二次創作小説(新・総合)
- Re: 独善なんでも依頼ギルド【正義の悪役】 ( No.240 )
- 日時: 2022/06/29 07:43
- 名前: メタルメイドウィン ◆B/lbdM7F.E (ID: VOI/GMTL)
【依頼19】
『フェイク・ジャスティス・ブレイク・ヴィランズ』
…………
響
「突然だけどあたし、たくっちスノーの事結構苦手なのよね………」
魔トリョーシカ
「なんでそれボクに言うの?」
響
「だって作ったんでしょ?アレ……」
響
「その、なんでアイツ首が外れるの?」
魔トリョーシカ
「それはまぁ、たくっちスノーがゆっくりを見てそれをベースにしたからであってカーレッジもボクも何もしてないけど」
響
「うん、それ……首が無い造形にしてるの、あれちょっと無理」
響
「なんかこう………なんか、見てると、あたしの首まで外れそうな気がする」
魔トリョーシカ
「なんでだよ」
響
「分かんないわよ!!でもなんか見てると……なんか、ボンって頭と体が分離しそうな感覚になるのよ!」
魔トリョーシカ
「マガイモノならまだしも人間の君がそうなったら即死だろ?」
魔トリョーシカ
「まぁ人殺しでもしない限りそんな酷いことにはならないんじゃないかな?」
響
「そ、そうよね………今の所あたし誰にも迷惑かけてないはずだし」
B太郎
「依頼人来たぞ」
響
「はーい」
魔トリョーシカ
「B太郎くんはすっかり立ち聞き役だねぇ」
B太郎
「まぁ俺が客に菓子用意してやんないといけないもんでな」
魔トリョーシカ
「全員召集レベル?」
B太郎
「多分そうでも無い」
魔トリョーシカ
「ならボク今忙しいから、誰が代わりに相手させるよ、後で詳細聞かせて」
………
『2分後』
ダリア
「はいできた、リモート依頼人装置」
ダリア
「君も所長なら面倒くさがらずにしっかり相手しないと」
魔トリョーシカ
「お前は本当に余計なことばかり……」
レオン
「繋がってるかー?」
魔トリョーシカ
「はい繋がってまーす、そっちはどう?何聞けた?」
レオン
「依頼人の名前は繰埼愛斗、【ピー】歳男性 【ピー】で【ピー】【ピー】」
魔トリョーシカ
「なんで規制音入ってんの?ほとんど聞き取れないんだけど」
ダリア
「依頼人の言わなくていいところは隠しておいた方がいいだろう?」
魔トリョーシカ
「ボクは言わなくていいこと聞きたくてこの仕事してるんだが?」
ダリア
「それは失敬」
- Re: 独善なんでも依頼ギルド【正義の悪役】 ( No.241 )
- 日時: 2022/06/29 07:46
- 名前: メタルメイドウィン ◆B/lbdM7F.E (ID: VOI/GMTL)
魔トリョーシカ
「依頼内容は?」
操崎
「【ピーーーーーーーー】」
魔トリョーシカ
「全部規制音入ってんじゃねぇか!!!おい!!!」ワシッ
ダリア
「ご、ごめん!首はやめろ首は!!ちょっと配慮しすぎた!!」
魔トリョーシカ
「何言ってるか分かんないんだよ!?なんか依頼人がえげつない下ネタ言ってるみたいになってるだろうが!?」
ダリア
「お、落ち着け!レオンの腹話術が自分に乗り移ってるぞ!?」
魔トリョーシカ
「カーム!!代わりに話聞いてこい!!」
カーム
「お、おう……なんか荒れてんな」
響
「アンタはなんで動かないのよ?」
魔トリョーシカ
「こっちは『最近YouTubeでよくある修羅場系創作』の台本作りしてるんだよ」
ダリア
「なんか急によく見るようになったよね、あの系統」
………
〜数分後〜
カーム
「えーと、今、付き合ってる彼女の話をしていたらしい」
魔トリョーシカ
「それで?」
カーム
「その女が最近そっけないとか、冷たいとかで………」
魔トリョーシカ
「まぁ女なんてそんなもんだよ、飽きたらすぐポイするでしょ」
響
「それはアンタだけでしょ!?」
魔トリョーシカ
「まぁボク恋人なんて面倒で作ったことないけど、何?浮気調査?」
カーム
「いや、それはもう終わっている。」
カーム
「他の男と歩いてるところを見た」
響
「あ、じゃあ慰謝料でもふっかける?あたしの元クラスに『超高校級の弁護士』が居たわよ?」
カーム
「いや………そいつは訴えたいわけじゃないんだと」
ダリア
「というと?」
カーム
「そいつはその恋人を『連れ戻して欲しい』だそうだ」
響
「連れ戻す?なんで?そいつを捨てたわけでしょ?」
カーム
「言葉を慎めよ……依頼人に聞かれたらどうする。」
カーム
「いや……なんつーか、その依頼人もそいつを愛してるわけだし、そうしたいならそれを叶えるのが俺らの仕事だろ」
魔トリョーシカ
「そうそう」
ダリア
「…………」
ダリア
「待ちなよ、ドーラ君、カーム君。」
ダリア
「その依頼人から見た彼女を奪った男性はどういう人物なんだね?」
カーム
「え?ああ、依頼人も素性とかまでは調べてないが二人でいる写真は撮ったそうだ」
魔トリョーシカ
「サンキュー」スッ
- Re: 独善なんでも依頼ギルド【正義の悪役】 ( No.242 )
- 日時: 2022/06/29 07:49
- 名前: メタルメイドウィン ◆B/lbdM7F.E (ID: VOI/GMTL)
ダリア
「さて、今回の依頼だけど……まさか本当に彼らが恋人だと思ってる人はいないよね?」
響
「え、違うの!?」
レオン
「………ま、他の男と歩いてて恋人を取り戻して欲しいなんて、普通なら甘いにも程あるからな」
スターアベネス
「女に問題がある方なら絶対浮気繰り返すぜ、でもそうじゃないんだろ?」
響
「男に問題があるって言いたいわけ?」
ダリア
「まぁ可能性は色々あるけどねぇ、例えばNで始まるあれだったり」
魔トリョーシカ
「アブノーマルワールドじゃあるまいし、無いよ時空でそんな事」
魔トリョーシカ
「まぁ怪しいっちゃ怪しいのは確かだが………」
魔トリョーシカ
「ひとまずこれをどう解決するか、だ」
ダリア
「はぁ……やっぱりやるのかい?」
魔トリョーシカ
「当然だ、あの男が本当は恋人ではなくストーカー的なアレだったとして、仕事を引き受けたボクらにとって関係あるか?」
スターアベネス
「何なら向こうの男からも似たような依頼が飛んできて無限ループで稼ぎ放題かもな」
七夜
「おい、言葉を慎めよ……俺たちは報酬が欲しくて依頼受けてんじゃねぇんだそ?」
魔トリョーシカ
「そうそう、ボクらは大人しくアイツに言われた通り恋人を連れ戻す訳だけど」
魔トリョーシカ
「こればかりは上手くやらないと時空犯罪に引っ掛かるからな………」
B太郎
「おいおい、軽く聞いてたがマジでそうするわけ?いま坊主はいねぇからいいけど」
七夜
「実際どうするわけ?」
レザード
「人形使えよ人形」
魔トリョーシカ
「えー?やだよ、どっちかの恋人ごっこのフリなんて面倒臭い」
Sonic.exe
「リィラ、この女性の情報は掴めたか?」
キスキル
「何か探したい時いつもウチら頼るのやめてくれる?」
Sonic.exe
「仕方ないだろう、俺たちはそういうのに疎いんだ」
チドリ
「妙ですね、隣に映っている男性は名簿にヒットしません」
Mr.ショータイム
「………」ボソボソ
チドリ
「顔を変えられる生物……ええ、想定しています」
キスキル
「ほら、情報特定できたからさっさと……」
キスキルは情報の載った紙を印刷して渡すが……それを響は受け取らない。
響
「もういい!!」
響
「あたしも動きはするけど、あんた達の手伝いはしないから!」
響
「あたしだって『時空ヒーロー』なんだから!!」
- Re: 独善なんでも依頼ギルド【正義の悪役】 ( No.243 )
- 日時: 2022/06/29 07:52
- 名前: メタルメイドウィン ◆B/lbdM7F.E (ID: VOI/GMTL)
………
ベロー
「そんな事が……」
響
「あたしは出来れば依頼人を疑いたくないし、依頼人が間違ってたならそれに手を貸したくないの」
響
「今回は正義の悪役を裏切る形になっちゃうけど………協力してくれる?」
ベロー
「まぁ、俺もあまり悪い事はしたくないし、そういう所はどうかと思う」
「おいおいおいおい」
B太郎
「おっさん除け者は酷くない?」
ベロー
「B太郎さん!」
B太郎
「俺があそこにいるのは、自分の復讐を果たすためだ」
B太郎
「アイツらと同じところに住んでいるが、流石に悪事に手を染める気は無いぜ、俺ただのパティシエだし」
ベロー
「それで今は何してるんです?」
響
「行方不明者とか多いからね、最近はお金払えばその人の特定とかもやってくれるのよ」
響
「ただし、悪用されないようにそれなりのルールはある……ってあっちゃんが言ってた!」
と、窓口から紙を受け取る
響
「時空番号5mg-431!ユリアさんね!」
ベロー
「隣の男性の方は?」
響
「えーと……名前はステラ、最近はユリアさんの送迎なんかをやっている……ってこと以外は分からないそうよ」
B太郎
「送迎ねぇ……お互いそんなお高いイメージは無いが」
ベロー
「……………」
………
そして……
B太郎
「で、ここがその人の働いている喫茶店ってわけか」
ベロー
「ここからどうするんだ?俺達はユリアさんと接点ないだろ?」
響
「………正義の悪役の名前は今使いたくないわね、どうやって話しかける?」
響
「そもそもどう吹っ掛ければいいわけ?最近変なことあった?とか、恋人いる?とか?」
B太郎
「彼氏いる?とかだとナンパっぽいしな………」
ベロー
「というか、そもそも俺たちがそんな事調べてたら普通に怖いよな………」
「刑事………やっぱりダメです」
「その、あのような事があったので、我々の事も恐れているようで……」
ベロー
「あっ、警察だ」
ベローは喫茶店の近くにパトカーが止まっており、警察官が話しているのが見えた
B太郎
「警察が関わってる……?おいおい、こりゃマジできな臭くなってきたぞ」
響
「………ん?あれどこかで?」
- Re: 独善なんでも依頼ギルド【正義の悪役】 ( No.244 )
- 日時: 2022/06/29 07:54
- 名前: メタルメイドウィン ◆B/lbdM7F.E (ID: VOI/GMTL)
「そうか………仕方ない、今度は婦警を連れて出直そう」
響
「あーーーっ!!金城!!」
ベロー
「金城!?」
響は警官のうち、金城という男を発見する
B太郎
「金城……?あ、思い出した」
B太郎
「テレビとかでよく出てる今1番話題の警察官、テレビの大スター『金城剣』か」
ベロー
「そんな人がなんでここに!?」
響
「金城!ねぇ、金城でしょ!?」
金城
「………響!?響か!?」
ベロー
「えっ」
B太郎
「……嬢ちゃん、知り合いか?」
響
「うん!希望ヶ峰学園での元クラスメート!【元・超高校級の警察官】よ!」
ーーーーーーーーーーーー
金城
「あの世界でお前の事を聞いた時は心底驚いたよ」
金城
「滅亡迅雷……zaiaジャパンの不祥事に戦争……何よりお前の……」
響
「いいのよあの件は、もう終わった事だし」
金城
「それでも俺は警官として守りに向かえなかったことを後悔しているんだ」
金城
「それがまさか……正義の味方になって帰ってくるとはな」
響
「金城は本当に優しいわね、少し丸くなったし」
金城
「……お前も少し大人びたな、いいことだ」
ベロー
「……それで、何故ここに?」
B太郎
「あの大スターが追ってるってことはヤバいのか?」
金城
「そうでもないさ、大きい小さいもなく犯罪は犯罪、危険なものは片っ端から潰しておかないとな」
金城
「でも、少々厄介ではあるかな……」
ベロー
「というか……時空にも警察ってあったんだ」
金城
「当然だろ?犯人をしっかり暴いておかなければ時空断罪者も仕事は出来ない」
金城
「冤罪の人物を断罪するなんてあってはいけないからな、そこで立ち上げられたのが【特盟】だ」
響
「特盟?」
金城
「【全時空特殊警察連盟】略して特盟だ」
金城
「ICPOやインターポールは勿論、SPD、ブレイブポリス、特命係に科捜研、特捜課、国際警察など時空のあらゆる警察が結束して生まれたものなんだ」
響
「金城もその1人ってことなのね」
金城
「ああ、俺もまだ新米刑事程度だけどね。」
金城
「………さて、世間話はこれくらいでいいかな?俺も仕事があるから」
響
「………あ、待って!」
- Re: 独善なんでも依頼ギルド【正義の悪役】 ( No.245 )
- 日時: 2022/06/29 07:56
- 名前: メタルメイドウィン ◆B/lbdM7F.E (ID: VOI/GMTL)
響
「質問させて、金城」
響
「あなたが追っている事件は……あの喫茶店が絡んでる?」
金城
「…………ああ」
響
「被害者は女性?」
金城
「そうだ」
響
「………名前はユリアで、その……その事件って」
響
「ストーカー………だったりしない?」
金城
「!」
金城
「驚いたな………まだマスコミにも漏れていない事件内容なのに、なぜここまで知っているんだ?」
響
「!!」
ベロー
「え………あの、ここまでって、まさかストーカーも正解なんですか?」
金城
「そうさ、俺が追っているのはストーカー事件、被害者はユリアさん。」
金城
「一年以上前から、ユリアさんはある男にしつこくつけられていた」
金城
「だがある日、食事の誘いを断ったら逆上して襲いかかろうとしたらしい」
ベロー
「えっ!?それユリアさん大丈夫なのか!?」
金城
「幸いにも通りかかった人がその男を蹴り飛ばして抑え、ユリアさんを逃がしたそうだ。」
金城
「男は現在、他の課が情報を集めているところだ。」
響
「それで金城はユリアさんの事情聴取に来たわけね……」
金城
「ああ……そのつもりだったが、どうやら彼女はちょっとした男性恐怖症らしくてね」
金城
「今回の件もあってか、俺達に近付くだけで震えが止まらないそうだ」
金城
「仕方ないから今度は婦警を連れてくることにして引き返そうって時に、響と会ったんだ。」
金城
「………でもどうしてこの事件を?」
響
「………事情はまだ言えないけど、あたしはそれを止めなきゃいけないって状況になったわ」
響
「その、今は正義のヒーローだからってことにしてくれない?」
金城
「………」
ベロー
「そんな……じゃあまさか本当に」
響
「……金城は絶対にウソはつかない、間違いないわ」
響
「金城、あたしに何か協力させて!」
響
「このままじゃユリアさんは大変なことになるかもしれない!」
金城
「………いいのか?」
響
「いいのよ、あたしも悪事ってのはほっとけないし」
金城
「ありがとう、ならまずは俺たちの代わりにユリアさんに事情を聞いてもらいたい。」
金城
「女性の君なら彼女も怯えることなく話してくれるはずだ。」
- Re: 独善なんでも依頼ギルド【正義の悪役】 ( No.246 )
- 日時: 2022/06/29 07:59
- 名前: メタルメイドウィン ◆B/lbdM7F.E (ID: VOI/GMTL)
………
響は1人喫茶店に入り、ユリアに話を聞く。
その一方………金城とB太郎達は写真に写っていた男に近づいていた。
金城
「【特盟】の金城だ……君に聞きたいことがある。」
B太郎
「ユリアって嬢ちゃんを日々送り迎えしてるそうで……なんかあったみたいだな?」
ベロー
「詳しく話を……」
「………何かと思えばお前ら、今度はなんの依頼だ?」
B太郎
「へ?依頼?」
ベロー
「まさか、お前俺達のこと知って……じゃない!今回は依頼じゃない、独断だ!」
金城
「依頼?何の話だ?」
「なるほど………今回はさらにワケありか」
「分かった、ユリアが見えるところで話そう」
………
響
「じゃあ、本当にあの男は貴方とは無関係なのね……」
ユリア
「は、はい………会ったこともないのに、私のことを彼女なんて言い出して………」
響
「狂ってるわね……捕まえて自分好みに調教とかするんじゃないの」
ユリア
「ちょ……調教!!?」
響
「あっ、ごっごめんね!そういう事例を知ってるってだけ!例えよ!」
響
(あたしの事例だけど)
ユリア
「それで………逃げられたはいいのですが逆恨みされるんじゃないかとその人……ステラさんが提案して、送り迎えをしてくれるようになったんです」
ユリア
「あと、時間はバラバラですが店に来てくれたんです」
響
「ステラとは知り合い?」
ユリア
「いえ、助けてくれた時が初対面です」
響
「………あの、恋人っている?」
ユリア
「…………耳を貸してください」
響
「…………………」
響
「それって分類的に恋人なの?」
(響はまだ精神的に子供なので理解できなかった)
響
「………」
響
【金城、とりあえず聞けるだけ聞き出したわ】
ーーーーーーーーーーーー
金城
「ああ、感謝する……改めてステラさん?」
ステラ
「いや、こいつらの前だ……ステラじゃなくてもいい」
ステラはそういうと、メモリを外し顔が変わっていき……
ベロー
「あ………あああああ!!!」
「よう、美術館の時以来か?【正義の悪役】」
B太郎
「あれま………確か、『永久』だったか?」
- Re: 独善なんでも依頼ギルド【正義の悪役】 ( No.247 )
- 日時: 2022/06/29 08:02
- 名前: メタルメイドウィン ◆B/lbdM7F.E (ID: VOI/GMTL)
金城
「これは……ガイアメモリか」
永久
「こいつの事も知ってたのか?」
金城
「特盟にはガイアメモリ絡みの事件も入ってくるからな、それ専門の警官から聞いたことがある」
永久
(そいつは……まぁ十中八九照井の事だな)
金城
「響が聞いた話によると、偶然襲われているところを発見して助けたそうだが」
永久
「ああ、ちょっと散歩してたら聞いてる通りだ」
ベロー
「今やってる事はもう1つの人格は………」
永久
「もちろん『月詠』も把握している」
金城
「店にいない間は何を?」
永久
「俺も同じく個人で襲った男を調べていた……だがまぁ、自分で作った世界でもないとさっぱりだ」
B太郎
「響の嬢ちゃんが人物特定サービスっての使ってたんだが?」
金城
「そのサービスは【その人が初対面あるいは数ヶ月以上会ったことがない人間】にしか対応していない」
永久
「本来は行方不明者用のサービスだからな、俺は名前知らなくても顔は見ちまってるわけだし」
金城
「…………さて」
金城
「話の合間に出てきた【正義の悪役】とは………」
金城
「……まさか、たくっちスノーが絡んでいるのか?」
ベロー
(!!そ、そういえばたくっちスノーは最悪レベルの時空犯罪者って言われてて……)
B太郎
「たくっちスノーに何か?」
金城
「俺はたくっちスノーの事を………」
金城
「………昔は軽蔑していたな」
B太郎
「というと?」
金城
「奴の語る【正義の悪役】のスタンスはしっているか?」
ベロー
「誰かが救われるなら、自分はどこまで嫌われてもいい、でしたね?」
金城
「昔俺が追っていた事件にたくっちスノーは居た……ある殺人事件」
金城
「その時容疑者に上がっていたのはまだ中学生の少女……容疑は親殺し」
金城
「その時たくっちスノーは言ったんだ、『俺のミスだ、彼女は悪くない』」
金城
「その間に特盟が捜査を尽くした結果、その中学生ともたくっちスノーとも違う真犯人を発見し、無事に事件が解決した」
金城
「………もしたくっちスノーが名乗りを上げなければ、その子に数え切れないほどのバッシングが飛んできただろう」
B太郎
「飛んでくる誹謗中傷を全部自分が受け止めたのか……悪役になって………」
ベロー
(グリムの弟ってそんな人だったんだ………)
- Re: 独善なんでも依頼ギルド【正義の悪役】 ( No.248 )
- 日時: 2022/06/29 08:05
- 名前: メタルメイドウィン ◆B/lbdM7F.E (ID: VOI/GMTL)
響
「違うわ、金城。」
金城
「ん?」
響
「………この正義の悪役っていうのは、ギルドなの、あたし達が住んでるギルド」
響
「目的の為なら、どんな事でもする………結果は叶えてくれる、そんな……」
………
響は正義の悪役の事を説明した………
金城
「なるほど……それはつまり」
金城
【反吐が出るな、俺が1番嫌いなタイプのクズだ】
ベロー
「雰囲気が変わった!?」
響
「金城は優しいし正義感はある……でも、それは『犯罪者以外』にだけ」
響
「………金城、この際言っておくわ」
響
「あたしはそのストーカーの場所を知っている!!」
金城
「なんだって!?」
響
「今朝……依頼しに来たの、正義の悪役にその男が!」
響
「名前は確か名簿によると操埼愛斗!!」
響
「正義の悪役に、彼女が男に洗脳されてるかもしれないから連れ戻してって、あと男を排除してって依頼してたわ!!」
ユリア
「ひっ!?」
永久
「!」
永久
「なるほど、あいつらは依頼は何がなんでもこなすからな」
永久
「教えてくれなかったら俺は何も知らずに殺されてたってことね」
金城
【ふざけた真似を………!!】
永久
「けどそれを言うってことは」
永久
【アンタ、正義の悪役を裏切る事にならないか?】
響
「…………」
響
「金城」
響
「あたしの事叩いてもいいわよ、泣かないようにするから」
金城
「響……」
響
「その、正義の悪役はずっと悪いことしてる訳じゃないの、変な依頼とか普通の依頼とか………仕事も手段も選ばないの」
響
「でも………あいつは目的の為だったらなんでもやる、悪い事だって」
響
「あたしは、そばに居たのに何もしなかった……目的のせいで」
響
「あたしだってカーレッジって男は止めないとダメって分かってる!!」
響
「でも………悪い事までしたら、あたしは……仮面ライダーになる夢を託されたまーちゃんに顔向けできない!!!」
響
「時空ヒーローなのに、何もかも止められなくて……あたしは………」
金城
「……………」
ベロー
「………ま、待て!!」
ベロー
「だったら俺も叩け……なんなら殴ってもいい!!」
ベロー
「彼女はここに居た時期は比較的短い!でも俺は結構長い間所属してきた!」
ベロー
「その、犯罪とかを見て見ぬふりもしたし逃げたりもしたし………止められなかったし」
ベロー
「それは俺も同じだ!!」
B太郎
「…………」
B太郎
「じゃ、おじさんも同罪だな」
B太郎
「若い子ふたりがここまで覚悟決めてんだ、俺も罰受けなくてどうするよ」
金城
「お前ら………」
金城はその手を………ゆっくり頬に触れ、肩を抑える
金城
「………ありがとう、それをしっかり俺に話してくれて」
金城
「やっぱりお前は変わったよ、立派な正義のヒーローだ」
響
「きんじょ………きんじょぉぉ………」ポロポロ
金城
「こら、泣かないんだろう?」
金城
「ユリアさんも、お前たちも心配することはない」
金城
【俺達『特盟』が「本当の正義」を奴らに教えてやろう】
- Re: 独善なんでも依頼ギルド【正義の悪役】 ( No.249 )
- 日時: 2022/06/29 08:14
- 名前: メタルメイドウィン ◆B/lbdM7F.E (ID: VOI/GMTL)
………数分後、金城はパトカーに入ったかと思えば写真を持って戻ってきた
金城
「特盟データベースでヒットした……『操埼愛斗』」
金城
「この男で間違いありませんか?」
ユリア
「………は、はい!!」
響
「……ええ、今朝来たのはこいつね」
金城
「よし、後は隙を見て突入するだけだ」
金城
「響達は先に帰っててくれ」
響
「ええ」
…………
ベロー
「はぁ……なんか、後戻り出来ないって感じがしてきたな」
B太郎
「ま、仕方ねぇわな……あいつの事情もあれど、時空にだってルールはある」
B太郎
「そりゃ所長だって理解しているだろ?」
………
魔トリョーシカ
「あ、おかえり」
響
「………」
響
「あの人は?」
魔トリョーシカ
「とっくに帰ったよ?また明日の朝呼ぶつもりだから」
響
「そう」
魔トリョーシカ
「そっちこそ、ボクと人形抜きでどこまでやれたんだい?」
響
「もう殆ど確信に迫ったわ」
魔トリョーシカ
「へぇ、ヒーローってのは凄いもんだ」
響
「当然でしょ」
……
響
「ねぇ、カーレッジを倒すのってそんなに大事?」
魔トリョーシカ
「そりゃ、最終目標だから……大事に決まってるでしょ?」
響
「その為だったら何をしてもいいの?」
魔トリョーシカ
「何もしていい?ボクはアウトローみたいに世界を荒らしている訳でもない、ダイヤモンド・ファングみたいに人を殺している訳でもないよ」
魔トリョーシカ
「まぁ軽犯罪の一つや二つはやっているかもしれないけどね」
魔トリョーシカ
「………前にも言ったが、ボクは君や君の仲間のやり方じゃダメだと思ったからこんな事してるんだ」
魔トリョーシカ
「コネや情報を集める以上、こっちも何かしらしてあげないと不平等だろ?」
B太郎
「じゃ、それで犯罪者連れてくるのもアリと?」
魔トリョーシカ
「まーね、選り好みしてる場合じゃないし」
魔トリョーシカ
「キミ達はカーレッジの事を知らないからそんなことを言えるんだ」
魔トリョーシカ
【あの時の事はいつだって忘れたつもりは無い】
魔トリョーシカ
【あの日、あの場所、ボクが生まれる直前に】
魔トリョーシカ
【アイツは妹を目の前で消し去った】
- Re: 独善なんでも依頼ギルド【正義の悪役】 ( No.250 )
- 日時: 2022/06/29 08:17
- 名前: メタルメイドウィン ◆B/lbdM7F.E (ID: VOI/GMTL)
翌朝。
響は盗聴器を改造したもので金城と会話していた
響
(操崎が入ったわ)
金城
(了解、こっちはいつでも突入できるようにしておく。)
………
魔トリョーシカ
「で、彼女を連れ戻して男の排除もするってのが望みみたいだけど」
魔トリョーシカ
「個人的なルールで人を殺すことはしたくないから、せいぜい………」
魔トリョーシカ
「コンクリートで埋めてどこかに捨てるぐらいかな」
響
「アウトよ!!!」
金城
「突撃いいいいいい!!!!!」
魔トリョーシカ
「!?」
と、その時玄関前から金城率いる警官部隊が外から飛び出して一気に中に入っていく。
もちろん操崎は真っ先に取り押さえられた。
「確保!!容疑者確保!!」
「お前をストーカー並びに殺人未遂の現行犯で逮捕する!!」
操崎
「!??????」
金城
「ランクはQ級と言ったところか………お前には【紅蓮】がお似合いだ」
響
「紅蓮って?」
金城
「後で説明するよ………それよりもだ」
金城
「お前も来てもらうぞ、共謀罪……並びに数多くの罪を重ねている大犯罪人、魔トリョーシカ」
魔トリョーシカ
「釣れないねぇ………これでも今回を除いて後が残らないようにしてたけど?」
魔トリョーシカ
「大方、そこのヒーローさんがボクを売ったということでいいかな?」
響
「悪事を未然に止めた、と言ってもらいたいわね」
魔トリョーシカ
「仕方ないだろー?犯罪まで来るんだ、ボクは選んでられないんだよ」
金城
「開き直ったなこのクズが」
金城
「俺は『偽善者』というものを否定することはしないが、お前のやっている事はそれにも値しない、『独善』……自分勝手な正義気取りだ」
魔トリョーシカ
「キミは果たして違うのかな?」
金城
「………さあな、だがそれを決めるのは俺ではない」
金城
「世間と周囲の評価だ」
響
「………何か言いたいことある?」
魔トリョーシカ
「あるさ、悪いけどボクは捕まる訳には行かないよ」
魔トリョーシカ
「足を掴まれるなら切り落として、檻に入れられたなら蹴り破って」
魔トリョーシカ
「ボクは何がなんでもカーレッジの所に辿り着くんだ、キミ達とは違うやり方でね」
魔トリョーシカ
「キミたちのやり方では時間がかかりすぎる、ボクはもっと効率のいい………」
「ちょっといいか」
響
「………」
金城の後ろから永久が現れる
魔トリョーシカ
「なんでキミが?」
永久
「たまたま通りかかったのさ………ストーカーに追われてる哀れな女性にな」
魔トリョーシカ
「とすると、キミがコンクリ詰めにされるところだったんだ」
永久
「一応聞いておくが何をするつもりだった?」
魔トリョーシカ
「まず拉致してコンクリして会えなくするだろ?後はスターアベネスの力とかで記憶を消して………」
永久
「OKもうイイわ」
永久
「どうみますかおまわりさん」
金城
【有罪……!!】ギリッ
魔トリョーシカ
「あーはいはい、このテナントももうダメだな」
魔トリョーシカ
「悪いけどボクを売って依頼人を裏切った以上、キミ達とはここで別れさせてもらうよ」
魔トリョーシカ
「最後に言っておくが、自業自得とはいえボクはアイツに妹を消されたんだ!」
魔トリョーシカ
「何回倒しただの言うが、カーレッジはその気になれば充分その程度のことが出来る!キミ達は甘く考えすぎで………」
永久
「………じゃあ、今回は俺も月詠も知らずに殺されかけたんだ、文句を言う筋合いはあるよな?」
永久
「……………お前が消されたというその妹だが」
月詠
【連れ戻すことが出来たのは貴方の傍に何があったからですか?】
魔トリョーシカ
「……………」
魔トリョーシカ
「グッバイ」
魔トリョーシカはそう言って全ての人形の接続を切り、帽子だけになって姿を消した。
金城
「消えただと………クソっ、逃がすな!!」
金城
「データベースを片っ端から調べあげろ!!周囲の世界400練に指名手配表を発行しろ!!!何がなんでも、奴を捕まえろ!!」
金城
「覚悟しろ魔トリョーシカ!!!お前は特盟の正義の名のもとに俺が処刑する!!!!」
ベロー
「…………」
響
「…………」
ダリア
(うわー………ラボから出てきてみればなんか面倒なことになってるよ、特盟いるしどうしよう)
- Re: 独善なんでも依頼ギルド【正義の悪役】 ( No.251 )
- 日時: 2022/06/29 08:19
- 名前: メタルメイドウィン ◆B/lbdM7F.E (ID: VOI/GMTL)
………そして
グリム
「帰ったぞ」
ベロー
「グリム?」
グリム
「ようやく面倒な試験が終わった、だから来た」
ベロー
「それは知ってるけど………なんか遅くなかったか?」
グリム
「帰る道中、洋菓子屋で新作ドーナツが売っていたのでな、買った」
ベロー
「…………」
グリム
「それより、フィユティーヌはどうした?揃いも揃って仕事に行ったのか」
ベロー
「………俺達は」
ベロー
「魔トリョーシカから離れることになったんだ」
グリム
「そうか、お前の事だからいずれ相容れなくなると思っていたが………」
B太郎
「よっ、狩人復帰おめ」
グリム
「お前もいたか………それ以外に見ない顔もいるが」
ダリア
「おお!彼女が噂のたくっちスノーの姉だね!正直改造やら解剖やら楽しみで……」
響
「アンタもその内捕まるわよ……」
…………
グリム
「お前のところに居た人狼は?」
ベロー
「ドドーとナラオイアは持っていった感じだ………どうやらガブリエルも」
グリム
「そうか、奴は今頃悠々と新しい場所を探しているだろうな」
グリム
「だがカーレッジ・フレインを殺したいのは私とて同じだ」
グリム
「奴のやり方を間違いとは言わんが……それでも、理解は難しい代物だったな」
コンコン
B太郎
「やってねーぞー?」
金城
「俺だ」
響
「金城?」
………
金城
「まだこのテナントに居たのか」
B太郎
「俺たちはここ以外に居場所がねぇしなぁ」
響
「………あたし達これからどうする?」
グリム
「どうする……依頼じゃないのか」
グリム
「まさかお前達は【正義の悪役】を放棄したから、全てを捨てる気か?」
ベロー
「そうは言っても………俺たち今もぬけの殻なのにどうしたら!?」
グリム
「…………」
グリム
「ドーナツを買って帰る途中、依頼を受け取った」
グリム
「内容は【×××】の社長の子供が誘拐された」
響
「!!」
金城
「………その会社、聞いたことあるな。」
金城
「………どうする?」
響
「金城」
響
「あたし達は【正義】の為だったらいくらでも動く………だから」
響
「手伝わせて」
金城
「………」
金城
「そう言うと思って、新しいギルドの申請書を用意しに来た所だ」
金城
「ようこそ、【特盟公認組織】『ユスティーツ』に。」
かくして、残されたものは正義の為に動き、正義の為に生きるだろう。
どの道、彼らもカーレッジの所にたどり着くのだろうか?だが今の魔トリョーシカには知ったことではない
これは正義の悪役の物語なのだから
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魔トリョーシカ
「さて、適当な依頼は持ってきたし………またここで、始めるかね」
魔トリョーシカ
「金城剣は必死になって追い回してるけど、別に移転自体はこれで3回目だからね」
魔トリョーシカ
「あの依頼人には悪いが、ボクは知らない世界の情報を集めたいだけだからね………」
魔トリョーシカ
「この依頼は……はー、風呂掃除か」
魔トリョーシカ
「仕方ない、引越し準備は人形に任せて行ってくるか」
こうして、また何事もなく魔トリョーシカは目的の為に活動する。
【依頼19】
【failure】