二次創作小説(新・総合)

Re: 独善なんでも依頼ギルド【正義の悪役】 ( No.278 )
日時: 2022/07/15 08:19
名前: メタルメイドウィン ◆B/lbdM7F.E (ID: VOI/GMTL)

【依頼23】
【『』・ムーン・ナイト・トリップ】


魔トリョーシカ
「人形を作るな?どういうこと?」

ダリア
「さっきも言ったが、この人形は君の成分……つまり君を形状しているものから作られている」

ダリア
「つまり自分自身を抜き取ってるわけだ」

魔トリョーシカ
「とは言ってもボクの体は再生する、再生速度が遅くなったわけでもどこか欠けてる訳でもない」

ダリア
「いや、確かに欠けている………」

ダリア
「いい?ワインの例えを知っているか?」

魔トリョーシカ
「ワインに一滴の泥でも混ざればそれは泥とかいうやつか?」

ダリア
「そう、言うならばマガイモノはワインと泥が入り交じった状態と言っていいね」

ダリア
「君がやっているのは、そこからワインの要素だけ極めて正確に抜き取っていることなんだ」

魔トリョーシカ
「不純物は入れてない……確かにそうだ」

ダリア
「まだ分からないのか!?それは君を形成する要素……カーレッジらで言う設定が少しずつ欠けているということだ!」

ダリア
「なんと言ったらいいか……こう!君の全てが少しずつ無くなっているんだ!」

魔トリョーシカ
「ボクの……?」

魔トリョーシカ
「そうは言うが、ボクはいつも通りだぞ?」

ダリア
「いいや違う、以前の君はそんな奴じゃなかった」

ダリア
「ラピスラズリの件なんかはもっと感情的だったじゃないか」

魔トリョーシカ
「それは………いっぱいいっぱいだったからだよ、ショコラの仇を取らなきゃって事しか考えてなかったから」

ダリア
「それだけじゃない、依頼の最初あたりと比べて喜怒哀楽が薄れてないか?」

魔トリョーシカ
「そう?」

ダリア
「りりすた革命団を出た時なんて、あんなにたくっちスノーと大喧嘩してたのに」

魔トリョーシカ
「え?」

魔トリョーシカ
「確かボクは結構ドライに出てったはずだが」

ダリア
「………記憶に異常まで出ているな」

ダリア
「このまま体を抜き取り続けると本当に酷くなるぞ!」

魔トリョーシカ
「…………で、結局君は何が言いたいんだい?」

ダリア
「………分かった、君でも深刻さが分かるように言ってやろう」

ダリア
「このままだと君はカーレッジに会う前に自滅して死ぬ、ということだ」

魔トリョーシカ
「それは嫌だ」

Re: 独善なんでも依頼ギルド【正義の悪役】 ( No.279 )
日時: 2022/07/15 08:21
名前: メタルメイドウィン ◆B/lbdM7F.E (ID: VOI/GMTL)


ダリア
「深刻さがわかったろう?だからなるべく簡単な依頼を多く受けるようにして、体を壊すような真似は避けろ」

魔トリョーシカ
「はいはい………らしいよ、皆」

七夜
「守れってわけだな」

レオン
「しゃーねぇやつだなぁ」

雉野
「所長の体も大事にしませんとね」

ダリア
「ほんとに分かってるのかねぇ……」


魔トリョーシカ
「では改めて、今回の依頼人どうぞ」


………

魔トリョーシカ
「おや。」

大瑠璃
「は、初めまして……私、大瑠璃音葉って言って」


魔トリョーシカ
「キミ、本当に初対面?」

大瑠璃
「え?どこかで会った?」

魔トリョーシカ
「いや、なんか違うか……君というよりは世界?に覚えが……?んー?」

ダリア
「ん?どうやら君はメイドウィンのようだね、それも引き継ぎ型の新人………」

ダリア
「ひょっとしたら引き継ぎ前が我々の知り合いの可能性があるかもしれない、気にしなくていい」

大瑠璃
「あ、うん」

魔トリョーシカ
「それで依頼の内容は?」


大瑠璃
「私、夢見の管理人なんだけど………あっ、夢見の管理人っていうのは夢を介して色んな世界を行き来出来る存在で………」

魔トリョーシカ
「うん?」

大瑠璃
「御標に定められた世界………『モノトーンミュージアム』の世界にある太陽が殆ど昇らない世界『夜の世界』というのがあって、その世界の御標がおかしいの……なんというか、歪められた御標。」

大瑠璃
「御標って言うものは本来モノトーンミュージアムにおける幸福をもたらすもの、神様が左の地のものたちに与えるもの」

大瑠璃
「でも歪んでいると、左の地の人達は何か意図があると思って」

ダリア
「ま、ま、待って!!」


ダリア
「待たないか!!専門用語の洪水をワッと浴びせるのは!!」

魔トリョーシカ
「TRPGのルルブを読んでる気分だったよ、そういえばモノトーンミュージアムRPGとかいうのあったね」

………


ダリア
「ドーラ君、調べてみたら本当にモノトーンミュージアムRPGが元ネタだったよ」

魔トリョーシカ
「ボクらが言える事じゃないが、これまた凄いところから依頼がきたな………」

Re: 独善なんでも依頼ギルド【正義の悪役】 ( No.280 )
日時: 2022/07/15 08:24
名前: メタルメイドウィン ◆B/lbdM7F.E (ID: VOI/GMTL)


魔トリョーシカ
「どうしような………ボクでもモノトーンミュージアムRPGのルルブは持ってないぞ」

ダリア
「ここは我々もTRPGで対抗するしか無さそうだぞ」

魔トリョーシカ
「ブラッド・クルセイドとかエンドブレイカーでなんとかならないかな?」

ダリア
「そっちのTRPGも中々にレアじゃないかね!?」

魔トリョーシカ
「大体種類が多すぎるんだよTRPG!ルルブ買ったところでシステムは理解出来ないし遊ぶ相手も時間もないし!」

七夜
「創作には使えるだろ」

魔トリョーシカ
「そっか」

大瑠璃
「あのー………それで」

魔トリョーシカ
「あっごめん、ちょっとTRPGの方に話が逸れた、とりあえずモノトーンミュージアム持ってないから設定まとめてくれる?」

大瑠璃
「ちょっとまってて」

ーーーーーーーーーーーーーーーー

『暫くお待ちください』

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魔トリョーシカ
「要するに悪意ある世界や物語の改変が起ってるから、それを修正するみたいな感じだね」

大瑠璃
「凄い大雑把」

大瑠璃
「でもまぁシナリオ的にはそう………なのかな?」

ダリア
「まぁ依頼は決まった、それを一緒に何とかしようというわけだ」

魔トリョーシカ
「しかしどうするかな………サイコロとか持っていく?」

ダリア
「運が原因で依頼失敗なんて洒落にもならないよ?」

魔トリョーシカ
「うーーん、ならせめてボクがゲームマスターみたいになれれば展開も思いのままなんだが………」

魔トリョーシカ
「あっそうだ、今回は人形を使わず発明品でやってみよう」

ダリア
「ろくな事にならない気もするが」

魔トリョーシカ
「前ろくな事にならないもん作ったのお前だろうが」


………

〜数分後〜

魔トリョーシカ
「TRPG混ぜ混ぜミキサー」

ダリア
「オイコレ大丈夫なの?」

魔トリョーシカ
「なぁに今回は複雑なシステムが絡んでる訳じゃない、ならこっちのペースに世界を狂わせてやるのさ」

ダリア
「これもう君が御標歪ませる側だろ!?」

魔トリョーシカ
「ボクは後で直すからいいんだよ!!」

大瑠璃
(ちゃんと返すから盗むみたいな事言ってる………こ、これが正義の悪役………)

Re: 独善なんでも依頼ギルド【正義の悪役】 ( No.281 )
日時: 2022/07/15 08:27
名前: メタルメイドウィン ◆B/lbdM7F.E (ID: VOI/GMTL)

魔トリョーシカ
「ボクらが倒すべき敵は?」

大瑠璃
「えっと……伽藍がらんって言う名称」

魔トリョーシカ
「それだけ聞けば十分だ」

魔トリョーシカ
「モノトーンミュージアムRPGのさっき聞いた設定に………うーん」

魔トリョーシカ
「とりあえず定番どころのCoCとシノビガミ………」

魔トリョーシカ
「面白そうだがらさっき言ったエンドブレイカーにブラッド・クルセイド、あとハンターズ・ムーンを入れよう」

ダリア
「既にカオスな予感がしてきたよ」


大瑠璃
「あの……ハンターズ・ムーンとブラッド・クルセイド買うよりはシステムがまとめられたブラッドムーンの方がお得だよ?」

魔トリョーシカ
「だって後から知ったんだもんそれ」


魔トリョーシカ
「あっピーカーブーとおまじな全種類とディヴァインチャージャー、サンサーラ・バラッドにグランクレストやブラックジャケットも………」

魔トリョーシカ
「そしてゲームマスターはボクだ、誰がなんと言おうとボクだ」

ダリア
「既にめちゃくちゃになる未来しか見えてないだろうやめたまえ!!」

魔トリョーシカ
「なぁに、GMなんて玩具の世界で散々やってる、何が来ようとお手の物さ」


魔トリョーシカ
「TRPGを混ぜたと言っても、ルルブに書いてあるサンプルキャラクターを夜の世界とやらに放り込んだだけだ」

魔トリョーシカ
「後は………」


魔トリョーシカ
「シナリオを作ろう」

ダリア
「シナリオを作る!?」

魔トリョーシカ
「そう!アベンジャーズ!アッセンブル!なノリで結集されたNPC達が伽藍に挑む!まさに総力戦だよ」

ダリア
「相手はサノスじゃないんだぞ!?そこらのアメコミの悪役みたいな強さだぞ!?」

魔トリョーシカ
「もううるさいなぁ、これで解決するんだから別にいいだろ?」

ダリア
「いやっ………果たしてこれは解決と言うだろうか?」

魔トリョーシカ
「はい皆どう思う?」

ブルンッ!!

魔トリョーシカ
「はい多数決によりボクが正義だ」

ダリア
「お前それ全部自分だろ!!私でもキレるぞええ!?トップテン最強のオーバーソウル見せてやろうか!?」


大瑠璃
(大丈夫かな………)

Re: 独善なんでも依頼ギルド【正義の悪役】 ( No.282 )
日時: 2022/07/15 08:29
名前: メタルメイドウィン ◆B/lbdM7F.E (ID: VOI/GMTL)




チドリ
「夜の国の世界、座標発見しました」

魔トリョーシカ
「では今からシナリオを開始します」

ダリア
「GM、質問なのだが開始の舞台はどこだ?」

魔トリョーシカ
「サイコロで決めよう、1D6だ」

コロコロコロ

魔トリョーシカ
「4だ、なら夜の世界から4つくらい離れた所にしておこう」

大瑠璃
「4つくらいってどこ!?」

魔トリョーシカ
「あっ、そろそろ電子空間を展開するね」

…………



魔トリョーシカ
「これで君も夜の国がどうなってるかわかるはずだ」

ダリア
「これ夜の国か!?おもちゃ箱をひっくり返したみたいな混沌としてるが!?」

大瑠璃
「色んなTRPGを混ぜたせいでおかしくなってる………」

魔トリョーシカ
「まぁ、本格的に関わるのはキャラクターだけなんだ、マイ・ベンライ!」

ダリア
「………で、戦闘システムはどうなってるわけ?」

魔トリョーシカ
「おまじなも混ざって結託された結果えらいシンプルになっててね」

魔トリョーシカ
「1D100で100出れば伽藍は即死する」

ダリア
「大雑把過ぎる!!」

大瑠璃
「遂にロールプレイすら消え果てた!?」

魔トリョーシカ
「何言ってるんだい、ロールプレイはここから始まるんだよ」

魔トリョーシカ
「はい、サイコロ降って!」

大瑠璃
「えっと………こう!?」コロコロコロ


大瑠璃
「はいっ!1D10で6出ました!」

魔トリョーシカ
「カードランカーのサンプル効果発動!」

魔トリョーシカ
「あ、このルルブのサンプル決まった名前的なやつはないのか」

魔トリョーシカ
「まあいいやモンスターで攻撃!えーと判定はシノビガミと同じやつだったっけ」コロコロコロ

ダリア
「………君ちゃんと持ってるTRPGのルール理解してる?」

魔トリョーシカ
「まぁ、何年も前だけど」

大瑠璃
「じゃ、じゃあもう1回サイコロするよ!」


大瑠璃
「8!」

魔トリョーシカ
「ああ、8は※ネレナイだね」

ダリア
「とんでもないもの引いたァ!!」

魔トリョーシカ
「御標に社畜を書き足してバックアップさせよう」

ダリア
「やっぱりやってる事そっちと変わんないよね!?」

※ネバーライト・ネイターズの略、ロボアニメな世界観でブラック社畜するTRPG

Re: 独善なんでも依頼ギルド【正義の悪役】 ( No.283 )
日時: 2022/07/15 08:31
名前: メタルメイドウィン ◆B/lbdM7F.E (ID: VOI/GMTL)

魔トリョーシカ
「それよりきみたちぃ!」

魔トリョーシカ
「いつになったらサイコロで100出すんだい!」

スターアベネス
「ごちゃごちゃうるせー!!普通のCoCとかでも狙ってファンブルは出せねぇもんなんだよ!!」

Mr.ショータイム
「NO……」

サビィ
「おはルビ………」

ユージン
「アレがおかしいんだよ」

ダリア
「ドーラくんあれは一体」

魔トリョーシカ
「何って」

魔トリョーシカ
「ネレナイの効果でこっちも自動で振らせているんだけど」

大瑠璃
「それってそんなクリッカーゲームみたいな効果もあったの!?」

魔トリョーシカ
「まぁまぁ依頼人、冷静に考えなよ」



魔トリョーシカ
「この世界観自体………カーレッジという名の伽藍を消し去ろうとする壮大なモノトーンミュージアムみたいなものだろう?」

ダリア
「君の中のモノトーンミュージアムは色んなTRPGとぐっちゃぐちゃに混ぜてGMマンチで解決するのか?」

魔トリョーシカ
「ねじ曲げられた悪意はさらに上位の存ん在の圧倒的力によって消え去りました、めでたしめでたし………悪くない話だろう?」


魔トリョーシカ
「そんな世界に私たちは生きていて………」


魔トリョーシカ
「カーレッジは嫌いだが、なんだかんだでこの時空は面白いと思っている」

ダリア
「……………ああ、なるほどね」

大瑠璃
「どうしたの?」

ダリア
「いや、この状況に親近感があると思ったんだけど、その答えが分かったんだ」




ダリア
「今、闇の国を覆っているこのカオスな状況は………」



ダリア
「今、私たちが住んでいるこの時空と全く同じ分類じゃあないか………」


雉野
「あっ出ました!!100が遂に出ましたよ!!」

魔トリョーシカ
「その瞬間!伽藍は体が大きく膨らんでペチンと割れ、そこには破裂して吐き出された液体のみが残されました。」

魔トリョーシカ
「えーと後は………伽藍がいなくなったけど、後始末は自分で出来るかな?」

大瑠璃
「いや、その前に………」

魔トリョーシカ
「そっか、ボクも夜の国をグチャグチャにしてしまったからね 」

魔トリョーシカ
「ボクの場合はこうして………」ババババ!!


魔トリョーシカ
「綺麗に不純物を取り除く事で元通りさ!」

大瑠璃
「そんなこと出来るの!?」

魔トリョーシカ
「まぁボクがばら蒔いた設定だから外すのもボクの勝手で出来るのさ、これでひとまず夜の国は暫く安定してるはずだよ」

大瑠璃
「じゃあ私、ほつれ直してくる!報酬はその後で!」


………

魔トリョーシカ
「ふぅ………ほら、誰も傷つかず人形も壊れず依頼が出来たよ?」

ダリア
「その代わり世界を1個、思いっきりグチャグチャにしてしまったがね………」

魔トリョーシカ
「このままここから出ずに依頼こなしてみよっか」

ダリア
「……………友人として私は君が不安だよ」

魔トリョーシカ
「君に不安がられちゃおしまいだね」


【依頼23】
【complete】