◆B/lbdM7F.E (ID: VOI/GMTL)
…………
マルス
「ぬううううん!!!」
MX
「yahhuuuuuuu!!!」
七夜
「百撃!!」
バコオオオン!!
七夜、マルス、MXがぶん殴るが、入口はまるで大きな壁のように衝撃を受け止める。
レオン
「こいつら3人の馬鹿力でも壊れないのかよ!?」
スターアベネス
「いや多分こんなんじゃ壊れねーだろ、オカルト的なやつだし」
ヒルデ
「グダグダ言ってる暇あるなら願い叶えてくれませんかー!!?」
スターアベネス
「るっせぇ!!オレはオレだけ助かる道が無いなら願いなんか叶えん!!」
ヒルデ
「役に立たない王様ですねー!!」
………
優
「あの、死神さん………」
【死神】
「話は聞いている、波瑠が閉じ込められていた場所だろう」
【死神】
「…………この村の儀式は水贄祭の他に、【もう1つ】存在している。」
【死神】
「水縁の儀だ」
優
「水縁の儀……?」
【死神】
「水贄祭が失敗した時のプランBのようなものだ、螢の霊で旅人を誘い………双子の代わりに殺してそれを送る」
【死神】
「だがこちらは仮初のもの、不完全」
【死神】
「だから奴らは、旅人を拷問で苦しめて呪力を貯めて補うことで霊を抑えた」
優
「じゃあ波瑠くんもそうなるところだったということ!?誰がこんな………」
【死神】
「誰がこんな……か、強いてあげるなら」
【死神】
「……ある、双子のせいだ」
優
「………え?」
【死神】
「そもそもどうして村が滅んだのか分かるか?」
優
「…………水贄祭が失敗した?」
【死神】
「そう、とある双子は水贄祭を行いたくないと思い脱走を決めた」
【死神】
「当然だ、自分の弟など殺せるわけが無い………だからまだ若い兄弟は逃げた」
【死神】
「何故螢火村が山に出来たか知っているか?決して逃がさないためだ」
【死神】
「この険しい山道を、子供が降りられるとは想えるか?」
優
「………思えません、多分……逃げた人は沢山居そうだけど、大人達に捕まって結局……ってことは僕でも分かります。」
【死神】
「だが【その時】だけは逃げ切ることが出来た」
【死神】
「兄が………弟を助けた、囮になった」
【死神】
「その結果……弟は生き残った、しかし兄は、村の後始末はどうなったのか」
【死神】
「だが弟も泣いてばかりではいられなかった、弟は兄の無念を晴らすため、被害者を増やさないために陰陽師の修行を積んだ」
【死神】
「物心ついて螢火村に帰った頃には、兄1人ではやはり不完全だったのか、全てが滅んで悪霊が蔓延っていた」
【死神】
「そしてそれを祓ったが………未だ、未だ兄の跡は見つからない」
優
「あの……あの、死神さん」
優
「もしかして、貴方が探してる人って、その弟って」
【死神】
「聞くな」
【死神】
「…………これ以上はもう聞くな。」
レオン
「そ………そうだよ!!おかしくねぇか!?」
レオン
「儀式が失敗して、村を皆殺しにした悪霊はもう祓われたんだろ!?」
レオン
「じゃあこの幽霊共はなんだよ!?」
Sonic.exe
「……そんなものもう決まっているだろ、この村に蔓延っていた………」
カーム
「………!!螢火村の奴ら!?」
- Re: 独善なんでも依頼ギルド【正義の悪役】 ( No.28 )
- 日時: 2022/03/20 14:03
- 名前: メタルメイドウィン ◆B/lbdM7F.E (ID: VOI/GMTL)
………
魔トリョーシカ
「ふざけてるね………」
魔トリョーシカ
「大事な弟や妹を犠牲にして守ってきた村」
魔トリョーシカ
「それを反する兄弟愛によって滅んだ村」
魔トリョーシカ
「そして、溢れた悪霊による虐殺の………逆恨み」
魔トリョーシカ
「そして、その村から無事に逃げた数少ない生き残り達、子供たちを蛍で誘ってはこうして水贄にしている。」
魔トリョーシカ
「霊を清める為ではなく……ただ、気に食わないだけで。」
【憎い……奴らが憎い………】【奴が逃げたせいで我らまで死んでしまった……】【あいつが死ねば生きられたのに………】【逃げたあいつが生きているのが気に食わない】【あいつさえ……】
魔トリョーシカ
「もう喋るな」
魔トリョーシカ
「兄弟の気持ちを………」
魔トリョーシカ
「妹、弟への気持ちを………」
魔トリョーシカ
「なんだと思っているんだぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!」
魔トリョーシカは魔法陣を展開し、黒いエネルギーを池全体に放つ
魔トリョーシカ
「お前たちがこんな事をいつまでも憎んでいるのなら!!」
魔トリョーシカ
「ボクはそんな事を思いつくお前らがその10000000000000000倍は憎い!!!」
魔トリョーシカ
「だから………正義の悪役らしく正統法は使わない」
魔トリョーシカ
「ボクはお前らがやったように、悪霊のお前らを【拷問死】させる」
【!?】
魔トリョーシカが指を鳴らすと、周囲の悪霊達が悶え苦しみ始める
【ギャアアアアア】【いたいいたいたいたい】【息が出来ないいいいい】【体が裂けるうう】
魔トリョーシカ
「絶望魔法の真髄は、【いかに相手を苦しめるか】にある」
魔トリョーシカ
「ボクの得意魔法【オーバードーズ】これは感覚を反転させる」
魔トリョーシカ
「具体的には………『安らぎ』は『苦痛』になる!」
魔トリョーシカ
「ボクがさっきまで唱えていたのは回復の魔法さ………それも、少しずつ持続して回復するタイプ!」
魔トリョーシカ
「だがオーバードーズの範囲内ならその魔法は、少しずつ対象を死に追い込む劇薬となる!」
魔トリョーシカ
「苦しんで死ね!!!」
【あああああああああ!!!】【ギャアアアアアア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛】
悪霊達は絶望的な表情になりながら、体を少しずつすり潰されていくかのように消滅していった。
そして………池の中から次々と蛍の死骸が浮かび上がっていった
魔トリョーシカ
「そして………オーバードーズ内では、『苦痛』は『安らぎ』に変わる」
魔トリョーシカ
「回復魔法は解除しておくよ、だから………」
魔トリョーシカ
「虐げられた人々よ、ゆっくりお休み………」
魔トリョーシカが祈りを捧げた後、ゆっくりと戻って行った………
………
七夜
「………所長。」
魔トリョーシカ
「とりあえず、全部消してきたよ………もう幽霊騒ぎが起きることも無い」
ネズミの神さま
「心霊スポットの依頼の方はどうするの?」
魔トリョーシカ
「それはまた適当にでっち上げておくよ」
優
「あの……本当にありがとうございました!」
魔トリョーシカ
「それよりも早く帰ろう、波瑠くんを病院に運ばないと」
………
こうして正義の悪役と依頼人は、螢火村から脱出することが出来た。
あれほど苦しみを与えれば悪霊達も出てくることは無いだろう。
魔トリョーシカ
「………」
プルルル
「もしもし?お姉ちゃん、何の用?」
魔トリョーシカ
「いや……ちょっとね、声が聞きたくなったんだ」
「え〜?なにそれ、今あたし達姉妹水入らずなんだよ?」
魔トリョーシカ
「酷い言い方だなぁ、ボクだって姉なんだよ?」
魔トリョーシカ
「あ、そうだ………今度予定がないなら一緒に遊園地でもどう?」
「どうしたの急に?」
魔トリョーシカ
「……ボクさ、今でも後悔してるよ、君に姉として何も出来なかったこと、だから」
「……そういうのはいいから!」
「約束だよ!遊園地絶対連れてってね!」
魔トリョーシカ
「ああ、約束する。」
ネズミの神さま
「………あ、見てあれ」
ネズミの神さま
「蛍よ」
正義の悪役達は山を下り、それを蛍が見送っていく………
【オカルト・ブラザー・ネクロマンス・メモリー】
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