二次創作小説(新・総合)

Re: 独善なんでも依頼ギルド【正義の悪役】 ( No.33 )
日時: 2022/03/22 07:41
名前: メタルメイドウィン ◆B/lbdM7F.E (ID: VOI/GMTL)

【依頼3】
【マネー・オブ・エンノキレメ・デス】



【正義の悪役】はなんでもやる。


正義の悪役はなんでも引き受ける。

ただし………正義の悪役とて生き物であり、感情で動いている。

もし依頼人が、正義の悪役を怒らせるような事をしてしまうと………?


………

Sonic.exe
「すまないなマルス、ヒーローに荷物運びなんかしてしまって」

マルス
「ウム!ヒーローの依頼ならほっとく訳にもいくまい!」

Sonic.exe
「買い出しの依頼なんてふざけてんのかと思ったが………これだけの食料や衣類を全部乗せて、宇宙まで行っちまうとはな……」

ネズミの神さま
「それにしてもさぁ……ウチってなんでもやりすぎじゃない?」

ネズミの神さま
「ギルドってもっとこう、お尋ね者討伐とか、護衛とか、この間の失踪者探しとか引き受けない?」

ネズミの神さま
「わたし達が毎日してるのは?犬の散歩、買い出し、出前、マジックショーの雑用、赤子の面倒!」

ネズミの神さま
「雑用ばっかり!」

Sonic.exe
「まぁ、それで報酬も手に入るんだ、苦労もあるが面白いじゃないか」

ネズミの神さま
「そうじゃなくて!そうやって手当り次第引き受けてたら、いずれとんでもない依頼まで飛んでくるんじゃ………」

ピーピーピーピー

マルス
「おっと!所長から全員集合のコールだ!」

Sonic.exe
「どうやら、お前お望みのデカい仕事が来たようだぞ」

マルス
「私はロケットに荷物を乗せてから向かうとしよう」


…………

ネズミの神さま
(わたしは知ってる)

ネズミの神さま
(この所長は手段を選ばないから『えっ、そんなことまで………?』って事まで引き受けてしまう)

ネズミの神さま
(そう………)



魔トリョーシカ
「さて、今回の依頼なんだけど、正義の悪役どころか他のギルドでも無い事例だ」

魔トリョーシカ
「そこで皆に聞きたいんだけど………必要ないお金もってる人いる?」

七夜
「………必要ない金?それってどういう?」

魔トリョーシカ
「依頼に必要なんだよ」

七夜
「その依頼って?他のギルドでも異例って………」

魔トリョーシカ
「単純な話だよ」




魔トリョーシカ
「その人に貸すんだ………今回の依頼人はね」


魔トリョーシカ
「ボクらに金を借りたいって言ってるのさ」

Re: 独善なんでも依頼ギルド【正義の悪役】 ( No.34 )
日時: 2022/03/22 07:43
名前: メタルメイドウィン ◆B/lbdM7F.E (ID: VOI/GMTL)

レオン
「か、借り………はぁ!?それって、俺たちで金貸ししろって事か!?」

魔トリョーシカ
「うん、闇金とかじゃなくてボクらからお金をって」

犬塚
「なんでんなもん引き受けた!わざわざ俺らに金だぁ?」

犬塚
「返しに来ると思ってんのか!?」

魔トリョーシカ
「でもさ、ボクらって一応なんでもやるのがモットーだし、お金を貸してほしいっていう依頼だよ?」

MX
「………」?

チドリ
「我々が出さなくとも、Mr.ショータイム様が適切なローン会社を用意出来ますが」

魔トリョーシカ
「うーん………なんかそういうのはダメなんだって、怖いから」

レザード
「怖いだァ?俺らのこと舐めてやがんな………帰せよそんなもん、相手するだけ無駄だ」

レザード
「第一報酬はどうすんだ報酬は〜?借金するようなやつに渡せんのか〜?」


七夜
「…………」

七夜
「いくら出せばいいんだ?」

キスキル
「七夜!?」

魔トリョーシカ
「10万円、どうしても10万円必要なんだって。」

七夜
「分かった、10万だな………ほい」

七夜は財布から万札を取り出して魔トリョーシカに投げ渡す。

猿渡
「おい立崎」

七夜
「払ってやればいいだろ、借金の依頼なら楽で助かる」

魔トリョーシカ
「ありがとう、じゃあコレ渡してくるよ」

七夜
「待ちな」

七夜
「その依頼者、全員で見に行こうぜ」

Sonic.exe
「!」


…………

と、こうして魔トリョーシカの他に正義の悪役の面々殆どが面会することになった

MX
「!?」

レオン
「はぁ!?嘘だろ!?」



レオン
「パンダ!?」

依頼人席に座っていたのは1匹のパンダであった。

パンダ
「あ、お金用意できた〜?」

レオン
「パンダが喋った!!!?」

カーム
「落ち着けレオン!ウチにも喋るネズミが居るだろ2匹!」

レオン
「いやソイツらはどことなく人っぽいだろ!?こいつまんまパンダだぞ!?」

レザード
「……おい、まさかこいつが?」

魔トリョーシカ
「うん、このパンダが10万円借りたいだそうで」

パンダ
「ちゃんと用意してくれたんだよね!?」

魔トリョーシカ
「もちろん、はい」

パンダ
「わ〜い」

Re: 独善なんでも依頼ギルド【正義の悪役】 ( No.35 )
日時: 2022/03/22 07:47
名前: メタルメイドウィン ◆B/lbdM7F.E (ID: VOI/GMTL)

七夜
「待った」

パンダ
「え、何?」

七夜
「パンダだからって返済義務がないとは言わせねーぞ」

魔トリョーシカ
「ああそういうこと?」

魔トリョーシカ
「何?ボクがそのまま渡してそれっきりになるんじゃないかって心配してたの?」

魔トリョーシカ
「まさか、ちゃんと返してもらうよ」

パンダ
「…………」チッ

パンダ
「それで?何すればいいわけ?」

レザード
「お前今舌打ちしたか?」

………

魔トリョーシカ
「えーとこういう時ってどうするんだっけ、ボクも金貸しなんて初めてなんだよね」

七夜
「俺もミナミの帝王とかウシジマくん軽く読んだぐらいしか知らねーけど」

七夜
「まず名前とか住所とか電話番号、あと入ってる会社とか教えろ」

パンダ
「………なんか、闇金で借りてるみたいになってるけど」

レオン
「金貸しだからな、俺達も闇寄りだし」

サビィ
「………ん?このパンダ、あの『株式会社某企画』の所なんだな」

七夜
「株式会社某企画?」

サビィ
「なんかとてつもないブラック企業で、あまりにも人員が不足してるからペンギンやシャチやパンダに働かせてるとかいう噂もあったんだが……」

七夜
「切羽詰まりすぎだろ某企画………」


魔トリョーシカ
「はい、これでよしっと、キスキルリィラ、電話番号と住所の確認ヨロシク」

リィラ
「ハイハイ………」


パンダ
「…………」

魔トリョーシカ
「………」

魔トリョーシカ
「後は………返してもらう時、何割か追加なんだっけ?」

魔トリョーシカ
「そういうのよく分かんないから、1週間以内に12万円の状態で返してくれればそれでいいよ」

七夜
「いいのか?そんな曖昧で」

魔トリョーシカ
「いーよいーよ、返してくれるなら」

パンダ
「…………ありがとうございます!」

魔トリョーシカ
「…………」

パンダは10万円を受け取ると、涙を流して出ていった

バタン

……

マルス
「ほう!動物がお金を借りに来るとは、さすが時空!不思議なことが起きてもおかしくないものだ!」

七夜
「大丈夫なのかよ………」

魔トリョーシカ
「大丈夫じゃないね」


七夜
「は?」


魔トリョーシカ
「ボクはもう分かってるんだ、あのパンダは絶対にお金を返しに来ない。」

Re: 独善なんでも依頼ギルド【正義の悪役】 ( No.36 )
日時: 2022/03/22 07:51
名前: メタルメイドウィン ◆B/lbdM7F.E (ID: VOI/GMTL)

【1週間後の夜】

魔トリョーシカ
「♪〜」ヒュー

レオン
「…………誰だよ、ウチに来れば闇金より楽に借りれる〜みたいなこと広めたやつ」

カーム
「あのパンダの関係者だろ………」

Sonic.exe
「あれから金を借りたいってやつが……8人か?」

レザード
「もう100万は貸した気がするぞ、ちゃんと帰ってくんのか?」

魔トリョーシカ
「うーん……戻ってきそうなのは何人か居るけど、怪しいのが居るのも事実だね」

ユージン
「そういやあのパンダ、結局今日返しに来なかったな………」

魔トリョーシカ
「言ったでしょ?返しに来ないって」

MX
「?」

魔トリョーシカ
「なんで分かるの?って顔してるねMX」


魔トリョーシカ
「実はお金を貸す時、万札を入れた袋の中にこっそり小さいボクを入れておいた。」

魔トリョーシカ
「アレもボクの一部だから、瞳を通して何をしているのか分かる」


魔トリョーシカ
「薬を買って娘の病気を直そうとしている者、欲に走る者、夢を目指す者………そして、ボクの約束をしっかり守って返済するために必死に働く者」

魔トリョーシカ
「いやー!人間ってお金絡むと色んな姿が見れて面白いね!」ニッコニコ

レオン
「闇の世界の管理人のくせにすげぇいい笑顔しやがって」

ユージン
「大丈夫だ、アレは闇のドス黒い笑顔だ」

マール
「……じゃあ、パンダは?」

魔トリョーシカ
「うん、実を言うとパンダはねー」


魔トリョーシカ
「ボクに貰った金を速攻でパチスロに使って溶かしてたから、あっ無理だなってなった」

レオン
「おいおいおいおいおい」

レザード
「クソブラック企業でギャンブルしててわざわざ俺らみたいな所に借りてくるパンダとか絶対ろくな経歴ね〜………」

犬塚
「どうする?取り立てるか?」

魔トリョーシカ
「でもボク取り立て方なんて知らないよ?怒鳴ったりドア叩いたら却って不利にならない?」

七夜
「あーー………どうすっかな。」

Sonic.exe
「こういう時は関係者に吐かせることだな」

MX
「………」

Sonic.exe
「何!?お前が株式会社某企画に行く!?」

Sonic.exe
「シャチやペンギンが居るし自分がいっても問題ない!?」

Sonic.exe
「……アウトに決まってんだろ!!」

MX
「……」ショボーン

Re: 独善なんでも依頼ギルド【正義の悪役】 ( No.37 )
日時: 2022/03/22 07:56
名前: メタルメイドウィン ◆B/lbdM7F.E (ID: VOI/GMTL)

………

〜株式会社某企画〜

魔トリョーシカ
「結局ボクが行くんだね〜」

七夜
「そりゃ、貸したり約束したの俺と所長だし………」

七夜
「同僚のペンギンに聞いてみたところ、最近は会社にも来ていないようで他のメンバーがパンダの居所探ってます」

魔トリョーシカ
「ならなんでわざわざ会社に?」

七夜
「いやそれが………」

ペンギン
【そうか、お前たちはローン会社じゃないのか】

ペンギン
【なら会って話しがしたい、依頼というやつだ……本当ならこっちが出向くべきなのだが手が離せなくてな】

魔トリョーシカ
「なるへそ」

………

七夜
「………すげっ、本当にペンギンとシャチが仕事してる………パソコンで………」

七夜
(しかも見たことねぇくらい書類積まれてるんだけど、何アレ何日分?)

ペンギン
「ああ、正義の悪役〜とやらか?」

魔トリョーシカ
「うん」

ペンギン
「依頼する前に、パンダの事について話させてくれ」

………

ペンギン
「実はパンダは前々から借金を重ねていたんだ」

七夜
「は!?」

ペンギン
「ソシャゲに課金したり、好きな物買ったり、足りなくなったらギャンブルで増やそうとする、そんな生活をしていたら借金ばかり増えていたそうだ」

魔トリョーシカ
「闇金紹介を拒んだのってブラックリスト入りしてたからかー」

七夜
「パンダだけにブラックリストか」
ペンギン
「ああ……そしたらパンダがな、闇金以外の所でお金を借りる方法を思いついたって、なんでも屋であるギルドの事を言っていたんだ」

ペンギン
「流石に金を借りたいなんて依頼は受けてくれないだろとは言ったが」

ペンギン
「本当に受けるところがあったとは………」

魔トリョーシカ
「それで金の方はどうしようか?なんかもうパンダが用意できないことは分かってるけど」


ペンギン
「…………」

ペンギン
「多分、パンダは………なんとなく分かってるんだ、場所……」

七夜
「は!?」

ペンギン
「さっきも言ったが、パンダはそちら以外にも数多くの闇金から借金を借りたままだ」

魔トリョーシカ
「………まさか夜逃げ?」

ペンギン
「いや………それが」

ペンギン
「『カウカウファイナンス』って所で5万借りて以来行方不明になってるんだ……」


七夜
「………」


七夜
「カウカウファイナンスってウシジマくんの会社じゃん」

七夜
「これもうパンダ剥製になってねぇか?」

Re: 独善なんでも依頼ギルド【正義の悪役】 ( No.38 )
日時: 2022/03/22 08:00
名前: メタルメイドウィン ◆B/lbdM7F.E (ID: VOI/GMTL)


七夜
「それで、アンタの依頼っていうのは?」

ペンギン
「………その、なんだ」

ペンギン
「実は俺も借りたいんだ………1万円だけでいい、必ず返す。」

ペンギン
「どうしても1万円必要なんだ……」

七夜
「はあ!?お前まで借金!?こっちは他に沢山」

魔トリョーシカ
「いいよ、1万だね?依頼成立だ」


魔トリョーシカ
「じゃあ1週間後に2万の返済と報酬を頼むよ」

ペンギン
「!」

ペンギン
「…………ありがとう、もしパンダに会えたら、ペチペチしてでも返すようにキツく言っておく」

…………


七夜
「しかし、ペンギンやパンダに金を貸すことになるとは思ってなかった」

七夜
「しかしパンダはどうする?10万程度俺は問題ないが、貸したものは返してもらわんと」

魔トリョーシカ
「そうだね」

魔トリョーシカ
「依頼の為ならなんでもやる、依頼達成を邪魔するなら誰でも狩る」

魔トリョーシカ
【依頼を邪魔するのが依頼人なら………容赦なくいこうか】

…………


そして1週間後


シャチ
「失礼します!」

レザード
「げっ!!シャチの化け物!!」

レオン
「バカ!某企画の社員だよ!」


シャチ
「ペンパイから2万円の返済、並びにつまらないものですが報酬として粗品をどうぞ、ということです!」


シャチ
「自分がちょうど近くの外回りでしたので、動けないペンパイに代わり頼まれました!」

魔トリョーシカ
「ありがと〜」


………
魔トリョーシカ
【さて、ここからが本番だ】

魔トリョーシカ
「ボク達は依頼を解決する為になんでもする、この場合依頼解決とは……借金が戻ってくること。」


魔トリョーシカ
「金の切れ目が縁の切れ目って言うし………ボク達をナメているなら、容赦なくいこっか♪」

魔トリョーシカ
「スターアベネス?」

スターアベネス
「クズ共に払わせればいいんだろ?そういうやつなら【対象内】だ」


スターアベネス
「遠慮なく叶えさせてもらおうじゃねぇか」

スターアベネス
「【どんな手を使ってでも借金よ、戻ってこい!!】」

ーーーーーーーーーーーーーーーーー
スターアベネス
能力:好きなように願いを叶えられる

Re: 独善なんでも依頼ギルド【正義の悪役】 ( No.39 )
日時: 2022/03/22 08:02
名前: メタルメイドウィン ◆B/lbdM7F.E (ID: VOI/GMTL)

スターアベネス
「何が起ころうと、【お前が悪い】」

スターアベネス
「金がないなら【意地でも増やす】」

スターアベネス
「不幸になるなら【払わない方が悪い】」


スターアベネス
「楽してお金が借りられる?そんな事があるわけねぇんだよ!」


スターアベネス
「ひゃっひゃっひゃっひゃっ!!」

ヒルデ
「ネガイモノの王が………ノリに乗ってますね」


ーーーーーーーーーーーーー
『匿名A』

スターアベネスの願いの力で家に価値が付き、買い取られて借金返済の代わりにホームレスとなる。

ーーーーーー

『匿名B』

スターアベネスの力でブローカーに襲われ、借金返済の代わりに両目を失う。


ーーーーーー

『匿名C』

スターアベネスの力で身内親戚隣人全てから押収、借金返済の代わりに一家絶縁、村八分となる。

ーーーーーーーーーーーー

スターアベネス
「やり過ぎだ?しったこっちゃねぇ、払わねぇ【あいつが悪い】んだ」

スターアベネス
「オレたちはなんでもギルドだから『なんでもやる』」

魔トリョーシカ
「そして………依頼を果たすためなら『なんでもやる』」


魔トリョーシカ
「借金という依頼は、お金を返すことで達成となる……なら、ボク達がなんでもしてお金を取り戻すことも、当たり前なのさ」


魔トリョーシカ
「さて、パンダ君にはボクがやる」

魔トリョーシカ
「スターアベネス、お願いだ」




魔トリョーシカ
【パンダをここへ呼べ】

スターアベネス
【アイアイサー】



今にも恐ろしいことが起こるんじゃないかと、願いの王と闇の管理人は不敵に笑う姿に

正義の悪役の一部の面々は背筋が凍っていた。


スターアベネス
「願いあれ」


スターアベネスが指を鳴らすと、天井からビショビショのパンダが現れた

パンダ
「うえっ!?な、何!?ここは………地上!?」

魔トリョーシカ
「ああ、いないと思ったらアレだね。」

Sonic.exe
「マグロ漁船とかいうやつに乗せられていたのか」

パンダ
「え、え、え!!?ここは………!?」

魔トリョーシカ
「さてパンダくん」


魔トリョーシカ
「依頼達成の為にボクに借りた10万円返して♡」

七夜
(出したの俺だけどな………)

Re: 独善なんでも依頼ギルド【正義の悪役】 ( No.40 )
日時: 2022/03/22 08:05
名前: メタルメイドウィン ◆B/lbdM7F.E (ID: VOI/GMTL)

パンダ
「金なんて持ってるわけないでしょ!!僕マグロ漁船に乗せられてんだよ!1円も持ってないよ!!」

魔トリョーシカ
「じゃあどうするの?ボク達に返さないままバックれる?」

パンダ
「へへへ……パンダってね、クマの仲間のはご存知かな?こんなの簡単にパァン!して脱出だよ!」

魔トリョーシカ
「チドリー?」

チドリ
「フッ!」

チドリは回し蹴りでパァン!しようとしたパンダを沈める

パンダ
「ギャッ!!」

チドリ
「イマドキのウラシャカイ人はクマに勝つことなんて義務教育でございます」

パンダ
「だ、大体僕が満足いかなかったら報酬は後払いでいいと言ってたよ!?」

パンダ
「そもそも依頼人は僕だよ!?こんなもの無効だよ!」


魔トリョーシカ
「…………ふーーーーん」


魔トリョーシカ
【そんなこと言っちゃうんだぁ】


パンダ
「ひっ!?」

魔トリョーシカ
「あれ?もしかして知らないの?ボク達【正義の悪役】の禁止事項」

魔トリョーシカ
「キミ達依頼人はボク達のやることに責任は問われない、しかし………もし、ボク達を怒らせるようなことをしたら?」

パンダ
「お、怒らせたら?」

魔トリョーシカ
「依頼人とボク達の立場は逆転する」

魔トリョーシカ
「要するに………」




魔トリョーシカ
【ボク達が逆に、キミに『なんでも』させるってことだよ?】

魔トリョーシカ
「マルスの場合は正義の悪役の素質があると思ってスカウトしたから含まれないけど………」

パンダ
「じゃ、じゃあ僕も某企画やめて正義の悪役入ります!雑用でもなんでもします!」

魔トリョーシカ
「え、やだよ。ボクらの金返さないような人会社に入れても信用出来ないよ」

魔トリョーシカ
「というかキミ……今なんでもするって言ったよね?」


パンダ
「あっ………」

魔トリョーシカ
「はーい、それじゃあこのパンダに何したいかアンケート」

七夜
「………俺、あんまりエグいことさせられないんでパスで」

レオン
「俺こいつをオークションにかけたい」

猿渡
「YouTubeで玩具にしたい」

ネズミの神さま
「パンダのステーキ食べたい♡」

MX
「………!」


パンダ
「あ、あ………やめて、やめて!!許してください!!ほんと、本当助けて!!」



魔トリョーシカ
「うーーん、じゃあボクは………」


パンダ
「嫌だあああああああああ!!!」






魔トリョーシカ
「なーんてね」

魔トリョーシカ
「今回は特別に見逃しておくよ」

パンダ
「え?」

魔トリョーシカ
「ペンギンから依頼されてるんだよね、『オレから2万円だけ出すからパンダには何もしないでくれ』って」

魔トリョーシカ
「何でもする以上、依頼には従っておかないと」

パンダ
「ぺ、ペンギン〜〜〜!!!」


魔トリョーシカ
「ただし」




魔トリョーシカ
【次はないからな?】


パンダ
「…………っ!!」ゾクッ


こうしてパンダは逃げるように帰って行った

レオン
「………いいんすかー?所長」

魔トリョーシカ
「うん、これでいい薬にはなったでしょ?」

魔トリョーシカ
「10万ぽっち、大した損害じゃないよ」

七夜
「ま、そうだな………10万円程度ならいいか」




Mr.ショータイム
「………」ボソボソ

チドリ
「Mr.ショータイム様から伝言です」


チドリ
「課題を全て我々に丸投げしながら内容に思い切りケチを付けたK氏に何をするかアンケートが決まりました。」

魔トリョーシカ
「ふふ、そっか………さーて」


魔トリョーシカ
「今日は『何を』してあげようかな♡」




立崎七夜は時々所長が恐ろしくなる。

優しい依頼人には優しく、辛辣な依頼人は酷使する。

だからこそ安心して仕事が出来る。

上司はある程度怖い方が、ちょうどいいのだ。


【依頼3】
【マネー・オブ・エンノキレメ・デス】
complete
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テレテッテーテーテーレーテー
テレテッテーテーレレーー

テレテッテーレー

『テイコウペンギン』

【なんでも屋に依頼するとどうなるのか?】